難易度は Level 1(やさしめ)〜Level 5(難関) の5段階です。
G検定のサンプル問題(本番形式・解説付き)
G検定(日本ディープラーニング協会(JDLA)・JDLA Deep Learning for GENERAL)の出題形式を、実際の問題で確かめられます。ここに掲載する5問は、無料の会員登録で解ける模試 第1回(145問)の冒頭から抜粋したオリジナル問題です。当サイトは全725問を本番CBT準拠の形式で収録しており、この5問はそのごく一部にあたります。
設問1
VGGNet(VGG16/VGG19)の設計思想として最も適切なものはどれか。
- 各層の出力を後続の全ての層の入力へ直接結合する密な接続(Dense connection)を特徴とする
- 3×3という小さな畳み込みフィルタを何層も積み重ねることで、少ないパラメータ数で大きな受容野を確保しつつネットワークを深くする(正解)
- 畳み込み層を用いず、全結合層とAttention機構のみでネットワークを構成する
- 11×11や5×5といった大きな畳み込みフィルタを浅い層数で組み合わせることで、少ない層数のまま高い表現力を得る(AlexNetに近い設計である)
解説
VGGは小さな3×3フィルタを重ねることでパラメータ効率よくネットワークを深くした設計が特徴。
他の選択肢が誤りである理由
- 「各層の出力を後続の全ての層の入力へ直接結合する密な接続(Dense connection)を特徴とする」誤りです。これはDenseNetの特徴の説明です。
- 「畳み込み層を用いず、全結合層とAttention機構のみでネットワークを構成する」誤りです。VGGは畳み込み層とプーリング層、全結合層から構成されるCNNです。
- 「11×11や5×5といった大きな畳み込みフィルタを浅い層数で組み合わせることで、少ない層数のまま高い表現力を得る(AlexNetに近い設計である)」誤りです。VGGは大きなフィルタではなく、3×3という小さなフィルタを採用したことが特徴です。11×11のような大きなフィルタはAlexNetなど初期のCNNで見られる設計です。
設問2
全結合層(Dense層)の説明として正しいものはどれか。
- 入力の局所領域のみに結合し、同じ重みを画像全体で共有する層である(このように重みを共有する構造は学習すべきパラメータ数を大きく削減できる)
- 入力を複数のチャネルに分割し、グループ畳み込みのように各チャネルごとに独立した重みを持たせるような層であるとする、CNNの構造に着目した説明、という理解のされ方をしている
- 入力の各ユニットが出力の全てのユニットと結合している層で、パラメータ数は「入力ユニット数×出力ユニット数+出力ユニット数(バイアス)」で計算される(正解)
- 出力ユニット数に関わらず、常に固定数のパラメータしか持たない層であり、パラメータ数を決めるのは入力ユニット数だけであり、出力側のユニットを増やしても重みの総数は変化しない。
解説
全結合層は入力の全ユニットと出力の全ユニットが結合する層で、パラメータ数は入力数×出力数+出力数(バイアス)で決まる。
他の選択肢が誤りである理由
- 「入力の局所領域のみに結合し、同じ重みを画像全体で共有する層である(このように重みを共有する構造は学習すべきパラメータ数を大きく削減できる)」誤りです。局所領域への結合と重み共有は畳み込み層の特徴であり、全結合層の説明ではありません。
- 「入力を複数のチャネルに分割し、グループ畳み込みのように各チャネルごとに独立した重みを持たせるような層であるとする、CNNの構造に着目した説明、という理解のされ方をしている」誤りです。チャネルごとに独立した重みを持たせる構造はグループ畳み込みなどの説明であり、全結合層の一般的な定義ではありません。
- 「出力ユニット数に関わらず、常に固定数のパラメータしか持たない層であり、パラメータ数を決めるのは入力ユニット数だけであり、出力側のユニットを増やしても重みの総数は変化しない。」誤りです。全結合層のパラメータ数は入力ユニット数×出力ユニット数に出力ユニット数分のバイアスを加えた値であり、出力ユニットを増やせば重みもバイアスもその分だけ増えます。
設問3
「自己教師あり学習(self-supervised learning)」に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 少量のラベル付きデータを補うように、大量のラベルなしデータも合わせて学習に活用していく手法である
