結論:正式名称は「ITIL Foundation (Version 5)」です
先に、いちばん誤解されている点から書きます。
- 検索でよく使われる「ITIL 5」「ITIL V5」「ITIL5」「新ITIL」は、いずれも公式の表記ではありません(ただし、そう呼ばれることは実際に多いです)
- 正式名称は ITIL Foundation (Version 5)、日本語では ITIL ファンデーション(バージョン5)
- ポイントは、バージョン番号が名前の後ろに付くこと。ITIL 4 のように前へ付けない書き方に戻っています
- 運営は PeopleCert。2026年1月にバージョン5が発表され、日本語版は2026年5月15日にリリースされました
つまり「ITIL V5とは何か」を一言で答えるなら、2026年に登場した、ITILの現行世代の入門認定です。ITIL 4 の後継にあたります。
ITIL ファンデーション(バージョン5)の問題演習はこちら →(まず50問は、会員登録もログインもなしで解けます)
いま何が起きているのか ── ITILの世代交代
ITILには版があります。長く使われた ITIL v3(2011)、その後継の ITIL 4、そして今回のバージョン5です。
いまはITIL 4 とバージョン5が並行して実施されている時期です。ただしPeopleCert公式サイトは、ITIL 4 の認定試験と研修を2027年12月をもって終了予定と案内しています(2026年8月確認)。これから学び始める方にとっては、バージョン5が現行世代という位置づけになります。
いつまでITIL 4 を受けられるのかは、ITIL 4はいつまで受けられる?2027年12月終了とバージョン5への移行で詳しく整理しました。
試験の基本仕様
PeopleCertが公開している公式シラバス日本語版 v5.0(2026年2月)と、受験者向けFAQ・認定ページで確認できる内容です(2026年8月確認)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | ITIL Foundation (Version 5)/ITIL ファンデーション(バージョン5) |
| 運営 | PeopleCert |
| 問題数 | 40問(1問1点・40点満点) |
| 試験時間 | 60分 |
| 合格ライン | 65%(40問中26問の正解=26点) |
| 出題形式 | 多肢選択式・クローズドブック(資料の持ち込み不可) |
| 減点 | 誤答による減点はありません(公式シラバスに明記) |
| 前提資格 | なし。研修の受講も必須ではありません |
| 試験言語 | 日本語で受験できます(英語・中国語・スペイン語・ブラジルポルトガル語などにも対応) |
| 認定の有効期間 | 3年 |
補足を2つ。
受験料は、公式サイトが実額を公表していません。 試験と教材をまとめたバンドルの形で販売されており、条件によって変わります。金額は必ずPeopleCert公式サイトでご確認ください。
独学で受験できるのは、ファンデーションとBridgeだけです。 公式FAQによると、上位モジュールは認定研修または公式eラーニングの受講が必要になります。入口にあたるこの試験は、テキストと問題演習だけで受け切れる設計です。
出題範囲は7カテゴリー。比重の7割が2つに集中しています
公式シラバスは、カテゴリー7・トピック21・アセスメント基準95という3階層で範囲を定めており、カテゴリーごとの出題比重をパーセンテージで公表しています。
| カテゴリー | 比重 |
|---|---|
| 主要なITIL用語と定義 | 30.0% |
| ITILプロダクトとサービスマネジメントの4つの側面 | 10.0% |
| ITILプロダクトおよびサービスライフサイクル | 10.0% |
| ITILバリューシステム | 40.0% |
| バリューストリームの特定、マッピング、および管理 | 5.0% |
| ITILとAI | 2.5% |
| ITILとその他のフレームワーク | 2.5% |
読み取れることは単純です。「ITILバリューシステム」と「主要なITIL用語と定義」の2つだけで70%を占めます。合格は65%なので、この2カテゴリーを固めれば合格ラインが射程に入るという構造です。
逆に「ITILとAI」「ITILとその他のフレームワーク」は各2.5%。深追いせず、用語を一言で説明できる状態にしておけば十分です。
なお、公式が公表しているのは比重のパーセンテージだけで、カテゴリーごとの問題数は公表されていません。「このカテゴリーは何問出る」と断定している情報を見かけたら、それは誰かの換算値です。
もう一つ、覚える深さの目安も公式が示しています。用語を思い出せれば解ける水準(BL1)が40%、内容を理解して使い分ける水準(BL2)が60%です。4割は暗記だけで取れると考えて差し支えありません。
ITIL 4 と比べて、何が新しくなったのか
要点だけ挙げます。詳細はITIL 4とバージョン5の違いにまとめました。
- サービスバリュー・システム(SVS)が「ITILバリューシステム」へ。「サービス」が取れた名前になりました
- サービスバリュー・チェーンの6活動が、ライフサイクルの8つの管理活動へ(発見・設計・取得・構築・移行・運用・提供・サポート)
- 個別プラクティスの「目的」が出題範囲から外れました。ITIL 4 では試験の60%を占めていた部分です
- 有用性・保証の2要素が、有用性・保証・ユーザー体験・持続可能性の4要素へ
- AIがカテゴリーとして試験範囲に入りました(2.5%)
- 7つの従うべき原則は、名称も数も変わっていません。ここはITIL 4 の知識がそのまま使えます
「全部作り直しになったのでは」と身構える必要はありません。土台の考え方は引き継がれていて、名前と組み立てが整理された、という理解が実態に近いです。
ITIL 4 とバージョン5、どちらを受けるべきか
判断材料は、だいたい次の3つに収まります。
- 勤務先や案件が版を指定しているか ── 指定があるならそれに従うのが最優先です
- これから学び始めるのか ── 白紙から始めるなら、2027年12月で終了予定のITIL 4 より、現行世代のバージョン5が素直です
- すでにITIL 4 を持っているか ── 保有資格は失効しません。バージョン5の上位モジュールの前提資格としても引き続き有効です。差分だけを問うITIL ファンデーション Bridge(バージョン5)という選択肢もあります
