難易度は Level 1(やさしめ)〜Level 5(難関) の5段階です。
AI-901の人向け:旧AI-900時代の問題(参考)
この504問は現在の主問題集(401問)には含まれていません。AI-900時代の内容が中心で、AI-901の出題範囲外の設問も含まれます。あくまで参考としてご覧ください。
設問1
ある電力会社が、過去の気温・曜日・時間帯のデータをもとに「翌日の電力使用量(kWh)」という連続値を予測したい。最も適した機械学習タスクはどれか。
- 分類
- 回帰(正解)
- クラスタリング
- 異常検知
解説
kWh のような連続した数値を予測するのは回帰(Regression)です。カテゴリに振り分けるのは分類、グループ分けはクラスタリングで、いずれも連続値の予測には使いません。
設問2
ラベルの付いていない顧客データを、購買傾向の似た者どうしのグループに自動的に分けたい。この処理に該当する機械学習タスクはどれか。
- 回帰
- 分類
- クラスタリング(正解)
- 回帰と分類の併用
解説
正解ラベルがない状態で類似性に基づきグループ化するのはクラスタリング(教師なし学習)です。分類は既知のラベルへ割り当てる教師あり学習なので、ラベルなしのこのケースには使えません。
設問3
次の業務とそれに適した機械学習タスクの組み合わせのうち、誤っているものはどれか。
- メールが迷惑メールか否かを判定する ─ 分類
- 中古車の販売価格を見積もる ─ 回帰
- 来店客を行動パターンでグループ分けする ─ クラスタリング
- 住宅価格を予測する ─ クラスタリング(正解)
解説
住宅価格のような連続値の予測は回帰であり、クラスタリングではありません(誤りはこの組み合わせ)。クラスタリングはラベルなしデータのグループ化に使うタスクです。
設問4
「過去の患者データをもとに、ある治療が効くグループと効かないグループのように、まだ名前のついていない集団へ自動的に分けたい」。この記述に最も合う機械学習タスクはどれか。
- 分類
- 回帰
- クラスタリング(正解)
- 異常検知
解説
事前にグループの正解ラベルが決まっておらず、似た者どうしを自動的にまとめるのはクラスタリング(教師なし学習)です。分類は「軽症/中症/重症」のようにラベルが先に決まっている場合に使い、ここでは群そのものを発見したいので当てはまりません。回帰は数値予測、異常検知は外れ値の発見です。
設問5
ECサイトで「このユーザーが商品を購入する確率(0〜1)」を見積もりたい。最も適した機械学習タスクはどれか。なお出力は確率という連続値である点に注意する。
- クラスタリング
- 回帰(正解)
- 異常検知
- セマンティックセグメンテーション
解説
「購入する/しない」のラベルそのものではなく、0〜1の確率という連続値を見積もるので回帰が適切です。最終的に閾値で二値に丸めれば分類にもできますが、確率という連続値の推定を問われている点がポイントです。クラスタリングはラベルなしの群分け、異常検知は外れ値検出で目的が異なります。
設問6
「メールを『重要』『広告』『社内連絡』のいずれか1つに振り分ける」のと「1枚の写真に『海』『空』『人物』など複数のタグを同時に付ける」。それぞれに対応する分類の型の組み合わせとして正しいものはどれか。
- どちらも回帰
- 前者=マルチラベル分類、後者=マルチクラス分類
- 前者=マルチクラス分類、後者=マルチラベル分類(正解)
- どちらもクラスタリング
解説
排他的な複数カテゴリから1つだけ選ぶのがマルチクラス分類、1件に複数ラベルが同時に付き得るのがマルチラベル分類です。メールの仕分けは1つに決まるのでマルチクラス、写真の複数タグはマルチラベルです。回帰は数値予測、クラスタリングはラベルなしの群分けで、どちらも「カテゴリへの振り分け」そのものではありません。
設問7
次の4つの業務のうち、『分類』ではなく『回帰』に分類されるものはどれか。
- 問い合わせ内容を『請求』『技術』『その他』のどれかに振り分ける
- レビュー文をポジティブ/ネガティブのどちらかに判定する
- 気象データから明日の最高気温(℃)を予測する(正解)
- 画像を『犬』『猫』『鳥』のいずれかに判別する
解説
最高気温(℃)という連続値の予測は回帰です。問い合わせ振り分け・ポジ/ネガ判定・動物の判別は、いずれも決められたカテゴリへ割り当てる分類です。『連続値を当てる=回帰/カテゴリに割り当てる=分類』という出力の型で見分けるのが要点で、この鑑別はAI-900で頻出します。
設問8
「過去の点検記録から、機械の部品が今後30日以内に故障する“確率(0〜1の連続値)”を推定したい」。最も適した機械学習タスクはどれか。
- クラスタリング
- 回帰(正解)
- セマンティックセグメンテーション
- 音声合成
解説
0〜1の確率という連続値を推定するのは回帰の問題です(しきい値で陽性/陰性に分ければ分類にも繋げられますが、確率値そのものの出力は回帰寄り)。クラスタリングはラベルなしのグループ化、セグメンテーションは画像領域、音声合成は別領域で、いずれも確率の数値予測には使いません。『連続値を当てる=回帰』の原則を確率推定にも当てはめて判断します。
設問9
ECサイトで「この閲覧者が今後30日以内に解約するか/しないか」を過去の利用ログから判定したい。最も適した機械学習タスクはどれか。
- 回帰
- クラスタリング
- 次元削減
- 二項分類(正解)
解説
解約する/しないという2つのカテゴリのどちらかに振り分けるのは二項分類です。連続値を予測する回帰や、ラベルなしでグループ化するクラスタリングは目的が異なります。
設問10
入力(特徴量)と正解(ラベル)が対になったデータを使ってモデルを訓練する学習方法はどれか。
- 強化学習
- 教師なし学習
- 教師あり学習(正解)
- 転移学習
解説
ラベル付きデータで学習するのが教師あり学習です。ラベルなしでパターンを見つけるのが教師なし学習、試行錯誤と報酬で学ぶのが強化学習です。
設問11
エージェントが環境の中で行動し、得られる報酬を最大化するように試行錯誤を通じて方策を学ぶ学習方法はどれか。
- 教師あり学習
- 教師なし学習
- 強化学習(正解)
- 回帰分析
解説
報酬を手がかりに最適な行動を学ぶのは強化学習(Reinforcement Learning)です。ロボット制御やゲームAIで使われます。
設問12
ラベルの付いていないデータからクラスタリングなどでパターンや構造を見つける学習方法はどれか。
- 教師あり学習
- 教師なし学習(正解)
- 強化学習
- 半教師あり以外は存在しない
解説
正解ラベルなしでデータの構造を見つけるのは教師なし学習です。クラスタリングが代表例です。
設問13
学習タイプとその具体例の組み合わせのうち、最も適切なものはどれか。
- 教師なし学習 ─ 正解ラベル付きデータでスパムか否かを判定する
- 強化学習 ─ 各データに付いた正解ラベルを丸暗記する
- 教師あり学習 ─ ラベル付きの過去データから住宅価格を予測する(正解)
- 教師あり学習 ─ ラベルのないデータを類似度でグループ分けする
解説
ラベル付きデータで連続値(住宅価格)を学習するのは教師あり学習の典型です。スパム判定もラベルを使うため教師あり(教師なしではない)、ラベルなしのグループ分けは教師なし、強化学習は報酬を手がかりに行動を学ぶもので「ラベルの丸暗記」ではありません。誤った3つは学習タイプの取り違えを突くひっかけです。
設問14
次のうち、強化学習(Reinforcement Learning)の例として最も適切なものはどれか。
- ラベル付き画像で犬と猫を見分けるよう学習する
- ロボットが歩行を試行錯誤し、転ばず進めたら報酬を得て動きを改善していく(正解)
- ラベルのない購買データを似た者どうしにまとめる
- 住宅の面積から価格を直線的に予測する
解説
環境の中で行動し、報酬を手がかりに試行錯誤で方策を改善するのが強化学習で、ロボット制御やゲームAIが典型例です。ラベル付き画像の識別は教師あり、ラベルなしのグループ化は教師なし、面積からの価格予測は教師あり(回帰)で、いずれも強化学習ではありません。「報酬で学ぶ」が見分けの鍵です。
設問15
少量のラベル付きデータと、大量のラベルなしデータを組み合わせて学習させる手法を一般に何と呼ぶか。
- 完全な教師なし学習
- 半教師あり学習(Semi-supervised learning)(正解)
- 強化学習
- 完全な教師あり学習
解説
少量のラベル付きと大量のラベルなしを併用するのが半教師あり学習です。すべてラベルなしなら教師なし、すべてラベル付きなら教師あり、報酬で行動を学ぶのが強化学習で、いずれもこの『一部だけラベルあり』の構図とは異なります。ラベル付けコストを抑えつつ精度を高めたい場面で用いられる中間的な手法です。
設問16
教師あり学習に含まれる代表的なタスクの組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- クラスタリングと異常検知
- 次元削減とクラスタリング
- 分類と回帰(正解)
- セグメンテーションと音声合成
解説
ラベル付きデータで学習する教師あり学習の二大タスクは、カテゴリを当てる分類と、連続値を当てる回帰です。クラスタリングや次元削減は教師なし学習、異常検知も多くは教師なしで扱われ、セグメンテーションや音声合成は別領域のタスクです。『教師あり=分類+回帰』という基本の対応を押さえると、タスク区分の問題に強くなります。
設問17
次の「学習タイプ → 具体例」の対応のうち、誤っているものはどれか。
- 教師あり学習 ─ ラベル付き画像で猫か犬かを当てるモデルを作る
- 教師なし学習 ─ ラベルのない顧客を購買傾向でグループ分けする
- 強化学習 ─ ゲーム内で報酬を最大化するよう試行錯誤で方策を学ぶ
- 教師あり学習 ─ ラベルを一切使わずデータの構造だけからクラスタを見つける(正解)
解説
ラベルを使わず構造だけからクラスタを見つけるのは教師なし学習であり、これを『教師あり学習』とした対応が誤りです。教師あり=ラベル付きデータで予測、教師なし=ラベルなしでグループ化やパターン発見、強化学習=報酬を手がかりに試行錯誤、という三分類の典型例を整理しておくと取り違えを防げます。
設問18
次のうち、強化学習が最も自然に当てはまる事例はどれか。
- 過去の住宅データから価格を予測する
- ラベル付き画像から犬か猫かを分類する
- ロボットが試行錯誤と報酬を通じて歩き方を習得する(正解)
- 顧客をラベルなしで似た者どうしに分ける
解説
行動の結果として得られる報酬を手がかりに最適な振る舞いを学ぶのが強化学習です。価格予測は回帰、犬猫分類は教師あり、ラベルなしのグループ化は教師なし学習です。
設問19
ある分類モデルが「陽性」と予測した中で、実際に陽性だった割合を表す評価指標はどれか。
- 正解率(Accuracy)
- 再現率(Recall)
- 適合率(Precision)(正解)
- AUC
解説
「陽性と予測したもののうち本当に陽性だった割合」は適合率(Precision)です。「実際の陽性のうち拾えた割合」が再現率(Recall)で、混同しないことが重要です。
設問20
病気の見逃し(実際は陽性なのに陰性と判定すること)をできるだけ減らしたい。重視すべき評価指標として最も適切なものはどれか。
- 学習時間
- 適合率(Precision)
- 特異度のみ
- 再現率(Recall)(正解)
解説
実際の陽性を取りこぼさない度合いは再現率(Recall)です。見逃し(偽陰性)を減らしたい場面では再現率を重視します。
設問21
混同行列における「FP(偽陽性, False Positive)」の説明として正しいものはどれか。
- 実際は陽性なのに、陰性と誤って予測したケース
- 実際は陽性で、正しく陽性と予測したケース
- 実際は陰性なのに、陽性と誤って予測したケース(正解)
- 実際は陰性で、正しく陰性と予測したケース
解説
FP(偽陽性)は「実際は陰性なのに陽性と誤判定」したケースです。陽性を陰性と誤るのはFN(偽陰性)で、両者の取り違えが頻出のひっかけです。
設問22
ある二値分類モデルのテスト結果が、真陽性(TP)=80、真陰性(TN)=90、偽陽性(FP)=10、偽陰性(FN)=20 だった。正解率(Accuracy)はいくらか。
- 0.80
- 0.85(正解)
- 0.89
- 0.90
解説
正解率は (TP+TN)/全体 = (80+90)/(80+90+10+20) = 170/200 = 0.85 です。適合率(Precision)は TP/(TP+FP)=80/90≈0.89、再現率(Recall)は TP/(TP+FN)=80/100=0.80 で、混同しやすい3指標を同じ表から区別して計算できるかが問われます。
設問23
迷惑メール判定で「正常メールを誤って迷惑メールへ振り分けて隔離してしまう」ことを特に避けたい。重視すべき評価指標として最も適切なものはどれか。
- 学習時間
- 再現率(Recall)
- エポック数
- 適合率(Precision)(正解)
解説
「迷惑メールと予測したものが本当に迷惑メールである割合」を高めれば、正常メールの誤隔離(偽陽性)を抑えられます。これは適合率(Precision)です。再現率は見逃し(偽陰性)を減らしたい場面で重視する指標で、目的が逆です。病気の見逃し回避=再現率、誤検知回避=適合率、と対で覚えると区別しやすいです。
設問24
適合率(Precision)と再現率(Recall)はしばしばトレードオフの関係になる。両者のバランスを1つの数値(調和平均)でまとめて評価したい場合に用いる指標はどれか。
- MAE
- RMSE
- 決定係数(R²)
- F1スコア(正解)
解説
適合率と再現率の調和平均をとり、両者のバランスを1つの値で表すのが F1スコアです。片方だけ高くてももう片方が低いと F1 は伸びないため、偏りのない評価に向きます。RMSE・R²・MAE はいずれも回帰モデルの指標で、分類のバランス評価には使いません。
設問25
二値分類モデルの性能を、判定のしきい値を動かしながら総合的に評価したい。ROC曲線の下側の面積として求められ、1に近いほど性能が良いとされる指標はどれか。
- MAE
- AUC(ROC曲線下の面積)(正解)
- シルエット係数
- 学習率
解説
ROC曲線の下の面積が AUC で、0.5(ランダム)から1.0(完全)の範囲を取り、1に近いほど良い分類性能を示します。しきい値に依存せずモデルの総合的な識別力を測れるのが利点です。MAE は回帰、シルエット係数はクラスタリングの指標、学習率は学習時のパラメータで、いずれも別物です。
設問26
不正取引はごく稀(全体の1%)というデータで分類モデルを作ったところ、『すべて正常』と予測するだけで正解率(Accuracy)99%になった。この評価の問題点として、最も適切なものはどれか。
- 正解率が高ければ常に良いモデルなので問題はない
- 稀な陽性をまったく拾えていないため、再現率(Recall)など別の指標で評価すべきである(正解)
- 正解率は回帰の指標なので分類には使えない
- 学習率を上げれば正解率の問題は必ず解決する
解説
クラスが極端に偏ると、多数派に寄せるだけで正解率が高く出てしまい、肝心の稀な陽性(不正)を見逃します。こうした場合は再現率や適合率、F1、AUCなど目的に即した指標で評価すべきです。正解率は分類の指標であり(回帰用ではない)、学習率の調整だけで偏りの本質は解決しません。『正解率だけを信じない』のが要点です。
設問27
混同行列における「FN(偽陰性, False Negative)」の説明として、最も適切なものはどれか。
- 実際は陽性で、モデルも正しく陽性と予測したもの
- 実際は陰性で、モデルも正しく陰性と予測したもの
- 実際は陰性なのに、モデルが陽性と誤って予測したもの
- 実際は陽性なのに、モデルが陰性と誤って予測したもの(正解)
解説
FN(偽陰性)は、本当は陽性なのに陰性と誤判定したケースで、病気の見逃しなど『取りこぼし』にあたります。陰性を正しく陰性とするのは TN、陰性を陽性と誤るのは FP、陽性を正しく陽性とするのは TP です。FN を減らしたいときは再現率(Recall)を重視する、という評価指標との結び付きまで押さえると実務で活きます。
設問28
見逃し(実際は陽性なのに陰性と判定)をできるだけ減らすことが重要な医療スクリーニングで、特に重視すべき評価指標はどれか。
- 適合率(Precision)
- 再現率(Recall)(正解)
- 学習率
- RMSE
解説
実際の陽性をどれだけ取りこぼさず拾えたかを示すのが再現率(Recall)で、見逃しを嫌う場面で重視します。適合率は「陽性と判定したもののうち本当に陽性だった割合」で観点が異なります。
設問29
二値分類の混同行列で、実際は陰性なのに誤って陽性と判定された件数を表すのはどれか。
- 真陽性(True Positive)
- 偽陽性(False Positive)(正解)
- 真陰性(True Negative)
- 偽陰性(False Negative)
解説
陰性を誤って陽性と判定したものが偽陽性(False Positive)です。陽性の見逃しは偽陰性、正しく当てたものが真陽性・真陰性です。
設問30
回帰モデルの予測値と実測値の差(誤差)の絶対値の平均をとった評価指標はどれか。
- AUC
- R²(決定係数)
- 適合率
- MAE(平均絶対誤差)(正解)
解説
誤差の絶対値の平均は MAE(Mean Absolute Error, 平均絶対誤差)です。値が小さいほど予測が実測に近いことを表します。
設問31
回帰モデルが目的変数の変動をどれだけ説明できているかを 0〜1 付近の値で表し、1 に近いほど当てはまりが良いとされる指標はどれか。
- 再現率
- RMSE
- R²(決定係数)(正解)
- F1スコア
解説
当てはまりの良さを 1 に近いほど良いと評価するのは R²(決定係数)です。RMSE は誤差の大きさ(小さいほど良い)を表す別系統の指標です。
設問32
回帰モデルの評価指標 MAE・RMSE と、決定係数 R² の性質に関する説明として正しいものはどれか。
- MAE・RMSE は値が大きいほど良く、R² は 0 に近いほど良い
- 3つとも 1 に近いほど良い
- MAE・RMSE は値が小さいほど良く、R² は 1 に近いほど良い(正解)
- 3つとも値が大きいほど良い
解説
MAE と RMSE は誤差の大きさを表すため「小さいほど良い」、R²(決定係数)は当てはまりの良さを表すため「1に近いほど良い」です。向きが逆である点が頻出のひっかけで、RMSE は誤差を二乗してから平方根を取るため大きな外れを強く反映する、という違いも押さえておきます。
設問33
回帰モデルの精度を評価したい。用いる指標として最も適切なものはどれか。
- RMSE(二乗平均平方根誤差)(正解)
- 適合率(Precision)
- 再現率(Recall)
- シルエット係数
解説
連続値を予測する回帰の評価には RMSE や MAE、R² などの誤差・当てはまり指標を用います。適合率・再現率は分類、シルエット係数はクラスタリングの指標で、回帰の精度評価には使いません。「タスクの種類(回帰/分類/クラスタリング)ごとに評価指標が異なる」ことを取り違えないのが要点です。
設問34
回帰モデルの誤差を、各誤差を二乗してから平均する評価指標はどれか。大きな誤差をより強く反映する性質がある。
- 適合率(Precision)
- シルエット係数
- MSE(平均二乗誤差)(正解)
- AUC
解説
各誤差を二乗して平均するのが MSE(平均二乗誤差)で、二乗により大きな外れを強く反映します。その平方根が RMSE です。適合率は分類、シルエット係数はクラスタリング、AUC は分類の指標で、回帰の誤差評価には用いません。MAE(絶対値の平均)と比べ、MSE/RMSE は大きな誤差に敏感という違いを押さえます。
設問35
ある回帰モデルの誤差を評価したところ、MAE と RMSE が大きく乖離していた(RMSE が MAE よりかなり大きい)。この状況から最も読み取れることはどれか。
- 一部に特に大きく外した予測(大きな外れ値)が含まれている可能性が高い(正解)
- モデルの当てはまりが完璧で、誤差がまったく無い
- 予測対象が連続値ではなくカテゴリである
- MAE と RMSE は常に一致するので、計算ミスである
解説
RMSE は誤差を二乗して平均するため大きな誤差を強く反映し、MAE(絶対値の平均)より大きくなりがちです。両者が大きく乖離するのは、ごく一部に極端に外した予測(外れ値)がある兆候です。誤差ゼロなら両者とも0に近づき、回帰指標はカテゴリ予測には使わず、両者が常に一致するわけでもありません。指標の差から誤差の分布を読む発想が実務でのモデル診断に役立ちます。
設問36
回帰モデルの評価指標「決定係数 R²」の解釈として、最も適切なものはどれか。
- 値が1に近いほど、モデルがデータの変動をよく説明できている(正解)
- 値が大きいほど誤差が大きく、モデルが悪い
- 分類モデルの適合率を表す
- クラスタの個数を表す
解説
R²(決定係数)は目的変数の変動をモデルがどれだけ説明できるかを表し、1に近いほど当てはまりが良いとされます(誤差が小さいほど大きくなる)。誤差が大きいほど大きいわけではなく、分類の適合率やクラスタ数を表す指標でもありません。MAE/RMSEが『誤差の大きさ(小さいほど良い)』なのに対し、R²は『説明力(大きいほど良い)』という向きの違いを押さえます。
設問37
回帰モデルの評価指標 R²(決定係数)の説明として最も適切なものはどれか。
- 値が1に近いほど、モデルがデータのばらつきをよく説明できている(正解)
- 値が大きいほど誤差が大きく、性能が悪い
- 分類モデルの正解率を表す
- 学習にかかった時間を秒で表す
解説
R²はモデルがデータの分散をどれだけ説明できるかを示し、1に近いほど当てはまりが良いと解釈します。誤差の大きさそのものを表すのはMAE/RMSEで、R²は正解率や学習時間ではありません。
設問38
回帰の評価指標 RMSE と MAE の違いとして、最も適切なものはどれか。
- RMSEは誤差を2乗してから平均し平方根を取るため、大きな外れ誤差の影響をより強く受ける(正解)
- MAEは負の値しか取らない
- RMSEは分類専用の指標である
- 両者は常に完全に同じ値になる
解説
RMSEは誤差を2乗するため大きな外れ値の影響を強く受けます。MAEは誤差の絶対値の平均で外れ値に比較的頑健です。どちらも回帰用で、負限定でも常に同値でもありません。
設問39
住宅価格を予測するモデルで、「面積」「築年数」「駅からの距離」が果たす役割はどれか。
- エポック
- ラベル(Label)
- ハイパーパラメータ
- 特徴量(Feature)(正解)
解説
予測の入力に使う属性は特徴量(Feature)です。予測したい対象である「価格」がラベル(Label)に当たります。
設問40
スパム判定モデルにおいて「スパム/正常」というメールに付けられた正解値は、機械学習用語で何と呼ばれるか。
- 重み(Weight)
- 特徴量(Feature)
- ラベル(Label)(正解)
- トークン
解説
モデルが予測すべき正解の値はラベル(Label)です。メールの件名や本文など、判定の手がかりとなる入力が特徴量です。
設問41
機械学習モデルとは何かを説明したものとして、最も適切なものはどれか。
- あらかじめ人間が書いた if-then ルールだけで動く固定プログラム
- 過去のデータから学んだパターンをもとに、新しい入力に対して予測や分類を返す仕組み(正解)
- データを保存・検索するためのデータベース管理システム
- 画面の見た目を制御するスタイルシート
解説
機械学習モデルは、人間がルールを逐一書く代わりに、データから規則性を学び、未知の入力へ予測・分類を行う仕組みです。固定ルールのプログラムやデータベース、スタイルシートは「データから学ぶ」点を欠くため当てはまりません。学習済みモデルを使って予測する処理を推論(inference)と呼びます。
設問42
教師あり学習用の画像データセットを準備する段階で、各画像に『これは猫』『これは犬』という正解を人手で付与していく作業を一般に何と呼ぶか。
- 推論(Inference)
- デプロイ(Deployment)
- ラベル付け(データラベリング/アノテーション)(正解)
- トークン化(Tokenization)
解説
学習データに正解(ラベル)を付与する作業がラベル付け(データラベリング/アノテーション)で、教師あり学習の前提になります。推論は学習済みモデルを使う段階、デプロイはモデルを使える状態にする操作、トークン化はテキスト分割で、正解付与の作業とは異なります。Azure ML にはこのためのデータラベル付け機能もあります。
設問43
教師あり学習で住宅価格を予測する。学習データの中で「予測したい価格そのもの(正解値)」を指す用語はどれか。
- 特徴量(Feature)
- ハイパーパラメータ
- クラスタ
- ラベル(Label)(正解)
解説
予測の正解にあたる価格そのものはラベル(Label/目的変数)です。面積や築年数など予測の手がかりとなる入力は特徴量(Feature)、学習の挙動を制御する設定はハイパーパラメータ、クラスタは教師なし学習で得るグループで、いずれも『正解値』ではありません。『入力=特徴量、当てたい答え=ラベル』の対応は機械学習の基本概念として頻出です。
設問44
機械学習における「特徴量(Feature)」と「ラベル(Label)」の説明として、誤っているものはどれか。
- 特徴量は、予測の手がかりとなる入力データの各項目である
- ラベルは、教師あり学習で予測したい正解の値である
- 住宅価格予測では、面積や築年数が特徴量、価格がラベルにあたる
- ラベルは常に入力として与え、特徴量こそが予測したい正解値である(正解)
解説
特徴量は予測の手がかりとなる入力、ラベルは予測したい正解値です。よって『ラベルが入力で特徴量が正解値』とした説明は両者を取り違えており誤りです。住宅価格予測では面積・築年数が特徴量、価格がラベル、という対応が正しいです。『入力=特徴量、当てたい答え=ラベル』の向きを固定して覚えると混同を防げます。
設問45
住宅価格を予測するモデルで「広さ(㎡)」「築年数」「駅からの距離」を入力に、「価格」を正解として学習させる。このとき「価格」に当たるものはどれか。
- 特徴量(Feature)
- ハイパーパラメータ
- エポック
- ラベル(Label)(正解)
解説
