結論:IAMの権限評価と暗号鍵の設計が、この試験の背骨
SCS-C03(AWS Certified Security - Specialty)は、AWS上のセキュリティを担う人向けの専門知識レベルの試験です。公式試験ガイドでは、対象者像としてクラウドセキュリティの実務3〜5年相当が挙げられています。
勉強法の結論を先に書きます。IDおよびアクセス管理(20%)とデータ保護(18%)を軸に据えて、そこから検出・インフラ・インシデント対応・ガバナンスへ広げるのが最短です。
理由は配点と設問の性質にあります。この2ドメインだけで38%を占めるうえ、IAMポリシー・SCP・リソースポリシー・KMSキーポリシーが噛み合ったときに、結局アクセスが許可されるのか拒否されるのかという評価の問題は、他のドメインの設問にも顔を出します。ここが曖昧なままだと、全体の得点が伸びません。
AWS SCS-C03の問題演習はこちら →(まず50問は、会員登録もログインもなしで解けます)
試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | AWS Certified Security - Specialty(SCS-C03) |
| 運営 | Amazon Web Services |
| レベル | 専門知識(Specialty) |
| 問題数 | 65問(採点対象50問+スコアに影響しない非採点15問。非採点問題は試験中に区別できません) |
| 試験時間 | 170分 |
| 合格ライン | 750点(100〜1,000のスケールスコア) |
| 出題形式 | 択一選択/複数選択/順序整列(3〜5項目)/マッチング(3〜7項目) |
| 受験料 | 300 USD(公式ページ記載。実際の請求額は為替・地域により異なります) |
| 試験言語 | 英語・日本語・韓国語・葡(ブラジル)・簡体字中国語・西(ラテンアメリカ) |
出題形式に順序整列とマッチングが含まれるのはSCS-C02からの変更点で、公式試験ガイドの付録にSCS-C02との比較が用意されています。従来の四択・複数選択だけを想定していると、本番の操作で戸惑います。
採点は補償型(compensatory)です。ドメインごとに合格点を取る必要はなく、全体で750点に届けば合格になります。ただし配点の重いドメインほど出題数が多い構成なので、大きいところを落とすと取り返しが利きません。
なお、簡体字中国語・西(ラテンアメリカ)・葡(ブラジル)は2026年12月31日以降に提供終了の告知があります。日本語版に終了予定の告知はありません(2026年9月9日時点)。
出題範囲と配点
公式試験ガイド「Content outline」の6ドメインです。パーセンテージは採点対象コンテンツに対する比率です。
| ドメイン | 配点 |
|---|---|
| IDおよびアクセス管理 | 20% |
| インフラストラクチャセキュリティ | 18% |
| データ保護 | 18% |
| 検出 | 16% |
| インシデント対応 | 14% |
| セキュリティの基盤とガバナンス | 14% |
最大配点はIDおよびアクセス管理(20%)で、内容は認証戦略と認可戦略の設計・実装・トラブルシューティングの2本です。「設計」だけでなくトラブルシューティングが明記されているのが重要で、意図した通りに動かない構成を読んで原因を当てる設問に備える必要があります。
インフラストラクチャセキュリティ(18%)はネットワークエッジ(CloudFront・WAF・Shieldなど)、コンピュートワークロード、ネットワーク制御の3本。データ保護(18%)は転送中・保管中・そして機密データや鍵素材の保護の3本です。
検出(16%)は監視とアラート、ロギング、そしてそのトラブルシューティング。インシデント対応(14%)は対応計画の設計とテスト、実際のイベントへの対応。セキュリティの基盤とガバナンス(14%)はマルチアカウント戦略、安全なデプロイ、コンプライアンス評価です。
独学の順番
- IAMの評価ロジックを最初に固める ── アイデンティティベースとリソースベースのポリシー、SCP、許可境界、セッションポリシーが重なったときの最終判定。ここは図に書いて手で追えるようにしてください。
- KMSを「鍵の権限」として理解する ── キーポリシー・グラント・エイリアス・マルチリージョンキー・エンベロープ暗号化。データ保護ドメインの大半はここに接続します。
- ログの出どころを一覧にする ── CloudTrail・VPCフローログ・Config・GuardDuty・Security Hub・Macie・Inspector・Detective が、それぞれ何を見つける道具なのか。検出とインシデント対応が同時に楽になります。
- ネットワーク制御を境界ごとに整理する ── セキュリティグループ、NACL、WAF、Shield、Network Firewall、エンドポイントポリシー。どの層で止めるかで答えが変わります。
- 本番形式で通しで解く ── 170分・65問は長丁場です。時間配分の練習を必ず1回は挟んでください。
つまずきやすいところ
- 「どのサービスで解くか」が複数正解に見えること。専門知識レベルでは、要件(コスト・運用負荷・即時性)が選択の決め手になります。設問の最後の一文を読み落とさないでください。
- 順序整列・マッチング形式。部分点はなく、全部合っていて初めて得点になります。曖昧な理解では落としやすい形式です。
- クロスアカウントの構成。信頼ポリシー、AssumeRole、リソース共有、KMSの鍵の共有が絡むと難度が上がります。ここは頻出です。
- 試験ガイドは網羅リストではないこと。公式にも「本ガイドは試験内容の網羅的な一覧ではありません」と明記されています。タスクステートメントを起点に周辺を広げる読み方が要ります。
よくある質問
Q. SCS-C03の勉強時間はどれくらいですか?
公式に基準はありません。一般的な目安として、SAA相当の知識があり実務でAWSを触っている方で数十時間から、と言われることが多い試験です。公式の基準ではないため、対象者像(セキュリティ実務3〜5年相当)と自分の経験との差で調整してください。
Q. 問題数は65問ですか、50問ですか?
出題は65問で、うちスコアに影響するのは50問です。残り15問は将来の出題候補を評価するための非採点問題で、試験中には区別できません。
Q. 先にSAAを取っておくべきですか?
AWS認定に前提資格の要件はないため、制度上はどちらからでも受験できます。ただしSCS-C03はVPC・IAM・KMSの前提知識を求める設問が多く、アソシエイトレベルの土台があるほうが学習は楽になります。
Q. 日本語で受験できますか?
はい。公式ページで日本語での提供が確認できます(2026年9月9日時点で終了予定の告知はありません)。
まとめ
- SCS-C03は採点対象50問+非採点15問=計65問・170分・合格750点(100〜1,000のスケールスコア)
- 配点最大はIDおよびアクセス管理20%、次いでインフラ18%・データ保護18%
- 順序整列・マッチングが出題形式に含まれる(SCS-C02からの変更点)
- 採点は補償型。ドメイン別の足切りはないが、配点の重い領域を落とすと厳しい
- 受験料は300 USD、日本語受験に対応
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参考(公式・一次情報)
- AWS Certified Security - Specialty (SCS-C03) Exam Guide(6ドメインの配点・問題数・出題形式・合格ライン750点)
- AWS Certified Security - Specialty 公式ページ(試験時間170分・受験料300 USD・対応言語)
※ 本記事は2026年9月9日時点で公式試験ガイドおよび公式ページを確認して作成しています。試験仕様・出題範囲・受験料は改定されることがあるため、お申し込みの前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。