いずれの場合も、お申し込みの前にPeopleCert公式サイトで対象バージョンと実施スケジュールをご確認ください。
よくある質問
Q. 「ITIL 5」と「ITIL V5」、どちらが正しい表記ですか?
どちらも公式の表記ではありません。正式には ITIL Foundation (Version 5)(日本語で ITIL ファンデーション(バージョン5))で、バージョン番号は名前の後ろに付きます。検索や会話では「ITIL 5」「ITIL V5」が広く使われているので、意味が通じないわけではありませんが、申し込みや履歴書に書くときは正式名称を使うのが安全です。
Q. ITIL 4 を持っています。取り直しになりますか?
なりません。取得済みの認定が失効することはなく、バージョン5の上位モジュールを受ける際の前提資格としても引き続き有効です。差分だけを確認したい場合は、ITIL 4 有資格者向けのITIL ファンデーション Bridge(バージョン5)(20問・合格ライン65%)という短い試験も用意されています。
Q. 研修を受けないと受験できませんか?
ファンデーションは研修不要で、独学のまま受験できます(公式FAQ)。前提資格もありません。ただし上位モジュールは認定研修または公式eラーニングが必要になります。
Q. 難易度はITIL 4 より上がりましたか?
問題数・試験時間・合格ラインはITIL 4 と同じ水準です。範囲としては、個別プラクティスの目的を覚える負荷が消えた一方で、ライフサイクルの8活動やAIなど新しい論点が増えました。暗記量そのものは大きく増えていません。ただしITIL 4 の教材で覚えた旧称のまま答えると外すので、その意味では経験者のほうが注意が要ります。
Q. 日本語で受けられますか?
受けられます。日本語版は2026年5月15日にリリース済みです。
Q. 認定の有効期間は?
3年です。更新は、CPDポイントの取得(年20ポイント×3年で60ポイント)、同じITILのスイート内で別の資格を取得、同じ試験の再受験のいずれかで行えます。なお、ITIL 4 保有者がバージョン5のいずれかに合格すると、ITIL 4 側も一緒に更新されます。
まとめ
- 正式名称は ITIL Foundation (Version 5)。「ITIL 5」「ITIL V5」は俗称
- 40問・60分・合格65%(26点)・クローズドブック・減点なし・前提資格なし
- 出題は7カテゴリー。ITILバリューシステム40%+主要なITIL用語と定義30%で7割
- BL1(想起)40%・BL2(理解)60% ── 4割は暗記で取れる
- ITIL 4 の認定試験・研修は2027年12月をもって終了予定。これから学ぶなら現行世代はこちら
- 7つの従うべき原則は変わっていない。ITIL 4 の知識は無駄にならない
資格道場の使い方
バージョン5は登場したばかりで、市販の対策教材がまだ揃っていません。だからこそ、用語を正確に押さえて、問題形式に慣れるという基本の型がそのまま効きます。
資格道場では、公式シラバスのカテゴリーと比重に沿って書き下ろしたITIL ファンデーション(バージョン5)問題集を用意しています。
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収録は160問。本番と同じ40問を1回として、模試4回分に分けてあります
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標準・否定形・語句の穴埋め・リストという本番の4形式を、そのままの形で収録しています
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全問に解説と、選択肢ごとの「なぜそれが違うのか」を付けています
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会員登録もログインもなしで50問を解けます ── 手触りを確かめてから決めてください
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購入は買い切りで、月額の課金はありません
あわせて読みたい
- ITIL 4とバージョン5の違い ── 変更点を一覧で
- ITIL 4はいつまで受けられる?2027年12月終了とバージョン5への移行
- ITIL ファンデーション(バージョン5)の出題形式と勉強法
- ITIL 4とITIL v3の違い
参考(一次情報・すべて2026年8月確認)
- PeopleCert 公式シラバス日本語版 v5.0(2026年2月)── 40問・60分・26点(65%)・クローズドブック・減点なし、カテゴリー別の出題比重、BL1/BL2の割合、設問の4形式
- PeopleCert 受験者向けFAQ 日本語版 ── 研修不要(ファンデーションとBridgeのみ)、認定の有効期間3年と更新方法、ITIL 4 の2027年12月終了、日本語版の2026年5月リリース
- PeopleCert 認定ページ(ITIL Foundation (Version 5))── 問題数・試験時間・合格ライン・対応言語
※ ITIL® は AXELOS Limited(PeopleCertグループ)の登録商標です。資格道場は特定の団体から承認・提携を受けていない、独立した学習サービスです。試験仕様・提供状況・受験料は変更されることがあります。お申し込みの前に必ずPeopleCert公式サイトで最新情報をご確認ください。