モデルに予測させたい正解(ターゲット)がラベルです。広さ・築年数・距離など予測の手がかりになる入力側の変数が特徴量で、両者の役割は逆ではありません。
設問46
あるモデルは訓練データでは非常に高い精度を示すが、未知のデータでは精度が大きく下がる。この現象を何と呼ぶか。
- 汎化
- 過少学習(アンダーフィッティング)
- 正則化
- 過学習(オーバーフィッティング)(正解)
解説
訓練データに適合しすぎて未知データで性能が落ちるのは過学習です。逆に訓練データにも十分適合できていない状態が過少学習です。
設問47
過学習を抑えるための対策として適切でないものはどれか。
- 学習データの量を増やす
- データを訓練用と検証用に分割して評価する
- 同じ訓練データだけで繰り返し学習を続け、訓練精度をひたすら上げる(正解)
- モデルの複雑さを適切に抑える
解説
同じデータで繰り返し学習し訓練精度だけを追うと、ノイズまで覚えて過学習を助長します(これが不適切)。データ拡充・分割評価・モデルの単純化は有効な対策です。
設問48
あるモデルは訓練データでもテストデータでも精度が低く、データの傾向をそもそも捉えられていない。この状態を何と呼ぶか。
- 過学習(オーバーフィッティング)
- 汎化
- 過少学習(アンダーフィッティング)(正解)
- 交差検証
解説
訓練・テストの双方で精度が低く、データの傾向を捉えきれていない状態が過少学習(アンダーフィッティング)です。過学習は逆に「訓練だけ高くテストで落ちる」状態を指します。汎化は未知データへの良い適応、交差検証は評価手法で、状態の名前ではありません。両者は精度の出方が真逆である点が鑑別ポイントです。
設問49
過学習を抑えるために、モデルが過度に複雑な当てはめをしないよう「複雑さにペナルティを与える」代表的な手法を一般に何と呼ぶか。
- 正則化(Regularization)(正解)
- トークン化
- ワンホットエンコーディング
- データ拡張で必ず解消する単一の方法
解説
モデルの複雑さにペナルティを課して過学習を抑えるのが正則化(Regularization)です。トークン化はテキスト分割、ワンホットエンコーディングはカテゴリの数値化で、複雑さの抑制とは別物です。データ拡張も過学習対策の一つですが「必ず単独で解消する」わけではなく、正則化・分割評価・モデル単純化などと併用します。
設問50
学習曲線を見ると、訓練データの精度は上がり続けているのに、検証データの精度は途中から下がり始めた。この状況が最も強く示唆するものはどれか。
- 過少学習(アンダーフィッティング)が起きている
- 過学習(オーバーフィッティング)が起きている(正解)
- データが完全に均衡している
- モデルが汎化に成功している
解説
訓練精度は上がるのに検証精度が下がり始める乖離は、訓練データに適合しすぎて未知データへの汎化が損なわれる過学習の典型的な兆候です。過少学習なら訓練・検証とも低いまま、汎化成功なら検証精度も保たれます。データ均衡の話とは無関係です。『訓練と検証の差の開き』を過学習のサインとして読みます。
設問51
学習曲線を見ると、訓練データに対する精度も検証データに対する精度も「どちらも低いまま頭打ち」になっている。この状態を表す語として最も適切なものはどれか。
- 過学習(オーバーフィッティング)
- 過少学習(アンダーフィッティング)(正解)
- データリーク
- 正則化のかけ過ぎによる完全一致
解説
訓練・検証ともに精度が低い(モデルがデータの傾向を十分に捉えられていない)状態は過少学習(Underfitting)です。過学習は訓練だけ高く検証が低い状態を指し、データリークは逆に不当に高精度に見える問題です。過少学習の対策はモデルの表現力を上げる・特徴量を増やす・学習を進めるなどで、過学習対策(正則化・データ追加)とは逆方向になる点が要点です。
設問52
過学習(オーバーフィッティング)を抑えるための対策として、適切でないものはどれか。
- 学習データを増やす
- 正則化を適用してモデルの複雑さを抑える
- 訓練データだけにより強く適合するよう、モデルをさらに複雑にして暗記させる(正解)
- 交差検証で汎化性能を確認しながら調整する
解説
過学習は訓練データに過剰適合して未知データで精度が落ちる状態なので、『さらに複雑にして暗記させる』のは逆効果であり適切でない対策です。データを増やす・正則化で複雑さを抑える・交差検証で汎化を確認するは、いずれも過学習を抑える有効な手立てです。『訓練だけ良くて検証が悪い=過学習』の構図と、その逆方向の対策を結び付けて押さえます。
設問53
訓練データに対する精度は非常に高いのに、未知のテストデータに対する精度が著しく低い。このモデルで起きていると考えられる現象はどれか。
- 過少学習(Underfitting)
- 過学習(Overfitting)(正解)
- 正規化
- データ拡張
解説
訓練データに過剰に適合し未知データで性能が落ちるのは過学習(Overfitting)です。過少学習は訓練データにすら十分適合できず両方の精度が低い状態を指します。
設問54
過学習を抑えるための対策として、適切でないものはどれか。
- 訓練データを増やす
- モデルを過度に複雑にする(正解)
- 正則化を適用する
- 交差検証で汎化性能を確認する
解説
モデルを過度に複雑にすると訓練データを覚え込みやすくなり、むしろ過学習を助長します(これが不適切)。データ増加・正則化・交差検証はいずれも汎化を助ける有効な対策です。
設問55
モデル構築でデータを「訓練データ」「検証(評価)データ」「テストデータ」に分ける目的として最も適切なものはどれか。
- ストレージ容量を節約するため
- 学習を高速化するためだけ
- 未知データへの性能を確かめ、過学習を防いで汎化性能を評価するため(正解)
- ラベルを不要にするため
解説
データを分けるのは、学習に使っていないデータで性能を測り、過学習を見抜いて汎化性能を正しく評価するためです。テストデータは最終評価専用でチューニングには使いません。
設問56
データを複数の組(フォールド)に分割し、訓練と検証の役割を入れ替えながら繰り返し評価する手法を何と呼ぶか。
- ワンホットエンコーディング
- 正則化
- 勾配降下法
- 交差検証(クロスバリデーション)(正解)
解説
データを分割して役割を入れ替えながら評価を繰り返すのが交差検証(Cross-Validation)です。限られたデータでも安定した性能評価ができます。
設問57
モデル開発でデータを分けて使うときの説明として、誤っているものはどれか。
- 訓練データはモデルの学習に使う
- 検証データはハイパーパラメータの調整やモデル選択の比較に使う
- テストデータは最終的な性能の見積もりに一度だけ使う
- テストデータはチューニングのたびに繰り返し使ってよい(正解)
解説
テストデータを調整のたびに使い回すと、テストに合わせ込んでしまい本当の汎化性能を過大評価します(この記述が誤り)。テストは最終評価専用に取り置くのが原則です。残り3つは正しい役割分担で、「学習=訓練/比較・調整=検証/最終評価=テスト」と切り分けます。
設問58
分類モデルの F1スコアや正解率といった評価指標を確認する、最も適切なタイミングはどれか。
- モデルに名前を付けた直後に確認する
- データを集める前にあらかじめ確認する
- テスト(評価)を実施した後、その結果を用いて確認する(正解)
- 学習を始める前に確認する
解説
評価指標は、テストデータでの予測結果が出てはじめて計算できるため、テスト実施後に確認するのが正しいタイミングです。データ収集前や学習前、命名直後には評価結果が存在せず算出できません。「予測結果が出てから測る」という当たり前の前提が問われます。
設問59
教師あり学習でモデルを作るとき、収集したラベル付きデータをまず「訓練用」と「テスト用」に分けるのはなぜか。最も適切な理由はどれか。
- 学習に使っていないデータで評価し、未知データへの汎化性能を正しく測るため(正解)
- ラベルを削除して教師なし学習に変えるため
- データ量を減らして学習を必ず速くするため
- 正解を丸暗記させて訓練精度だけを最大化するため
解説
訓練とテストを分けるのは、学習に使っていないデータで性能を測り、過学習を見抜いて汎化性能を正しく評価するためです。ラベル削除や教師なし化が目的ではなく、データを減らす目的でもなく、丸暗記の助長は過学習を招くため逆効果です。「学習データで測らない」ことが公正な評価の前提になります。
設問60
モデル評価で『テストデータの情報がうっかり学習に混ざってしまい、本来より高い精度に見えてしまう』問題を避けたい。基本となる原則として、最も適切なものはどれか。
- テストデータは学習や調整に使わず、最終評価専用に厳密に分離しておく(正解)
- テストデータも学習に加えたほうが精度が正しく測れる
- 訓練データとテストデータは常に同一にすべきである
- 評価指標はデータ収集前に確定するので分離は不要である
解説
テストデータを学習や調整に使うと評価が甘くなる(データの漏れ込み)ため、最終評価専用に厳密に分けておくのが原則です。テストを学習に加えたり、訓練とテストを同一にするのは評価を過大にし、評価指標は予測結果が出てから計算されるので分離は欠かせません。『学習に使っていないデータで測る』ことが公正な評価の土台です。
設問61
データを訓練用と評価用に1回だけ分けるのではなく、データを複数の塊に分割し、分割を入れ替えながら学習と評価を繰り返して性能を安定的に見積もる手法を何と呼ぶか。
- ワンホットエンコーディング
- 正規化(スケーリング)
- 交差検証(クロスバリデーション)(正解)
- トークン化
解説
データを複数に分け、分割を入れ替えながら学習・評価を繰り返して性能を安定的に評価するのは交差検証(クロスバリデーション)です。ワンホットエンコーディングはカテゴリの数値化、正規化は数値スケールの調整、トークン化はテキスト分割で、いずれも評価手法ではありません。1回の分割より評価のばらつきを抑えられる点が利点です。
設問62
モデル開発でデータを「訓練・検証・テスト」に分けて使うときの説明として、誤っているものはどれか。
- 訓練データはモデルの学習(重みの調整)に使う
- 検証データはハイパーパラメータの調整やモデル選択の目安に使う
- テストデータは最終的な性能評価に一度だけ使い、学習には使わない
- テストデータも学習に混ぜて使うほど、本番性能を正しく見積もれる(正解)
解説
テストデータを学習に混ぜると“未知データでの性能”を正しく測れなくなり(データリーク)、見かけ上だけ高精度になります。よって『混ぜるほど正しく見積もれる』は誤りです。訓練=学習、検証=調整・選択、テスト=最終評価(学習に使わない)という役割分担が、汎化性能を正しく評価するための基本になります。
設問63
データセットを訓練用と検証用に分けず、すべてを学習に使ってしまった場合に最も起こりやすい問題はどれか。
- 学習が一切始まらない
- 特徴量が自動で増える
- ラベルが不要になる
- 未知データに対する性能を正しく見積もれない(正解)
解説
学習に使っていない検証/テストデータがないと、未知データへの汎化性能を客観的に評価できません。データ分割は過学習の検知と性能評価のために行います。
設問64
k分割交差検証(k-fold cross-validation)の目的として最も適切なものはどれか。
- モデルの学習を完全に不要にする
- ラベルを自動生成する
- GPU使用量をゼロにする
- データを複数に分割し評価を繰り返すことで、性能評価を安定させる(正解)
解説
交差検証はデータをk個に分け、訓練と検証の組み合わせを変えて繰り返し評価することで、データ分割の偏りによる評価のブレを抑えます。学習を不要にしたりラベルを生成するものではありません。
設問65
クラスタリングの結果が「同じクラスタ内はまとまり、異なるクラスタ間は離れているか」を評価する代表的な指標はどれか。
- RMSE
- 決定係数(R²)
- 適合率(Precision)
- シルエット係数(正解)
解説
クラスタの凝集度と分離度を評価するのがシルエット係数です。R²やRMSEは回帰、適合率は分類の指標で、教師なしのクラスタリングには用いません。
設問66
ラベルのない大量の顧客を「行動が似た数グループ」に分けてマーケティング施策を変えたい。この用途に適したタスクと、その結果評価に使える指標の組み合わせとして正しいものはどれか。
- クラスタリング ─ シルエット係数(正解)
- 回帰 ─ 決定係数(R²)
- 分類 ─ 適合率(Precision)
- 異常検知 ─ RMSE
解説
ラベルなしの群分けはクラスタリングで、その分かれ具合(凝集と分離)はシルエット係数で評価します。回帰×R²、分類×適合率はそれぞれ正しい対応ですが、ここでの目的(ラベルなしの群分け)には合いません。異常検知×RMSE は指標が噛み合わず誤りです。タスクと評価指標は対応付けて覚えます。
設問67
クラスタリングの代表的なアルゴリズムで、データをあらかじめ指定した k 個のグループに、各点を最も近い中心へ割り当てながら分ける手法はどれか。
- k-means(k平均法)(正解)
- 線形回帰
- ロジスティック回帰
- OCR
解説
指定した k 個のクラスタへ、各データを最も近い中心に割り当てて反復的に分けるのが k-means(k平均法)で、教師なしのクラスタリングの代表手法です。線形回帰・ロジスティック回帰は教師あり(数値予測・分類)、OCR は文字認識で、ラベルなしの群分けではありません。クラスタ数 k を事前に決める点も特徴です。
設問68
次のうち、クラスタリング(教師なし学習)が最も適している業務はどれか。
- 過去のラベル付きデータから、新規メールを迷惑/正常に判定する
- 事前の区分がない大量の購買履歴を、傾向の似た顧客セグメントへ自動的に分ける(正解)
- 住宅の広さや築年数から販売価格(円)を見積もる
- 請求書PDFから金額と日付を構造化して抽出する
解説
正解ラベルが事前になく、似た者どうしを自動でグループ化する顧客セグメンテーションはクラスタリングの典型です。迷惑メール判定はラベルを使う分類、価格見積もりは回帰、請求書の項目抽出は Document Intelligence の文書処理で、いずれも教師なしの群分けではありません。『ラベルなしで群を発見する』のがクラスタリングの要件です。
設問69
クラスタリングの結果を評価したい。正解ラベルが無くても「各クラスタ内のまとまりの良さと、クラスタ間の離れ具合」から品質を測れる指標として最も適切なものはどれか。
- シルエット係数(正解)
- 適合率(Precision)
- RMSE
- BLEUスコア
解説
正解ラベル無しでクラスタの凝集度と分離度から品質を測る代表的な指標がシルエット係数です。適合率は分類、RMSEは回帰の評価指標で、いずれも正解ラベルを前提とします。BLEUは機械翻訳など生成テキストの評価指標です。『教師なし=シルエット係数』とタスク別に評価指標を対応づけて覚えると混同しにくくなります。
設問70
クラスタリングの結果が「各クラスター内はまとまり、クラスター間は離れているか」を測る指標として用いられるのはどれか。
- RMSE
- 適合率(Precision)
- AUC
- シルエット係数(正解)
解説
クラスタリングのまとまり具合と分離の良さを評価するのがシルエット係数です。RMSEは回帰、Precisionと AUC は分類の指標で、教師なしのクラスタリング評価には用いません。
設問71
機械学習の前処理で、数値特徴量の大きさのスケールを 0〜1 などの範囲にそろえて、特定の変数の影響が過大になるのを防ぐ処理を一般に何と呼ぶか。
- トークン化
- 正規化(スケーリング/標準化)(正解)
- バウンディングボックス化
- プロンプトエンジニアリング
解説
変数ごとに桁の違うスケールをそろえる前処理が正規化・標準化(スケーリング)で、各特徴量の影響を均し学習を安定させます。トークン化はテキスト分割、バウンディングボックスは物体検出の枠、プロンプトエンジニアリングは生成AIの指示設計で、数値前処理とは別物です。前処理の質がモデル精度を左右します。
設問72
「都道府県名(東京・大阪・…)」のようなカテゴリ値を、機械学習モデルが扱えるよう各カテゴリを 0/1 の列に展開して数値化する手法はどれか。
- クラスタリング
- トークン化
- ワンホットエンコーディング(One-hot encoding)(正解)
- セマンティックセグメンテーション
解説
カテゴリ値を「該当する列だけ1、他は0」の形に展開して数値化するのがワンホットエンコーディングです。多くのモデルは数値しか扱えないため、文字カテゴリを数値特徴量へ変換する代表的手段になります。トークン化はテキスト分割、クラスタリングは群分け、セグメンテーションは画像領域分けで、目的が異なります。
設問73
「ディープラーニング(深層学習)」の説明として、最も適切なものはどれか。
- ニューラルネットワークの層を多数重ねて、複雑なパターンを自動的に学習する機械学習の一手法(正解)
- 人手で書いた if-then ルールだけで動く仕組み
- データを保存するためのストレージ技術
- 画像を圧縮するためのファイル形式
解説
ディープラーニングは、多層のニューラルネットワークで特徴を自動的に学習する機械学習の一手法で、画像認識や自然言語処理で高い性能を発揮します。手書きルールの仕組み・ストレージ技術・画像圧縮形式はいずれも誤りです。AI ⊃ 機械学習 ⊃ ディープラーニング、という階層の最も内側に位置づきます。
設問74
「従来型のプログラミング」と「機械学習」の最も本質的な違いとして、適切なものはどれか。
- 従来型は人がルール(ロジック)を記述して答えを出し、機械学習はデータと答えからルール(モデル)を学習して未知の入力に対応する(正解)
- 従来型はGPUが必須で、機械学習はGPUを一切使わない
- 機械学習はプログラミング言語を一切使わない
- 両者に違いはなく呼び名が異なるだけである
解説
従来型は人が手続き(ルール)を書いて出力を得るのに対し、機械学習はデータと正解からパターン(モデル)を学び、未知の入力に予測で対応します。GPU の要否で線引きされるわけでも、機械学習が言語を使わないわけでも、両者が同一でもありません。『ルールを書くか/データから学ぶか』が本質的な違いです。
設問75
単語の並び順を無視し、各単語の出現有無や回数だけで文書を表現する古典的なNLP手法はどれか。Transformer が文脈を捉えるのと対照的である。
- 自己注意(Self-Attention)
- Bag-of-Words(出現頻度ベースの表現)(正解)
- セマンティックセグメンテーション
- 強化学習
解説
語順を捨てて出現頻度で文書を表すのが Bag-of-Words(および頻度分析)です。Transformer の自己注意は逆に語順・文脈を重視する点が対照的で、ここが見分けのポイントです。セマンティックセグメンテーションは画像、強化学習は行動学習で、テキスト表現手法ではありません。
設問76
データセットを与えるだけで、複数のアルゴリズムやパラメータを自動的に試し、最も精度の高いモデルを見つけてほしい。Azure Machine Learning のどの機能が適しているか。
- データラベル付け
- デザイナー(Designer)
- ノートブック
- 自動機械学習(AutoML)(正解)
解説
アルゴリズムやハイパーパラメータの組み合わせを自動探索して最良モデルを選ぶのが自動機械学習(AutoML)です。Designer はドラッグ&ドロップで処理フローを自分で組む方式です。
設問77
コードを書かずに、データ取り込み・前処理・学習・評価の各部品をドラッグ&ドロップでつないでMLパイプラインを視覚的に構築したい。Azure ML のどの機能か。
- AutoML
- デザイナー(Designer)(正解)
- コンピューティングクラスター
- モデルレジストリ
解説
視覚的なノーコード/ローコードでパイプラインを組むのは Azure ML デザイナー(Designer)です。AutoML はモデル探索を自動化する別機能です。
設問78
Azure Machine Learning の AutoML と Designer の使い分けとして、最も適切なものはどれか。
- 最良モデルの探索を自動で任せたいなら AutoML、処理の流れを自分で視覚的に組みたいなら Designer(正解)
- どちらもコードを書かないと使えない点で同じである
- AutoML は顔認証専用、Designer は音声合成専用である
- Designer はモデル探索を自動化し、AutoML はドラッグ&ドロップでフローを組む
解説
AutoML はアルゴリズムやパラメータの探索を自動化して最良モデルを選ぶ機能、Designer はノーコード/ローコードでパイプラインを視覚的に組む機能です。最後の選択肢は両者の役割を入れ替えたひっかけで、顔認証・音声合成専用というのも誤りです。「自動探索=AutoML、視覚的に自作=Designer」と整理します。
設問79
Azure Machine Learning の AutoML を実行する際、過学習を避けて公平にモデルを比較できるよう、AutoML が自動的に行ってくれる配慮として最も適切なものはどれか。
- 学習に使うデータの一部を検証用に取り分け、未使用データで各モデルを評価して比較する(正解)
- すべてのデータを学習にも評価にも同時に使い、訓練精度だけで順位付けする
- 評価を行わず、最初に生成したモデルを無条件に採用する
- ラベルを自動的に削除して教師なし学習に切り替える
解説
AutoML は内部で検証用データを取り分け(交差検証など)、学習に使っていないデータで各候補を評価して公平に比較・ランク付けします。全データを学習と評価に同時使用して訓練精度だけで順位付けすると過学習を見逃します。無評価採用やラベル削除も AutoML の挙動ではありません。『未使用データで評価する』のが妥当な比較の前提です。
設問80
機械学習にあまり詳しくない担当者が、表形式の売上データから「来月の売上を予測するモデル」を、アルゴリズム選択やチューニングを自動に任せて手早く作りたい。Azure Machine Learning で最も適した機能はどれか。
- Designer でゼロから全部品を手動配置する
- プロンプトフローを使う
- AutoML(自動機械学習)を使う(正解)
- コンテンツフィルターを使う
解説
アルゴリズムやパラメータの探索を自動化し、手早く高精度なモデルを得たい場合は AutoML が適します。Designer はパイプラインを視覚的に“自分で組み立てる”ローコード手法でフルコントロール向き、プロンプトフローは生成AIアプリ設計、コンテンツフィルターは有害判定で、いずれも自動モデル探索とは別物です。『おまかせで最適モデル=AutoML、自分で組む=Designer』の対比が要点です。
設問81
Azure Machine Learning の「AutoML」と「Designer」の使い分けの説明として、最も適切なものはどれか。
- AutoMLは音声合成、Designerは画像生成を行うサービスである
- AutoMLはアルゴリズム探索を自動化し手早く最良モデルを得る、Designerは部品をドラッグ&ドロップでつなぎパイプラインを自分で組み立てる(正解)
- 両者はまったく同じ機能で違いはない
- AutoMLはコード必須、Designerもコード必須でノーコード要素はない
解説
AutoML はアルゴリズムやパラメータの探索を自動化し、少ない手間で高精度なモデルを得たいときに向きます。Designer はデータ取り込み・前処理・学習などの部品をドラッグ&ドロップでつなぎ、処理を自分で視覚的に組み立てるローコード手法です。両者は別機能で、ともにノーコード/ローコード寄りの操作が可能です。『おまかせ=AutoML、自分で組む=Designer』が要点です。
設問82
Azure Machine Learning の AutoML と Designer の選択について、最も適切な説明はどれか。
- AutoMLはアルゴリズム選択やパラメータ調整を自動化し、Designerは処理を視覚的に自分で組み立てる(正解)
- AutoMLはコードを書く専用、Designerはデータ保存専用である
- 両者とも必ずGPUなしでは動かない
- DesignerはモデルをデプロイできずAutoMLだけが学習できる
解説
AutoMLはモデル探索を自動化し手早く高精度モデルを得るのに向き、Designerはノーコードで処理フローを自分で設計します。用途のすみ分けがポイントで、他の選択肢は機能説明として誤りです。
設問83
学習済みモデルをアプリから呼び出せるよう、推論用のREST APIとして公開する Azure Machine Learning の仕組みはどれか。
- データストア
- モデルレジストリ
- エンドポイント(Endpoint)(正解)
- ワークスペース
解説
モデルを推論サービスとして公開しアプリから呼び出せるようにするのがエンドポイント(Endpoint)です。モデルレジストリは学習済みモデルを登録・バージョン管理する場所です。
設問84
Azure Machine Learning における各要素の説明のうち、誤っているものはどれか。
- ワークスペース ─ ML資産(実験・モデル・計算資源など)を束ねる作業領域
- モデルレジストリ ─ 学習済みモデルを登録・バージョン管理する場所
- パイプライン ─ 学習・前処理などの処理を再利用可能な手順として定義したもの
- エンドポイント ─ 画像から顔だけを検出する専用機能(正解)
解説
エンドポイントはモデルを推論サービスとして公開する仕組みであり、顔検出専用機能ではありません(この説明が誤り)。顔検出は Azure AI Face の役割です。
設問85
Azure Machine Learning で、学習済みモデルをバージョン付きで登録・管理し、後からどのモデルをデプロイするか選べるようにする要素はどれか。
- エンドポイント
- モデルレジストリ(Model Registry)(正解)
- データストア
- コンピューティングインスタンス
解説
学習済みモデルを登録しバージョン管理するのがモデルレジストリです。エンドポイントは登録したモデルを推論APIとして公開する仕組み、データストアはデータ接続先、コンピューティングは計算資源で、それぞれ役割が異なります。「登録=レジストリ、公開=エンドポイント」の対で押さえます。
設問86
Azure Machine Learning でモデルの学習を実行するには、計算を行うためのリソースが必要になる。学習ジョブを動かす計算資源(CPU/GPU)を指す要素はどれか。
