難易度は Level 1(やさしめ)〜Level 5(難関) の5段階です。
AI-901のサンプル問題(本番形式・解説付き)
AI-901(Microsoft・Azure AI Fundamentals)の出題形式を、実際の問題で確かめられます。ここに掲載する5問は、無料の会員登録で解ける模試 第1回(50問)の冒頭から抜粋したオリジナル問題です。当サイトは全650問を本番CBT準拠の形式で収録しており、この5問はそのごく一部にあたります。
設問1
マルチモーダルモデルに画像を入力する時の上限と条件として正しいものはどれか。(2つ選択)
- 1枚あたりの画像ファイルの大きさは、20MBまでに収める(正解)
- GIF画像は、各フレームが順に解析される
- 1回の呼び出しで渡せる画像は、ポータルでもAPIでも10枚まで(正解)
- Base64にした画像は、元のファイルより小さくなる
- プライベートエンドポイントのURLでも、同じVNetなら読める
解説
画像は1回10枚まで・1枚20MBまでで、形式は JPEG・PNG・GIF(最初のフレーム)・WEBP です。URL で渡すなら公開 URL が要り、ローカルの画像は Base64 の data URL で渡します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「GIF画像は、各フレームが順に解析される」GIF は最初のフレームだけが使われます。
- 「Base64にした画像は、元のファイルより小さくなる」Base64 は圧縮ではなく、変換後の文字列はむしろ元より大きくなります。
- 「プライベートエンドポイントのURLでも、同じVNetなら読める」URL で渡す画像は公開 URL である必要があり、VNet やファイアウォールで制限した URL は読めません。
設問2
あるバス事業者は、限定された区域内を走行する自動運転シャトルバスの実証実験を計画している。責任あるAIの『信頼性と安全性(Reliability and safety)』の原則に沿った運用設計として、最も適切なものはどれか。
- 視覚や聴覚に障がいのある乗客のために、車内に停留所を読み上げる音声案内と、座席や降車ボタンの位置を示す点字表示、行き先を示す文字表示を設置する。
- 走行ログに含まれる乗客の顔画像や乗降記録などの個人情報を暗号化して保管し、参照できる担当者を必要最小限に限定したうえで保持期間も定める。
- 悪天候やセンサー異常など想定外の状況を検知した場合に車両が安全に減速・停止するフェイルセーフ機構を実装し、本番投入前に多様な環境やシナリオを想定した厳格なテストを実施する。(正解)
- 収集した走行データの活用目的と保存期間、AIによる判断が関わる範囲、および運行主体への問い合わせ窓口を、実証実験の Web サイトで公開し、乗客を含む誰もが内容を確認できる状態にしておく。
解説
信頼性と安全性の原則は、AIシステムが想定内・想定外のいずれの状況でも一貫して安全に動作すること(fail safely)を求めます。自動運転のような、人の安全に関わる高リスクなシステムでは、異常検知時に安全な状態へ移行するフェイルセーフ設計と、本番投入前の実環境を含む多様な条件下での厳格なテストが中核的な実践です。音声案内や点字表示で多様な利用者を支援することは『包括性(Inclusiveness)』の実践であり、走行の安全制御を担保する対応ではありません。個人情報の暗号化とアクセス権限の限定は『プライバシーとセキュリティ』の実践であり、想定外の状況での安全動作そのものを保証する設計ではありません。活用目的や保存期間、問い合わせ窓口の公開は、利用者の理解を助ける『透明性』や責任の所在を示す『説明責任』に関わる対応であり、走行時の安全設計とは異なる原則です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「視覚や聴覚に障がいのある乗客のために、車内に停留所を読み上げる音声案内と、座席や降車ボタンの位置を示す点字表示、行き先を示す文字表示を設置する。」誤りです。音声案内や点字表示で多様な利用者を支援することは『包括性(Inclusiveness)』の実践であり、走行の安全制御を担保する対応ではありません。
- 「走行ログに含まれる乗客の顔画像や乗降記録などの個人情報を暗号化して保管し、参照できる担当者を必要最小限に限定したうえで保持期間も定める。」誤りです。個人情報の暗号化とアクセス権限の限定は『プライバシーとセキュリティ』の実践であり、想定外の状況での安全動作そのものを保証する設計ではありません。
- 「収集した走行データの活用目的と保存期間、AIによる判断が関わる範囲、および運行主体への問い合わせ窓口を、実証実験の Web サイトで公開し、乗客を含む誰もが内容を確認できる状態にしておく。」誤りです。活用目的や保存期間、問い合わせ窓口の公開は、利用者の理解を助ける『透明性』や責任の所在を示す『説明責任』に関わる対応であり、走行時の安全設計とは異なる原則です。
設問3
左の要件に合うサービスを、右から選んで対応付けてください。
解説
定型文書だけなら Document Intelligence、複数の種類のコンテンツを同じスキーマで扱うなら Content Understanding、テキストだけの分析は Azure Language in Foundry Tools、画像の文字の読み取りは Vision の Read です。Document Intelligence は決まった形の文書に強く、音声や動画を含む複数の種類を同じスキーマにまとめるのは Content Understanding です。テキストだけなら Language、画像の中の文字だけなら Read で足ります。
