残っている機会の数は、区分ごとに違う
IPAは、現行の試験制度を2026年度の試験実施をもって終了すると公表しています。2027年度からは新試験制度へ移行する予定です。新制度では、応用情報技術者試験と高度試験を大くくり化して再編する計画をIPAが示しています(2026年8月確認)。
ここで大事なのは、「あと何回受けられるか」が区分ごとに違うということです。2026年度の実施予定は、3つに分かれます。前期だけの区分、後期だけの区分、前期と後期の両方がある区分です。同じ「現行制度のうちに」と考えていても、区分によって残された枠の数は同じではありません。
まずは自分が狙う区分がどこに当たるかを確認してください。
応用情報技術者の問題演習はこちら →(まず50問は、会員登録もログインもなしで解けます)
2026年度の実施時期(区分ごと)
| 区分 | 2026年度の実施予定 |
|---|---|
| 応用情報技術者試験(AP) | 前期(2026年11月頃)・後期(2027年2月頃)の年2回 |
| ネットワークスペシャリスト試験(NW) | 前期(2026年11月頃)に実施予定(年1回) |
| データベーススペシャリスト試験(DB) | 後期(科目A-1・A-2:2027年2月20日〜3月2日、科目B-1・B-2:2027年3月16日〜28日)に実施予定(年1回) |
| 情報処理安全確保支援士試験(SC) | 前期(2026年10月〜11月)・後期(2027年2月〜3月)の両方に実施予定(年2回) |
表のとおり、NWは前期のみ・DBは後期のみで、年2回はありません。APとSCには年2回の機会があります。IPAは「現行制度は2026年度の実施をもって終了」と公表しています。その予定どおりに進むなら、NWは2026年度前期がこの制度での最後の枠になります。DBは逆に後期のみです。いま慌てて秋に受ける準備をする必要はありません。2027年2〜3月に照準を合わせる形になります。
なお、受験料はいずれの区分も7,500円です(AP・NW・DBは税込、SCは非課税の表記。AP・NW・DBは2026年7〜8月時点、SCは2026年8月時点)。
「最後の実施」と言えるもの、まだ言い切れないもの
ここは慎重に切り分けます。
- 応用情報技術者試験(AP):現行の形でのAPは、2026年度(前期・後期)が最後の実施となる見込みです。
- データベーススペシャリスト試験(DB):現行の形でのDBは、2026年度後期(2027年2〜3月)が最後の実施となる見込みです。
- 情報処理安全確保支援士試験(SC):この試験は新制度でも無くなりません。継続予定とされています。ただし新制度版のシラバスは2026年8月時点で準備中で、試験時間や出題数などの仕様が変わる可能性があります。
「制度が終わる」ことは、「試験が無くなる」ことを意味しません。SCのように新制度でも続く予定の区分もあります。2027年度からの新試験制度の詳細は、IPAが順次公表する予定です。詳細とは、試験の名称・区分・現行試験の合格者の扱いなどを指します。2026年8月時点で確定しているわけではありません。受験計画を立てるときは、必ずIPA公式サイトの最新の発表をご確認ください。
「現行合格者がどう扱われるか」も、この順次公表に含まれます。ここが決まっていない以上、「いま取らないと無駄になる」とは言い切れません。「あとで取れば同じ」とも言い切れません。判断は、制度の噂ではなく公表された事実に沿って行ってください。
CBT移行と制度変更は別の話
もう一つ混同されやすいのが、2026年度からのCBT移行との区別です。
2026年度(令和8年度)から、実施方式が紙の試験からCBT方式に変わります。区分の呼称も、これまでのままではありません。APは「午前」→「科目A」、「午後」→「科目B」です。NW・DBは「午前I/II」→「科目A-1/A-2」、「午後I/II」→「科目B-1/B-2」に変わります。SCは「午前I/II」→「科目A-1/A-2」、「午後」→「科目B」です。CBT化が学習計画にどう影響するかは、応用情報・高度試験のCBT化はいつから?にまとめました。
そのうえでIPAは、出題形式・出題数・試験時間・採点方式・合格基準そのものは変更しないと公式に発表しています。
これは2026年度の話です。2027年度からの新制度は、そのさらに先の再編にあたります。2026年度に受ける限り、対策の中身を大きく組み替える必要はありません。
秋までにやることの順番
残りの機会が区分ごとに違う以上、順番も変わります。
- 狙う区分の実施時期を確認する(前期のみ/後期のみ/両方)
- 科目A-1の免除が使えるかを確認する(高度試験・支援士試験を狙う場合)
- 申込期間と会場の空き枠をIPA公式サイトで確認する
- 残り期間から逆算して、関門の手前から順に潰す
2の免除制度は影響が大きいので補足します。次の3つのどれかを満たすと、それから2年間、申請により高度試験・支援士試験の科目A-1試験が免除されます。
- 応用情報技術者試験(AP)に合格する
- いずれかの高度試験・情報処理安全確保支援士試験に合格する
- それらの科目A-1試験で基準点以上の成績をとる
3については、CBT方式の仕組みが関わります。自分で会場と時間枠を予約する形になるため、申込期間・受験可能日・会場の空き枠は必ずIPA公式サイトで確認してください。この記事で扱えるのは、公式に確認できている実施時期の枠組みまでです。それより細かい日付は、ここには書けません。公式発表に委ねます。
どこから手をつけるか
高度試験を狙っていて免除をまだ持っていない方は、応用情報技術者試験(AP)の問題演習で土台を固めるのが遠回りに見えて近道です。APの合格自体が科目A-1免除の起点になり、その後の高度試験で関門を一つ減らせます。
すでにセキュリティ方面へ進む意思が固まっている方は、情報処理安全確保支援士(SC)の問題集から着手する選択もあります。SCの機会は年1回ではありません。年2回あり、新制度でも継続予定とされています。秋に一度当てて、届かなければ冬にもう一度、という組み方ができるのはSCの強みです。
よくある質問
Q. 現行制度で受けられるのはいつまでですか?
IPAは、現行の試験制度を2026年度の試験実施をもって終了し、2027年度から新試験制度へ移行する予定と公表しています。ただし2026年度の実施時期は、区分ごとに同じではありません。NWは前期(2026年11月頃)のみ、DBは後期(2027年2〜3月)のみ、APとSCは前期・後期の年2回です。
Q. 2027年度からは何が変わりますか?
新制度では、応用情報技術者試験と高度試験を大くくり化して再編する計画をIPAが示しています。試験の名称・区分・現行試験の合格者の扱いなどの詳細は、IPAが順次公表する予定です。2026年8月時点では確定していないため、IPA公式サイトの最新の発表をご確認ください。
Q. 情報処理安全確保支援士試験も無くなりますか?
情報処理安全確保支援士試験は、新制度でも無くなりません。継続予定とされています。ただし新制度版のシラバスは2026年8月時点で準備中です。2027年度以降に受験する場合、試験時間や出題数などの仕様は今と同じとは限りません。
Q. 2026年度のCBT移行で難易度は変わりますか?
IPAは、出題形式・出題数・試験時間・採点方式・合格基準をいずれも変更しないと発表しています。変わるのは実施方式(紙からCBTへ)と区分の呼称です。
Q. 受験料はいくらですか?
応用情報技術者試験・ネットワークスペシャリスト試験・データベーススペシャリスト試験は7,500円(税込)、情報処理安全確保支援士試験は7,500円(非課税)です。受験料・試験仕様は改定されることがあるため、申し込みの前に必ずIPA公式サイトで最新情報をご確認ください。