- データストア
- コンピューティング(コンピューティングクラスター/インスタンス)(正解)
- モデルレジストリ
- エンドポイント
解説
学習や推論の計算を担う資源がコンピューティング(クラスターやインスタンス)です。データストアはデータの接続先、モデルレジストリは学習済みモデルの登録先、エンドポイントは推論APIの公開口で、計算そのものは行いません。ワークスペースの中で「計算=コンピューティング」と位置づけて整理します。
設問87
Azure Machine Learning における『学習(トレーニング)』と『推論(デプロイ後の予測)』の説明として、最も適切なものはどれか。
- 学習はモデルをデータから作る段階、推論はその学習済みモデルを使って新しい入力へ予測を返す段階である(正解)
- 学習と推論はまったく同じ処理で、呼び名だけが異なる
- 推論はモデルを作る段階で、学習はモデルを使う段階である
- 学習も推論も計算資源(コンピューティング)を一切必要としない
解説
学習はデータからモデルを構築する段階、推論は学習済みモデルを使って新しい入力に予測を返す段階で、役割が異なります。両者は別処理であり、説明を入れ替えた選択肢は誤りです。学習も推論もコンピューティング(CPU/GPU)を使うため、資源不要というのも誤りです。『作る=学習/使う=推論』を取り違えないことが要点です。
設問88
Azure Machine Learning で、データセット・計算リソース・実験・モデルなどの成果物をまとめて管理する“最上位の入れ物(土台となる作業領域)”を指す要素はどれか。
- エンドポイント
- コンテンツフィルター
- ワークスペース(正解)
- トークン
解説
Azure ML の各種成果物(データ・計算・実験・モデル・パイプライン等)を束ねる最上位の作業領域はワークスペース(Workspace)です。エンドポイントは推論を呼び出す公開窓口、コンテンツフィルターは生成AIの有害判定、トークンはテキストの最小単位で、役割が異なります。『すべての土台=ワークスペース、推論の出口=エンドポイント』と整理します。
設問89
学習済みモデルをアプリから呼び出せるよう、推論用のWeb API として公開する Azure Machine Learning の仕組みはどれか。
- ワークスペース
- データストア
- エンドポイント(正解)
- コンテンツフィルター
解説
学習済みモデルを推論用のREST APIとして公開し、アプリから呼び出せるようにする仕組みはエンドポイント(Endpoint)です。ワークスペースは成果物全体を束ねる作業領域、データストアはデータ接続先、コンテンツフィルターは生成AIの有害判定で、いずれも推論の公開窓口ではありません。『土台=ワークスペース、推論の出口=エンドポイント』の対応を押さえます。
設問90
Azure Machine Learning で、データセット・コンピューティング・モデル・実験などのML資産をひとまとめに管理する最上位のコンテナーはどれか。
- コンピューティングインスタンス
- モデルレジストリ
- ワークスペース(正解)
- エンドポイント
解説
ML資産を統括する最上位の入れ物がワークスペースです。モデルレジストリは学習済みモデルの登録先、エンドポイントは推論の公開先、コンピューティングは計算資源で、いずれもワークスペースの中で扱う構成要素です。
設問91
学習済みモデルをアプリから呼び出せるよう、リアルタイム推論のWeb APIとして公開したい。Azure ML のどの要素を作成するか。
- データストア
- 環境(Environment)
- データラベル付けプロジェクト
- オンラインエンドポイント(正解)
解説
モデルをHTTPで呼べるAPIとして公開する仕組みがエンドポイント(リアルタイム推論はオンラインエンドポイント)です。データストアはデータ接続情報、環境は実行依存関係の定義で、推論公開そのものではありません。
設問92
Azure Machine Learning の AutoML(自動機械学習)が対応できるタスクとして正しいものはどれか。
- 表形式データの回帰のみで、画像やテキストは一切扱えない
- 表形式データの分類・回帰に加え、画像分類などのコンピュータービジョンやテキスト分類などのNLPタスクにも対応する(正解)
- 顔認証専用である
- 音声合成専用である
解説
AutoML は表形式の分類・回帰・時系列予測に加え、画像(CV)やテキスト(NLP)のタスクにも対応しています。表データ専用という思い込みがひっかけです。
設問93
Azure Machine Learning の AutoML が「最良のモデル」を選ぶ仕組みの説明として、最も適切なものはどれか。
- モデルを一切評価せずランダムに1つ返す
- 常に最初に試したモデルを採用する
- 人間がすべてのパラメータを手動で総当たりする必要がある
- 指定した評価指標(精度やF1など)に基づき、複数のモデル候補を自動で生成・評価・ランク付けして上位を選ぶ(正解)
解説
AutoML はあらかじめ指定した主要指標を基準に、複数のアルゴリズム・パラメータの組み合わせを自動で試し、評価してランク付けし、最良のモデルを選びます。最初のモデル固定でも、手動総当たりでも、無評価のランダム選択でもありません。「指標に沿って自動で比較・選定する」点が要点です。
設問94
Azure Machine Learning の AutoML が扱える「時間の経過に沿った将来値の予測」タスクを何と呼ぶか。例:過去の売上推移から翌月の売上を見積もる。
- 時系列予測(Time-series forecasting)(正解)
- セマンティックセグメンテーション
- 顔認識
- 話者分離
解説
過去の時間推移から将来値を見積もるのが時系列予測(forecasting)で、AutoML は分類・回帰に加えてこれにも対応します。セマンティックセグメンテーションは画像、顔認識はCV、話者分離は音声で、いずれも時系列の数値予測ではありません。需要予測や在庫計画などでよく使われるタスクです。
設問95
Azure Machine Learning の AutoML が対応するタスクとして、一般に当てはまらないものはどれか。
- 表形式データの分類
- 表形式データの回帰
- 時系列予測
- GPT を用いた長文の文章生成(生成AI)(正解)
解説
AutoML は分類・回帰・時系列予測のほか、画像分類などのCVやテキスト分類などのNLPに対応しますが、GPT による長文生成のような生成AIタスクは対象外です(これが当てはまらない)。生成AIは Azure OpenAI Service / Azure AI Foundry が担います。『予測・分類の自動モデル探索』と『文章生成』はサービスの守備範囲が異なります。
設問96
Azure Machine Learning の AutoML で表形式データを学習させると、欠損値の補完やカテゴリ値の数値化(エンコーディング)などの前処理を自動で行ってくれることがある。この自動前処理を指す語として最も適切なものはどれか。
- プロンプトフロー
- コンテンツフィルタリング
- セマンティックランカー
- 自動特徴量化(オートフィーチャライゼーション)(正解)
解説
AutoML がデータの前処理(欠損値補完・スケーリング・カテゴリ変数のエンコードなど)を自動で行う機能は自動特徴量化(featurization)です。コンテンツフィルタリングは生成AIの有害判定、セマンティックランカーは AI Search の並べ替え、プロンプトフローは生成AIアプリ設計の機能で、いずれも前処理の自動化とは別物です。AutoMLが『面倒な下ごしらえも含めて自動化してくれる』点を押さえます。
設問97
Azure Machine Learning の AutoML が対応するタスクとして、一般に当てはまらないものはどれか。
- 分類
- 回帰
- 時系列予測
- テキストから新規の長文小説を創作する生成タスク(正解)
解説
AutoML は分類・回帰・時系列予測などの予測モデル構築を自動化する機能で、画像分類やテキスト分類(NLP)にも対応しますが、『テキストから長文を創作する生成タスク』は守備範囲外です(それは Azure OpenAI などの生成AIの領域)。AutoML の対象は“予測(当てる)”系のタスクである、という線引きを押さえると選別問題に対応できます。
設問98
Azure Machine Learning の AutoML に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 表形式データの分類・回帰だけでなく、画像分類などコンピュータービジョンのタスクにも対応している(正解)
- テキストや画像は一切扱えず数値表データ専用である
- 学習データを必要とせずモデルを生成できる
- 推論専用で学習はできない
解説
AutoML は表形式の分類・回帰に加え、画像分類・物体検出やテキスト分類などのタスクにも対応します。学習データは必要で、推論専用でもないため他の選択肢は誤りです。
設問99
Azure Machine Learning で、モデルの公平性・誤差分析・説明可能性などを1つの画面でまとめて確認できる機能はどれか。
- コスト管理ダッシュボード
- 責任あるAI(Responsible AI)ダッシュボード(正解)
- ネットワークモニター
- ストレージエクスプローラー
解説
モデルの公平性・誤差分析・解釈可能性などを統合的に可視化するのが Responsible AI ダッシュボードです。責任あるAIの原則を実装段階で点検するために使います。
設問100
AIシステムの目的・能力・制約・想定される用途や限界を文書化し、利用者や運用者が理解できるようにする取り組みは、責任あるAIのどの原則を支えるか。
- 収益性
- 透明性(正解)
- 可用性
- 拡張性
解説
システムの能力や限界を明文化して理解可能にする取り組みは透明性(Transparency)を支えます。Microsoft が公開する「Transparency Note(透明性に関するノート)」がその実践例です。収益性・可用性・拡張性は責任あるAIの6原則に含まれず、観点も異なります。
設問101
Azure Machine Learning の「責任あるAIダッシュボード」で、モデルがどのようなデータの部分集合(例:特定の年齢層)で誤りが多いかを掘り下げて可視化したい。これに該当する分析として最も適切なものはどれか。
- コンテンツフィルタリング
- 誤差分析(エラー分析)(正解)
- 音声合成(SSML制御)
- ベクトル検索
解説
どの条件・部分集合でモデルの誤りが集中しているかを掘り下げるのは、責任あるAIダッシュボードの誤差分析(Error Analysis)です。コンテンツフィルタリングは生成AIの有害判定、SSMLは音声合成の制御、ベクトル検索は意味検索の技術で、いずれもモデルの誤りの偏りを分析する機能ではありません。公平性の確認や弱点の特定に使え、責任あるAIの実践を支えます。
設問102
責任あるAIダッシュボードの「反実仮想(What-if/カウンターファクチュアル)分析」でできることとして、最も適切なものはどれか。
- 音声をテキストに書き起こす
- 入力の特徴量を仮に変えたら予測がどう変わるかを試し、モデルの振る舞いを理解する(正解)
- 画像を生成する
- 課金額を半額にする
解説
反実仮想分析は、入力の特徴量を仮に変えたときに予測がどう変化するかを確かめ、『何が結果を左右しているか』を理解するための機能です。音声認識・画像生成・課金の割引とは無関係です。誤差分析や特徴量の重要度とあわせて、モデルの解釈可能性・公平性の検討を支え、責任あるAIの実践に役立ちます。
設問103
Azure Machine Learning に含まれ、モデルの公平性・誤差分析・解釈可能性などを一画面で点検し、責任あるAIの評価を支援するものはどれか。
- コンテンツモデレーター
- Responsible AI ダッシュボード(正解)
- Azure Monitor のログ
- コスト管理ダッシュボード
解説
モデルの公平性・誤差分析・説明可能性などをまとめて確認できるのが Responsible AI ダッシュボードです。コスト管理や一般的なログ監視とは目的が異なり、責任あるAIの実践を支援します。
設問104
自社製品の良品・不良品を、自分で用意した画像で学習させて判別するカスタムモデルを、少ない枚数からノーコードで作りたい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Language
- Azure AI Vision(汎用)
- Azure AI Custom Vision(正解)
- Azure AI Search
解説
独自の画像データで分類・物体検出モデルを作るのは Azure AI Custom Vision です。汎用の Azure AI Vision は事前学習済みモデルで、独自カテゴリの学習には向きません。
設問105
Azure AI Custom Vision について正しい説明はどれか。
- テキストの感情分析を行うサービスである
- 音声をテキストに変換する専用サービスである
- 学習は一切不要で常に汎用モデルのみを使う
- ユーザー自身の画像とラベルで、独自の画像分類・物体検出モデルを訓練できる(正解)
解説
Custom Vision はユーザーがアップロードした画像とラベルで独自モデルを学習させ、分類や物体検出を行えるサービスです。
設問106
次のうち、汎用の事前学習済み Azure AI Vision ではなく、Azure AI Custom Vision を使うべき場面はどれか。
- 一般的な風景写真にタグ(海・空・木など)を付ける
- 看板や標識の文字を読み取る
- 自社にしかない部品の「正常/キズあり」を、自前の画像で学習して判定する(正解)
- 写真に写っている有名なランドマークを認識する
解説
汎用モデルに存在しない「自社固有のカテゴリ」を、自分で用意した画像とラベルで学習させて判定するのが Custom Vision の出番です。一般的なタグ付け・OCR・著名ランドマーク認識は汎用の Azure AI Vision が事前学習済みで対応できます。「独自カテゴリを学習させるか/既製の汎用機能で足りるか」で選びます。
設問107
Azure AI Custom Vision で物体検出モデルを作成するとき、「マルチクラス/マルチラベルの分類タイプ」を選ぶ必要があるか。最も適切な説明はどれか。
- 物体検出では回帰の種類を選ぶ
- 物体検出でも必ずマルチクラスを選ばなければならない
- 物体検出ではマルチラベルのみ選択できる
- 分類タイプの選択は分類モデル専用で、物体検出モデルでは選ぶ必要がない(正解)
解説
マルチクラス/マルチラベルという分類タイプは画像分類モデル作成時の設定で、物体検出モデルでは選択不要です(1枚に複数の対象を枠で囲む前提のため)。必ずマルチクラス、マルチラベルのみ、回帰を選ぶ、はいずれも誤りです。Custom Vision は「分類」と「物体検出」の2系統があり、設定項目が異なる点が問われます。
設問108
画像分類モデルが「この画像は猫: 0.92、犬: 0.05、…」のように各クラスに付ける 0〜1 の値は何を表すか。
- 学習に要したエポック数
- 画像のファイルサイズ
- 各クラスである確からしさを示す信頼度スコア(確率)(正解)
- 画像の解像度
解説
各クラスに付く 0〜1 の値は、その画像がそのクラスである確からしさを示す信頼度スコア(確率)で、通常は最も高いクラスを予測結果に採用します。エポック数は学習回数、ファイルサイズや解像度は画像の属性で、分類の確信度とは無関係です。しきい値を設けて低信頼の判定を保留する、といった運用にも使われます。
設問109
「事前構築(prebuilt)モデル」と「カスタムモデル」のどちらを使うべきかの判断として、最も適切なものはどれか。
- 扱う対象が一般的で既製モデルの対応範囲に収まるなら prebuilt、自社固有で既製にない対象を扱うなら custom を学習する(正解)
- つねに custom を学習しなければ何も認識できない
- prebuilt は精度が出ないので実務では使えない
- 両者は同じもので選ぶ意味はない
解説
請求書や一般物体のように既製モデルの守備範囲で足りるなら prebuilt をそのまま使い、自社固有のカテゴリや独自帳票など既製にない対象は custom を学習します。常に custom が必要なわけでも、prebuilt が実用にならないわけでもなく、両者は用途で選ぶ別物です。『一般=prebuilt で素早く、固有=custom で学習』という判断軸を Document Intelligence・Custom Vision に共通で当てはめます。
設問110
工場で自社製品の「キズあり/キズなし」を、自分で撮った画像を学習させて判定するモデルを、少枚数からノーコードで作りたい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Custom Vision(正解)
- Azure AI Language
- Azure AI Translator
- Azure AI Speech
解説
自分で用意した画像でカスタムの画像分類・物体検出モデルを少量データからノーコードで作れるのは Azure AI Custom Vision です。汎用の Azure AI Vision は学習済みで一般物体には強い一方、自社固有の良品/不良品の判別には Custom Vision が向きます。Language・Translator・Speech はテキストや音声の領域で画像分類は扱いません。『自社データで画像を学習=Custom Vision』が要点です。
設問111
自社製品の写真を数十枚アップロードして、自分たちの分類カテゴリ(例:A型/B型/C型)に合わせた独自の画像分類モデルをノーコードで学習・公開したい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Custom Vision(正解)
- Azure AI Face
- Azure AI Language
- Azure AI Translator
解説
独自ラベルでカスタムの画像分類・物体検出モデルを学習できるのが Azure AI Custom Vision です。汎用のタグ付けは Azure AI Vision、顔特化は Azure AI Face で、独自カテゴリ学習には向きません。
設問112
Web チャット・Teams・電話など複数のチャネルでユーザーと会話するチャットボットを構築・運用したい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Vision
- Azure AI Bot Service(正解)
- Azure AI Document Intelligence
- Azure Blob Storage
解説
複数チャネルに対応した会話型ボットを作成・管理するのは Azure AI Bot Service です。言語理解(CLU など)と組み合わせて意図を解釈させることが多いです。
設問113
Azure AI Bot Service で構築したボットを、Web チャット・Microsoft Teams・電話など複数の窓口に接続して同じボットを提供できる。この「接続先(窓口)」を指す呼び名はどれか。
- チャネル(Channel)(正解)
- エンドポイント
- スキルセット
- バウンディングボックス
解説
ボットをユーザーに届ける接続先(Web チャット、Teams、電話など)をチャネル(Channel)と呼び、1つのボットを複数チャネルへ同時公開できます。エンドポイントはAPIの公開口、スキルセットはAI Searchの強化処理、バウンディングボックスは物体検出の枠で、ボットの窓口を指す語ではありません。
設問114
コードを書いて高度な会話ロジックを実装したボットを、Azure 上でホスティングし複数チャネルへ接続して運用したい。開発と運用の役割分担として最も適切な説明はどれか。
- Bot Framework(SDK)でボットのロジックを開発し、Azure AI Bot Service でホスティングとチャネル接続を担う(正解)
- Azure AI Bot Service が画像分類モデルを学習する
- ボットの開発も運用も Azure Blob Storage だけで完結する
- Azure AI Translator がボットの会話ロジックを実装する
解説
Bot Framework(SDK)でボットの会話ロジックを実装し、Azure AI Bot Service がそのホスティングと各チャネルへの接続・管理を担う、という分担が基本です。Bot Service は画像分類を学習せず、Blob Storage は保存専用で開発・運用は完結せず、Translator は翻訳でロジック実装はしません。『作る=Framework/動かす・つなぐ=Bot Service』で整理します。
設問115
Azure のボット開発で、コードをあまり書かずにビジュアルな画面で会話フローや応答を設計できる開発ツール(Bot Framework Composer)の位置づけとして、最も適切なものはどれか。
- ボットの会話設計をGUI中心でローコードに行える開発ツールである(正解)
- 音声をテキストに変換する文字起こし専用サービスである
- 画像内の物体を検出する学習済みモデルである
- クラスタリングの評価指標である
解説
Bot Framework Composer は、会話フローやダイアログをビジュアルに設計できるローコード寄りの開発ツールで、Bot Service と組み合わせてボットを構築します。音声認識(Speech)、物体検出(Vision)、クラスタリング指標(シルエット係数など)とは領域が異なります。ボットは『設計(Composer/SDK)』と『ホスティング・チャネル接続(Bot Service)』の役割分担で捉えると整理しやすいです。
設問116
Azure AI Bot Service で作ったボットを、Web チャット・Microsoft Teams・電話など複数の窓口でそのまま提供したい。この「接続先の窓口」を指す呼び名はどれか。
- チャネル(Channel)(正解)
- エンドポイント(Endpoint)
- トークン(Token)
- ラベル(Label)
解説
Bot Service で、Web チャットや Teams・電話などボットを公開する接続先の窓口はチャネル(Channel)と呼ばれ、1つのボットを複数チャネルへ展開できます。エンドポイントは API の呼び出し先、トークンはテキストの最小単位、ラベルは教師あり学習の正解値で、いずれも窓口を指す語ではありません。『1ボット×複数チャネル』で多様な利用面に届けられる点を押さえます。
設問117
社内ヘルプデスク向けに、利用者と自然言語でやり取りする会話型ボットを構築・接続して、Teams などのチャネルに公開したい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Bot Service(正解)
- Azure AI Vision
- Azure Blob Storage
- Azure AI Document Intelligence
解説
会話ボットの開発・ホスティング・各種チャネルへの接続を担うのが Azure AI Bot Service です。言語理解(CLU)と組み合わせて使うことが多く、画像やストレージのサービスではボットの公開はできません。
設問118
クレジットカードの利用データから、通常とは大きく異なる不正利用の疑いがある取引を検出したい。最も適した機械学習タスクはどれか。
- 要約
- 回帰
- クラスタリング
- 異常検知(正解)
解説
通常パターンから外れたデータを見つけるのは異常検知(Anomaly Detection)です。いつ・どこで起きるか事前定義しにくい不正検出に向いています。
設問119
工場の機械に取り付けたセンサーの時系列データから、故障の予兆となる「いつもと違う挙動」を、事前にパターンを定義せずに見つけたい。最も適した機械学習タスクはどれか。
- 回帰
- 異常検知(正解)
- 画像分類
- セマンティックセグメンテーション
解説
通常の挙動から大きく外れたデータを、事前定義なしで見つけるのは異常検知(Anomaly Detection)です。回帰は数値そのものの予測、画像分類とセグメンテーションは画像向けのタスクで、センサーの「外れ」検出には合いません。不正・故障・品質異常など「珍しい逸脱」を捉える用途が典型です。
設問120
「過去に例の少ない新種の不正パターンも含め、通常と違う取引を広く検出したい」場合、あらかじめ不正のラベルを大量に用意して分類器を作るより異常検知が適することがある。その主な理由として最も適切なものはどれか。
- 異常はパターンが事前に出尽くしておらず、ラベル化が難しいため、通常からの逸脱として捉える方が現実的だから(正解)
- 異常検知はラベルが大量にないと一切動作しないから
- 分類は連続値しか出力できないから
- 異常検知は画像専用の手法だから
解説
不正や故障の「異常」は種類が事前に網羅できず、十分なラベルを集めにくいため、正常からの逸脱として検出する異常検知が実務的に有効です。異常検知はラベル必須ではなく、分類は連続値専用でもなく、異常検知は画像専用でもありません。「未知の逸脱を拾う」点が分類との使い分けの肝です。
設問121
時系列データの中から異常な点や傾向の変化を検出する用途で提供されてきた Azure のサービス(Anomaly Detector)に最も近い説明はどれか。
- 時系列データを入力すると、通常と異なる値(異常)を自動で検出する(正解)
- 画像から顔を検出して照合する
- テキストを別言語に翻訳する
- 音声を自然な発話に合成する
解説
Anomaly Detector は時系列データを与えると、しきい値の手動設定なしに通常から外れた値を検出するサービスです。顔の検出・照合、テキスト翻訳、音声合成はいずれも別サービス(Face/Translator/Speech)の役割で、異常検知とは目的が異なります。設備監視や売上の異常検出などで使われます。
設問122
工場の設備から、温度・振動・電流など「複数のセンサー値をまとめて」監視し、単独の値では正常範囲でも“組み合わせとして異常”な状態を見つけたい。これに該当する異常検知の種類として最も適切なものはどれか。
