結論:OSS-DB Goldは「動かした後の運用」を問う試験。SQLの試験ではない
OSS-DB技術者認定資格は、LPI-Japanが実施する(運営は一般社団法人EDUCO)オープンソースデータベースの技術者認定です。上位にあたる OSS-DB Gold は、PostgreSQLを対象に、運用管理・性能監視・チューニング・障害対応の4領域を問います。
勉強法の結論を先に書きます。Goldは、テーブル設計やSQLの書き方を問う試験ではありません。動いているデータベースを見て、状態を読み、直せるかを問う試験です。
出題範囲を見ると、運用管理用コマンド、アクセス統計情報、テーブル・カラム統計情報、クエリ実行計画、性能パラメータ、破損クラスタ復旧、レプリケーションの障害と復旧──すべて「稼働中のPostgreSQLに向き合う」場面の話です。Silverまでの知識を、運用者の視点に組み替える作業が学習の中身になります。
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試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | OSS-DB Exam Gold(現行バージョン Ver.3.0) |
| 認定名 | OSS-DB技術者認定資格 Gold |
| 運営 | LPI-Japan(運営:一般社団法人EDUCO) |
| 問題数 | 約30問/1試験 |
| 試験時間 | 公式ページに記載が見当たりませんでした |
| 合格ライン | 公式ページに記載が見当たりませんでした |
| 出題形式 | コンピュータベーストテスト(CBT)。マウスによる選択方式がほとんどですが、キーボード入力問題も多少出題されます。実技や面接はありません |
| 試験言語 | 日本語・英語 |
| 受験料 | 16,500円(税込)/1試験 |
| 対象RDBMS | PostgreSQL 12以上(公式注記では2023年2月現在14まで対応) |
| 認定の条件 | Goldに合格しても、有意なOSS-DB Silver認定がなければGold認定は取得できません |
| 再認定 | 認定日から5年以内にOSS-DB Exam Goldの再受験と再認定が必要 |
学習計画に効く条件を3つ挙げます。
試験時間が公式に公表されていません。 本番のペース配分を事前に決め打ちできないということです。だからこそ、1問あたりにかけられる時間を短めに見積もって解く練習をしておくほうが安全です。
合格ラインも公表されていません。 「何割で受かる」という基準がない以上、ギリギリ狙いの計画は立てられません。演習で正答率に余裕を作ってから受けてください。
キーボード入力問題が出ます。 選択肢を眺めて思い出せるレベルでは足りず、コマンドやパラメータ名を自分で打てる必要があります。
出題範囲と配点
OSS-DB Goldの出題範囲は、大項目に割合(%)、中項目に重要度が示される二段構えです。
| 大項目 | 割合 | 中項目の重要度 |
|---|---|---|
| G1 運用管理 | 30% | サーバ構築2/運用管理用コマンド全般4/データベースの構造2/レプリケーション運用1 |
| G2 性能監視 | 30% | アクセス統計情報3/テーブル・カラム統計情報2/クエリ実行計画3/その他1 |
| G3 パフォーマンスチューニング | 20% | 性能に関係するパラメータ4/チューニングの実施2 |
| G4 障害対応 | 20% | 起こりうる障害のパターン3/破損クラスタ復旧2/レプリケーションの障害と復旧1 |
中項目の重要度を全部足すと30になり、大項目の割合と比が一致します(G1は9÷30=30%、G3は6÷30=20%)。出題数「約30問」とも数がそろうため、重要度を「およそ何問か」の見当として使うと計画が立てやすくなります。ただし、重要度の意味そのものは公式に明文化されていないため、あくまで目安として扱ってください。
重要度4が付いているのは、G1.2 運用管理用コマンド全般とG3.1 性能に関係するパラメータの2つだけです。この2つが実質的な山場だと考えて差し支えありません。
独学の順番
