難易度は Level 1(やさしめ)〜Level 5(難関) の5段階です。
CCNP ENCOR (350-401)のサンプル問題(本番形式・解説付き)
CCNP ENCOR (350-401)(Cisco・CCNP Enterprise コア試験 350-401 ENCOR v1.2(シスコ技術者認定))の出題形式を、実際の問題で確かめられます。ここに掲載する5問は、無料の会員登録で解ける模試 第1回(60問)の冒頭から抜粋したオリジナル問題です。当サイトは全900問を本番CBT準拠の形式で収録しており、この5問はそのごく一部にあたります。
設問1
GRE over IPsec の Tunnel0 で、ping は通るのに大きなファイルの転送が止まります。Tunnel0 の IP MTU を 1400 バイトにし、TCP の MSS をそれに合わせて 1360 バイトに書き換えるよう設定してください。特権 EXEC モードへ戻り、設定した IP MTU が見える表示で確かめます。特権 EXEC モードから始めます。
実技形式(ターミナルに手順を順番に打ち込んで答える問題です)
- 手順1configure terminalグローバルコンフィグモードへ
- 手順2interface Tunnel0トンネルインタフェースへ入る
- 手順3ip mtu 1400トンネルの IP MTU を 1400 にする
- 手順4ip tcp adjust-mss 1360TCP の MSS を 1360 に合わせる
- 手順5end特権 EXEC モードへ戻る
- 手順6show ip interface tunnel 0設定した IP MTU を見る
解説
GRE は 1 パケットあたり 24 バイト増えるので、運べる大きさが減ります。物理が 1500 なら既定のトンネルの IP MTU は 1476 で、IPsec を重ねるとさらに減ります。Cisco は GRE と IPsec を重ねるトンネルの ip mtu に 1400 を推奨しています。ip tcp adjust-mss は TCP の SYN の MSS を書き換え、端末が最初から小さな塊で送るようにします。値は ip mtu から IP ヘッダと TCP ヘッダの 40 バイトを引いた 1360 です。効くのは TCP だけで、UDP や ICMP の大きなパケットは MSS では守れません。確認は show ip interface tunnel 0 の「MTU is 1400 bytes」です。show interfaces tunnel 0 の MTU 行は ip mtu で変わらないため、そちらを見て「反映されていない」と判断しないようにします。
設問2
SW4 だけが従来の PVST+ で動いており、障害のたびに収束が遅れています。SW4 のスパニングツリーのモードを Rapid PVST+ に変えてください。特権 EXEC モードへ戻り、モードと VLAN ごとの状態の数がまとめて出る表示で確かめます。特権 EXEC モードから始めます。
実技形式(ターミナルに手順を順番に打ち込んで答える問題です)
- 手順1configure terminalグローバルコンフィグモードへ
- 手順2spanning-tree mode rapid-pvstRapid PVST+ に切り替える
- 手順3end特権 EXEC モードへ戻る
- 手順4show spanning-tree summaryモードを確かめる
解説
RSTP(802.1w)は、P2p のリンクで proposal と agreement を交わし、タイマを待たずに転送へ移るので、従来の STP より収束が速くなります。Rapid PVST+ は VLAN ごとに RSTP を動かし、Catalyst 9300 では既定のモードです。モードは spanning-tree mode pvst、rapid-pvst、mst から選び、1 台で動かせるのは 1 つのモードだけです。show spanning-tree summary の先頭の「Switch is in rapid-pvst mode」でモードを読み、下の表で VLAN ごとの Blocking・Listening・Learning・Forwarding の数を確かめます。半二重のリンク(Shr)では提案と合意が使えないので、直結なのに Shr と出るポートはデュプレックスを疑います。
設問3
R1 と R2 の OSPF の隣接が EXSTART から進みません。R2 の GigabitEthernet0/0/1 の IP MTU は既定の 1500 です。ネイバーの状態を表示し、R1 の Gi0/0/1 の IP MTU が分かる表示で設定を確かめてください。R1 の Gi0/0/1 に手で入れた IP MTU を消して既定に戻し、特権 EXEC モードへ戻ってネイバーの状態を確かめます。特権 EXEC モードから始めます。
実技形式(ターミナルに手順を順番に打ち込んで答える問題です)
- 手順1show ip ospf neighbor止まっている状態を見る