- 単変量(1つの指標だけ)の異常検知
- 多変量(複数指標を同時に見る)の異常検知(正解)
- 画像分類
- テキスト要約
解説
複数の指標を同時に扱い、変数間の関係も踏まえて異常を見つけるのは多変量(multivariate)異常検知です。単変量は1指標のみを見るため「各値は正常だが組み合わせが異常」というケースを捉えにくくなります。画像分類やテキスト要約は別領域のタスクです。設備監視やシステム監視では多変量での検知が有効になる場面が多い点を押さえます。
設問123
「これまで例の少ない新種の不正も含め、“いつもと違う”取引を広く見つけたい」。あらかじめ不正ラベルを大量に集めて分類器を作るより、異常検知が適することがある主な理由として最も適切なものはどれか。
- 異常検知は正解ラベルが一切不要で、必ず分類より精度が高くなるから
- 正常パターンからの逸脱を捉えるため、事前に網羅できない未知の異常も検出しやすいから(正解)
- 異常検知は計算をまったく行わないから
- 分類は連続値しか扱えないから
解説
異常検知は『正常からの逸脱』を捉える発想のため、事前にラベルを網羅できない新種・未知の異常も拾いやすい利点があります。必ず分類より精度が高い・ラベルが常に不要・計算しない、といった主張は言い過ぎ/誤りで、分類が連続値専用というのも逆です。『既知の型を当てる=分類、未知も含む逸脱を探す=異常検知』の使い分けが要点です。
設問124
製造ラインのセンサー値の時系列を監視し、通常と大きく異なる挙動が出た瞬間を自動で検知して警告したい。最も適した機械学習の用途はどれか。
- 回帰
- 画像分類
- 異常検知(Anomaly Detection)(正解)
- 機械翻訳
解説
通常パターンから外れた値・挙動を見つけるのは異常検知です。設備の故障予兆や不正取引の検出に使われます。回帰や画像分類とは目的が異なります。
設問125
動画ファイルから、話されている言葉の文字起こし・登場人物・シーン・キーワードなどのメタデータを自動抽出したい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure Blob Storage
- Azure AI Document Intelligence
- Azure AI Language
- Azure AI Video Indexer(正解)
解説
動画から文字起こし・顔・シーン・キーワードなど多面的なメタデータを抽出するのは Azure AI Video Indexer です。文書向けの Document Intelligence とは対象が異なります。
設問126
録画済みのセミナー動画から、発言の文字起こし・登場人物・トピックのタイムライン化など多面的なメタデータを一括で抽出したい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Vision の画像分類のみ
- Azure AI Video Indexer(正解)
- Azure AI Language のみ
- Azure AI Translator のみ
解説
動画から音声の文字起こし・顔・シーン・キーワードなどを横断的に抽出するのは Azure AI Video Indexer です。画像分類だけ・テキスト解析だけ・翻訳だけでは、動画という時間軸を持つメディアの多面的な索引付けは賄えません。動画まるごとの解析=Video Indexer と覚えます。
設問127
Azure AI Video Indexer が動画から抽出する『インサイト(分析結果)』に含まれない例はどれか。
- 発話の文字起こしと、話題・キーワードの抽出
- 登場する顔の検出やラベル(タグ)付け
- 動画内のセンチメント(感情)やシーンの区切り
- 請求書PDFのキーと値(金額・請求日)の構造化抽出(正解)
解説
請求書のキーと値の構造化抽出は Azure AI Document Intelligence の役割で、Video Indexer のインサイトには含まれません(これが当てはまらない例)。Video Indexer は動画から文字起こし・キーワード・顔・タグ・感情・シーンなど時間軸付きの多面的メタデータを抽出します。『動画まるごとの索引付け』と『帳票の項目抽出』は別サービスです。
設問128
1本の長い動画から「話されている言葉の文字起こし」「登場する顔」「シーンの切り替わり」「画面に映るブランドや語句」などを“まとめて一括”で抽出したい。最も適したAzureサービスはどれか。なお静止画1枚の分析ではない点に注意する。
- Azure AI Translator
- Azure AI Vision(画像分析)
- Azure AI Language
- Azure AI Video Indexer(正解)
解説
動画から文字起こし・顔・シーン・キーワードなど多面的なメタデータを一括抽出するのは Azure AI Video Indexer です。Azure AI Vision は主に静止画の分析、Azure AI Language はテキスト処理、Translator は翻訳が役割で、動画の時系列を通した総合分析は守備範囲外です。『動画まるごとのインサイト抽出=Video Indexer』という対応で覚えます。
設問129
Azure AI Video Indexer が動画から抽出する「インサイト(分析結果)」の例として、一般に当てはまらないものはどれか。
- 発話の文字起こし(音声→テキスト)
- 登場人物(顔)の検出
- シーンやトピックの区切り
- 表計算ファイルの数式の自動計算(正解)
解説
Video Indexer は動画から文字起こし・話者や顔・シーン区切り・キーワードなど多面的なインサイトを抽出しますが、『表計算の数式の自動計算』は動画分析とは無関係で当てはまりません。動画という時系列メディアから音声・映像・テキストの情報を横断的に取り出す点が特徴で、静止画分析(Vision)や文書抽出(Document Intelligence)とは扱う対象が異なります。
設問130
長時間の動画から、登場人物・話されている言葉・シーン・キーワードなどを自動で抽出してインデックス化したい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Video Indexer(正解)
- Azure AI Document Intelligence
- Azure AI Translator
- Azure Machine Learning Designer
解説
動画の映像・音声を解析して人物・音声テキスト・トピックなどを抽出しインデックス化するのは Azure AI Video Indexer です。文書の項目抽出は Document Intelligence で、動画解析は行いません。
設問131
会話言語理解(CLU)で、ユーザーの発話が表す「目的・やりたいこと」を表す要素を何と呼ぶか。例:「明日の天気は?」なら『天気を調べる』。
- 意図(intent)(正解)
- エンティティ(entity)
- トークン(token)
- エポック(epoch)
解説
発話が示す目的・行為のカテゴリが意図(intent)です。一方「明日」「東京」など発話中の具体的な情報の断片がエンティティ(entity)で、両者は役割が異なります。トークンはテキスト分割の単位、エポックは学習の反復回数で、会話理解の構成要素ではありません。CLU は intent と entity を抽出してボットの分岐に使います。
設問132
会話言語理解(CLU)モデルを訓練するために、各意図に対して用意する「ユーザーが実際に言いそうな例文」を何と呼ぶか。
- 発話例(utterance)(正解)
- ラベルなしクラスター
- バウンディングボックス
- シルエット係数
解説
各意図に紐づけて学習させる例文が発話例(utterance)で、表現の揺れを多く与えるほど意図の認識精度が上がります。ラベルなしクラスターは教師なしの群、バウンディングボックスは物体検出の枠、シルエット係数はクラスタリング評価で、CLUの訓練データとは関係ありません。「意図ごとに発話例を集めて学習」が基本の流れです。
設問133
会話言語理解(CLU)で、用意したどの意図にも当てはまらない無関係な発話を受け止めるために用意される特別な意図を何と呼ぶか。
- None(なし)意図(正解)
- システムプロンプト
- 回帰意図
- ワンホット意図
解説
想定外・無関係な発話の受け皿となる既定の意図が None(なし)意図で、誤って別の意図へ強引に分類するのを防ぎます。システムプロンプトは生成AIの役割指示、回帰やワンホットは機械学習の別概念で、CLUの受け皿意図ではありません。「対象外の入力をどう扱うか」を設計する観点として問われます。
設問134
1つのチャットボットで、雑談用の質問応答(QnA)と、予約などの意図解釈(CLU)を、利用者の入力に応じて適切なほうへ自動的に振り分けたい。Azure AI Language の仕組みとして最も適切なものはどれか。
- オーケストレーションワークフロー(Orchestration workflow)(正解)
- セマンティックセグメンテーション
- ワンホットエンコーディング
- 話者分離
解説
質問応答(QnA)・会話言語理解(CLU)・別のプロジェクトなど複数の言語機能を、入力に応じて適切な宛先へ振り分ける司令塔がオーケストレーションワークフローです。セグメンテーションは画像、ワンホットは特徴量変換、話者分離は音声で、機能の振り分けとは関係ありません。複数の言語タスクを1つのボットに束ねる設計で用います。
設問135
社内FAQ文書をもとに、「返品はできますか」のような自然文の質問へ、用意済みの回答を返すボットを手早く作りたい。最も適した Azure AI Language の機能はどれか。
- 感情分析
- 質問応答(Question Answering)(正解)
- 言語検出
- 個人情報(PII)検出
解説
FAQやマニュアルからナレッジベースを作り、自然文の質問に既存の回答を当てて返すのは質問応答(Question Answering)機能です(旧 QnA Maker が統合されたもの)。感情分析・言語検出・PII検出はテキスト解析の別機能で、Q&A応答は行いません。意図とスロットを汎用に解析したい場合は会話言語理解(CLU)を使う点と区別します。
設問136
Azure AI Language の「質問応答(Question Answering)」のナレッジベースに取り込む情報源として、最も適しているものはどれか。
- JPEG の写真
- MP3 の音声ファイル
- FAQページやPDFマニュアルなどのテキスト系コンテンツ(正解)
- 監視カメラの動画ストリーム
解説
質問応答はFAQページ・PDF・Wordなどテキスト系コンテンツを取り込んでナレッジベースを構築します。音声(MP3)・画像(JPEG)・動画はそのままでは扱えず、必要なら先にテキスト化(音声はSpeech、画像はOCRなど)してから取り込みます。入力はあくまでテキストである、という前提が問われます。
設問137
質問応答(Question Answering)のナレッジベースで、利用者の実際の質問と選択の履歴を取り込み、似た言い回しを学習して回答精度を継続的に高める機能はどれか。
- コンテンツフィルタリング
- アクティブラーニング(Active Learning)(正解)
- セマンティックセグメンテーション
- ワンホットエンコーディング
解説
実際の問い合わせと選択結果を手がかりに候補を提示し、ナレッジベースを継続的に改善するのがアクティブラーニング(Active Learning)です。コンテンツフィルタリングは有害検出、セグメンテーションは画像、ワンホットは特徴量の符号化で、Q&A の精度改善とは無関係です。運用しながら賢くしていく仕組みとして押さえます。
設問138
会話言語理解(CLU)や質問応答で、モデルが返す予測に付随する「その予測がどれくらい確からしいか」を0〜1で表す値を一般に何と呼ぶか。
- エポック数
- 学習率
- 信頼度スコア(confidence score)(正解)
- トークン長
解説
予測の確からしさを0〜1で表すのが信頼度スコア(confidence score)です。例えば意図(intent)の判定や Q&A のマッチに付与され、これを基に「採用するか/聞き返すか」を制御します。学習率・エポック数・トークン長は学習や入力に関する量で、予測の確信度を示すものではありません。
設問139
チャットボットで、意図の信頼度スコアが一定値に満たないときは即答せず「もう一度言い換えてください」と聞き返したい。このとき設定するものとして最も適切なのはどれか。
- ストレージの冗長性
- コンテンツフィルターの課金プラン
- 画像の解像度
- 信頼度のしきい値(threshold)(正解)
解説
「この値未満なら採用しない」という判断の境目が信頼度のしきい値(threshold)で、低信頼の誤応答を避けて聞き返しやフォールバックへ回す制御に使います。課金プラン・画像解像度・ストレージ冗長性は会話の確信度制御とは無関係です。しきい値を上げれば慎重に、下げれば積極的に応答する挙動になります。
設問140
読みづらさを抱える利用者のために、Webやアプリのテキストを読み上げたり、行間・フォント調整や単語の分節表示で読解を支援するMicrosoftの機能はどれか。
- Azure AI Custom Vision
- Azure AI Anomaly Detector
- Immersive Reader(没入型リーダー)(正解)
- Azure Blob Storage
解説
読み上げ・書式調整・分節表示などで読解を支援するアクセシビリティ機能が Immersive Reader(没入型リーダー)です。責任あるAIの「包括性(誰もが使える設計)」を体現する例として登場します。Anomaly Detector は異常検知、Custom Vision は独自画像モデル、Blob Storage は保存で、読解支援とは用途が異なります。
設問141
データを社外(クラウド)へ出せない規制環境で、一部の Azure AI services の機能を自社のサーバー上で動かしたい。これを可能にする提供形態として最も適切なものはどれか。
- 必ずパブリッククラウド上でのみ実行しなければならない
- Azure Blob Storage に保存すれば自動でローカル実行になる
- コンテキストウィンドウを広げればオフライン化できる
- 一部のサービスが提供するコンテナー(Docker コンテナ)として、自社環境で実行する(正解)
解説
一部の Azure AI services は Docker コンテナーとして提供され、自社のオンプレミスやエッジで実行できるため、データを外部に出せない要件に対応できます。常にクラウド限定ではなく、Blob Storage への保存やコンテキストウィンドウの拡大はローカル実行とは無関係です。データ所在地やコンプライアンスの制約が強い場合のデプロイ選択肢として押さえます。
設問142
Azure AI services のリソースを作成する際、本番運用ではなく「無料で少量だけ機能を試したい」。一般に選べる価格レベル(Pricing tier)として最も適切なものはどれか。
- Standard(S0)以上のみで無料は存在しない
- リージョンを選ぶことが価格レベルである
- コンテキストウィンドウのサイズが価格レベルである
- 無料レベル(F0)(正解)
解説
多くの Azure AI サービスには、少量の利用を無料で試せる無料レベル(F0)と、本番向けで従量課金される Standard(S0)などがあります。無料が一切ないわけではなく、価格レベルはリージョン選択やコンテキストウィンドウのサイズとは別の概念です。試用は F0、本番は S0 と使い分け、F0 には呼び出し回数などの制限がある点も押さえます。
設問143
Azure AI サービスの一般的な課金の考え方として、最も適切なものはどれか。
- 起動しているだけで、呼び出さなくても常に最大料金がかかる
- 利用した分(API 呼び出し回数や処理量・トークン数など)に応じて課金される従量制が基本である(正解)
- 一度購入すれば以後の利用量に関係なく永久に無料になる
- 課金は画面の明るさに比例する
解説
Azure AI サービスは、API 呼び出し回数や処理データ量、生成AIならトークン数など、使った分に応じて課金される従量制が基本です(無料レベルは別枠)。起動だけで常に最大料金、買い切りで永久無料、明るさ比例といった説明はいずれも誤りです。コスト管理では「どれだけ呼ぶか・処理するか」を見積もる意識が要点になります。
設問144
動画配信サービスで「あなたへのおすすめ作品」を、各ユーザーの視聴履歴や似た嗜好の人の行動から提示したい。この仕組みを指す呼び名として最も適切なものはどれか。
- 音声合成
- 光学式文字認識(OCR)
- セマンティックセグメンテーション
- レコメンデーション(推薦システム)(正解)
解説
履歴や類似ユーザーの傾向から各人に合う項目を提示するのがレコメンデーション(推薦システム)です。OCR は文字認識、セグメンテーションは画像領域分け、音声合成は読み上げで、推薦とは目的が異なります。ECやメディアでのパーソナライズの代表的なAI活用例として理解しておきます。
設問145
推薦システムで「あなたと好みが似た他の利用者が高評価した作品」を勧める方式を一般に何と呼ぶか。
- 光学式文字認識(OCR)
- セマンティックセグメンテーション
- 話者分離
- 協調フィルタリング(Collaborative filtering)(正解)
解説
似た嗜好を持つ利用者どうしの行動を手がかりに勧めるのが協調フィルタリングです。一方、作品自体の特徴(ジャンル・出演者など)と利用者の好みを照合して勧めるのはコンテンツベースの推薦で、観点が異なります。OCR・セグメンテーション・話者分離はそれぞれ文字認識・画像・音声で、推薦方式とは無関係です。
設問146
新しく登録したばかりで行動履歴がほとんどない利用者には、似た利用者の行動に頼る推薦が効きにくい。この、履歴不足で推薦が難しくなる問題を一般に何と呼ぶか。
- オーバーフィッティング
- コールドスタート問題(正解)
- 勾配消失
- データリーケージ
解説
履歴がない新規利用者や新規アイテムで推薦の質が出にくい問題をコールドスタート問題と呼びます。オーバーフィッティングは過学習、勾配消失は深い学習での学習困難、データリーケージは評価への情報漏れで、いずれも『履歴不足で推薦が難しい』という現象とは異なります。コンテンツベース併用などで緩和する、という対処と合わせて押さえます。
設問147
Webサイトの問い合わせフォームに届いた多言語のテキストを、リアルタイムで日本語に翻訳して表示したい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Speech
- Azure AI Language
- Azure AI Translator(正解)
- Azure AI Vision
解説
テキストの言語間翻訳に特化するのは Azure AI Translator です。Azure AI Language は感情分析やエンティティ認識などテキスト解析を行いますが翻訳が主目的ではなく、Speech は音声、Vision は画像が対象です。なお「話した言葉をその場で別言語の音声/字幕にする」用途では Speech translation(Azure AI Speech)を使う点も区別します。
設問148
大量の Word や PDF の文書を、レイアウトや書式をできるだけ保ったまままとめて別言語へ翻訳したい。Azure AI Translator の機能として最も適切なものはどれか。
- 話者分離
- 顔照合
- セマンティックセグメンテーション
- ドキュメント翻訳(Document translation)(正解)
解説
書式やレイアウトを保ったまま文書ファイルを丸ごと翻訳できるのが Azure AI Translator のドキュメント翻訳(Document translation)です。文字列だけを訳すテキスト翻訳とは別に、ファイル単位の一括翻訳に向きます。話者分離は音声、顔照合は画像、セマンティックセグメンテーションは画像領域分けで、文書の一括翻訳とは関係ありません。
設問149
Azure AI Search で、Blob Storage などのデータソースを定期的に巡回し、ドキュメントを取り込んで検索インデックスを自動的に更新する仕組みを何と呼ぶか。
- インデクサー(Indexer)(正解)
- エンドポイント
- コンテンツフィルター
- プロンプトフロー
解説
データソースを巡回してドキュメントを取り込み、インデックスへ反映するのがインデクサー(Indexer)です。エンドポイントはモデルの推論公開口、コンテンツフィルターは有害検出、プロンプトフローは生成AIの処理設計で、いずれもデータ取り込みの仕組みではありません。RAGの土台づくりで「元データをどう索引化するか」を担う中核です。
設問150
Azure AI Search で取り込み時に、画像のOCRやテキストの言語検出・キーフレーズ抽出などのAI処理を組み込み、元データを「強化(enrich)」するために定義するものを何と呼ぶか。
- スキルセット(Skillset)(正解)
- モデルレジストリ
- システムプロンプト
- コンピューティングクラスター
解説
取り込みパイプラインにAI処理(OCR・言語検出・エンティティ抽出など)を差し込み、元データを強化(AI enrichment)するための定義がスキルセット(Skillset)です。モデルレジストリは学習済みモデルの登録、システムプロンプトは生成AIの役割指示、コンピューティングは計算資源で、検索の強化処理とは別物です。非構造化データから検索可能な情報を引き出す要になります。
設問151
Azure AI Search で、利用者が「車」と検索したときに「自動車」「クルマ」を含む文書もヒットさせたい。設定すべきものとして最も適切なものはどれか。
- シノニムマップ(同義語マップ)(正解)
- バウンディングボックス
- 信頼度しきい値
- コンテキストウィンドウ
解説
同義語(車=自動車=クルマ)をまとめて扱い、表記揺れを越えてヒットさせるのがシノニムマップ(同義語マップ)です。バウンディングボックスは物体検出の枠、信頼度しきい値は予測採用の境目、コンテキストウィンドウは生成AIの入力上限で、検索の同義語展開とは関係ありません。語の言い換えに強くする検索側の設定として押さえます。
設問152
ECサイトの検索結果画面で、左側に「ブランド別」「価格帯別」の絞り込みリストと件数を表示し、利用者がクリックで結果を絞れるようにしたい。Azure AI Search のどの機能が該当するか。
- OCR
- セマンティックセグメンテーション
- 話者分離
- ファセットナビゲーション(ファセット検索)(正解)
解説
カテゴリや属性ごとに件数を集計し、クリックで結果を絞り込めるUIを支えるのがファセットナビゲーション(ファセット検索)です。OCR は文字認識、セマンティックセグメンテーションは画像領域分け、話者分離は音声で、いずれも検索の絞り込み機能ではありません。商品検索の「絞り込みファセット」を実現する代表機能として問われます。
設問153
Azure AI Search のスキルセットで AI 強化して抽出した結果(OCR テキストや認識したエンティティなど)を、検索インデックスとは別に再利用できるよう構造化データとして保存したい。この保存先を何と呼ぶか。
- ナレッジストア(Knowledge store)(正解)
- モデルレジストリ
- コンテンツフィルター
- プレイグラウンド
解説
AI 強化(enrichment)で得た結果を、検索インデックスとは別に構造化データとして保存し他用途に再利用できるのがナレッジストア(Knowledge store)です。モデルレジストリは学習済みモデルの登録、コンテンツフィルターは有害検出、プレイグラウンドは生成AIの試行UIで、いずれも強化結果の保存先ではありません。『索引化=インデックス/再利用保存=ナレッジストア』で区別します。
設問154
「来店者の年齢層をカメラ画像から推定し、その結果に応じておすすめ商品を提示する」システムを作りたい。サービスの組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- Azure AI Face で顔から年齢を推定 → レコメンデーション(推薦システム)でおすすめを提示(正解)
- Azure AI Translator で年齢推定 → Azure AI Speech でおすすめを提示
- Azure AI Document Intelligence で年齢推定 → Azure AI Search で要約
- Azure AI Language で年齢推定 → Azure AI Vision のOCRでおすすめを提示
解説
顔画像からの年齢などの属性推定は Azure AI Face、各人に合う商品の提示はレコメンデーション(推薦システム)が担います。Translator は翻訳、Speech は音声、Document Intelligence は帳票、Language はテキスト解析、OCR は文字読み取りで、年齢推定や推薦の主役にはなりません。入力(画像)と目的(属性推定→推薦)からサービスを連結します。
設問155
Microsoft Foundry のプレイグラウンドでモデルの応答を確認した開発者が、次の段階として社内業務システムにチャット機能を組み込みたい。Pythonアプリケーションからプロジェクトのモデルを呼び出す手段として最も適切なものはどれか。
- モデルカタログから同じモデルをもう一度デプロイし直す
- Azure Machine Learning デザイナーでパイプラインを構築する
- Foundry SDK(azure-ai-projects パッケージ)を使ってクライアントアプリを実装する(正解)
- Azure AI Search のインデックスを新規作成する
解説
