CISAは「IS監査人ならどうするか」を4択150問で問う
公認情報システム監査人(CISA・Certified Information Systems Auditor)は、ISACA が認定する情報システム監査の国際資格です。米国の政府機関(サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁)も同じ略称ですが、こちらは監査人の資格の話です。
出題範囲は、2024年8月に発効した試験内容の概要(CISA Examination Content Outline)で決まっています。試験の姿をつかむ手がかりは、次の3つの数字。
- 4択150問・240分。どの問題も「最も適切な1つ」を選びます
- スケールスコア 200〜800 のうち 450以上で合格。誤答による減点はありません
- 運用とビジネスの回復力 26%・情報資産の保護 26%。この2つで配分の半分を超えます
問われるのは、用語の暗記より「この場面で IS 監査人が最初に何をするか」です。勉強の順番も、この監査人の立ち位置から逆算して組むと迷いません。
CISA試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | Certified Information Systems Auditor(CISA・公認情報システム監査人) |
| 運営 | ISACA |
| 試験の版 | CISA Examination Content Outline(2024年8月発効) |
| 問題数 | 150問(採点されない事前テスト問題を含みます。数は非公表) |
| 試験時間 | 240分(4時間) |
| 合格ライン | スケールスコア 200〜800 のうち 450以上 |
| 受験料 | ISACA会員 US$575/非会員 US$760(米ドル建て) |
| 試験言語 | 日本語で受験できます |
| 受験方法 | PSI のテストセンター、またはリモート監督による自宅受験 |
試験に受かっただけでは、CISA を名乗れません。合格から5年以内に、実務経験を添えて認定を申請します。求められるのは、情報システムの監査・コントロール・保証・セキュリティの実務5年です。学歴などによる免除は最大3年まで。認定の後は、毎年20時間・3年で120時間以上の継続教育(CPE)が要ります。
5つのドメインと配分
| ドメイン | 配分 |
|---|---|
| 1 情報システム監査プロセス | 18% |
| 2 ITのガバナンスと管理 | 18% |
| 3 情報システムの取得、開発、実装 | 12% |
| 4 情報システムの運用とビジネスの回復力 | 26% |
| 5 情報資産の保護 | 26% |
各ドメインは2つの小区分に分かれ、その下に計60の細目があります。細目ごとの配分は公表されていません。別に、IS 監査人が仕事の中で行う43項目の「補助タスク」も示されています。
1つの状況を読んで、続けて2問以上に答えるシナリオ型の問題もあります。形式は同じ4択です。数や比率は ISACA が公表していません。
CISAの勉強の順番:監査人の立ち位置から入る
1. 監査の流れと独立性を先に押さえる
最初に読むのは、ドメイン1の「情報システム監査プロセス」です。配分は18%ですが、ここで身につける考え方がほかの4ドメインの問題でも答えを決めます。
- 監査は、計画 → 証拠の収集 → 評価 → 報告の順に進む
- 監査の計画は、リスクの大きいところから組む(リスクベース)
- 過去に自分が担当した業務を監査すると、客観性が損なわれる
- 証拠は、第三者から直接入手したものほど信頼できる
2. 「監査人は直さない」を判断の軸にする
CISA では、選択肢がどれも実務でありうる行動に見えます。迷ったときは、次の3つを当てはめてみてください。
- 監査人は自分で直さず、確かめて報告する
- 対策を決めるのは経営陣で、監査人はその判断の材料を出す
- 手を打つ前に、まずリスクと影響を評価する
この3つは、どのドメインでもよく問われます。1つの論点として覚えるより、問題を解くたびに「どれに当たるか」を確かめるほうが身につきます。
3. 配分の大きいドメイン4・5を厚く回す
