AZ-305は「試験に受かる」だけでは資格にならない
AZ-305(Designing Microsoft Azure Infrastructure Solutions)について調べ始めると、早い段階でこの一文に行き当たります。Microsoft公式の認定ページには、次のようにはっきり書かれています。
「Microsoft Certified: Azure Solutions Architect Expertになるには、先にMicrosoft Certified: Azure Administrator Associate(AZ-104の認定)を取得している必要があります」
つまりAZ-305という試験自体は単独で受験できますが、それに合格しただけでは「Azure Solutions Architect Expert」の認定にはなりません。AZ-104の合格が、認定取得の必須条件として公式に定められています。これから学習計画を立てる方は、まずこの前提を押さえてから読み進めてください。
AZ-104が「運用・実装」を問う試験であるのに対し、AZ-305は要件を読んで最適な設計を選ぶ「設計」に重心を置いた、Azure資格群の中でもエキスパートレベルに位置づけられる試験です。
AZ-305の問題演習はこちら →(まず50問は、会員登録もログインもなしで解けます)
試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | AZ-305: Designing Microsoft Azure Infrastructure Solutions |
| 認定名 | Microsoft Certified: Azure Solutions Architect Expert |
| 運営 | Microsoft |
| 認定の前提条件 | Microsoft Certified: Azure Administrator Associate(AZ-104の認定)を先に取得していること |
| 出題形式 | 選択式を中心としたCBT。ケーススタディやラボ(実機操作)が使われることもありますが、本試験固有にどの形式が出るかはMicrosoftの方針として事前公表されません |
| 問題数 | 固定数は非公表(Microsoft認定試験は通常40〜60問程度と公式に案内) |
| 試験時間 | 本試験固有の分数は公式ページに明記が見当たりませんでした(受験前に試験画面の案内でご確認ください) |
| 合格ライン | 700点(1,000点満点のスケールスコア) |
| 受験料 | 受験する国・地域により決定(公式ページに具体額の記載なし)。Associate/Expertレベル試験全般の目安として、Microsoft公式FAQは「Associate and Expert exams typically cost US$165」としています |
| 試験言語 | 日本語を含む10言語(英語・日本語・簡体字中国語・韓国語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語[ブラジル]・繁体字中国語・イタリア語) |
| 受験方法 | ピアソンVUE経由(テストセンターまたは自宅オンライン) |
| 廃止予定 | 本記事確認時点(2026年8月)で廃止(Retirement date)の記載なし |
※受験料は変更されることがあります。日本円での実際の金額は、Pearson VUEのお申し込み画面でご確認ください。
4つの出題領域と配点
Microsoft公式の学習ガイド(2026年4月17日適用版 Skills measured)によると、AZ-305は次の4領域で構成されます。
| 出題領域 | 配点 |
|---|---|
| ID・ガバナンス・監視ソリューションの設計 | 25〜30% |
| データストレージソリューションの設計 | 20〜25% |
| ビジネス継続性ソリューションの設計 | 15〜20% |
| インフラソリューションの設計 | 30〜35%(最大) |
最大配点は「インフラソリューションの設計」。コンピューティング(VM・コンテナー・サーバーレス・バッチ処理)、アプリケーションアーキテクチャ(メッセージング・イベント駆動・API連携・キャッシュ)、移行(Cloud Adoption Frameworkに沿った評価と実行)、ネットワーク設計までを含む、範囲の広い領域です。「ID・ガバナンス・監視」と合わせると、全体の過半をこの2領域が占めます。
勉強時間の目安
AZ-305はAZ-104合格(または同等の実務経験)を前提とした試験のため、一般的な目安としては、AZ-104からの上積みで80〜150時間程度、期間にして1〜3か月ほどと言われることが多いようです。公式の基準ではないため、あくまで目安として扱ってください。
