受け方は変わります、勉強の中身は変わりません
令和8年度(2026年度)から、実施方式が変わります。対象は応用情報技術者試験(AP)・高度試験・情報処理安全確保支援士試験(SC)です。紙の試験からCBT方式へ移行します。あわせて区分の呼称も、「午前」「午後」から「科目A」「科目B」へ変わりました。
大きな見出しが並ぶので、身構えてしまいます。ただし、IPAの公表内容を読むと、変更の範囲ははっきりしています。出題形式・出題数・試験時間は変更されません。多肢選択式も、記述式も、論述式も、これまでと同じ形で出題されます。
変わるのは「どこで、どうやって、いつ受けるか」と「何と呼ぶか」だけです。すでに学習を始めている方が、教材や進め方を組み替える必要はありません。
一方で、受験のスケジュールの立て方には実際に影響が出ます。ここから先は、変更点の整理と、学習計画のどこを直すべきかを分けて書きます。
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変わること・変わらないことの一覧
| 項目 | 令和7年度まで | 令和8年度から |
|---|---|---|
| 実施方式 | 紙(マークシート・記述) | CBT方式 |
| 区分の呼称(AP) | 午前/午後 | 科目A/科目B |
| 区分の呼称(高度・支援士) | 午前I・午前II/午後I・午後II | 科目A-1・科目A-2/科目B-1・科目B-2 |
| 出題形式 | 多肢選択式・記述式・論述式 | 変更なし |
| 出題数 | ── | 変更なし |
| 試験時間 | ── | 変更なし |
表の下3行が、いちばん大事な部分。出題形式・出題数・試験時間はいずれも据え置きと、IPAが公表しています。論述式(いわゆる小論文)の区分も同じです。形式が消えることも、短くなることもありません。
ここで扱っているのは「実施方式と呼称の変更」です。制度そのものの見直しとは、別の話になります。
日程:「CBTだからいつでも受けられる」ではありません
いちばん誤解されやすいのがここです。CBT方式と聞くと、好きな日に予約して受けられる通年実施を思い浮かべます。実際は違いました。応用情報は前期・後期の年2回という枠組みのままです。
紙の時代との最大の違いは、別のところにあります。科目Aと科目Bを別々の日程枠で受験するという点です。従来のように「午前を受けて、昼をはさんで午後」という1日完結ではありません。
IPAが公表している令和8年度・応用情報技術者試験の日程は、次のとおりです。
| 申込期間 | 科目A試験 | 科目B試験 | |
|---|---|---|---|
| 前期 | 2026年10月6日〜11月7日 | 2026年10月28日〜11月10日 | 2026年11月24日〜12月6日 |
| 後期 | 2027年1月27日〜2月16日 | 2027年2月6日〜2月19日 | 2027年3月3日〜3月15日 |
各期間の中から、希望の日時と会場を選んで予約します。申し込みは科目A・科目B一括で行います。
高度試験と支援士試験は、区分ごとに実施時期が異なります(前期のみの区分・後期のみの区分があります)。狙う区分の日程は、IPA公式サイトでご確認ください。
学習計画で直すのは2点だけです
日程の形が変わったぶん、計画の立て方には実際に影響が出ます。ただし、直す箇所は2つだけでした。
1. 逆算する基準日が2つになります
科目Aと科目Bが別日程になりました。そのため、「試験日から逆算」の試験日が2つに分かれます。前期であれば、科目Aは10月28日以降、科目Bは11月24日以降です。科目Aの受験が終わってから科目Bまでに、2週間以上の間隔があります。その期間を科目Bの追い込みに充てる計画が組めます。
もっとも、応用情報は多段階選抜方式です。科目Aが基準点に届かなければ、科目Bは採点されません。この構造はCBT移行後も変わりません。先に科目Aを仕上げるという順番は動きませんでした。
2. 申込期間を先にカレンダーへ入れます
CBTでは、会場と時間枠を自分で予約します。希望日が埋まることを考えると、早めに動くほうが安全でした。申込開始(前期は2026年10月6日)の時点で動けるようにしておくと確実になります。学習の進み具合を見てから申し込むと、選べる枠が減ります。
逆に言えば、直すのはこの2点だけです。使う教材も、演習量も、分野の優先順位も、変える理由がありません。
科目Bは中身が変わらない=過去問演習がそのまま効きます
呼称が「午後」から「科目B」に変わりました。教材を買い直す必要があるように感じるかもしれません。その必要はありません。
科目Bは、記述式という出題形式がそのままです。ですから、これまでの午後問題は、そのまま科目Bの教材として使えます。「令和8年度対応」と書かれていない教材が急に無効になる、ということも起きません。
そのうえで、CBTになって実際に変わるのは解答の操作です。紙であれば、問題冊子に線を引き、余白に書き込みながら考えられました。画面上では、その進め方ができません。記述式で効くのは、二段構え。要素を短くメモしてから文章に組むという手順です。この順で書くと、当日の入力で崩れませんでした。
仕上げの時期には、演習の形を切り替えてください。印刷した問題から、画面で解く形式の演習へ移す形です。中身の対策は変わらないので、慣らしておくのは操作の部分だけで足ります。
