結論:201試験は「壊れた時に直せるか」を問う。カーネルと運用管理が2本柱
LinuC レベル2 201試験は、レベル1の「操作・運用する」から一段上がって、Linuxシステムを設計・構築する側の知識を問う試験です。ブートプロセスとカーネル、ファイルシステムとLVM、ネットワーク構成、バックアップと監視、仮想化とコンテナまでを扱います。
勉強法の結論は、重心を2つに絞ること。公式の重要度で見ると「システムの保守と運用管理」が16、「システムの起動とLinuxカーネル」が14で、この2主題だけで30/60を占めます。用語の暗記より、起動が止まった・容量が足りない・監視が鳴った、といった状況から手段を選べるかが問われます。
LinuC レベル2 201試験の問題演習はこちら →(まず50問は、会員登録もログインもなしで解けます)
試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | LinuC レベル2 201試験 |
| 認定名 | LinuC レベル2(有意なレベル1認定+201・202の両方に合格して認定) |
| 運営 | LPI-Japan |
| 問題数 | 約60問 |
| 試験時間 | 90分(試験後アンケート5分を含むため、解答時間は実質85分) |
| 合格ライン | 公表されていません(公式FAQは「目安として65〜75%程度の正解率」と案内) |
| 出題形式 | CBT。マウスによる選択方式がほとんどで、キーボード入力問題も多少出題される場合があります。実技や面接はありません |
| 受験方法 | ピアソンVUE経由(テストセンター、または自宅・職場からのOnVUE受験)。団体向けにPBTもあります |
| 受験料 | 16,500円(税込)/1試験あたり |
| 試験言語 | 日本語・英語 |
| 受験の前提条件 | ありません。ただしレベル1認定を取得するまでレベル2認定は取得できません |
ここが201試験でいちばん誤解されやすい点です。受験そのものに前提資格はなく、レベル2から先に受けることもできます。 ただし認定要件は「有意なLinuCレベル1の認定を持ち、かつ201試験と202試験の両方に合格すること」で、レベル1の認定がないままでは合格してもレベル2にはなりません(レベル1認定を取得した時点で認定されます)。また201と202は5年以内に合格する必要があります。
出題範囲と重要度
LinuCの出題範囲は、パーセンテージの配点比率ではなく各トピックに割り振られた「重要度」の数値で示されます。重要度が高いトピックほど、多くの問題が出題されます。201試験(LinuC-2 Version 10.0)の合計は60です。
| 主題 | 重要度(合計60) |
|---|---|
| 2.04 システムの保守と運用管理 | 16 |
| 2.01 システムの起動とLinuxカーネル | 14 |
| 2.02 ファイルシステムとストレージ管理 | 10 |
| 2.03 ネットワーク構成 | 9 |
| 2.05 仮想化サーバー | 6 |
| 2.06 コンテナ | 5 |
最大の「システムの保守と運用管理」は6副主題に分かれ、makeによるビルド、バックアップ、リソース把握、監視ツール、システム構成ツール(重要度4)まで含みます。構成管理が明示的に範囲に入っているのが、この試験の現代的なところです。
「システムの起動とLinuxカーネル」はブートプロセスとGRUB(重要度4)が頭で、systemdによる起動のカスタマイズ、カーネルの構成要素とコンパイル、実行時のトラブルシューティングと続きます。BIOSとUEFIの両方が対象である点も公式に明記されています。
独学の順番
- ブートプロセスを頭から通す ── 電源投入からGRUB2、initramfs、systemdのターゲットまで、順序で説明できるようにします。ここが曖昧だと2.01がまるごと不安定になります。
- 保守と運用管理を均等に ── 最大の主題ですが副主題が細かいので、バックアップの手段、リソース確認コマンド、監視ツールの役割、構成管理ツールを一巡させます。
- LVMを手で作る ── 物理ボリューム、ボリュームグループ、論理ボリュームを作り、リサイズとスナップショットまで一度やると定着します。
- 仮想化とコンテナを最小限動かす ── 合わせて11ですが、KVMで仮想マシンを1台作り、Dockerでコンテナを1つ動かすだけで設問の景色が変わります。
- 模試形式で周回する ── 正答率の低い主題を、重要度の高い順に埋め直します。
つまずきやすいところ
- RAID(mdadm)を勉強してしまう ── 201試験の出題範囲に、mdadmによるソフトウェアRAID構成は含まれていません。 LPIC等の他資格の教材と混同しやすいところです。その時間はLVMに寄せてください。
- カーネルのコンパイルを深追いする ── 重要度は2です。手順の流れとinitrdの作成を押さえれば十分で、実際にビルドし切ることが目的ではありません。
- 監視ツールを名前だけで済ませる ── 何を測るツールなのかを1行で言えるようにしておくと、選択肢の消去が速くなります。
- 合格ラインを何割かで見積もる ── 公式は合格点を公表していません。目標正答率を自分で決め、余裕を作ってから受験してください。
よくある質問
Q. レベル1を持っていなくても201は受けられますか?
受験はできます。 公式も「受験するだけであればレベル2を先に受験することも可能」としています。ただしレベル2として認定されるには有意なレベル1認定が必要で、レベル1認定を取得した時点でレベル2に認定されます。
Q. 201と202はどちらから受けるべきですか?
受験順に指定はありません。201が構築・カーネル側、202がサービス運用側なので、業務で近いほうから受けても構いません。ただし両方を5年以内に合格する必要があります。
Q. 勉強時間はどれくらい必要ですか?
各種解説サイトでは、レベル2(201と202の合計)で200時間前後、レベル1取得済みで実務経験があれば100〜150時間程度という目安が紹介されることが多いようです。これは公式の基準ではなく、201単体の数字でもありません。
Q. 受験料はいくらですか?
1試験あたり16,500円(税込)です。レベル2の認定には201と202の2試験が必要なので、合計33,000円かかります。
まとめ
- 201試験は約60問・90分(解答時間は実質85分)・受験料16,500円(税込)
- 合格ラインは公表されていない。公式FAQの65〜75%はあくまで目安
- 配点は「重要度」の数値(合計60)で示される。保守と運用管理16・起動とカーネル14で30/60
- 受験に前提資格はないが、レベル2認定にはレベル1認定が必要。201と202は5年以内に合格する
- RAID(mdadm)は範囲外。他資格の教材と混同しない
出題範囲に沿って手を動かして確かめたい方は、資格道場のLinuC レベル2 201試験問題集をどうぞ。 収録は426問(本番目安60問×7回の模試形式)、価格は2,980円(税込)の買い切りです。 まず50問は、会員登録もログインもなしでその場で解けます(すぐ解いてみる)。
あわせて読みたい
- LinuCの勉強法と学習順 ── 4試験・2レベルの全体像から
- コマンド入力問題の対策 ── 「手が動かない」を潰す
- IT資格を転職でどう活かすか ── 取った後の使い道
参考(公式・一次情報)
- LinuC レベル2 201試験 出題範囲(LinuC-2 Version 10.0)(主題・副主題と重要度の数値、RAIDが範囲に含まれないこと)
- LinuC レベル2 試験概要(問題数・試験時間・受験料・試験言語・認定要件・受験の前提条件)
- LinuC よくあるご質問(合格点の公表状況・出題形式・受験料)
※ 本記事は2026年9月9日時点で公式ページを確認して作成しています。試験仕様・出題範囲・受験料は改定されることがあるため、お申し込みの前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。