- 手順2show ip interface GigabitEthernet0/0/1IP MTU を見る
- 手順3configure terminalグローバルコンフィグモードへ
- 手順4interface GigabitEthernet0/0/1対象のインタフェースへ入る
- 手順5no ip mtuIP MTU を既定に戻す
- 手順6end特権 EXEC モードへ戻る
- 手順7show ip ospf neighborネイバーの状態を確かめる
解説
OSPF の状態は Down、Init、2-Way、ExStart、Exchange、Loading、Full と進みます。MTU は Hello では確かめず、DBD を交換する段階で食い違いが見つかるので、ExStart や Exchange で止まるか行き来します。show ip interface GigabitEthernet0/0/1 の「MTU is 1400 bytes」のような行で、R1 だけが小さい値になっていることを確かめます。no ip mtu で R1 の Gi0/0/1 を既定の 1500 に戻せば、両端の MTU が揃い、DBD の交換が進んで FULL になります。ip ospf mtu-ignore でも隣接は上がりますが、大きなパケットの食い違いは残ります。
設問4
R1 の GigabitEthernet0/0/1 は通信量が多く、全パケットを調べると負荷が高くなります。100 パケットに 1 つだけを無作為に調べるサンプラ SAMP1 を作り、既存のフローモニタ MON1 と一緒に GigabitEthernet0/0/1 の受信方向に付けてください。特権 EXEC モードへ戻って終わります。特権 EXEC モードから始めます。
実技形式(ターミナルに手順を順番に打ち込んで答える問題です)
- 手順1configure terminalグローバルコンフィギュレーションモードへ
- 手順2sampler SAMP1サンプラを作る
- 手順3mode random 1 out-of 100100 パケットに 1 つを無作為に
- 手順4interface GigabitEthernet0/0/1付けるインタフェースへ
- 手順5ip flow monitor MON1 sampler SAMP1 inputモニタとサンプラを一緒に付ける
- 手順6end特権 EXEC モードへ戻る
解説
サンプラは、調べるパケットを間引いて負荷を下げる仕組みです。sampler 名前 の下で mode random 1 out-of 100 と書くと、100 パケットに 1 つだけを無作為に見ます。付けるときはモニタと一緒に ip flow monitor MON1 sampler SAMP1 input の形で指定します。サンプラを付けずに ip flow monitor MON1 input と書くと、全パケットが対象のままです。間引いた分、キャッシュに出る数は実際の通信より少なくなるので、量を読むときは割合を掛けて見積もります。確認は show flow interface で、モニタとサンプラが受信方向に付いているかを見ます。
設問5
R1 の端末の認証用に RADIUS サーバを登録します。AAA は有効です。RADIUS サーバ RAD1 を、アドレス 10.0.1.20、認証のポートとアカウンティングのポートを RFC の標準の番号、共有鍵 R4diusKey で登録し、RADIUS のサーバグループ RAD-GRP に加えてください。特権 EXEC モードへ戻って終わります。特権 EXEC モードから始めます。
実技形式(ターミナルに手順を順番に打ち込んで答える問題です)
- 手順1configure terminalグローバルコンフィギュレーションモードへ
- 手順2radius server RAD1RADIUS サーバを登録
- 手順3address ipv4 10.0.1.20 auth-port 1812 acct-port 1813アドレスと標準のポート
- 手順4key R4diusKey共有鍵
- 手順5aaa group server radius RAD-GRPRADIUS のサーバグループ
- 手順6server name RAD1グループに加える
- 手順7end特権 EXEC モードへ戻る
解説
RADIUS は UDP で運び、ポートは認証 1812、アカウンティング 1813 です(古い実装は 1645、1646)。TACACS+ は TCP の 49 です。RADIUS は認証が通ると認可の情報が同じ Access-Accept で返り、パスワードの属性だけを隠します。そのためネットワークへの接続(端末の認証)に向き、機器の管理(コマンド単位の認可)には TACACS+ が向きます。サーバは radius server 名前 の下に address ipv4 と key を書き、束ねるときは aaa group server radius 名前 に入って server name で加えます。
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