アプリケーションから Foundry プロジェクトのモデルを呼び出すには Foundry SDK(Pythonでは azure-ai-projects)を使います。モデルの再デプロイは呼び出し手段にならず、Azure ML デザイナーは機械学習パイプラインの構築、Azure AI Search は検索インデックスのためのサービスです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルカタログから同じモデルをもう一度デプロイし直す」モデルの再デプロイはモデルを利用可能な状態にする準備であり、Pythonアプリから呼び出す手段にはなりません。
- 「Azure Machine Learning デザイナーでパイプラインを構築する」Azure Machine Learning デザイナーはノーコードで機械学習パイプラインを設計するツールで、既存モデルをPythonアプリから呼び出す用途には対応しません。
- 「Azure AI Search のインデックスを新規作成する」Azure AI Search はドキュメント検索インデックスを作成するサービスで、モデルを呼び出すクライアント機能は持ちません。
設問156
融資審査AIが、特定の性別や地域の申請者を不利に扱わないように設計・検証することは、Microsoft の責任あるAIのどの原則に最も関係するか。
- 信頼性と安全性
- 公平性(正解)
- 包括性
- 説明責任
解説
すべての人を偏りなく扱うことを目指すのは公平性(Fairness)です。包括性は多様なユーザーが使える設計、説明責任は人間が結果に責任を持つことを指します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「信頼性と安全性」信頼性と安全性はシステムが意図した通りに動作し障害に対して安全であることに関する原則で、特定グループへの偏りの排除を主眼とするものではありません。
- 「包括性」包括性は多様な背景を持つすべてのユーザーが利用できるようアクセシビリティを確保することが主眼で、審査での偏り排除とは別の原則です。
- 「説明責任」説明責任はAIの決定に対して人間が責任を持つことを指す原則で、特定グループへの不公平な扱いを排除することとは異なります。
設問157
請求書PDFから「請求番号」「金額」「請求日」などの項目を、キーと値のペアとして構造化して自動抽出したい。最も適した Foundry Tools のサービスはどれか。
- Azure AI Speech
- Azure AI Vision の画像分類
- Azure AI Language の感情分析
- Azure Content Understanding(正解)
解説
フォームや請求書・領収書からフィールド(キーと値)や表を構造化抽出するのは Azure Content Understanding(Foundry Tools)です。単なる文字起こしのOCRより一段進んだ「項目抽出」を行い、AI-901 の主役領域である情報抽出の中心サービスです(従来この役割を担った Document Intelligence の後継的な位置づけ)。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Speech」Azure AI Speech は音声認識・合成が専門で、PDF文書からのテキストフィールド構造化抽出は行いません。
- 「Azure AI Vision の画像分類」画像分類は画像全体を1つのカテゴリに分類する機能で、請求番号や金額などの項目をキーと値のペアで取り出すことはできません。
- 「Azure AI Language の感情分析」感情分析はテキストのポジティブ/ネガティブを判定する機能で、請求書のフィールド抽出には対応しません。
設問158
「出張申請のチャットに『来週、大阪に出張したい』と伝えると、AIが社内規定を確認し、経路を検索し、申請フォームの起票までを自動で完了させる」。このシナリオが該当するAIワークロードはどれか。
- テキスト分析
- エージェントAI(正解)
- 音声
- 情報抽出
解説
検索やフォーム操作といったツールを使い、複数の手順を自律的に進めてタスクを完了させるのはエージェントAIの典型シナリオです。テキスト分析は文章から意味や傾向を読み取る分析、音声は音声認識・合成、情報抽出はコンテンツからのデータ値の取り出しが主目的で、作業の自律的な遂行までは含みません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキスト分析」テキスト分析は文章から感情や要点を読み取る処理で、社内システムへの操作や申請フォームの起票など実際のタスク実行は行いません。
- 「音声」音声ワークロードは音声認識や合成が対象で、複数のシステムを横断してタスクを完了させる自律的な処理ではありません。
- 「情報抽出」情報抽出は文書からデータを取り出す処理で、ツールを使って経路検索や申請を自動で進める自律的な実行は含みません。
設問159
質問にテキストで答えるだけのチャットボットと比べたとき、Microsoft Foundry の「エージェント」の特徴として最も適切なものはどれか。
- ツールの呼び出しや外部データへのアクセスを自律的に行い、複数のステップを経てタスクを完了できる(正解)
- テキスト生成の速度が通常のモデル呼び出しより常に速くなる
- 会話のたびにモデル自体が再学習され、自動的に賢くなっていく
- モデルを単体で呼び出すより安いトークン単価で応答が生成される
解説
エージェントはモデルの推論にツール呼び出し・外部データへのアクセス・複数ステップの意思決定を組み合わせ、タスクを自律的に完了できる点が、テキスト生成だけのチャットボットとの違いです。速度や単価が有利になる仕組みではなく、会話によってモデルが再学習されることもありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキスト生成の速度が通常のモデル呼び出しより常に速くなる」エージェントはツール呼び出しや複数ステップの処理が加わるため、モデル単体より応答速度が速くなることはなく、むしろ遅くなる場合があります。
- 「会話のたびにモデル自体が再学習され、自動的に賢くなっていく」エージェントアーキテクチャでは会話中にモデルのウェイトは更新されず、再学習は別途ファインチューニングとして行うものです。
- 「モデルを単体で呼び出すより安いトークン単価で応答が生成される」エージェントはツール呼び出しや複数ステップの処理を伴うため、単体呼び出しよりコストが下がる仕組みはありません。
設問160
会議の録音音声を文字起こし(音声→テキスト)したい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Language
- Azure AI Speech(正解)
- Azure AI Vision
- Azure AI Search
解説
音声認識(Speech to Text)や音声合成、話者分離などの音声処理は Azure AI Speech が担当します。Azure AI Language はテキストに対する解析を行うサービスです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Language」Azure AI Language はテキストの分析(感情分析・エンティティ認識など)を行うサービスで、音声ファイルをテキストに変換する機能は持ちません。
- 「Azure AI Vision」Azure AI Vision は画像・動画の分析が対象で、音声ファイルの文字起こしには対応しません。
- 「Azure AI Search」Azure AI Search はドキュメントの検索インデックスを扱うサービスで、音声認識機能は持ちません。
設問161
GPT などの OpenAI 由来モデルを、API 経由で自社アプリから呼び出して文章生成を行いたい。Microsoft Foundry でこれらのモデルを提供しているのはどれか。
- Azure Content Understanding
- Azure AI Search
- Azure Machine Learning Designer
- Azure OpenAI(Foundry Models の一部)(正解)
解説
GPT や gpt-image-1 などの OpenAI 由来モデルは、Foundry Models の一部である Azure OpenAI として提供され、デプロイして API から呼び出します。Microsoft Foundry(旧 Azure AI Foundry)は、これらを含む多数のモデルとエージェント・ツールを束ねる統合プラットフォームです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure Content Understanding」Azure Content Understanding は文書・画像からの情報抽出を担うサービスで、GPT系モデルのAPIデプロイや呼び出しはできません。
- 「Azure AI Search」Azure AI Search は検索インデックスの作成・クエリが目的で、テキスト生成モデルを提供するサービスではありません。
- 「Azure Machine Learning Designer」Azure Machine Learning Designer はノーコード機械学習パイプライン構築ツールで、OpenAIモデルをAPIとして提供する機能はありません。
設問162
Azure Content Understanding で文書からの情報抽出を実装するとき、中核となる「アナライザー(analyzer)」の説明として最も適切なものはどれか。
- コンテンツ抽出の設定とフィールド抽出のスキーマを定義し、すべての入力ファイルに同じ処理を一貫して適用する再利用可能な構成要素(正解)
- 分析を実行するたびに設定を作り直す、使い捨てのジョブ実行定義
- 抽出した結果を蓄積して長期保存するための専用データストア
- 文書の種類ごとに利用者がゼロから学習させる機械学習モデルの本体
解説
アナライザーはコンテンツの処理方法(抽出設定とフィールドスキーマ)を定める設計図で、一度作成すればすべての入力に同じ処理を一貫して適用できる再利用可能な部品です。実行のたびに作り直す使い捨てではなく、結果の保存場所でもなく、利用者がモデル自体を学習させるものでもありません(生成AIモデルの能力を構成して使います)。
他の選択肢が誤りである理由
- 「分析を実行するたびに設定を作り直す、使い捨てのジョブ実行定義」アナライザーは一度作成したら繰り返し使える設計図であり、実行のたびに設定を作り直す使い捨ての定義ではありません。
- 「抽出した結果を蓄積して長期保存するための専用データストア」アナライザーは抽出の処理方法を定義するものであり、抽出済みデータを格納するストレージとは別の概念です。
- 「文書の種類ごとに利用者がゼロから学習させる機械学習モデルの本体」アナライザーは既存の生成AIモデルの能力を組み合わせて使う構成要素であり、利用者がモデルをゼロから学習させる必要はありません。
設問163
写真の中にある複数の商品それぞれについて「何が」「画像のどこに」あるかを四角い枠で示したい。最も適したコンピュータービジョンのタスクはどれか。
- 画像分類
- 物体検出(正解)
- 光学式文字認識(OCR)
- セマンティックセグメンテーション
解説
物体の種類と位置(バウンディングボックス)を同時に求めるのは物体検出です。画像分類は画像全体に1つのラベルを付けるだけで、位置は示しません。Azure AI Vision(Foundry Tools)の物体検出機能や、マルチモーダルモデルへの画像入力でも実現できる基本タスクです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像分類」画像分類は画像全体に1つのラベルを付けるタスクで、「どこに何があるか」という位置情報(バウンディングボックス)を示すことはできません。
- 「光学式文字認識(OCR)」OCRは画像内の文字を認識してテキスト化する機能で、商品の種類と位置を検出するタスクには対応しません。
- 「セマンティックセグメンテーション」セマンティックセグメンテーションはピクセル単位でカテゴリを分類する処理で、四角い枠(バウンディングボックス)による位置特定とは異なります。
設問164
プロンプトに正解例をいくつか提示してから本番の入力を与え、出力のパターンを学ばせる手法を何と呼ぶか。
- ファインチューニング
- Zero-shot プロンプティング
- Few-shot プロンプティング(正解)
- ベクトル検索
解説
少数の例を示してから本題を与えるのが Few-shot プロンプティングです。例を一切示さず指示だけ与えるのが Zero-shot です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ファインチューニング」ファインチューニングはモデルのウェイト自体を追加データで更新する手法であり、プロンプトに例を示すだけの操作とは根本的に異なります。
- 「Zero-shot プロンプティング」Zero-shot プロンプティングは例を一切示さずに指示だけで処理させる手法で、例を含むFew-shotとは逆の構成です。
- 「ベクトル検索」ベクトル検索は埋め込みベクトルの近さで意味的に類似した文書を探す検索技術であり、プロンプトへの例示とは無関係の概念です。
設問165
数十ページの技術仕様書を読み込ませ、設計の矛盾点を複数の段階を踏んで検証・指摘するアプリを作る。Microsoft Foundry のモデルカタログでモデルを選ぶとき、重視すべき能力として最も適切なものはどれか。
- 1秒あたりに生成できる応答トークン数が最大であること
- パラメータ数が最小で、携帯端末上でも動作する軽さであること
- 多段階の推論(reasoning)と長いコンテキストの扱いに強いこと(正解)
- 画像生成の解像度とスタイルの多様さに優れていること
解説
複数の段階を踏む検証や複雑な論理を要するタスクには、多段階推論と長文コンテキストの理解に強い推論特化モデルが適します。応答速度やモデルの軽さはこのタスクの主要件ではなく、画像生成の能力は文書の論理検証とは無関係です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「1秒あたりに生成できる応答トークン数が最大であること」最大の生成速度はリアルタイム応答が必要なシナリオに有効ですが、数十ページの仕様書を複数段階で検証するタスクでは推論の深さが優先されます。
- 「パラメータ数が最小で、携帯端末上でも動作する軽さであること」軽量モデルはエッジ端末での推論に適していますが、長大な仕様書の複雑な論理検証には処理能力が不足する場合があります。
- 「画像生成の解像度とスタイルの多様さに優れていること」画像生成の能力はテキスト文書の論理的矛盾を検証するタスクとは無関係で、モデル選択の基準になりません。
設問166
Microsoft Foundry の「モデルカタログ」の役割として最も適切なものはどれか。
- OpenAI・Meta・Mistral など多数の提供元の1,900を超えるモデルを検索・比較し、デプロイにつなげるための一覧拠点(正解)
- 自社でファインチューニングしたモデルの学習ジョブの進行状況を監視する画面
- デプロイ済みモデルへのリクエスト数やエラー率を確認する監視ダッシュボード
- Azure サブスクリプション全体の利用料金の請求明細を表示する画面
解説
モデルカタログは、幅広い提供元のモデルを発見・評価し、デプロイへつなげるためのハブです。学習ジョブの監視やデプロイ後のメトリック確認は監視・運用側の機能であり、請求明細の確認は Azure portal のコスト管理の役割です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「自社でファインチューニングしたモデルの学習ジョブの進行状況を監視する画面」ファインチューニングの学習ジョブ監視はモデルカタログとは別の機能であり、モデルカタログは既存モデルの探索・比較・デプロイを担います。
- 「デプロイ済みモデルへのリクエスト数やエラー率を確認する監視ダッシュボード」デプロイ後のリクエスト数やエラー率の監視は運用モニタリングの機能であり、モデルを探して選ぶカタログとは役割が異なります。
- 「Azure サブスクリプション全体の利用料金の請求明細を表示する画面」請求明細の確認はAzure portalのコスト管理が担う機能で、モデルカタログはモデルの発見とデプロイのための場所です。
設問167
Azure OpenAI Service のコンテンツフィルターに関する説明として最も適切なものはどれか。
- モデルの回答速度を上げるための設定である
- 暴力・憎悪・性的・自傷などのカテゴリで入出力を分類し、深刻度に応じて有害コンテンツを検出・ブロックする(正解)
- 課金額を割り引くための機能である
- 画像の解像度を変換する機能である
解説
コンテンツフィルターは、有害カテゴリごとに深刻度(safe/low/medium/high)で判定し、不適切な入出力を検出・抑制する安全機能です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルの回答速度を上げるための設定である」コンテンツフィルターは有害コンテンツを検出・ブロックする安全機能であり、モデルの応答速度とは無関係です。
- 「課金額を割り引くための機能である」コンテンツフィルターは有害コンテンツの検出と抑制が目的であり、課金割引とは関係ありません。
- 「画像の解像度を変換する機能である」コンテンツフィルターはテキストなどの有害性を判定する機能であり、画像の解像度変換は対象外です。
設問168
サポートチケットの本文から「人名」「組織名」「日付」などの実体(エンティティ)を抽出したい。Azure AI Language のどの機能か。
- 感情分析
- エンティティ認識(NER)(正解)
- 要約
- 言語検出
解説
文中の人名・組織・日付などを識別して取り出すのはエンティティ認識(Named Entity Recognition)です。感情分析はポジ/ネガ判定、要約は要点抽出を行います。
他の選択肢が誤りである理由
- 「感情分析」感情分析はテキスト全体がポジティブ・ネガティブ・中立のどれかを判定する機能で、人名や日付などの特定要素を構造的に取り出すことはできません。
- 「要約」要約はテキストの要点を短くまとめる機能で、人名・組織名・日付などの個別エンティティを抽出するものではありません。
- 「言語検出」言語検出は入力テキストが何語で書かれているかを識別する機能であり、文中のエンティティの抽出は行いません。
設問169
問い合わせメールの本文から「顧客名」「製品名」「希望日」を抜き出し、基幹システムに自動登録するアプリを作る。モデルの応答を毎回確実に決まったフィールド構成で受け取るための手段として最も適切なものはどれか。
- プロンプトの末尾に「JSON 形式で答えてください」と書き添えるだけにする
- temperature を 0 に設定する
- 構造化出力(structured outputs)で JSON スキーマを指定して応答させる(正解)
- 自由形式の応答を担当者が目視で確認し、手作業で転記する
解説
構造化出力は、API 呼び出しで渡した JSON スキーマの定義にモデルの応答を従わせる機能で、構造化データの抽出のような後続処理がある用途に適しています。プロンプトで頼むだけでは形式は保証されず、temperature を 0 にしてもばらつきが減るだけで構造の保証はなく、手作業の転記は自動登録の要件を満たしません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「プロンプトの末尾に「JSON 形式で答えてください」と書き添えるだけにする」プロンプトでJSON形式を依頼しても構造の保証にはならず、フィールド名の揺れや余分なテキストが混入してシステム連携で問題が起きる可能性があります。
- 「temperature を 0 に設定する」temperatureを0にすると出力のランダム性を最小化できますが、必ずしも指定したJSON構造通りになる保証はありません。
- 「自由形式の応答を担当者が目視で確認し、手作業で転記する」手作業での転記は「自動登録」の要件を満たさず、人為的なミスやスケール面の問題も残ります。
設問170
大規模言語モデル(LLM)がテキストを処理する際の、課金や入力長の制限の単位となる「テキストを分割した最小のかたまり」を何と呼ぶか。
- エポック
- ピクセル
- トークン(正解)
- ハイパーパラメータ
解説
LLM は文章をトークン(単語や部分語の単位)に分割して処理します。入力長制限や利用料金はトークン数を基準に計算されます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「エポック」エポックは学習データセットを全て一巡する訓練の単位であり、テキストを分割した処理・課金の基準単位ではありません。
- 「ピクセル」ピクセルは画像を構成する最小単位であり、テキスト処理の長さや課金の基準となる単位とは無関係です。
- 「ハイパーパラメータ」ハイパーパラメータは学習率やバッチサイズなどモデル訓練を制御する設定値であり、テキストの分割単位とは異なる概念です。
設問171
テキストの説明から画像を生成(Text-to-Image)したい。Microsoft Foundry でデプロイして利用できる画像生成モデルはどれか。
- テキスト生成専用のチャットモデル
- Whisper(音声認識)
- gpt-image-1(正解)
- text-embedding-3-small(埋め込み)
解説
文章から画像を生成する現行モデルは gpt-image-1 系(gpt-image-1/gpt-image-1-mini など)で、Microsoft Foundry でデプロイして使います。かつての DALL-E は現行モデル一覧から退いています。Whisper は音声→テキスト、埋め込みモデルはベクトル化が役割です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキスト生成専用のチャットモデル」テキスト生成専用のチャットモデルは文章を出力するもので、テキスト説明から画像を生成する機能は持ちません。
- 「Whisper(音声認識)」WhisperはSpeech-to-Textモデル(音声→テキスト変換)であり、テキストから画像を生成する機能はありません。
- 「text-embedding-3-small(埋め込み)」text-embedding-3-smallはテキストをベクトルに変換する埋め込みモデルであり、画像生成の機能は持ちません。
設問172
「大量の文書・画像・音声・動画といった非構造化データの山から、必要な情報を取り出して活用できるようにする」。この取り組みを指すAIワークロードの呼び名として最も適切なものはどれか。
- コンピュータービジョン
- 強化学習
- 情報抽出(Information Extraction)(正解)
- 異常検知
解説
非構造化データから構造化された情報を取り出すワークロードが情報抽出で、Azure では Azure Content Understanding(Foundry Tools)が代表サービスです。AI-901 のワークロード区分は生成AI・エージェントAI・テキスト分析・音声・コンピュータービジョン・情報抽出の6つで、旧来の「ナレッジマイニング」に当たる領域はこの情報抽出に再編されています。
他の選択肢が誤りである理由
- 「コンピュータービジョン」コンピュータービジョンは画像・動画を分析するワークロードで、文書・音声なども含む多様な非構造化データからの情報取り出し全般を指す概念より範囲が狭いです。
- 「強化学習」強化学習は報酬を最大化するように行動を学習するアプローチで、非構造化データからフィールドを抽出するワークロードとは異なります。
- 「異常検知」異常検知は通常パターンから外れた事象を特定する技術で、非構造化データからの情報取り出し全般を指すワークロード名ではありません。
設問173
Azure Speech SDK(Python)で音声認識アプリを作る。サービスへの接続を構成する SpeechConfig オブジェクトの作成時に渡す情報として正しい組み合わせはどれか。
- 音声ファイルのパスとマイクのデバイス名
- Foundry リソースのキーとエンドポイント(正解)
- 認識対象の話者の声を録音した学習用データ
- 文字起こし結果を保存するデータベースの接続文字列
解説
SpeechConfig には Foundry リソースのキー(subscription)とエンドポイントを渡し、サービスへの接続と認証を構成します。音声の入力元(マイクや音声ファイル)は AudioConfig で別途指定するもので、話者ごとの学習データや保存先データベースの指定は不要です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声ファイルのパスとマイクのデバイス名」音声ファイルのパスやマイクのデバイス名はAudioConfigで指定するものであり、サービスへの接続を構成するSpeechConfigへのパラメータではありません。
- 「認識対象の話者の声を録音した学習用データ」SpeechConfigはサービスへの接続情報(キー・エンドポイント)を設定するオブジェクトであり、話者学習用データは別途話者認識機能で扱います。
- 「文字起こし結果を保存するデータベースの接続文字列」文字起こし結果の保存先はアプリ側のロジックで決める内容であり、SpeechConfigの接続設定とは無関係です。
設問174
大量の社内文書に対して、キーワード検索だけでなく意味的に近い内容(ベクトル検索)も行い、生成AIの回答の根拠を取得する基盤として使いたい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Face
- Azure AI Speech
- Azure Blob Storage
- Azure AI Search(正解)
解説
全文検索・セマンティック/ベクトル検索を提供し、RAGの検索基盤として使えるのが Azure AI Search(旧 Cognitive Search)です。Blob Storage は保存のみで検索機能は持ちません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Face」Azure AI Faceは顔認識・顔検出を専門とするサービスで、文書のベクトル検索基盤として使える機能は持ちません。