大事なのは時間の長さより中身です。AZ-305はハンズオンの操作手順そのものではなく、シナリオ(要件文)を読んで「どの構成が最適か」を選ぶ設計判断が中心になります。「コストを最優先するなら」「可用性を最優先するなら」といった条件ひとつで正解が変わるため、教材を読む時間と同じくらい、問題演習で選択肢どうしを比較する時間が必要です。
勉強法 ── AZ-104の知識を「設計」の視点で問われ直す
インフラソリューションの設計(最大30〜35%)
コンピューティング・アプリケーションアーキテクチャ・移行・ネットワークと範囲が広いため、優先して固めておくと得点が安定します。「要件からVM・コンテナー・サーバーレスのどれを選ぶか」「バッチ処理に何を使うか」といった判断軸を、パターンとして整理しておくのが効きます。
ID・ガバナンス・監視ソリューションの設計(25〜30%)
Entra ID・RBAC・Azure Policy・管理グループ構造など、AZ-104でも扱った要素が中心ですが、AZ-305では「運用する」のではなく「設計する」視点で問われます。シークレット・証明書・キーの管理方法や、オンプレミスリソースへのアクセス許可の設計まで含みます。
データストレージソリューションの設計(20〜25%)
リレーショナルデータ・半構造化データ・非構造化データそれぞれで、「どのサービスを選ぶか」「スケーラビリティと保護をどう両立するか」を問われます。機能・パフォーマンス・コストのバランスを取る視点が必要です。
ビジネス継続性ソリューションの設計(15〜20%)
配点は最小ですが軽視できません。復旧目標(RPO/RTO)などの要件から逆算して、バックアップ・災害復旧・高可用性の解決策を選ぶ視点が問われます。AZ-104での実装知識と、AZ-305での設計知識の違いを意識して復習すると効果的です。
仕上げには模試形式の問題演習が向いています。実務経験があっても、細部の判断軸が曖昧なまま覚えている項目は、演習で炙り出しておくと安心です。
まだAZ-104を持っていない方へ
AZ-305は前提条件つきの試験です。まだAZ-104に合格していない場合は、先にそちらから取り組む必要があります。
- AZ-104の勉強時間と勉強法【2026年版】 ── AZ-305の前提となる認定
- AZ-900の勉強法と勉強時間【2026年版】 ── Azureにまったく触れていない状態からの入口
よくある質問
Q. AZ-305はAZ-104に合格していなくても受験できますか?
試験自体(AZ-305)は単独でも受験できます。ただし「Microsoft Certified: Azure Solutions Architect Expert」の認定を得るには、AZ-104(Azure Administrator Associate)に合格していることが公式の前提条件です。認定として完成させるには両方の合格が必要です。
Q. AZ-305の勉強時間はどれくらいですか?
AZ-104合格を前提に、一般的な目安としてAZ-104からの上積みで80〜150時間程度、期間にして1〜3か月ほどと言われることが多い試験です。公式の基準ではないため、目安として扱ってください。
Q. AZ-305の試験時間は何分ですか?
本試験固有の分数は、Microsoft公式ページに明記が見当たりませんでした。受験申込・当日の案内画面で確認してください。
Q. AZ-305はいつ廃止されますか?
本記事確認時点(2026年8月)で、廃止(Retirement date)の予定は公式ページに記載がありません。
まとめ
- AZ-305はAZ-104の合格が認定取得の必須前提条件という点が最大の特徴
- 出題は4領域。最大配点は「インフラソリューションの設計」(30〜35%)
- 勉強時間の目安はAZ-104からの上積みで80〜150時間・1〜3か月(公式基準ではない)
- 合格ラインは700点。試験時間は公式に非公開
- 廃止の予定は現時点でなし
出題領域に沿って、設計判断の感覚を問題演習で確かめたい方は、資格道場のAZ-305問題集をご活用ください。まず50問は、会員登録もログインもなしでその場で解けます(すぐ解いてみる)。
あわせて読みたい
参考(Microsoft公式・一次情報)
- Study guide for Exam AZ-305(4領域の配点・2026年4月17日適用版)
- Microsoft Certified: Azure Solutions Architect Expert(AZ-104認定必須の前提条件)
- Exam AZ-305 詳細ページ(対応言語・廃止予定なしを確認)
- Microsoft認定試験のFAQ(受験料)
※ 本記事は2026年8月6日時点でMicrosoft公式ページを直接確認して作成しています。試験仕様・出題範囲・受験料は改定されることがあるため、お申し込みの前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。