結論:合否を分けるのは知識量より「多段階選抜」の理解
ネットワークスペシャリスト試験(NW)は、IPAが実施する「高度情報処理技術者試験」の一区分(レベル4)で、ネットワークの設計・構築・運用に関する高度な知識と技能を問う国家資格です。
この試験は科目A-1・科目A-2・科目B-1・科目B-2の4区分構成で、すべてに合格しないと不合格になります。しかも多段階選抜方式が採られており、ある区分が基準点に届かないと、それより後の区分は採点すらされません。つまり、科目B-2(記述式・120分)にどれだけ強くても、科目A-1で止まれば答案は開かれないということです。
学習計画を立てるときにまず理解すべきはこの構造です。「知識を増やす」より前に、「どの区分から崩れると損失が大きいか」を把握しておく必要があります。
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試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | ネットワークスペシャリスト試験(NW) |
| 運営 | 経済産業省・独立行政法人情報処理推進機構(IPA) |
| 試験区分 | 高度情報処理技術者試験の一区分(レベル4) |
| 科目A-1 | 多肢選択式・30問・50分 |
| 科目A-2 | 多肢選択式(専門知識)・25問・40分 |
| 科目B-1 | 記述式・3問中2問を選択・90分 |
| 科目B-2 | 記述式・2問中1問を選択・120分 |
| 合格ライン | 4区分すべてで100点満点中60点以上(多段階選抜方式・素点方式) |
| 受験料 | 7,500円(税込) |
| 実施方式 | 2026年度からCBT方式に移行。前期に実施(科目A-1/A-2は2026年10月17日〜27日、科目B-1/B-2は2026年11月11日〜23日) |
2026年度(令和8年度)から実施方式が紙の試験からCBT方式に変わり、区分の呼称も「午前I/II」→「科目A-1/A-2」、「午後I/II」→「科目B-1/B-2」に変更されます。IPAの公式発表によれば、出題形式・出題数・試験時間・採点方式・合格基準そのものは変更されません。受験料・試験仕様は改定されることがあるため、お申し込みの前に必ずIPA公式サイトで最新情報をご確認ください。
対象読者と前提
前提資格はなく、応用情報技術者試験(AP)合格者に限らず受験できます。ただし出題内容は、ネットワーク運用・設計の実務経験がある中堅〜上級エンジニアを主な対象としています。
なお、応用情報技術者試験(AP)の合格、他の高度情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験の合格、または高度試験の科目A-1試験の基準点通過から2年間は、申請により高度試験の科目A-1試験が免除される制度があります。AP合格から2年以内の方や、複数の高度試験を狙っている方は、この免除を軸にスケジュールを組むと負担が減ります。
出題範囲の構造
科目A-2(専門知識)は、次の4分野を中心に出題されます。
- ネットワーク方式・プロトコル技術(OSI/TCP-IP・IPアドレッシング・ルーティング・スイッチング・WAN・無線LAN・QoS・IPv6)
- ネットワークセキュリティ実装技術(ファイアウォール・IDS/IPS・VPN・認証技術・暗号技術・DDoS対策)
- ネットワークシステムの企画・要件定義・開発(要求分析・論理設計・物理設計・性能設計・セキュリティ設計)
- ネットワークシステムの運用・保守・関連法規(運用監視・各種ネットワークサービス・クラウド接続・関連法規)
IPAはCompTIAやAWSのような分野別の出題比率(%)を公表していないため、上の4分野に軽重の差はあっても数値としての配点は分かりません。特定の分野を「捨てる」設計はできない試験だと考えてください。
学習の進め方 ── 科目A-2から積む
第1段:科目A-2(専門知識)── この問題集の対象
当サイトの問題集は、科目A-2(専門知識・多肢選択式)相当の対策に特化しています。プロトコル技術とセキュリティ実装技術は、後の科目B-1・B-2の記述問題を読み解く土台にもなるため、最初にここを固めておくと以降の学習が積み上がりやすくなります。
第2段:科目A-1(基礎知識)
応用情報技術者試験(AP)の科目Aに近い内容です。前述の2年免除制度の対象がなければ、こちらも並行して基礎を固めておく必要があります。
第3段:科目B-1・B-2(記述式)
ネットワーク構成図や設計要件を読み解き、文章で答える力が問われます。これは科目A-2の知識量とは別の技能です。当サイトの問題集には含まれないため、IPAが公開している本試験の公開問題を使った演習など、別の教材で対策を組み合わせることをおすすめします。
勉強時間の目安
一般的には200〜400時間程度と言われることが多い試験ですが、出発点によって差が大きいのが実情です。ネットワーク運用の実務経験がある方なら30〜60時間程度で合格する例がある一方、実務未経験からの挑戦では600時間を超える時間を見込む声もあります。公式の基準ではないため、目安として扱ってください。
時間配分の考え方は単純です。科目A-2で安定して7〜8割取れる状態を先に作り、それから科目B-1・B-2の記述練習に時間を割く。多段階選抜方式である以上、この順番を崩すと記述の練習時間が無駄になりかねません。
よくある質問
Q. 応用情報技術者試験(AP)に合格していないと受験できませんか?
受験できます。前提資格はありません。ただし出題内容から見て、ネットワークの実務経験がある中堅エンジニア以上を対象とした試験です。
Q. この問題集だけで合格できますか?
科目A-2(専門知識・多肢選択式)の対策として作られています。科目A-1・科目B-1・科目B-2の対策は含まれないため、別途教材を組み合わせる必要があります。
Q. 2026年度のCBT移行で、対策の仕方は変わりますか?
IPAの公式発表によれば、出題形式・出題数・試験時間・採点方式・合格基準そのものは変更されません。呼称と実施方式(紙→CBT)が変わるだけです。
Q. 2026年度はいつ実施されますか?
前期の実施です。科目A-1・A-2試験は2026年10月17日〜27日、科目B-1・B-2試験は2026年11月11日〜23日の実施が予定されています。
まとめ
- 科目A-1・A-2・B-1・B-2の4区分すべてで100点満点中60点以上が必要(多段階選抜方式)
- 2026年度は前期実施(科目A-1/A-2: 2026年10月17日〜27日、科目B-1/B-2: 2026年11月11日〜23日)
- 出題範囲はプロトコル・セキュリティ実装・企画/要件定義・運用保守の4分野
- 当サイトの問題集は科目A-2相当に特化。科目B(記述式)は別教材が必要
- AP・他の高度試験の合格などから2年以内なら、申請により科目A-1が免除される制度がある
- 勉強時間の目安は30〜60時間(実務経験あり)〜600時間超(未経験)── 公式基準ではない
資格道場の使い方
資格道場ではネットワークスペシャリスト試験の科目A-2相当のオリジナル問題集を、本番形式で用意しています。
- 1問ずつ正誤と解説を確認できます
- 会員登録もログインもなしで50問を解けます ── 本物の問題で手触りを確かめてから決めてください
- 購入は買い切りで、月額の課金はありません
なお、科目A-1・科目B-1・科目B-2の対策は問題集に含まれません。別途、本試験の公開問題等での対策をおすすめします。
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- 応用情報技術者試験の勉強時間はどれくらい?
参考(一次情報)
- ネットワークスペシャリスト試験(IPA公式)(科目構成・出題形式)
- 情報処理技術者試験 実施スケジュール(IPA公式)(受験料・2026年度日程)
- 試験要綱・シラバス(IPA公式)(出題範囲の根拠)
※ 本記事は2026年8月時点のIPA公式情報をもとに作成しています。試験仕様・日程・受験料は改定されることがあるため、お申し込みの前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。