- 「Azure AI Speech」Azure AI Speechは音声認識・合成を担うサービスで、テキスト文書のキーワード検索やベクトル検索基盤としては使えません。
- 「Azure Blob Storage」Azure Blob Storageはファイルを保存するオブジェクトストレージで、検索インデックスやベクトル検索の機能は持ちません。
設問175
現在の大規模言語モデル(GPT など)の多くが基盤としているニューラルネットワークのアーキテクチャはどれか。
- 線形回帰
- 決定木
- k-meansクラスタリング
- Transformer(正解)
解説
GPT を含む多くのLLMは Transformer アーキテクチャに基づいています。自己注意(Self-Attention)機構により、文中の語の関係を効率よく捉えられます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「線形回帰」線形回帰は連続値の予測に使う統計的モデルであり、自然言語の文脈を理解・生成する大規模言語モデルのアーキテクチャとは別の技術です。
- 「決定木」決定木は特徴量に基づいて分岐で分類・回帰を行うモデルで、長文の文脈を扱うLLMの基盤にはなっていません。
- 「k-meansクラスタリング」k-meansクラスタリングはデータを無監督でグループに分ける手法であり、LLMの言語理解・生成を支えるアーキテクチャではありません。
設問176
開発チームが Microsoft Foundry で顧客対応チャットアプリの開発を始める。エージェント・評価・ファイルといった開発中の作業をひとまとまりに整理し、チームで共同作業する単位として作成するものはどれか。
- モデルデプロイ
- Azure AI Search のインデックス
- Foundry プロジェクト(正解)
- Azure サブスクリプション
解説
Foundry プロジェクトは、エージェント・評価・ファイルなどの作業を整理してチームで共同作業するための単位です。モデルデプロイは個々のモデルを呼び出し可能にする構成、インデックスは検索データの入れ物であり、サブスクリプションは Azure 全体の契約単位で開発作業の整理には粒度が大きすぎます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルデプロイ」モデルデプロイは個々のモデルをAPIとして呼び出せる状態にする操作であり、チームの共同作業をまとめる単位として機能するものではありません。
- 「Azure AI Search のインデックス」Azure AI Searchのインデックスは検索データを格納する入れ物で、エージェントや評価・ファイルをまとめて管理する開発の単位ではありません。
- 「Azure サブスクリプション」Azureサブスクリプションは課金・権限管理の契約単位であり、特定アプリ開発の作業を整理するには粒度が大きすぎます。
設問177
次のAI関連の新旧名称の対応のうち、誤っているものはどれか。
- Azure AI Document Intelligence ← 旧 Form Recognizer
- Azure AI Search ← 旧 Cognitive Search
- Microsoft Foundry ← 旧 Azure AI Foundry
- Foundry Tools ← 旧 Azure Machine Learning(正解)
解説
Foundry Tools の旧称は Azure AI services(さらに前は Cognitive Services)であり、Azure Machine Learning ではありません(この対応が誤り)。残り3つは正しい新旧対応で、ドキュメントや問題文では旧称が出ることもあるため対応関係を押さえておきます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Document Intelligence ← 旧 Form Recognizer」Azure AI Document Intelligence(旧 Form Recognizer)は正しい新旧対応であり、この選択肢は誤りではありません。
- 「Azure AI Search ← 旧 Cognitive Search」Azure AI Search(旧 Cognitive Search)は正しい新旧対応であり、この選択肢は誤りではありません。
- 「Microsoft Foundry ← 旧 Azure AI Foundry」Microsoft Foundry(旧 Azure AI Foundry)は正しい新旧対応であり、この選択肢は誤りではありません。
設問178
デプロイ済みのモデルに、音声のままプロンプトを与えて内容を理解させ、応答させたい。最も適したモデルの種類はどれか。
- 埋め込みモデル
- 画像生成モデル(gpt-image-1)
- テキスト入力専用のチャットモデル
- 音声入力に対応したマルチモーダルモデル(正解)
解説
音声プロンプトへの応答は、音声入力に対応したマルチモーダルモデル(GPT系のオーディオ対応モデルなど)をデプロイして行います。埋め込みモデルはベクトル化、画像生成モデルは画像出力、テキスト専用モデルは文字の入力しか受け取れません。AI-901 の実装領域で明示的に問われる論点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「埋め込みモデル」埋め込みモデルはテキストをベクトルに変換するもので、音声プロンプトを受け取って応答する機能は持ちません。
- 「画像生成モデル(gpt-image-1)」画像生成モデルは入力テキストから画像を作成するもので、音声入力を理解して回答することはできません。
- 「テキスト入力専用のチャットモデル」テキスト入力専用のチャットモデルは文字のみを入力として受け取るため、音声のままプロンプトを渡すことはできません。
設問179
文章を意味を反映したベクトルに変換しておき、キーワードが完全一致しなくても意味的に近い文書を探せる検索方式を何と呼ぶか。
- 完全一致検索
- ベクトル検索(正解)
- 正規表現検索
- ワイルドカード検索
解説
埋め込み(ベクトル)同士の近さで意味的な類似文書を探すのがベクトル検索です。表現の揺れに強く、RAGの検索精度を高めます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「完全一致検索」完全一致検索はキーワードが正確に一致する場合のみヒットする方式で、表現の揺れや意味的な類似性では検索できません。
- 「正規表現検索」正規表現検索は文字パターンのルールに合う文字列を探す方式で、埋め込みベクトルを使った意味的類似度での検索とは異なります。
- 「ワイルドカード検索」ワイルドカード検索は「*」などで部分一致を指定する方式であり、ベクトルの距離で意味的な近さを測る検索とは異なります。
設問180
顧客が送ってきた製品の故障写真を受け取り、写っている状態を自然言語で説明して対処を提案するサポートアプリを作りたい。最も適切な構成はどれか。
- vision 対応のマルチモーダルモデルをデプロイし、画像と質問を1つのプロンプトとして送る(正解)
- テキスト専用モデルに画像のファイル名を文字列で渡し、内容を推測させる
- 画像生成モデルで正常品の画像を生成し、担当者が目視で見比べる
- Azure Speech に画像をアップロードして説明文を生成させる
解説
画像の内容を理解して自然言語で応答する処理は、画像入力に対応したマルチモーダルモデルに画像とテキストの質問を1つのプロンプトとして渡す構成が適切です。テキスト専用モデルはファイル名から中身を知ることはできず、画像生成モデルは新しい画像を作る側の機能で、Azure Speech は音声を扱うサービスです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキスト専用モデルに画像のファイル名を文字列で渡し、内容を推測させる」テキスト専用モデルはファイル名の文字列しか処理できず、画像の実際の内容(故障状態)を読み取ることは不可能です。
- 「画像生成モデルで正常品の画像を生成し、担当者が目視で見比べる」画像生成モデルは新しい画像を作る機能であり、送られてきた故障写真の内容を分析して対処を提案することはできません。
- 「Azure Speech に画像をアップロードして説明文を生成させる」Azure Speechは音声認識・音声合成を担うサービスであり、画像を入力として受け取る機能は持ちません。
設問181
チャットモデルに対し、会話全体を通じての役割・口調・守るべきルールをあらかじめ指示しておくメッセージを何と呼ぶか。
- 埋め込み
- ユーザープロンプト
- アシスタントメッセージ
- システムプロンプト(システムメッセージ)(正解)
解説
モデルの役割や行動方針を定義するのがシステムプロンプト(メタプロンプト)です。ユーザーメッセージは利用者の入力、アシスタントメッセージはモデルの過去応答を表します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「埋め込み」埋め込みはテキストをベクトルに変換して意味的類似性の計算に使う技術であり、会話ルールや役割をモデルに指示するメッセージとは異なります。
- 「ユーザープロンプト」ユーザープロンプトは利用者が会話の中で送る入力メッセージであり、事前にモデルの役割や制約を定義するための指示とは区別されます。
- 「アシスタントメッセージ」アシスタントメッセージはモデルが生成した過去の応答を会話履歴として表すもので、モデルの行動方針を事前に定義するメッセージではありません。
設問182
画像のタグ付け・キャプション生成・OCR・人物検出といった定型の画像分析を、学習なしの API として利用したい。最も適した Foundry Tools のサービスはどれか。
- Azure AI Language
- Azure AI Vision(正解)
- Azure AI Search
- Azure AI Speech
解説
タグ付け・キャプション・OCR・人物検出・スマートクロップなど、事前学習済みの定型画像分析を提供するのが Azure AI Vision(Foundry Tools)です。Language はテキスト、Search は検索、Speech は音声が対象で、画像分析は担当しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Language」Azure AI Languageはテキストの分析(感情分析・エンティティ認識など)を行うサービスで、画像のタグ付けやキャプション生成は対象外です。
- 「Azure AI Search」Azure AI Searchはドキュメントの全文検索・ベクトル検索を提供するサービスで、画像の視覚的分析機能は持ちません。
- 「Azure AI Speech」Azure AI Speechは音声認識や音声合成を担うサービスで、画像からキャプションを生成したりOCRを行う機能はありません。
設問183
小売店の陳列棚を撮影した大量の画像から「商品カテゴリごとの陳列数」「欠品の有無」を構造化データとして取り出したい。Content Understanding での実現方法として最も適切なものはどれか。
- 商品検出用の畳み込みニューラルネットワークを自前で設計し、ラベル付き画像で学習させる
- 請求書向けの事前構築アナライザー prebuilt-invoice で棚画像を分析する
- 画像生成モデルに理想的な陳列棚の画像を生成させ、撮影画像と目視で見比べる
- 陳列数や欠品の有無などの項目をフィールドスキーマに定義した画像アナライザーを作成して分析する(正解)
解説
画像からのフィールド抽出は、取り出したい項目をスキーマに定義した画像アナライザーを作るだけで実現でき、棚分析・在庫管理は公式に挙げられているユースケースです。ニューラルネットワークの自作学習は開発負荷が大きく不要で、prebuilt-invoice は請求書という文書向け、画像生成は抽出の手段ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「商品検出用の畳み込みニューラルネットワークを自前で設計し、ラベル付き画像で学習させる」CNNをゼロから設計・学習させる方法は開発負荷が大きく、Content UnderstandingのアナライザーでAIモデルを直接扱わずに済む構成と比べて現実的ではありません。
- 「請求書向けの事前構築アナライザー prebuilt-invoice で棚画像を分析する」prebuilt-invoiceは請求書フォームの項目抽出向けに最適化されており、陳列棚の商品数や欠品検知には適合しません。
- 「画像生成モデルに理想的な陳列棚の画像を生成させ、撮影画像と目視で見比べる」画像生成モデルは新しい画像を作るためのもので、撮影済みの棚画像から陳列数や欠品の情報を抽出する機能はありません。
設問184
生成AIの回答を、信頼できる具体的なデータや文書に「根拠付け」して、事実に基づかせることを何と呼ぶか。
- トークン化
- ファインチューニング
- グラウンディング(Grounding)(正解)
- 正則化
解説
回答を信頼できる根拠データに結び付けることをグラウンディング(Grounding)と呼びます。RAG はグラウンディングを実現する代表的な仕組みです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「トークン化」トークン化はテキストをモデルが処理できる最小単位に分割する前処理ステップで、回答を信頼できる根拠データに結び付ける概念ではありません。
- 「ファインチューニング」ファインチューニングはモデルのウェイトを特定ドメインのデータで追加学習する手法で、実行時に外部文書を根拠として参照させる仕組みとは異なります。
- 「正則化」正則化は機械学習モデルの過学習を防ぐための学習時の制約手法であり、生成AIの回答を根拠データに基づかせることとは無関係です。
設問185
生成AIモデルのデプロイと、Vision・Language・Speech などの Foundry Tools を、1つのリソースにまとめて利用・管理したい。Azure で作成すべきリソースはどれか。
- Azure Blob Storage アカウント
- サービスごとに個別の単一サービスリソースを必ず分ける
- Microsoft Foundry リソース(正解)
- Azure Virtual Network
解説
Microsoft Foundry リソースを1つ作成すると、その中にプロジェクトを作り、モデルのデプロイと Foundry Tools の利用をまとめて管理できます(旧 Azure AI services マルチサービスリソースの役割を引き継ぐ単一リソースモデル)。Blob Storage は保存、VNet はネットワークで、AI機能の提供はしません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure Blob Storage アカウント」Azure Blob Storage はファイルやデータを保存するオブジェクトストレージで、AI モデルのデプロイや Foundry Tools の管理を行う機能はありません。
- 「サービスごとに個別の単一サービスリソースを必ず分ける」複数サービスを必ず分けるという制約はなく、Microsoft Foundry リソース1つでモデルと Foundry Tools をまとめて管理できます。
- 「Azure Virtual Network」Azure Virtual Network はクラウドネットワークの分離・接続を設定するインフラサービスで、AI サービスのデプロイや一元管理の機能はありません。
設問186
Foundry プロジェクトにチャット用モデルをデプロイした。アプリのコードを書き始める前に、ブラウザー上で実際にプロンプトを送り、応答の品質や傾向を対話しながら確かめたい。利用する場所として最も適切なものはどれか。
- モデルカードの Benchmarks タブ
- モデルプレイグラウンド(正解)
- Azure portal のリソース概要画面
- プロジェクトのユーザー管理画面
解説
モデルプレイグラウンドは、本番コードを書く前にデプロイ済みモデルへプロンプトを送って挙動を検証するための対話環境です。Benchmarks タブは標準データセットでの測定結果の閲覧が中心で自分のプロンプトを対話的に試す場ではなく、リソース概要やユーザー管理の画面ではモデルとの対話はできません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルカードの Benchmarks タブ」Benchmarks タブは標準データセットによる測定結果の閲覧用で、自分のプロンプトを入力して対話しながら挙動を試す機能はありません。
- 「Azure portal のリソース概要画面」Azure portal のリソース概要画面はリソースの設定・監視用であり、プロンプトを実際に送って応答を確認する対話機能はありません。
- 「プロジェクトのユーザー管理画面」ユーザー管理画面はプロジェクトへのアクセス権を設定する場所で、モデルとの対話には使いません。
設問187
社内規程に関するチャットボットが、規程に書かれていない内容をもっともらしく作り話(ハルシネーション)してしまう。最新の社内文書に基づいて回答させ、誤りを減らす最も適した手法はどれか。
- Few-shot の例を増やすだけにする
- モデルの温度(temperature)を上げる
- コンテキストウィンドウを小さくする
- 検索拡張生成(RAG)で社内文書を根拠として参照させる(正解)
解説
外部の信頼できる文書を検索して回答の根拠にする RAG(Retrieval-Augmented Generation)は、最新情報に基づかせハルシネーションを抑える代表的手法です。温度を上げると出力はむしろ多様=不安定になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Few-shot の例を増やすだけにする」Few-shot の例を増やしても、最新の社内文書を根拠として参照する仕組みにはならず、規程に書かれていない内容のハルシネーションは抑えられません。
- 「モデルの温度(temperature)を上げる」温度を上げると出力がより多様・創造的になり、ハルシネーションは増加する方向に働くため逆効果です。
- 「コンテキストウィンドウを小さくする」コンテキストウィンドウを小さくすると参照できる情報量が減り、最新文書を根拠にする余地が狭まるためハルシネーション対策には逆効果です。
設問188
Microsoft Foundry のポータルで、モデルを選んでアプリ開発前に応答を試すまでの流れとして、正しい順序はどれか。
- プレイグラウンドで対話 → モデルカタログで選択 → デプロイ
- モデルカタログでモデルを選択 → デプロイ → プレイグラウンドで対話して挙動を確認(正解)
- デプロイ → モデルカタログで選択 → 課金の停止
- エージェントを公開 → モデルを選択 → 何もしない
解説
Foundry ポータルでは、モデルカタログから用途に合うモデルを選び、デプロイして使える状態にしてから、プレイグラウンドでプロンプトを試して挙動を確認する、という順序が基本です。試してよければ SDK や API からアプリに組み込みます。『選ぶ→デプロイ→試す』の流れで覚えます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「プレイグラウンドで対話 → モデルカタログで選択 → デプロイ」デプロイ前の状態ではプレイグラウンドで対話できません。まずモデルを選んでデプロイしてから試すのが正しい順序です。
- 「デプロイ → モデルカタログで選択 → 課金の停止」カタログでモデルを選ぶ前にデプロイはできません。また「課金の停止」を目的とする手順はモデル試用の流れとして不適切です。
- 「エージェントを公開 → モデルを選択 → 何もしない」「エージェントを公開」が最初の手順として示されており、アプリ開発前の挙動確認ステップも抜けているため、正しい流れを表していません。
設問189
大規模言語モデルが一度の処理で扱える入力+出力の最大トークン数の上限を表す概念を何と呼ぶか。
- バッチサイズ
- 学習率
- コンテキストウィンドウ(正解)
- エポック数
解説
1回のやり取りで扱えるトークン数の上限がコンテキストウィンドウです。これを超える長文は収まらず、会話履歴が長いと古い部分が外れることがあります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「バッチサイズ」バッチサイズはモデル学習時に一度に処理するデータ件数の設定であり、推論時の入出力トークン上限を表す概念ではありません。
- 「学習率」学習率はモデルのパラメータ更新ステップの大きさを決める学習時のハイパーパラメータで、トークン数の上限とは無関係です。
- 「エポック数」エポック数は学習データを何周するかを示す訓練時の設定で、1回の処理で扱えるトークン数とは別の概念です。
設問190
利用者が吹き込んだ音声の質問を理解し、内容を踏まえた回答を生成するアシスタント機能を作りたい。音声認識サービスを別途呼び出さず、1回のモデル呼び出しで実現する方法はどれか。
- Azure Speech で文字起こしし、そのテキストを通常のチャットモデルに渡す2段構成にする
- 画像生成モデルをデプロイし、音声の波形を画像に変換して解析させる
- テキスト専用モデルに音声ファイルの保存場所をパス文字列として渡す
- 音声入力に対応したマルチモーダルモデルをデプロイし、音声データをプロンプトとして直接渡す(正解)
解説
音声入力対応のマルチモーダルモデル(チャットAPIに音声モダリティを持つ gpt-4o-audio 系など)をデプロイすれば、音声をプロンプトとして直接渡し、内容に基づく応答を1回の呼び出しで得られます。Azure Speech との2段構成でも実現自体はできますが「別途呼び出さない」という要件に合わず、波形の画像化やパス文字列の受け渡しではモデルは音声の内容を解釈できません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure Speech で文字起こしし、そのテキストを通常のチャットモデルに渡す2段構成にする」2段構成でも機能自体は実現できますが、「音声認識サービスを別途呼び出さず、1回のモデル呼び出しで実現する」という設問の条件を満たしません。
- 「画像生成モデルをデプロイし、音声の波形を画像に変換して解析させる」画像生成モデルは画像を出力するためのもので、音声データを入力として理解・応答する用途には使えません。
- 「テキスト専用モデルに音声ファイルの保存場所をパス文字列として渡す」テキスト専用モデルはファイルパス文字列をテキストとして受け取るだけで、音声データの内容を解釈できません。
設問191
モデルを再学習させず、追加の学習データも用意せず、指示文や例示の書き方を工夫するだけで出力品質を高めたい。最も手軽なこのアプローチはどれか。
- 事前学習(Pre-training)
- ファインチューニング
- RAG
- プロンプトエンジニアリング(正解)
解説
プロンプトの書き方・例示・役割指定で出力を改善するのがプロンプトエンジニアリングです。再学習も外部データ連携も不要で、最も手軽な手段です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「事前学習(Pre-training)」事前学習は膨大なデータでモデルの初期パラメータを構築する最も高コストなプロセスで、手軽な手段ではありません。
- 「ファインチューニング」ファインチューニングはモデルを追加学習データで再学習させる手法で、学習データの準備と計算コストが必要です。
- 「RAG」RAG は外部の検索インデックスや文書データベースを組み合わせる仕組みで、データ基盤の準備が別途必要です。
設問192
Microsoft Foundry で、OpenAI 製や各社のオープンモデルなど多数の基盤モデルを一覧から探し、用途に合うものを比較・選択できる場所を何と呼ぶか。
- モデルカタログ(Model Catalog)(正解)
- コンテンツフィルター
- データストア
- 混同行列
解説
多様な基盤モデルを一覧・比較して選べるのが Microsoft Foundry のモデルカタログ(Model Catalog)で、OpenAI・Anthropic・Meta など各社の1,900を超えるモデルが並びます。コンテンツフィルターは安全機能、データストアはデータ接続先、混同行列は分類評価の表で、モデルを探す場所ではありません。「どのモデルを使うか」をまず選ぶ入口として問われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「コンテンツフィルター」コンテンツフィルターは有害な入出力を検出・ブロックする機能で、多様なモデルを一覧から探して比較・選択する場所ではありません。
- 「データストア」データストアはデータを保存・管理する場所で、基盤モデルを一覧比較して選択する機能はありません。
- 「混同行列」混同行列は分類モデルの予測結果を評価するための表で、モデルを探して選択する仕組みとは無関係です。
設問193
社内ツールで大量のサムネイル画像を自動生成する。1枚ごとの最高品質よりも、生成コストの低さと速度を優先したい。Foundry の GPT-image 系モデルの選び方として最も適切なものはどれか。
- 最上位の最新モデルを選ぶ。品質が高いモデルほど利用コストも自動的に安くなるため
- 軽量版モデル(GPT-image-1-mini のような mini 系)を選ぶ。低コスト・低遅延に最適化されており大量生成の要件に合うため(正解)
- 画像生成モデルは使わず、vision 対応チャットモデルに画像の説明文を出力させる
- どのモデルを選んでも品質・コスト・速度は同じため、選定は不要である
解説