- Silverの範囲を固める ── 認定の前提です。基本操作・設定・バックアップが曖昧なままGoldに進むと、統計情報の読み方の段階で止まります。データベース資格全体の並べ方はデータベース資格の勉強法にまとめています。
- G1.2 運用管理用コマンド全般(重要度4)から ── 最重要項目のひとつであり、以降すべての作業の足場になります。打って覚える領域です。
- G2 性能監視(30%)へ ── アクセス統計情報とクエリ実行計画がそれぞれ重要度3。実行計画は必ず自分の環境で出力させて読む練習をしてください。読み方は文章では身に付きません。
- G3.1 性能に関係するパラメータ(重要度4) ── 監視で見つけた問題に対して、どのパラメータを動かすか。G2とG3は往復しながら学ぶのが効率的です。
- G4 障害対応(20%)で仕上げる ── 障害パターン、破損クラスタ復旧、レプリケーションの障害。ここは手順の順序が問われるので、流れとして覚えてください。
つまずきやすいところ
統計情報のビュー名が混ざる。 アクセス統計情報とテーブル・カラム統計情報は、名前も用途も似ています。「誰が何を数えているのか」を1行で書き分けると混乱が減ります。
実行計画を「読んだつもり」になる。 用語を覚えても、実際の出力から遅い箇所を指せなければ意味がありません。手元のPostgreSQLで、意図的に遅いクエリを作って出力を見比べてください。
PostgreSQLのバージョン差に足を取られる。 対象はPostgreSQL 12以上です。古い解説記事の挙動をそのまま覚えないよう、確認は公式ドキュメントで行ってください。
よくある質問
Q. OSS-DB Goldの勉強時間はどれくらいですか?
一般的な目安として語られる数字はありますが、LPI-Japan公式の基準ではありません。PostgreSQLの運用経験があるかどうかで必要量が大きく変わります。中項目の重要度(合計30)の比で時間を割り振るほうが、総時間の見積もりより実用的です。
Q. 試験時間と合格ラインは?
どちらも公式ページに記載が見当たりませんでした。 数字を掲げている情報を見かけても、公式の公表値ではない可能性があります。時間配分は短めに、正答率は余裕を持って準備するのが安全です。
Q. OSS-DB Silverを持っていなくても受験できますか?
受験自体を制限する記載はありませんが、Goldに合格しても有意なOSS-DB Silver認定がなければGold認定は取得できないと公式に明記されています。認定まで見据えるならSilverから順に進めてください。
Q. 対象のPostgreSQLはどのバージョンですか?
PostgreSQL 12以上です(公式注記では2023年2月現在14まで対応とされています)。学習環境を作るときの参考にしてください。
まとめ
- OSS-DB Goldは約30問・受験料16,500円(税込)・日本語と英語。現行はVer.3.0
- 試験時間と合格ラインは公式に記載なし。時間配分は短めに、正答率は余裕を持って
- 出題形式は選択方式が中心+キーボード入力問題も出る。実技・面接はなし
- 配点はG1 運用管理30%・G2 性能監視30%・G3 チューニング20%・G4 障害対応20%
- 重要度4は運用管理用コマンド全般と性能に関係するパラメータの2つ。ここが山場
- 認定には有意なOSS-DB Silver認定が必要。再認定は5年以内
- 対象はPostgreSQL 12以上。古い解説の挙動を覚え込まないこと
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参考(公式・一次情報)
- OSS-DB Goldのご紹介(LPI-Japan公式)(試験名・バージョン・問題数・受験料・試験言語・出題形式・前提条件・対象PostgreSQL・再認定・出題範囲の割合と重要度)
- OSS-DB技術者認定資格 公式サイト(資格体系とSilver/Goldの位置づけ)
※ 本記事は2026年9月9日時点で公式ページを確認して作成しています。試験仕様・出題範囲・受験料は改定されることがあるため、お申し込みの前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。試験時間と合格ラインは公式に記載が見当たらないため、本記事では扱っていません。