設問4
ある教育系企業は、AIを活用した学習支援チャットボットを開発している。運動機能に障がいがある学習者、聴覚に障がいがある学習者、そして日本語を母語としない留学生を含め、できるだけ多くの人が支障なく利用できるようにしたい。責任あるAIの『包括性(Inclusiveness)』の原則に基づく設計として、最も適切なものはどれか。
- 学習者がチャットボットに入力したデータを保存時と通信時の双方で暗号化し、復号に用いるアクセスキーを Azure Key Vault に格納して権限のある担当者だけが扱えるようにする。
- チャットボットの回答が AI によって生成されたものであることと、誤りを含む可能性があることを、学習者や留学生が最初に目にする対話画面の上部に注意書きとして提供する。
- 誤答が多い分野を洗い出すため、複数バージョンの応答精度を A/B テストで比較し、聴覚に障がいがある学習者からの問い合わせを含む想定外の入力に対しても、動作が破綻しないかを繰り返し検証する。
- キーボード操作が難しい学習者向けに音声入力に対応し、聴覚に障がいがある学習者向けに音声応答へ字幕・テキスト表示を用意し、留学生向けに主要言語への翻訳オプションを提供する。(正解)
解説
包括性の原則は、身体的な能力・言語・文化的背景などの違いによって特定の利用者が AI システムから疎外されないよう、潜在的な障壁を取り除くことを求めます。音声入力(操作面の障壁)、字幕やテキスト表示(聴覚面の障壁)、多言語翻訳(言語面の障壁)といった複数の入出力手段を用意することは、多様な利用者の障壁を取り除く代表的な実践です。データの暗号化と Key Vault によるアクセスキー管理は『プライバシーとセキュリティ』の実践であり、利用者のアクセス手段を広げる包括性とは目的が異なります。AI による生成であることや誤りを含む可能性の明示は、利用者にシステムの性質を正しく理解してもらう『透明性』の実践であり、アクセスの障壁を取り除く対応ではありません。複数バージョンの応答精度の比較や想定外の入力での検証は『信頼性と安全性』に関わる品質保証の実践であり、アクセスの障壁を取り除く包括性の対応ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「学習者がチャットボットに入力したデータを保存時と通信時の双方で暗号化し、復号に用いるアクセスキーを Azure Key Vault に格納して権限のある担当者だけが扱えるようにする。」誤りです。データの暗号化と Key Vault によるアクセスキー管理は『プライバシーとセキュリティ』の実践であり、利用者のアクセス手段を広げる包括性とは目的が異なります。
- 「チャットボットの回答が AI によって生成されたものであることと、誤りを含む可能性があることを、学習者や留学生が最初に目にする対話画面の上部に注意書きとして提供する。」誤りです。AI による生成であることや誤りを含む可能性の明示は、利用者にシステムの性質を正しく理解してもらう『透明性』の実践であり、アクセスの障壁を取り除く対応ではありません。
- 「誤答が多い分野を洗い出すため、複数バージョンの応答精度を A/B テストで比較し、聴覚に障がいがある学習者からの問い合わせを含む想定外の入力に対しても、動作が破綻しないかを繰り返し検証する。」誤りです。複数バージョンの応答精度の比較や想定外の入力での検証は『信頼性と安全性』に関わる品質保証の実践であり、アクセスの障壁を取り除く包括性の対応ではありません。
設問5
取引先ごとに書式が異なる注文書(発注書)から「発注元企業名」「品目」「数量」「納期」といった特定のフィールドだけを構造化データとして抽出するために、抽出したいフィールドの名称・型・定義をあらかじめ定義し、その定義に基づいて実際にドキュメントを解析する処理単位を作成した。この「抽出対象のフィールド定義」と「その定義に基づいて解析を実行する処理単位」は、それぞれ何と呼ばれるか。
- 前者はアナライザー(Analyzer)、後者はスキーマ(Schema)
- 前者はコーパス(Corpus)、後者はモデル(Model)
- 前者はスキーマ(Schema)、後者はアナライザー(Analyzer)(正解)
- 前者もエンティティ(Entity)、後者もエンティティ(Entity)と呼ばれ区別はない
解説
抽出したいフィールドの名称・型・定義を表すのがスキーマであり、そのスキーマに基づいて実際のドキュメントを解析・抽出する処理単位がアナライザーです。スキーマとアナライザーの役割が入れ替わっており、実際とは逆です。コーパスやモデルという用語はこの文脈でのフィールド定義・解析処理単位を指す用語ではありません。どちらもエンティティ(Entity)と呼ばれ区別が無いという肢は誤りで、スキーマ(フィールド定義)とアナライザー(処理単位)は異なる概念です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「前者はアナライザー(Analyzer)、後者はスキーマ(Schema)」誤りです。スキーマとアナライザーの役割が入れ替わっており、実際とは逆です。
- 「前者はコーパス(Corpus)、後者はモデル(Model)」誤りです。コーパスやモデルという用語はこの文脈でのフィールド定義・解析処理単位を指す用語ではありません。
- 「前者もエンティティ(Entity)、後者もエンティティ(Entity)と呼ばれ区別はない」誤りです。スキーマ(フィールド定義)とアナライザー(処理単位)は明確に異なる概念であり、同一視するのは誤りです。
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