GPT-image 系には品質重視の上位モデルから、低コスト・低遅延に最適化された軽量版(mini)まで複数のモデルがあり、大量生成・コスト重視の要件には軽量版が適しています。品質が高い上位モデルほどコストが下がる関係はなく、vision 対応チャットモデルは画像を解釈する側で生成は行えず、モデルごとに品質・コスト特性が異なるため選定は必要です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「最上位の最新モデルを選ぶ。品質が高いモデルほど利用コストも自動的に安くなるため」上位モデルほどコストが高くなるのが一般的で、「品質が高いモデルほど自動的に安くなる」は事実と逆です。
- 「画像生成モデルは使わず、vision 対応チャットモデルに画像の説明文を出力させる」チャットモデルに説明文を出力させても画像は生成されません。設問の要件は「サムネイル画像を生成する」ことです。
- 「どのモデルを選んでも品質・コスト・速度は同じため、選定は不要である」モデルによって品質・コスト・速度は異なるため、大量生成でコストを抑えるための選定は重要です。
設問194
次の業務とAzure AIサービスの組み合わせのうち、最も適切なものはどれか。「コールセンターの録音を文字起こしし、その内容の感情を分析する」。
- Azure AI Vision で文字起こし → Azure AI Face で感情分析
- Azure AI Speech で文字起こし → Azure AI Language で感情分析(正解)
- Azure AI Search で文字起こし → Azure AI Translator で感情分析
- Azure AI Document Intelligence で文字起こし → Azure AI Speech で感情分析
解説
音声→テキストは Azure AI Speech、テキストの感情分析は Azure AI Language が担当します。サービスの役割分担を組み合わせて判断する総合問題です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Vision で文字起こし → Azure AI Face で感情分析」Azure AI Vision は画像を分析するサービスで音声の文字起こしはできず、Azure AI Face は顔検出・認識専用でテキストの感情分析には使えません。
- 「Azure AI Search で文字起こし → Azure AI Translator で感情分析」Azure AI Search は検索インデックス管理サービスで文字起こし機能はなく、Translator は翻訳専用で感情分析はできません。
- 「Azure AI Document Intelligence で文字起こし → Azure AI Speech で感情分析」Document Intelligence は文書(PDF・フォーム等)からのデータ抽出用で音声の文字起こしには使えません。また Azure AI Speech は音声認識担当であり感情分析テキスト処理は Azure AI Language が担当します。
設問195
自動運転向けに、画像の「1ピクセルごと」に道路・歩行者・車などのクラスを塗り分けたい。最も適したコンピュータービジョンのタスクはどれか。
- 画像分類
- セマンティックセグメンテーション(正解)
- 光学式文字認識(OCR)
- 顔検出
解説
ピクセル単位で領域をクラス分けするのがセマンティックセグメンテーションです。物体検出は四角い枠で囲むだけで、ピクセル単位の塗り分けは行いません。商品写真の背景分離(背景除去)のような画像加工も、この技術を土台にした実装例です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像分類」画像分類は画像全体に1つのラベルを付けるタスクで、ピクセル単位で複数クラスに塗り分けることはできません。
- 「光学式文字認識(OCR)」OCR は画像内の文字をテキストに変換する技術で、道路・歩行者・車などのクラスをピクセル単位で認識する用途には使えません。
- 「顔検出」顔検出は人の顔の位置を特定する技術で、道路シーン全体のピクセルをクラス別に塗り分けるには対応していません。
設問196
次の4つのうち、「生成AI(Generative AI)」のワークロードに最もよく当てはまる例はどれか。
- メールを迷惑/正常に分類する
- 売上データから来月の数値を回帰で予測する
- 入力した箇条書きから、紹介文の文章を新しく作成する(正解)
- 画像内の不良品を検出する
解説
文章・画像・コードなど「新しいコンテンツを作り出す」のが生成AIの特徴で、箇条書きからの文章生成が該当します。回帰による数値予測・分類・物体検出は、既存データから予測やラベル付けを行う従来型の機械学習/CVタスクで、新規生成ではありません。「作り出すか/当てはめるか」で見分けます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「メールを迷惑/正常に分類する」スパムメールの分類は既存パターンに基づいてラベルを付ける従来型機械学習(分類)であり、新しいコンテンツを生成する生成AIとは異なります。
- 「売上データから来月の数値を回帰で予測する」数値データから将来の値を予測する回帰は従来型の機械学習で、新しいコンテンツを作り出す生成AIではありません。
- 「画像内の不良品を検出する」画像内の不良品検出は物体検出(コンピュータービジョン)の従来型タスクで、新しいコンテンツを生み出す生成AIではありません。
設問197
テキストや画像が、暴力・憎悪・性的・自傷といった有害カテゴリに該当するかを判定し、自社サービスへの投稿を安全に保ちたい。専用に提供されているAzureサービスはどれか。
- Azure AI Search
- Azure AI Translator
- Azure AI Document Intelligence
- Azure AI Content Safety(正解)
解説
有害コンテンツの検出に特化した独立サービスが Azure AI Content Safety で、テキストにも画像にも使え、カテゴリごとに深刻度を返します。Translator は翻訳、Document Intelligence は帳票の項目抽出、Search は検索であり、いずれも有害判定は主目的ではありません。Azure OpenAI に内蔵のコンテンツフィルターと考え方は同じで、こちらは任意のアプリから呼べる点が違いです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Search」Azure AI Search は情報の検索・インデックス作成に特化したサービスで、コンテンツの有害性を判定する機能はありません。
- 「Azure AI Translator」Azure AI Translator はテキストを別言語に翻訳するサービスで、暴力・憎悪・性的カテゴリの有害コンテンツ検出には対応していません。
- 「Azure AI Document Intelligence」Azure AI Document Intelligence は請求書・フォームなどからデータを構造化抽出するサービスで、有害コンテンツの判定機能はありません。
設問198
Content Understanding の REST API を使い、カスタムアナライザーによる情報抽出アプリを実装する。正しい手順の並びはどれか。
- ①分析を開始する → ②アナライザーを作成する → ③結果を取得する
- ①結果取得用URLへGETを送る → ②アナライザーを作成する → ③分析を開始する
- ①アナライザーを作成する(PUT) → ②ファイルを指定して分析を開始する(POST :analyze) → ③応答の Operation-Location が示すURLへGETを繰り返し、完了後に結果を読む(正解)
- ①ファイルを指定して分析を開始する → ②結果を取得する → ③アナライザーを作成する
解説
処理方法を定義するアナライザーの作成(PUT)→分析の開始(POST :analyze)→Operation-Location をポーリングして結果取得(GET)、の順です。アナライザーが存在しなければ分析は開始できず、分析を開始する前に結果を取得することもできないため、他の並びは成立しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「①分析を開始する → ②アナライザーを作成する → ③結果を取得する」アナライザーが存在しない状態で分析を開始することはできません。処理定義(アナライザー)を作成してから分析を開始するのが正しい順序です。
- 「①結果取得用URLへGETを送る → ②アナライザーを作成する → ③分析を開始する」結果の取得は分析の完了後に行うものであり、アナライザーを作成する前に結果取得の GET を送ることはできません。
- 「①ファイルを指定して分析を開始する → ②結果を取得する → ③アナライザーを作成する」アナライザーは分析の実行前に作成しておく必要があります。分析を開始してから後でアナライザーを作るという順序は機能しません。
設問199
ECサイトの商品写真で、被写体と背景をピクセル単位で分離する「背景除去」のような処理の土台となるコンピュータービジョンの技術はどれか。
- セグメンテーション(前景と背景の領域分け)(正解)
- 顔照合
- 音声合成
- 言語検出
解説
被写体(前景)と背景をピクセル単位で分離するのはセグメンテーションの応用です。顔照合は人物、音声合成は音声、言語検出はテキストが対象で、画像の領域分けには使いません。現在は gpt-image-1 系の画像生成モデルの編集機能で背景を描き変えるアプローチも実務の選択肢になっています。
他の選択肢が誤りである理由
- 「顔照合」顔照合は人物の顔を識別・照合する技術で、商品写真の前景と背景をピクセル単位で分離する処理には使いません。
- 「音声合成」音声合成はテキストを音声に変換する技術で、画像の領域分けとはまったく無関係です。
- 「言語検出」言語検出はテキストの言語を識別する NLP 技術で、画像をピクセル単位で領域分けする処理には対応していません。
設問200
近年の生成AIで言う「エージェント(AIエージェント)」の説明として、最も適切なものはどれか。
- 画像をピクセル単位で塗り分ける処理のことである
- 音声の波形を圧縮するコーデックのことである
- 目標に向けて、LLM が必要な手順を判断し、ツールや検索などを呼び出しながら一連のタスクを進める仕組み(正解)
- 表形式データを保存するデータベースのことである
解説
AIエージェントは、与えた目標に対して LLM が手順を判断し、検索や外部ツール・APIの呼び出しなどを組み合わせて一連のタスクを自律的に進める仕組みを指します。ピクセルの塗り分け(画像)、音声コーデック、データベースはいずれも別概念で、目標達成のための行動の連鎖とは関係ありません。単発の応答を超えて『道具を使って仕事を進める』点が特徴です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像をピクセル単位で塗り分ける処理のことである」画像のピクセル単位の塗り分けはセマンティックセグメンテーションの説明であり、LLM が自律的にタスクを進める AI エージェントとは別の概念です。
- 「音声の波形を圧縮するコーデックのことである」音声コーデックはデータ圧縮の技術で、LLM がツール呼び出しを行いながら目標に向けて一連のタスクを進める仕組みであるエージェントとは無関係です。
- 「表形式データを保存するデータベースのことである」表形式データを保存するのはデータベース(RDB 等)の役割で、AI エージェントとはまったく異なります。
設問201
あるAIサービスについて、その能力・適切な使い方・性能上の制約や注意点を Microsoft が解説した公開ドキュメントを「Transparency Note(透明性ノート)」と呼ぶ。これは主にどの責任あるAI原則を支えるためのものか。
- 透明性(正解)
- 公平性
- プライバシーとセキュリティ
- 包括性
解説
Transparency Note はサービスの能力と限界を明文化して利用者・運用者の理解を助けるもので、透明性(Transparency)を支えます。公平性は偏りの是正、プライバシーとセキュリティは個人データ保護、包括性は誰もが使える設計で、文書による理解可能性とは焦点が異なります。「能力と制約を伝える文書=透明性」と結び付けます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「公平性」公平性は AI が特定のグループを偏って扱わないことを指し、サービスの能力・限界を文書で公開することとは観点が異なります。
- 「プライバシーとセキュリティ」プライバシーとセキュリティは個人データ保護や不正アクセス防止に関する原則で、Transparency Note の目的である「能力と限界の公開」とは別の観点です。
- 「包括性」包括性はさまざまなユーザーが使えるよう配慮する原則で、サービスの内容・限界を文書で明示する透明性とは異なります。
設問202
デプロイ済みのモデルを REST API で呼び出すアプリを構成する。呼び出しに必要な情報として適切でないものはどれか。
- 接続先となるエンドポイントの URL
- API キーまたは Microsoft Entra ID の認証トークン
- モデルの学習に使われた元データセットへのアクセス権(正解)
- 呼び出す対象を指定するモデルのデプロイ名
解説
モデルの呼び出しに必要なのはエンドポイント・認証情報(キーまたは Entra ID トークン)・デプロイ名の3点で、学習に使われたデータセットへのアクセス権は不要です(この選択肢が適切でない=正解)。他の3つはいずれもリクエストの宛先・認証・対象指定として必要な情報です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「接続先となるエンドポイントの URL」エンドポイント URL は API 呼び出しの送信先として必須の情報なので「不要なもの」には当たらず、この問いの正解にはなりません。
- 「API キーまたは Microsoft Entra ID の認証トークン」API キーまたは認証トークンは API へのアクセス認証に必須の情報なので「不要なもの」には当たらず、この問いの正解にはなりません。
- 「呼び出す対象を指定するモデルのデプロイ名」デプロイ名は呼び出すモデルを識別するために必要な情報なので「不要なもの」には当たらず、この問いの正解にはなりません。
設問203
プログラミングをほとんどせずに、自然言語で対話する社内向けチャットボット(エージェント)をノーコード/ローコードで構築・公開したい。最も適したMicrosoftの製品はどれか。
- Azure Blob Storage
- Microsoft Copilot Studio(正解)
- Azure Virtual Network
- Azure AI Face
解説
ノーコード/ローコードで会話型ボットやエージェントを作成・公開できるのが Microsoft Copilot Studio です。FAQ対応や申請案内などを、コードを書かずに構築できます。Blob Storage は保存、VNet はネットワーク、Face は顔解析で、いずれもボット構築の主役ではありません。本格的に独自実装するなら Azure AI Bot Service という選択肢と対で覚えます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure Blob Storage」Azure Blob Storage はファイルやデータを保存するオブジェクトストレージで、会話型ボットを構築・公開する機能はありません。
- 「Azure Virtual Network」Azure Virtual Network はクラウド上のネットワークを構成・分離するインフラサービスで、チャットボットのノーコード構築には対応していません。
- 「Azure AI Face」Azure AI Face は顔検出・識別の API サービスで、ノーコードでの会話型エージェント作成・公開には使えません。
設問204
生成AIの出力の多様性を調整するパラメータのうち、「確率の高い候補から累積確率が一定に達するまでの範囲だけからサンプリングする」方式を指すものはどれか。
- 学習率(learning rate)
- top_p(核サンプリング, nucleus sampling)(正解)
- エポック数
- バッチサイズ
解説
累積確率が閾値に達するまでの上位候補だけから選ぶ方式が top_p(核サンプリング)で、temperature とともに出力の多様性を制御します。学習率・エポック数・バッチサイズはいずれもモデル学習時のパラメータで、推論時の出力多様性の制御とは別物です。『temperature と top_p は生成のばらつきを調整する代表パラメータ』として押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「学習率(learning rate)」学習率はモデル訓練時にパラメータをどの程度更新するかを決める値で、推論時のサンプリング方式とは無関係です。
- 「エポック数」エポック数は学習データを何周するかを示す訓練時の設定で、出力の多様性を調整するサンプリング方式ではありません。
- 「バッチサイズ」バッチサイズは学習時に一度に処理するデータ件数を指す訓練時のパラメータで、テキスト生成時のサンプリング方式とは異なります。
設問205
顧客レビューの感情分析の結果を、毎回同じ構造(ラベルと信頼度スコア)で受け取って後続の自動処理に流すアプリを作りたい。Foundry でのアプローチとして最も適切なものはどれか。
- 汎用の生成AIモデルを使う。どんな頼み方をしても応答の構造が毎回完全に同じになるため
- 汎用の生成AIモデルを使う。テキスト分析の用途ではトークンの課金が発生しないため
- Foundry Tools の Azure Language を使う。目的特化の分析機能が構造化された決定論的な結果を返すため(正解)
- Foundry Tools の Azure Language を使う。生成AIモデルより長い文章を生成できるため
解説
一貫した構造の値(ラベル・信頼度スコアなど)を自動パイプラインで使うなら、目的特化のアナライザーが構造化・決定論的な結果を返す Azure Language が適しています。汎用モデルは柔軟ですが確率的に生成するため呼び出しごとに表現や形式が揺れることがあり、トークン課金も通常どおり発生します。Azure Language の利点は出力の一貫性であり、長文の生成能力ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「汎用の生成AIモデルを使う。どんな頼み方をしても応答の構造が毎回完全に同じになるため」汎用の生成 AI モデルは確率的に出力を生成するため、同じ入力でも応答の構造が毎回完全に同じになるとは限りません。
- 「汎用の生成AIモデルを使う。テキスト分析の用途ではトークンの課金が発生しないため」汎用の生成 AI モデルはテキスト分析用途でもトークンに対して課金が発生します。無料になるというのは事実と異なります。
- 「Foundry Tools の Azure Language を使う。生成AIモデルより長い文章を生成できるため」Azure Language を感情分析に選ぶ理由は構造化・決定論的な結果を返す点にあり、「生成 AI モデルより長い文章を生成できるから」というのは誤った選定理由です。
設問206
gpt-image-1 のような画像生成モデルの説明として、最も適切なものはどれか。
- テキストの指示(プロンプト)をもとに、新しい画像を生成する(正解)
- 画像の中の顔を登録済み人物と照合する
- 音声をテキストに書き起こす
- 表形式データから数値を回帰予測する
解説
画像生成モデルは、テキストプロンプトから新しい画像を作り出します(生成AIの画像版)。顔照合は Azure AI Face、音声→テキストは Whisper や Speech、数値の回帰予測は従来型の機械学習で、いずれも画像生成とは別です。「文章から絵を作る=画像生成」と押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像の中の顔を登録済み人物と照合する」顔の照合は Azure AI Face が担当するサービスで、gpt-image-1 のようなテキストから画像を生成するモデルの機能ではありません。
- 「音声をテキストに書き起こす」音声をテキストに書き起こすのは Azure AI Speech(Whisper 等)の役割で、画像生成モデルの説明ではありません。
- 「表形式データから数値を回帰予測する」表形式データからの数値回帰予測は従来型機械学習モデルが行うもので、プロンプトから画像を生成するモデルとは異なります。
設問207
生成AIアプリの回答品質を確かめる方法として、自動評価指標に加えて行うと有効な取り組みはどれか。
- GPU の温度を測定して品質を判断する
- 人による評価(出力を人が読んで妥当性・有害性・正確さを確認する)(正解)
- ディスクの空き容量で品質を判断する
- 画面の色深度を上げて品質を判断する
解説
自動指標だけでは捉えきれないニュアンスや有害性・事実性は、人が出力を読んで評価する人手評価(human evaluation)で補うのが有効で、責任あるAIの観点でも重要です。GPU温度・ディスク容量・色深度は機器や表示の指標であって、回答品質の評価とは無関係です。『自動評価+人手レビュー』を併用して品質を担保するのが実務の基本です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「GPU の温度を測定して品質を判断する」GPU 温度は処理の熱負荷を示すハードウェア指標で、生成 AI の回答の妥当性・正確さとは無関係です。
- 「ディスクの空き容量で品質を判断する」ディスクの空き容量はストレージの管理指標で、生成 AI の出力の質を評価する手段ではありません。
- 「画面の色深度を上げて品質を判断する」画面の色深度はディスプレイの表示設定であり、テキスト生成の品質評価とはまったく関係がありません。
設問208
Azure OpenAI で、文章だけでなく「画像も入力として受け取り、その内容を踏まえて文章で答えられる」モデルの性質を表す語として最も適切なものはどれか。
- 単一の数値しか出せない回帰専用である
- マルチモーダル(画像とテキストなど複数種類の入力に対応)(正解)
- 音声合成専用である
- クラスタリング専用である
解説
画像とテキストなど複数種類(モダリティ)の入力を扱えるのがマルチモーダルなモデルで、近年の GPT 系には画像を見て説明できるものがあります。回帰専用(数値のみ)・音声合成専用・クラスタリング専用はいずれも誤りで、複数モダリティの理解とは別です。『見て・読んで・答える』ような用途で問われる性質です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「単一の数値しか出せない回帰専用である」最新の GPT 系モデルは文章・画像など多様な入力と出力に対応しており、単一の数値を返すだけの回帰専用モデルではありません。
- 「音声合成専用である」音声合成は別のモデル(TTS 等)が担当する機能で、画像とテキストを組み合わせて扱う GPT-4o 系モデルの説明としては誤りです。
- 「クラスタリング専用である」クラスタリングはデータをグループ分けする機械学習手法で、大規模言語モデルの入出力の性質を表すものではありません。
設問209
Azure AI Search で、キーワード検索で取得した結果を、質問との「意味的な関連性」で並べ替えて上位の妥当性を高めたい。利用する機能として最も適切なものはどれか。
- インデクサーのスケジュール設定
- スコアリングプロファイルの無効化
- セマンティックランカー(セマンティックランキング)(正解)
- コンテンツフィルター
解説
取得済みの検索結果を意味的な関連性で並べ替えて上位の質を高めるのがセマンティックランカー(セマンティックランキング)です。インデクサーのスケジュールは取り込み頻度の設定、スコアリングプロファイルは重み付けのカスタムで並べ替えの無効化ではなく、コンテンツフィルターは有害検出で並べ替えとは無関係です。Azure AI Search は Foundry Tools の一員として RAG やエージェントの知識の検索基盤を担い、上位に良い根拠を出せるほど生成AIの回答品質(groundedness)が上がります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「インデクサーのスケジュール設定」インデクサーのスケジュール設定は外部データを自動取り込みする頻度を決めるもので、取得済み検索結果の並べ替えとは関係がありません。
- 「スコアリングプロファイルの無効化」スコアリングプロファイルの無効化は検索フィールドへの重み付けをなくすことを意味し、意味的な関連性でのランキング向上には逆効果です。
- 「コンテンツフィルター」コンテンツフィルターは不適切なコンテンツを除外する安全機能で、検索結果を意味的な関連性で並べ替える機能とは異なります。
設問210
RAG を作るために、社内文書とユーザーの質問を「意味を表すベクトル」に変換したい。Azure OpenAI でこの用途に使うモデルの種類として最も適切なものはどれか。
- 画像生成(gpt-image-1)モデル
- 音声認識(Whisper)モデル
- 顔認識モデル
- 埋め込み(embeddings)モデル(正解)
解説
テキストを意味ベクトルへ変換するのは埋め込み(embeddings)モデルで、ベクトル検索やRAGの根拠検索の土台になります。gpt-image-1 は画像生成、Whisper は音声→テキスト、顔認識は画像中の人物照合で、いずれも意味ベクトル化の用途ではありません。『検索の前段でベクトル化=埋め込みモデル、回答生成=GPT』と役割を分けて押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像生成(gpt-image-1)モデル」gpt-image-1 はテキストから画像を生成するモデルで、テキストを意味ベクトルに変換する埋め込み用途には使えません。