よくある質問
Q. CBTになると難易度は上がりますか?
IPAの公表内容によれば、出題形式・出題数・試験時間は変更されません。難易度が上がる、下がるという発表もありません。変わるのは実施方式(紙からCBTへ)と、区分の呼称です。
Q. 「科目A」「科目B」は「午前」「午後」と同じものですか?
同じものです。応用情報では、科目Aが旧・午前試験、科目Bが旧・午後試験にあたりました。高度試験と支援士試験では、「午前I・午前II」が「科目A-1・科目A-2」に相当します。「午後I・午後II」は「科目B-1・科目B-2」に相当します。
Q. 科目Aと科目Bは同じ日に受けるのですか?
別の日に受けます。CBT移行後は、科目A試験と科目B試験をそれぞれ別の日程枠で受験します。申し込みは科目A・科目B一括。各期間の中から、希望の日時と会場を選びます。
CBT化で押さえる7点
- 令和8年度(2026年度)から、AP・高度試験・支援士試験がCBT方式へ移行
- 呼称は「午前・午後」→「科目A・科目B」(高度・支援士は科目A-1/A-2・科目B-1/B-2)
- 出題形式・出題数・試験時間は変更なし。多肢選択式・記述式・論述式とも据え置き
- 応用情報の日程:前期=申込10月6日〜11月7日/科目A 10月28日〜11月10日/科目B 11月24日〜12月6日、後期=申込1月27日〜2月16日/科目A 2月6日〜2月19日/科目B 3月3日〜3月15日
- CBTでも通年随時ではなく年2回。科目Aと科目Bは別日程
- 計画で直すのは逆算の基準日が2つになることと申込開始日を押さえることの2点だけ
- 科目Bは形式が変わらないため、これまでの午後問題がそのまま教材として使えます
資格道場の使い方
CBT化でやることが増えるわけではありません。それでも、画面で解く形に慣れておくことだけは、早めに済ませておく価値があります。資格道場では、応用情報技術者試験の演習をブラウザ上で通せる形にしました。
- 科目A(多肢選択式)の問題集は全640問(80問×8回)。1問ずつ正誤と解説を確認しながら進められます
- 登録不要で50問を解けます。使用感を確かめてから判断していただけます
- 科目B(記述式)の演習は、令和7年度 春期 午後 問1〜問11の全11問を収録(出典:IPA公開の問題冊子・解答例)。書いたあと、観点ごとの採点基準で自己採点できます
- 記述式演習の第1セットは無料(無料の会員登録で解けます)。買い切りで、月額の課金はありません
設問ごとの配点は、IPAが公表していません。そのため資格道場の配点は自己採点用の目安です。 採点基準も、IPA公表の解答例・出題趣旨・採点講評をもとに資格道場が起草しました。公式の採点基準ではありません。
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参考(一次情報)
- IPA 令和8年度 情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験(CBT方式への移行・区分の呼称変更・実施時期)
※ この記事は、2026年8月時点のIPA公式情報をもとに作成しました。実施時期・申込期間・試験仕様は変更されることがあります。お申し込みの前に、公式サイトで最新情報をご確認ください。