結論:呼び方と受け方は変わる。中身は変わらない
2026年度(令和8年度)から、応用情報技術者試験(AP)は実施方式が紙の試験からCBT方式へ変わります。あわせて区分の呼称も、「午前」→科目A、「午後」→科目Bに変更されます。高度試験を含めたCBT化の範囲と学習計画への影響は、応用情報・高度試験のCBT化はいつから?で詳しく解説しています。
ここで多くの方が不安に思うのが「範囲や難易度も変わるのか」という点ですが、IPAの公式発表によれば、出題形式・出題数・試験時間・採点方式・合格基準そのものは変更されません。
つまり、変わるのは「どこで、どうやって受けるか」と「何と呼ぶか」であって、「何を、どれだけ勉強するか」は変わりません。すでに学習を始めている方が計画を組み直す必要はない、というのが結論です。
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変わること・変わらないことの一覧
| 項目 | 2025年度まで | 2026年度から |
|---|---|---|
| 実施方式 | 紙(マークシート・記述) | CBT方式(全国のテストセンター) |
| 区分の呼称 | 午前/午後 | 科目A/科目B |
| 科目A(旧・午前)の出題数・時間 | 80問・150分 | 80問・150分(変更なし) |
| 科目B(旧・午後)の出題数・時間 | 11問中5問を解答・150分 | 11問中5問を解答・150分(変更なし) |
| 出題形式 | 科目A=多肢選択式/科目B=記述式 | 同じ(変更なし) |
| 合格ライン | 科目A・科目Bともに100点満点中60点以上 | 同じ(変更なし) |
| 採点方式 | 素点方式・多段階選抜方式 | 同じ(変更なし) |
| 受験料 | ── | 7,500円(税込) ※2026年8月時点 |
科目Bは「情報セキュリティ」1問が必須で、残り10問から4問を選択する形式です。この選択制も変わりません。
実施時期 ── 年2回のまま、前期・後期
2026年度は、前期・後期の年2回の実施です。CBT方式へ移行しても、随時受験できる通年実施になるわけではない点にご注意ください。同じCBTでも、基本情報技術者試験(FE)のように通年で好きな日に受けられる形式とは異なります。
もうひとつ、紙の時代との大きな違いがあります。従来は午前・午後を同じ日に受けましたが、CBTでは科目A試験と科目B試験を、それぞれ別の日程枠で受験します(申し込みは科目A・B一括です)。IPA公表の2026年度日程は次のとおりです。
| 科目A試験 | 科目B試験 | |
|---|---|---|
| 前期 | 2026年10月28日〜11月10日 | 2026年11月24日〜12月6日 |
| 後期 | 2027年2月6日〜2月19日 | 2027年3月3日〜3月15日 |
各期間の中から希望の日時・会場を選ぶ形です(前期の申込受付は2026年10月6日〜11月7日)。日程は変更されることがあるため、お申し込みの際はIPA公式サイトで最新の案内をご確認ください。
受験計画を立てるときは、「CBT=いつでも受けられる」と読み替えないことが要点です。前期・後期それぞれに申込期間があるため、学習計画は従来どおり「試験日から逆算する」形で組む必要があります。
現行制度でのAPは、2026年度が最後になる予定
もうひとつ、CBT移行と同じくらい受験計画に効く発表があります。IPAは、現行の試験制度を2026年度の試験実施をもって終了し、2027年度から新試験制度へ移行する予定と公表しています。
新制度では、応用情報技術者試験と高度試験を大くくり化したうえで内容を再編し、「マネジメント領域」「データ・AI領域」「システム領域」の3つの試験区分を設ける計画が示されています(名称はいずれも検討段階の仮称です)。つまり、いまの形での応用情報技術者試験を受けられるのは、2026年度の前期・後期が最後になる見込みです。
なお、情報処理技術者試験の合格に有効期限はなく、取得済み・今年度取得したAPの合格が新制度への移行で無効になるという発表はありません。一方、新試験制度の詳細(区分の正式名称・現行試験合格者の扱いなど)はIPAから順次公表される段階のため、確定情報は必ず公式の発表でご確認ください。
多段階選抜方式は据え置き ── ここが学習順を決める
CBT移行後も、応用情報は多段階選抜方式のままです。科目Aが基準点に届かなかった場合、科目Bは採点されずに不合格となります。
これは学習の順番を一意に決めてしまう仕様です。科目Bの記述対策をどれだけ積んでも、科目Aで基準に届かなければ答案は開かれません。移行の話題に気を取られて、この構造を見落とさないでください。
科目Aの配点は次のとおりです。
| 系統 | 出題数の目安 |
|---|---|
| テクノロジ系 | 約62%(80問中50問) |
| マネジメント系 | 約13%(80問中10問) |
| ストラテジ系 | 25%(80問中20問) |
テクノロジ系が6割超を占める一方、残り2系統も合わせて3割強あります。どこか一つを捨てる設計にはなっていません。
なお、この内訳はIPA公式シラバスの出題範囲に基づく区分です。長年変わらない構成として広く共有されていますが、内訳の数値そのものを明記した公式ページのテキストは確認できていません。目安としてお使いください。
CBTになって実務的に変わる3点
出題内容は変わりませんが、受験体験としては次の3点が実際に変わります。
1. 会場と日程の選び方 全国のテストセンターでの実施になります。前期・後期それぞれの実施期間の中から、希望の日時・会場を選んで申し込む形になります。
2. 解答の操作 画面上での操作になるため、紙のように問題冊子へ直接書き込みながら解く、という進め方はできません。計算過程やトレースは配布される用紙などに書くことになります。手元でメモを取りながら解く癖がある方は、画面と手元を往復する形に慣れておくと当日落ち着けます。
3. 見直しのしかた 紙であれば全体をめくって俯瞰できましたが、CBTでは画面の中で移動することになります。あとで見直したい設問にフラグを立てて進む、という進め方に慣れておくと時間配分が安定します。
いずれも、普段の演習を画面上で行っておけば自然に慣れる範囲です。仕上げの段階では、紙に印刷した問題ではなく、画面で解く形式の演習に切り替えておくことをおすすめします。