- 強化学習において、エージェントが自分自身の過去の行動を報酬として用いて学習していく手法である
- 人手のラベルを使わず、データから自動生成した疑似的な問題を解かせて特徴表現を学習させる手法(正解)
- モデルが自ら次に学習すべきデータを選び出し、人間に正解ラベルの付与を繰り返し要求していく手法である
解説
自己教師あり学習は、人手による正解ラベルを用意せず、データそのものから自動的に生成できる疑似的なタスク(画像の一部復元、文章中の穴埋め予測等)を通じて、下流タスクに有用な特徴表現を事前に獲得する学習手法であり、大規模言語モデルなどの事前学習で広く用いられている。
他の選択肢が誤りである理由
- 「少量のラベル付きデータを補うように、大量のラベルなしデータも合わせて学習に活用していく手法である」誤りです。少量のラベル付きデータと大量のラベルなしデータを組み合わせて用いるのは半教師あり学習の説明であり、自己教師あり学習とは異なります。
- 「強化学習において、エージェントが自分自身の過去の行動を報酬として用いて学習していく手法である」誤りです。自分自身の過去の行動を報酬として用いるという説明は自己教師あり学習の一般的な定義とは異なります。
- 「モデルが自ら次に学習すべきデータを選び出し、人間に正解ラベルの付与を繰り返し要求していく手法である」誤りです。モデルが能動的に学習データを選び人間にラベル付与を要求する手法は能動学習(Active Learning)の説明です。
設問4
ニューラルネットワークの各ユニットに設けられる「バイアス項」の役割に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 層ごとに異なる学習率を、勾配の大きさに応じて自動的に設定するために用いられるパラメータである
- 学習の際に一部のユニットの出力を確率的に0にすることで、過学習を防ぐために用いられる仕組みである
- 入力データの各特徴量のスケール(単位や範囲)を揃えて学習を安定させるために用いられる仕組みである
- 入力の重み付き和に加算される定数項であり、決定境界が原点を通るという制約をなくす役割を持つ(正解)
解説
バイアス項は入力の重み付き和に加算される定数項であり、活性化関数への入力全体を平行移動させることで、原点を通らない決定境界も表現できるようにする。
他の選択肢が誤りである理由
- 「層ごとに異なる学習率を、勾配の大きさに応じて自動的に設定するために用いられるパラメータである」誤りです。層ごとに学習率を調整するのは学習率スケジューリングや適応的最適化手法の役割であり、バイアス項はそれとは別の、重み付き和に加える定数です。
- 「学習の際に一部のユニットの出力を確率的に0にすることで、過学習を防ぐために用いられる仕組みである」誤りです。これはドロップアウトの説明であり、バイアス項とは無関係です。
- 「入力データの各特徴量のスケール(単位や範囲)を揃えて学習を安定させるために用いられる仕組みである」誤りです。特徴量のスケールを揃える処理は正規化・標準化であり、バイアス項の役割ではありません。
設問5
AIガバナンスの文脈における「ソフトロー」の説明として、最も適切なものはどれか。
- 判例の蓄積によって形成される、裁判所を拘束する規範
- 法的拘束力は持たないが、業界の自主規制やガイドラインなどを通じて一定の実効性を発揮する規範(正解)
- 罰則を伴う法律や条約など、法的拘束力を持つ規範
- 国際機関が採択した条約のうち、批准国のみに適用される規範
解説
ソフトローは法的拘束力を持たないが、ガイドラインや倫理原則等を通じて事実上の実効性を発揮する規範であり、法的拘束力を持つハードローと対比される。
他の選択肢が誤りである理由
- 「判例の蓄積によって形成される、裁判所を拘束する規範」誤りです。判例法(コモンロー)の説明であり、ソフトローとは異なる概念です。
- 「罰則を伴う法律や条約など、法的拘束力を持つ規範」誤りです。これはハードローの説明です。法律や条約は違反時に罰則等の法的効果を伴います。
- 「国際機関が採択した条約のうち、批准国のみに適用される規範」誤りです。条約は批准国を法的に拘束するハードローの一種であり、ソフトローの説明ではありません。
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