資格道場
記事法人

PeopleCert・Level 1

勉強法

サムネイルの Level は資格自体の難易度です(Level 1(やさしめ)〜Level 5(難関))。

ITIL ファンデーション(バージョン5)の出題形式と勉強法 ── 4形式・難易度・15〜30時間の割り振り【2026年8月版】

結論:比重の7割に時間を寄せて、4つの出題形式に慣れれば届きます

ITIL ファンデーション(バージョン5)は、40問・試験時間60分・合格ライン65%(40問中26問)の試験です。「ITIL 5」「ITIL V5」とも呼ばれますが、正式名称は ITIL Foundation (Version 5) です。

勉強法の骨格は、公式が公表している数字から機械的に決まります。

  1. 出題比重の7割が2カテゴリーに集中している → そこから固める
  2. 4割は「用語を思い出せれば解ける」水準(BL1) → まず用語を潰す
  3. 誤答による減点がない → 分からない問題も必ず何か選ぶ
  4. 出題形式が4つある → 本番で初見にならないよう、演習で形に慣れておく

この4点を守るだけで、学習の設計はほぼ終わりです。あとは時間を割り振るだけになります。

ITIL ファンデーション(バージョン5)の問題演習はこちら →(まず50問は、会員登録もログインもなしで解けます)

まず押さえる:4つの出題形式

全問が多肢選択式(4つの選択肢から1つを選ぶ)です。記述も、コマンド入力も、実技もありません。ただし見た目の違う4つの形があります。

形式 どんな問題か
標準 設問文と4つの選択肢。正しいものを1つ選ぶ
否定形 「〜でないものはどれか」型。公式が「例外的に使用される」と明記しているとおり数は少ないが、読み落とすと確実に失点する
語句の穴埋め 語句が抜けた文が示され、抜けた語句を4つの中から選ぶ
リスト 4つの記述が示され、そのうち正しいのは2つ。その組み合わせを4択から1つ選ぶ

いちばん戸惑うのがリスト形式です。ここだけは先に手順を決めておいてください。

リスト形式は複数選択ではありません。選ぶのは組み合わせ1つです。4つの記述それぞれに○×を付けてから、合う組み合わせを探すのが速い解き方になります。

なお公式シラバスは、リスト形式の設問が否定形になることはないとも明記しています。「正しくない2つの組み合わせ」を探す必要はない、ということです。ここを知らずに読み替えてしまうと、解ける問題を落とします。

難易度をどう見るか

「難しいか」を体感で語っても仕方がないので、公式が示している2つの数字で見ます。

① ブルームレベルの内訳 ── 公式は、BL1(想起)の問題が40%、BL2(理解)の問題が60%と公表しています。

  • BL1 … 用語を「思い出す」「定義する」。丸暗記がそのまま効きます
  • BL2 … 「述べる」「説明する」。違いが言えるか、使いどころが分かるかが問われます

4割は覚えているだけで取れるということです。合格は65%なので、BL1をすべて取れば残り25%分をBL2から拾えばよい計算になります。

② 減点がないこと ── 公式シラバスは、誤答で点数がマイナスになることはないと明記しています。空欄にする理由がありません。分からない問題も必ず何かを選ぶのが、得点上は常に有利です。

総合すると、入門レベルとして素直な試験です。難所があるとすれば、「価値共創」「有用性と保証」のような日本語訳特有の固い用語に慣れるまでの立ち上がりと、似た用語を取り違えないための精度です。

学習時間の割り振り

一般的な目安は15〜30時間前後です(公式の基準ではないため、あくまで目安として扱ってください)。ITILの前提知識がまったくない方は、この上限側で見ておくと安心です。

配分は、出題比重にそのまま合わせるのが最短です。

カテゴリー 比重 時間の目安
ITILバリューシステム 40.0% いちばん厚く。構成要素・7つの従うべき原則・ガバナンス・バリューチェーン・管理プラクティス・継続的改善
主要なITIL用語と定義 30.0% 2番目に厚く。用語の定義と、似た用語の区別
ITILプロダクトとサービスマネジメントの4つの側面 10.0% 4項目と並び順、なぜ包括的に見る必要があるか
ITILプロダクトおよびサービスライフサイクル 10.0% 8つの管理活動を順番どおりに
バリューストリームの特定、マッピング、および管理 5.0% ひととおり読む
ITILとAI 2.5% 用語の一言説明まで
ITILとその他のフレームワーク 2.5% 用語の一言説明まで

上の2つで70%です。時間が足りないときは、ここへ寄せてください。26問取れば合格という事実に対して、この2カテゴリーで28問分の出題があるという構造は、そのまま戦略になります。

逆に下2つ(各2.5%)は、深追いしても1問ずつです。読めば取れる範囲なので飛ばさない、しかし時間もかけないのが正解です。

進め方 ── 3ステップ

ステップ1:読む(インプット)

比重の大きい順に一度通します。ITILは「考え方の体系」なので、丸暗記より、自分の現場の業務(障害対応、依頼の受付、変更作業)をITILの用語に当てはめながら読むと定着が早くなります。

ステップ2:覚える(用語の固め)

BL1の40%を取りに行く工程です。ここで効くのは、並びで覚える知識似た用語の区別の2つです。

並びで覚えるもの

  • ITILバリューシステムの構成要素5つ
  • 7つの従うべき原則
  • 4つの側面(並び順まで)
  • ライフサイクルの8つの管理活動(発見・設計・取得・構築・移行・運用・提供・サポート)