よくある質問
Q. 2026年度から出題範囲は変わりますか?
IPAの公式発表によれば、出題形式・出題数・試験時間・採点方式・合格基準そのものは変更されません。変わるのは実施方式(紙→CBT)と区分の呼称(午前・午後→科目A・科目B)です。
Q. 「科目A」「科目B」は「午前」「午後」と同じものですか?
はい。呼称の変更で、科目Aが旧・午前試験(多肢選択式・80問・150分)、科目Bが旧・午後試験(記述式・11問中5問を解答・150分)にあたります。
Q. CBTになったら、いつでも受けられますか?
いいえ。2026年度は前期(科目A試験2026年10月28日〜11月10日・科目B試験11月24日〜12月6日)・後期(科目A試験2027年2月6日〜2月19日・科目B試験3月3日〜3月15日)の年2回の実施です。CBT方式ではありますが、通年で随時受験できる形式ではない点にご注意ください。
Q. 科目Aと科目Bは同じ日に受けるのですか?
いいえ。CBT移行後は、科目A試験と科目B試験をそれぞれ別の日程枠で受験します。申し込みは科目A・B一括で、各期間の中から希望の日時・会場を選びます。
Q. 2027年度以降、応用情報技術者試験はどうなりますか?
IPAは、現行の試験制度を2026年度の試験実施をもって終了し、2027年度から新試験制度へ移行する予定と公表しています。新制度では応用情報技術者試験と高度試験を大くくり化して再編する計画が示されています(詳細は検討・公表の途上です)。現行の形でのAPを受けられるのは2026年度が最後になる見込みのため、受験を予定している方は前期・後期の日程で計画を立ててください。
Q. 科目Aで基準点を取れないと、どうなりますか?
科目Bは採点されず、不合格となります(多段階選抜方式)。この仕組みはCBT移行後も変わりません。学習の順番は科目Aが先です。
Q. 受験料はいくらですか?
7,500円(税込)です(2026年8月時点)。改定されることがあるため、お申し込み前にIPA公式サイトでご確認ください。
まとめ
- 2026年度からCBT方式へ移行し、呼称は「午前」→科目A、「午後」→科目Bへ
- 出題形式・出題数・試験時間・採点方式・合格基準は変更なし(IPA公式発表)
- 科目A=80問・150分、科目B=11問中5問・150分、合格ラインは両科目とも100点満点中60点以上
- 実施は前期・後期の年2回。CBTでも通年随時ではなく、科目Aと科目Bは別の日程枠で受験する
- 多段階選抜方式は据え置き。科目Aが基準に届かなければ科目Bは採点されない
- IPAは現行制度を2026年度で終了し、2027年度から新試験制度へ移行する予定と公表。現行の形でのAPは2026年度が最後の見込み
資格道場の使い方
出題内容が変わらない以上、CBT移行でやることが増えるわけではありません。変わるのは「画面で解く」という一点です。仕上げの演習を画面上でやっておけば、それで足ります。
資格道場では応用情報技術者試験の科目A(多肢選択式)に対応したオリジナル問題集を、本番CBT準拠の形式で用意しています。
- 1問ずつ正誤と解説を確認できます。解説は要点だけに絞っています
- 会員登録もログインもなしで50問を解けます
- 第2回以降は買い切りで、月額の課金はありません。内容を改定した場合も追加料金なしでそのまま使えます
なお、科目B(記述式)の演習も収録しています(2026年8月追加)。令和7年度春期 午後の全11問を出典明記で掲載し、本試験と同じ問1必須+4問選択の構成・観点別の採点基準つきで解けます(第1セットは無料の会員登録で利用可)。詳しくは科目Bの記述対策へ。
あわせて読みたい
参考(一次情報)
- IPA 情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験(実施方式の変更・試験要綱・シラバス・試験制度の見直し)
※ 本記事は2026年8月時点のIPA公式情報をもとに作成しています。実施時期・試験仕様・受験料・新試験制度の内容は変更されることがあるため、お申し込みの前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。