ドメイン4は、IT 資産、ジョブの管理、インシデントと問題、変更とパッチ、サービスレベル、データベースを扱います。BIA・バックアップ・BCP・DRP も、このドメインの範囲に入ります。ドメイン5の範囲は、アクセス管理、ネットワーク、暗号と PKI、クラウド、攻撃の手法、インシデント対応、フォレンジックまで。
IT の実務で触れる用語が多い一方、問われるのは技術の設定ではありません。答えを決めるのは「監査人として何を確かめるか」という視点。RPO と RTO の違いのような定義も、監査の場面の中で聞かれます。
4. ドメイン2・3で、ガバナンスと開発の場面を仕上げる
ドメイン2は、IT ガバナンス、リスク管理、プライバシー、ベンダー管理が中心です。ドメイン3は、プロジェクト管理、開発手法、テスト、移行、導入後の評価を扱います。どちらも「誰が責任を持ち、誰が承認するか」がよく問われます。
5. 本番と同じ150問・240分で通しの練習をする
150問を240分で解くと、1問あたり約1分36秒。シナリオ型は状況文を読む時間がかかるので、時間配分の練習は通しの模試でしかできません。
CISA問題集と模擬試験(日本語)の比較
日本語で解ける問題演習の教材を並べました。2026年9月26日に各社のページで確認した数字です。
| 教材 | 問題数 | 価格 | 期限 |
|---|---|---|---|
| ISACA 公式 QAE Database(日本語版あり) | 1,070問 | 会員 US$299/非会員 US$399 | 6か月 |
| Udemy CISA 模擬試験問題集 part1 | 900問(150問×6回) | US$19.99(米国表示) | ― |
| Udemy CISA 模擬試験問題集 part2 | 900問(150問×6回) | ページで確認できず | ― |
| 資格道場 CISA問題集 | 1,950問(150問×13回) | 3,980円(税込) | 買い切り |
Udemy の価格はアカウントや時期で変わります。各教材の最新の価格は、それぞれのページでご確認ください。
資格道場の1,950問で仕上げる
資格道場の CISA 問題集は、1,950問を150問×13回の模試に分けました。1回ごとに、本番と同じ240分で通しの練習ができます。問題は、2024年8月発効の試験内容の概要にある60の細目すべてから出しています。
- 全問が本番と同じ4択
- シナリオ型(1つの状況に3問)を各回に収録
- 各問に、正解の理由と、ほかの選択肢が違う理由を添えた解説
購入すると、テキストが3点付きます。
- 学習用テキスト:60の細目の順に、定義・監査人が確かめること・よくある誤りまで書いた本編
- 出る順ドリル:収録問題から頻出の論点を抜き出したもの
- 一問一答:用語と判断の型を短く確かめるもの
まず50問は、会員登録もログインもなしでその場で解けます(CISAの50問を解いてみる)。第1回の150問は、無料の会員登録で解けます。
監査人の判断の型に慣れたい方は、資格道場のCISA問題集から始めてください。
よくある質問
Q. CISAの問題集は日本語で解けますか?
はい。CISA は日本語で受験できます。資格道場の問題集も日本語で、ドメインや細目の名前は ISACA の日本語版の訳に合わせています。
Q. 合格点は何%ですか?
合格の基準は、正答率でなくスケールスコア。200〜800 のうち 450以上が合格ライン。「◯%で合格」という数字は公式のものではないため、模試では正答率より、ドメインごとの弱点を見つけることに使ってください。
Q. 実務経験がなくても受験できますか?
受験はできます。実務経験は、合格した後の認定の申請で求められます。申請の期限は、合格から5年以内。
Q. 勉強時間はどれくらいですか?
ISACA は勉強時間の目安を示していません。監査の経験がない方は、ドメイン1で監査の流れをつかんでから、模試を通しで解いて弱いドメインを見つける順番が進めやすいです。
あわせて読みたい
参考(公式・一次情報)
- ISACA 認定試験 受験者ガイド(日本語版)(試験の形式・合格点・配分)
- CISA 認定ページ(ISACA)(受験料・受験方法)
- CISA CPE Policy(継続教育)
※ 2026年9月26日時点で公式ページを確認して作成しています。試験仕様・受験料は改定されることがあるため、お申し込みの前に公式サイトで最新情報をご確認ください。ISACA、CISA は ISACA の登録商標です。