Linux Professional InstituteLevel 4

難易度は Level 1(やさしめ)〜Level 5(難関) の5段階です。

LPIC-3 303試験(Security)のサンプル問題(本番形式・解説付き)

LPIC-3 303試験(Security)(Linux Professional Institute・LPIC-3 Exam 303: Security(303-300 Version 3.0))の出題形式を、実際の問題で確かめられます。ここに掲載する5問は、無料の会員登録で解ける模試 第1回(60問)の冒頭から抜粋したオリジナル問題です。当サイトは全600問を本番CBT準拠の形式で収録しており、この5問はそのごく一部にあたります。

設問1

Armitage について、正しい説明はどれか。

  • Metasploit に代わる、独立した脆弱性スキャナで、Metasploit を使わずに侵入試験ができる
  • Metasploit を GUI で操作する道具で、複数人で使うときは teamserver を使う(正解)
  • 侵入試験の道具を載せた、Debian を元にした OS である
  • 許可を得た、人を狙う試験の道具で、setoolkit というコマンドで起動する

解説

Armitage は、Metasploit を GUI で操作する道具で、armitage で起動し、複数人では teamserver を使います。Metasploit の本体ではなく、その画面にあたります。Metasploit に代わる独立したスキャナではありません。人を狙う試験の道具で setoolkit で起動するのは Social-Engineer Toolkit です。道具を載せた OS は Kali Linux です。

設問2

ネットワークの偽装への対策について、正しい記述を 2 つ選べ。

  • SEND は導入が容易で、IPv6 の標準の対策として広く使われている
  • IPv6 の偽のルータ広告(RA)は、RA Guard で止める(正解)
  • MAC フィルタは、MAC アドレスを書き換えられないので、認証として有効である
  • Dynamic ARP Inspection は、偽の DHCP サーバの応答を捨てる機能である
  • DHCP snooping は、信頼したポート以外から来た DHCP サーバの応答を捨て、配布した IP と MAC の組を記録する(正解)

解説

DHCP snooping は、信頼したポート以外の DHCP サーバの応答を捨て、配布した IP と MAC の組を記録します。偽の RA は RA Guard が止めます。DAI が捨てるのは、記録した組に合わない ARP で、DHCP サーバの応答を捨てるのは DHCP snooping です。IPv6 の標準の解は SEND ですが、導入は容易ではありません。MAC は利用者が書き換えられるので、MAC フィルタは認証になりません。

設問3

ブリッジを使うサーバーで、送信元の MAC アドレスが 00:11:22:33:44:55 のフレームを、ブリッジ自身宛てのものとして捨てたい。filter テーブルの INPUT チェインの末尾に追加する規則のコマンドを入力せよ。

入力形式(コマンドを打ち込んで答える問題です)

ebtables -A INPUT -s 00:11:22:33:44:55 -j DROP(正解)

別解: ebtables -t filter -A INPUT -s 00:11:22:33:44:55 -j DROP / ebtables -A INPUT -j DROP -s 00:11:22:33:44:55

解説

ebtables の filter テーブルでは、INPUT がブリッジ自身宛てのフレーム、FORWARD がブリッジが転送するフレームです。-s は送信元の MAC アドレス、-d は宛先の MAC アドレスです。-t を省略すると既定の filter が使われます。iptables の -s は IP アドレス用です。

設問4

運用中の Linux サーバで、整合性を確かめたところ、次の結果が出た。この結果への判断として適切なものはどれか。 ``` $ rpm -V procps-ng S.5....T. /usr/bin/ps ```

  • 設定ファイルの印が付いているので、管理者が設定を編集した結果であり、改ざんではなく通常の差異と見てよい
  • 権限だけが違うので、管理者が行った chmod の操作の影響であり、ルートキットの心配はないと判断してよいため、調査は打ち切る
  • ps の出力に異常が見えなければ、侵されたホスト内のコマンドだけで無事と判断してよい
  • ps のサイズ・ダイジェスト・更新時刻が記録と違うので、ps の置き換えを疑い、ルートキットを念頭に調べる(正解)

解説

rpm -V の S.5....T. は、サイズ(S)・ダイジェスト(5)・更新時刻(T)が記録と違うことを表します。実行ファイルの ps が置き換えられた疑いがあり、ルートキットは ps や ls の出力まで書き換えるため、疑って調べます。設定ファイルの印の c は、この行にありません。権限(M)の差異はなく、違うのは内容と時刻です。ルートキットは出力まで書き換えるので、侵されたホスト内のコマンドだけでは無事とは判断できません。

設問5

クライアント証明書は、ルート CA → 中間 CA → クライアントの 3 段で発行されている。SSLCACertificateFile にはルート CA と中間 CA の証明書を連結してあるが、SSLVerifyDepth は既定のままで、正しい証明書を持つクライアントも拒否される。直し方として正しいものはどれか。

  • SSLCARevocationCheck を chain にして、失効の確認を有効にする
  • SSLVerifyDepth を 2 にして、中間 CA を 1 段ふくめてたどれるようにする(正解)
  • SSLVerifyDepth を 0 にして、たどる段数を最小にして検証を簡単にする
  • SSLVerifyClient を optional にして、証明書の提示を任意の扱いにする

解説

SSLVerifyDepth は、たどる CA の段数で、既定は 1 です。1 は信頼する CA が直接発行した証明書までなので、中間 CA の発行だと拒否されます。中間 CA を挟むなら 2 が必要です。0 にすると、自己署名のクライアント証明書だけが対象になり、さらに通りません。optional にすると提示が任意になるだけで、中間 CA の発行を検証できない問題は残ります。SSLCARevocationCheck は CRL の確認を有効にする指定で、たどる段数とは関係がありません。

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