区別を問われるもの

  • インシデントと問題、問題と既知のエラー
  • 提供とサポート(ライフサイクル管理活動のなかで最も問われやすい対比です)
  • アウトプットと成果、コストとリスク
  • スポンサー・顧客・ユーザーの3役割

ステップ3:解く(アウトプット)

本文を読んだ時間より、問題で間違えて覚え直した回数のほうが得点に効きます。特に7つの従うべき原則は、「この進め方が軽視している原則はどれか」という場面問題の形で出るので、読むだけでは引き当てられるようになりません。

仕上がりの目安は、模試の正答率で常に8割以上です。合格ラインは65%ですが、本番で緊張したぶんの目減りを見込んで、余裕を持たせておくと当日が楽になります。

ITIL 4 を勉強した方が、いちばんつまずくところ

経験者ほど落とし穴があります。3つだけ、機械的に上書きしてください。

  1. 旧称で答えない ── サービスバリュー・システム(SVS)はITILバリューシステム、サービスバリュー・チェーンはバリューチェーンになりました
  2. 6活動名を答えない ── 「計画・改善・エンゲージ……」はITIL 4 の名前です。バージョン5はライフサイクルの8活動です
  3. 個別プラクティスの目的を覚え直さない ── ITIL 4 では試験の60%を占めていた部分ですが、バージョン5では出題範囲から外れています。ここに時間を使うと、そのぶんまるごと無駄になります

詳しくはITIL 4とバージョン5の違いにまとめました。逆に、7つの従うべき原則は名称も数も変わっていません。ここはそのまま使えます。

試験当日に効く、3つの確認

  • 減点はありません。分からない問題も必ず何かを選ぶ
  • 否定形を読み落とさない。「〜でないもの」に線を引く癖をつけておく
  • リスト形式は、4つの記述に○×を付けてから組み合わせを探す

クローズドブック(資料の持ち込み不可)です。「7つの原則」「4つの側面」「8つのライフサイクル管理活動」のような並びで覚える知識は、直前の見直しがよく効きます。

よくある質問

Q. 独学で受かりますか?

受かります。公式FAQによると、研修の受講が不要で独学のまま受験できるのは、ファンデーションとBridgeだけです。前提資格もありません。テキストと問題演習だけで受け切れる設計になっています。

Q. 勉強時間はどれくらい必要ですか?

一般的な目安は15〜30時間前後です。公式が示している基準ではないため、目安として扱ってください。ITILの前提知識がない方、日本語訳特有の用語に慣れていない方は上限側で見ておくと安心です。

Q. 出題形式に、実技やコマンド入力はありますか?

ありません。全問が多肢選択式(4つの選択肢から1つを選ぶ)です。記述式もありません。

Q. 何問正解すれば合格ですか?

40問中26問(65%)です。誤答による減点はありません。

Q. どのカテゴリーから手を付けるべきですか?

ITILバリューシステム(40.0%)と主要なITIL用語と定義(30.0%)からです。この2つで出題の7割を占めます。

Q. 市販のテキストがまだ少ないのですが、どう勉強すればいいですか?

バージョン5は登場したばかりで、対策教材が揃っていないのが実情です。だからこそ、公式シラバスのカテゴリーと比重に沿って範囲を押さえ、問題形式で仕上げるという基本の型がそのまま効きます。ITIL 4 用の教材は、範囲が食い違うぶんだけ遠回りになるので、代用はおすすめしません。

まとめ

  • 40問・60分・合格26問(65%)・クローズドブック・減点なし
  • 出題形式は標準/否定形/語句の穴埋め/リストの4つ。リストは複数選択ではない
  • BL1(想起)40%・BL2(理解)60% ── 4割は暗記だけで取れる
  • 時間はITILバリューシステム40.0%+主要なITIL用語と定義30.0%に寄せる
  • 学習時間の目安は15〜30時間前後(公式の基準ではありません)
  • ITIL 4 経験者は、旧称・6活動名・個別プラクティスの目的の3つを上書きする
  • 仕上がりの目安は模試で常に8割

資格道場の使い方

出題形式に慣れる工程は、読むだけでは終わりません。特にリスト形式は、一度自分で解いてみないと本番で手が止まります。

資格道場のITIL ファンデーション(バージョン5)問題集は、公式シラバスのカテゴリーと比重に沿って書き下ろしたオリジナル問題です。

あわせて読みたい


参考(一次情報・すべて2026年8月確認)

  • PeopleCert 公式シラバス日本語版 v5.0(2026年2月)── 40問・60分・26点(65%)・クローズドブック・減点なし、設問の4形式とリスト形式の扱い、BL1 40%/BL2 60%、カテゴリー別の出題比重
  • PeopleCert 受験者向けFAQ 日本語版 ── 研修不要(ファンデーションとBridgeのみ)、試験形式、認定の有効期間3年
  • PeopleCert 認定ページ(ITIL Foundation (Version 5))── 問題数・試験時間・合格ライン・対応言語

※ ITIL® は AXELOS Limited(PeopleCertグループ)の登録商標です。資格道場は特定の団体から承認・提携を受けていない、独立した学習サービスです。本記事は公式試験問題を含まず、すべて独自に書き下ろしています。試験仕様・提供状況は変更されることがあります。お申し込みの前に必ずPeopleCert公式サイトで最新情報をご確認ください。