- 「音声認識(Whisper)モデル」Whisper は音声をテキストに変換するモデルで、テキストをベクトル表現に変換する RAG 向けの埋め込みには使いません。
- 「顔認識モデル」顔認識モデルは画像から人物を識別する専用モデルで、テキストの意味ベクトル化には対応していません。
設問211
国際会議の配信アプリに、登壇者の発話をその場で文字起こしし、別言語の字幕としても表示する機能を組み込みたい。Foundry Tools の Azure AI Speech で中心となる機能はどれか。
- バッチ文字起こし(Batch transcription)
- テキスト読み上げ(Text to speech)
- 音声翻訳(Speech translation)(正解)
- 発音評価(Pronunciation assessment)
解説
発話の認識から別言語への翻訳までを一連で行うのが音声翻訳(Speech translation)で、リアルタイムの多言語字幕に適します。バッチ文字起こしは録音済み音声をまとめて後処理する方式で即時性がなく、テキスト読み上げは音声を出力する側の機能、発音評価は発話の正確さを採点する機能です。なおテキストどうしの翻訳だけなら Azure AI Translator を使います。
他の選択肢が誤りである理由
- 「バッチ文字起こし(Batch transcription)」バッチ文字起こしは録音済み音声をまとめて後処理する方式で翻訳機能はなく、リアルタイムの多言語字幕表示にも適しません。
- 「テキスト読み上げ(Text to speech)」テキスト読み上げはテキストを音声に変換する機能で、音声の認識や別言語への翻訳は行いません。
- 「発音評価(Pronunciation assessment)」発音評価は話者の発音の正確さをスコアリングする機能で、音声の翻訳や字幕生成とは異なります。
設問212
医療や与信など影響の大きい判断にAIを使う際、最終決定は必ず人間が確認・承認してから行う運用を取り入れた。この考え方を一般に何と呼ぶか。
- 完全自動化(人手を排除する)
- ヒューマン・イン・ザ・ループ(人間が確認・関与する仕組み)(正解)
- オーバーフィッティング
- トークン化
解説
影響の大きい判断でAIの出力を人間が確認・承認してから確定する運用をヒューマン・イン・ザ・ループと呼び、責任あるAIの説明責任・信頼性と安全性を実践面で支えます。完全自動化はこの考え方の逆、オーバーフィッティングは過学習、トークン化はテキスト分割で、人間の関与とは無関係です。重要用途ほど人による点検を組み込むのが基本になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「完全自動化(人手を排除する)」完全自動化は人間の確認を排除する考え方で、人間が関与して最終判断を行うヒューマン・イン・ザ・ループとは正反対のアプローチです。
- 「オーバーフィッティング」オーバーフィッティングはモデルが学習データに過剰適合して汎化性能が下がる現象で、人間の関与の仕組みとは異なる概念です。
- 「トークン化」トークン化はテキストをモデルが処理できる単位に分割する前処理で、人間の承認フローとは無関係です。
設問213
Foundry ポータルのモデルプレイグラウンドでプロンプトや設定を調整した開発者が、その会話をアプリとして再現するコードの雛形を入手したい。最も手早い方法はどれか。
- プレイグラウンドのコード(Code)表示から API・言語・SDK を選んでサンプルコードを取得する(正解)
- Visual Studio Code で新規プロジェクトを作成し、テンプレートを手作業で組み立てる
- REST API リファレンスを参照して同じ呼び出しを一から実装する
- モデルカタログのモデルカードからアプリ一式をダウンロードする
解説
プレイグラウンドのコード表示は、現在の会話と設定をエンドポイントやデプロイ名込みで再現するサンプルコードを API・言語・SDK 別に生成してくれます。手作業やゼロからの実装でも作れますが「試した内容をそのまま雛形にする」最短経路はこの機能で、モデルカードはモデルの説明文書でありアプリは含まれません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Visual Studio Code で新規プロジェクトを作成し、テンプレートを手作業で組み立てる」VS Code で手作業でテンプレートを組み立てることは可能ですが、プレイグラウンドで試した設定が自動で埋め込まれないため「最も手早い」方法ではありません。
- 「REST API リファレンスを参照して同じ呼び出しを一から実装する」API リファレンスからの実装は正確ですが、プレイグラウンドのコード表示と比べると手間がかかり「最も手早い」方法とはいえません。
- 「モデルカタログのモデルカードからアプリ一式をダウンロードする」モデルカードはモデルの説明・性能情報を提供するページで、会話の設定を反映したアプリ一式のダウンロード機能はありません。
設問214
OCR と Azure Content Understanding の違いとして最も適切なものはどれか。
- 両者はまったく同じ機能で名称だけが異なる
- OCRは音声を扱い、Content Understanding は画像を扱う
- OCRは文字をテキスト化し、Content Understanding は項目(キーと値)や表として構造化抽出する(正解)
- Content Understanding は文字を読めず画像分類のみ行う
解説
OCRは「文字をテキストにする」段階、Content Understanding は定義したスキーマに沿って「どの項目が何の値か」まで構造化して取り出す段階という違いがあります。Content Understanding はコンテンツ抽出(OCR・レイアウト解析)を内包したうえで、フィールド抽出まで行います。
他の選択肢が誤りである理由
- 「両者はまったく同じ機能で名称だけが異なる」OCR と Content Understanding は機能が異なります。OCR は文字のテキスト化に特化し、Content Understanding はさらに一段進んで項目・構造の抽出まで行います。
- 「OCRは音声を扱い、Content Understanding は画像を扱う」OCR は画像内の文字を読み取る技術であり音声は扱いません。両者はともに文書・画像を対象とするサービスです。
- 「Content Understanding は文字を読めず画像分類のみ行う」Content Understanding は文字の読み取りも行った上で定義したスキーマに沿った構造化抽出を行います。文字を読めないというのは誤りです。
設問215
自然言語処理で、文章をモデルが扱える小さな単位(単語や部分語)に分割する最初の前処理を何と呼ぶか。
- 正規化(Normalization)の最終工程
- 埋め込み(Embedding)
- クラスタリング
- トークン化(Tokenization)(正解)
解説
文章を語や部分語の単位へ刻む前処理がトークン化(Tokenization)で、NLPパイプラインの入口です。続いて各トークンを数値ベクトルにするのが埋め込み(Embedding)で、両者は工程が前後で異なります。クラスタリングは教師なしのグループ化で、テキスト分割の処理ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「正規化(Normalization)の最終工程」正規化は文字の統一や大文字小文字の変換など標準化の処理であり、文章を単位に分割するトークン化とは別工程です。
- 「埋め込み(Embedding)」埋め込みはトークン化の後に行われる変換で、分割済みトークンを数値ベクトルに変換する別工程です。
- 「クラスタリング」クラスタリングは似たデータをグループ化する機械学習の手法であり、文章を単位に分割する前処理ではありません。
設問216
Microsoft Foundry のエージェントを構成する3つの中核要素に含まれないものはどれか。
- モデル(推論と言語能力を担う生成AIモデル)
- 指示(instructions: 目標・制約・振る舞いの定義)
- ツール(データやアクションへのアクセス手段)
- 仮想マシン(エージェント専用のVMサイズの指定)(正解)
解説
エージェントの中核はモデル・指示・ツールの3要素です。プロンプトエージェントの実行基盤は Foundry が管理するため、仮想マシンのサイズ指定のような実行インフラの構成は利用者が用意する要素に含まれません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデル(推論と言語能力を担う生成AIモデル)」モデルはエージェントの3つの中核要素のひとつ(推論と言語能力の担い手)なので、「含まれないもの」としては誤りです。
- 「指示(instructions: 目標・制約・振る舞いの定義)」指示(instructions)もエージェントの中核要素のひとつで、目標や制約・振る舞いを定義します。「含まれない」とは言えません。
- 「ツール(データやアクションへのアクセス手段)」ツールもエージェントの中核要素のひとつで、外部データやアクションへのアクセスを担います。「含まれない」とは言えません。
設問217
「AI」「機械学習(ML)」「ディープラーニング」の包含関係として、最も適切なものはどれか。
- 機械学習 ⊃ AI ⊃ ディープラーニング
- ディープラーニング ⊃ 機械学習 ⊃ AI
- 3つはまったく無関係な別概念である
- AI ⊃ 機械学習 ⊃ ディープラーニング(ディープラーニングは機械学習の一手法)(正解)
解説
最も広い概念が AI、その一分野が機械学習、さらにその中でニューラルネットワークを多層に重ねた手法がディープラーニングです(AI ⊃ ML ⊃ DL)。残りの選択肢は包含の向きが誤っています。用語の階層関係はAI-900の基礎として問われやすいポイントです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「機械学習 ⊃ AI ⊃ ディープラーニング」AIが機械学習の一部と置かれており包含の向きが逆です。AIは機械学習を含む上位概念です。
- 「ディープラーニング ⊃ 機械学習 ⊃ AI」ディープラーニングが最も広い概念とされていますが、実際はAI⊃ML⊃DLの順でディープラーニングが最も狭い概念です。
- 「3つはまったく無関係な別概念である」3つは入れ子の包含関係にあり、まったく別の概念ではありません。
設問218
多数のモデルの比較・デプロイから、エージェントの作成・評価・監視まで、生成AIアプリの開発と運用を統合的に行える Microsoft のプラットフォームはどれか。
- Azure AI Speech
- Azure Blob Storage
- Microsoft Foundry(正解)
- Azure Cosmos DB
解説
モデルカタログ・プレイグラウンド・エージェント・評価・監視を一元的に扱う統合開発基盤が Microsoft Foundry(旧 Azure AI Foundry/Azure AI Studio)です。Azure OpenAI のモデルも Foundry Models の一部として、この上でデプロイして利用します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Speech」Azure AI Speechは音声認識・音声合成に特化したサービスで、AIモデル開発・運用の統合プラットフォームではありません。
- 「Azure Blob Storage」Azure Blob Storageはオブジェクトストレージサービスであり、AIモデルの開発や管理の機能は持ちません。
- 「Azure Cosmos DB」Azure Cosmos DBはNoSQLデータベースサービスで、生成AIアプリの開発・運用を統合するプラットフォームではありません。
設問219
生成AIを業務利用する際のリスクと、その一般的な対策の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- 事実と異なる出力(ハルシネーション)─ RAGやグラウンディングで根拠付けし、人間がレビューする(正解)
- ハルシネーション ─ temperature を最大にして多様性を上げる
- 有害コンテンツの生成 ─ コンテンツフィルターを無効化する
- 個人情報の漏えい ─ 機密データをそのままプロンプトに貼り付ける
解説
ハルシネーションには、信頼できる根拠に結び付けるRAG/グラウンディングと人間のレビューが有効です。temperature を上げると出力はむしろ不安定になり、フィルター無効化は有害生成を助長し、機密のべた貼りは漏えいリスクを高めるため、いずれも誤った対策です。「リスク→正しい緩和策」を取り違えさせる選択肢に注意します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ハルシネーション ─ temperature を最大にして多様性を上げる」temperatureを高くすると出力のランダム性が増し、むしろハルシネーションが悪化しやすくなります。緩和策ではなく悪化要因です。
- 「有害コンテンツの生成 ─ コンテンツフィルターを無効化する」コンテンツフィルターを無効化するとリスクが高まり、有害コンテンツ生成への対策とは逆の操作です。
- 「個人情報の漏えい ─ 機密データをそのままプロンプトに貼り付ける」機密データをプロンプトにそのまま貼り付けることは個人情報漏えいリスクを直接高める行為で、対策ではなくリスクそのものです。
設問220
自社の発注書から「発注番号」「納期」「合計金額」を毎回同じ構造で取り出すアプリを Content Understanding で作る。抽出したい項目を定義する方法として正しいものはどれか。
- 分析リクエストを送信するたびに、抽出したい項目名をプロンプト文として書いて送る
- 項目(発注番号・納期・合計金額)ごとに専用のアナライザーを1つずつ作成する
- アナライザーのフィールドスキーマ(fieldSchema)に、項目の名前・型・説明を定義する(正解)
- 分析後のJSON全文をアプリ側で文字列検索し、目的の項目を切り出す後処理を書く
解説
抽出したい項目はアナライザーのフィールドスキーマに名前・型・説明として定義します。これにより複雑なプロンプトエンジニアリングなしで毎回同じ構造の出力が得られます。リクエストごとのプロンプト送信や項目別アナライザー、後処理での文字列検索は再現性と保守性に欠け、スキーマ定義の代わりにはなりません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「分析リクエストを送信するたびに、抽出したい項目名をプロンプト文として書いて送る」リクエストごとのプロンプトで項目を指定すると記述が変わる可能性があり構造の一貫性が保てません。アナライザーへの定義で再現性が確保されます。
- 「項目(発注番号・納期・合計金額)ごとに専用のアナライザーを1つずつ作成する」項目ごとに別々のアナライザーを作ると管理が煩雑になります。1つのアナライザーのスキーマに複数フィールドをまとめて定義するのが正しい方法です。
- 「分析後のJSON全文をアプリ側で文字列検索し、目的の項目を切り出す後処理を書く」JSONを後処理で文字列検索する方法は構造化出力の利点を捨てており、フィールドスキーマ定義による抽出設計の代替にはなりません。
設問221
複雑な問題に対して「順を追って考えて」と促し、推論の途中過程を明示させることで精度を高める手法はどれか。
- 埋め込み
- Zero-shot プロンプティング
- コンテンツフィルタリング
- 思考の連鎖(Chain of Thought)(正解)
解説
段階的な推論を促すのが思考の連鎖(Chain of Thought, CoT)です。途中の考え方を出させることで、複雑な問いでの正答率が上がりやすくなります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「埋め込み」埋め込みはテキストを数値ベクトルに変換する技術で、推論の途中過程を明示させるプロンプト手法ではありません。
- 「Zero-shot プロンプティング」Zero-shotプロンプティングは例示なしで直接回答させる手法で、段階的な推論を促す手法ではありません。
- 「コンテンツフィルタリング」コンテンツフィルタリングは有害な入出力を検出・遮断する安全機能で、推論精度を上げるプロンプト手法ではありません。
設問222
ディープラーニングの基盤となる『ニューラルネットワーク』の説明として、最も適切なものはどれか。
- 表計算ソフトのセルを並べた集計表のことである
- 人間の脳の神経細胞の結びつきに着想を得た、層状のノード(ユニット)で情報を伝える計算モデルである(正解)
- データを保存するための関係データベースのことである
- 画像を圧縮するためのファイル形式のことである
解説
ニューラルネットワークは、脳の神経細胞のつながりに着想を得て、層状に並べたノード間で重み付けして情報を伝える計算モデルです。層を多数重ねたものがディープラーニングで、GPT のような生成AIモデル(Transformer)もこの仕組みの上に成り立っています。集計表・データベース・画像圧縮形式はいずれも別概念で、『データから特徴を学ぶ計算モデル』という核を欠きます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「表計算ソフトのセルを並べた集計表のことである」表計算ソフトの集計表はデータの集計に使うもので、重み付き結合でパターンを学ぶ計算モデルとは全く異なります。
- 「データを保存するための関係データベースのことである」関係データベースはデータの保存・管理の仕組みで、神経細胞のつながりに着想を得た計算モデルとは別概念です。
- 「画像を圧縮するためのファイル形式のことである」画像圧縮のファイル形式(JPEGなど)はデータの圧縮技術であり、ニューラルネットワークとは無関係です。
設問223
モデルカタログで、推論(reasoning)やツール呼び出しに対応したモデルだけに絞り込んで候補を探したい。使用するフィルタとして最も適切なものはどれか。
- Industry(業種特化データで学習したモデルの絞り込み)
- Collection(モデル提供元コレクションの絞り込み)
- License(ライセンス種別の確認)
- Capabilities(reasoning やツール呼び出しなどモデル機能の絞り込み)(正解)
解説
Capabilities フィルタは reasoning・ツール呼び出しといったモデル固有の機能で絞り込むためのものです。Industry は業種特化モデル、Collection は提供元単位の絞り込みで、ライセンスは利用条件の確認項目のため機能での絞り込みには使えません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Industry(業種特化データで学習したモデルの絞り込み)」Industryフィルタは業種特化データで学習されたモデルを絞り込むためのもので、推論やツール呼び出しなどのモデル機能では絞れません。
- 「Collection(モデル提供元コレクションの絞り込み)」Collectionフィルタはモデル提供元のパートナー企業などを単位に絞り込むもので、機能での絞り込みには対応しません。
- 「License(ライセンス種別の確認)」Licenseはモデルの利用条件(商用可否など)を確認する項目で、機能での絞り込みフィルタではありません。
設問224
視覚や聴覚に障害のある人を含む、あらゆる人がAIシステムの恩恵を受けられるように配慮して設計する。これは責任あるAIのどの原則か。
- 公平性
- 包括性(正解)
- 透明性
- プライバシーとセキュリティ
解説
年齢・性別・身体能力など多様なユーザー層に配慮し、誰もが使えるようにするのは包括性(Inclusiveness)です。公平性(偏りを与えない)とは観点が異なります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「公平性」公平性は特定の個人やグループへの偏った扱いを排除する原則で、障害者など多様なユーザーを包み込む設計とは観点が異なります。
- 「透明性」透明性はAIの仕組みや判断根拠を説明できるようにする原則で、多様なユーザーが使えるアクセシビリティの設計とは異なります。
- 「プライバシーとセキュリティ」プライバシーとセキュリティは個人データの保護とシステムの安全性に関する原則で、障害者を含む設計を指すものではありません。
設問225
Azure OpenAI のコンテンツフィルターが入出力の有害度を判定する際に用いる深刻度レベルの組み合わせとして正しいものはどれか。
- S / A / B / C
- 赤 / 黄 / 青
- safe / low / medium / high(正解)
- 0 / 1 のみの2値
解説
有害カテゴリの深刻度は safe・low・medium・high の4段階で評価されます。閾値を調整して、どの深刻度からブロックするかを設定できます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「S / A / B / C」S/A/B/Cという評価段階は定義されておらず、コンテンツフィルターの深刻度レベルとして採用されている体系ではありません。
- 「赤 / 黄 / 青」色による3段階表示は定義されておらず、Azure OpenAIのコンテンツフィルターで採用されている体系ではありません。
- 「0 / 1 のみの2値」2値(0か1)では有害度の段階が表現できず、safe/low/medium/highの4段階が正しい深刻度レベルです。
設問226
「数年分の商談の録音と提案書PDFのアーカイブから、商談ごとの『顧客名・案件金額・決定事項』を構造化データとして取り出し、データベースに登録する」。このシナリオが該当するAIワークロードはどれか。
- コンピュータービジョン
- 情報抽出(正解)
- 音声
- エージェントAI
解説
文書・画像・音声・動画といった非構造化コンテンツから特定のデータ値を取り出して構造化するのは情報抽出ワークロードで、録音アーカイブからの抽出も対象に含まれます。映像の解析(コンピュータービジョン)や音声の認識・合成そのものが目的ではなく、ツールで作業を自律遂行するエージェントAIとも区別されます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「コンピュータービジョン」コンピュータービジョンは画像・映像の視覚的解析(物体検出・分類など)を扱うワークロードで、文書から特定データ値を取り出す情報抽出とは区別されます。
- 「音声」音声ワークロードは音声認識・合成が主目的で、録音から特定のデータ項目を構造化抽出することは含みません。
- 「エージェントAI」エージェントAIはツールを使いながら複数ステップを自律的に遂行する形式で、構造化データの抽出そのものを指すワークロードではありません。
設問227
モデルに JSON で応答させる「JSON モード」と「構造化出力(structured outputs)」の違いとして正しいものはどれか。
- JSON モードは有効な JSON であることのみ保証し、構造化出力は指定した JSON スキーマへの準拠まで保証する。可能な場合は構造化出力の利用が推奨される(正解)
- JSON モードはスキーマへの準拠まで保証し、構造化出力は有効な JSON であることのみ保証する
- 両者は同じ機能の別名であり、動作に違いはない
- JSON モードは Python 専用、構造化出力は C# 専用の機能である
解説
公式の整理は「JSON モード=有効な JSON の保証のみ(特定スキーマへの一致は保証しない)」「構造化出力=指定スキーマへの準拠まで保証」で、可能な場合は構造化出力が推奨されています。2つ目の選択肢は保証関係が逆で、両者は別の機能です。どちらも特定言語専用の機能ではなく、各言語の SDK や REST から利用できます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「JSON モードはスキーマへの準拠まで保証し、構造化出力は有効な JSON であることのみ保証する」JSONモードとstructured outputsの保証内容が入れ替わっており逆です。JSONモードはスキーマ準拠を保証せず、構造化出力が準拠を保証します。
- 「両者は同じ機能の別名であり、動作に違いはない」両者は別の機能で保証の強さが異なります。JSONモードはスキーマ準拠を保証しない点で構造化出力と動作が異なります。
- 「JSON モードは Python 専用、構造化出力は C# 専用の機能である」どちらも特定言語専用ではなく、Python・C#・JavaScriptなど各言語のSDKやREST APIから利用できます。
設問228
問い合わせメール本文(テキスト)の感情がポジティブかネガティブかを判定したい。最も適したAzureサービスはどれか。
- Azure AI Speech
- Azure AI Language(正解)
- Azure AI Translator のみ
- Azure AI Face
解説
テキストの感情分析・エンティティ認識・要約などは Azure AI Language が提供します。Azure AI Speech は音声を扱うサービスで、テキスト解析は行いません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Speech」Azure AI Speechは音声(オーディオ)を扱うサービスで、テキストの感情分析は行いません。
- 「Azure AI Translator のみ」Azure AI Translatorはテキストの翻訳に特化したサービスで、ポジティブ・ネガティブの感情判定は含みません。
- 「Azure AI Face」Azure AI Faceは顔の検出・照合を行う画像系サービスで、テキストの感情分析とは無関係です。
設問229
Microsoft Foundry で使えるモデルと用途の組み合わせのうち、誤っているものはどれか。
- GPT 系チャットモデル ─ 自然言語のテキスト生成・対話
- gpt-image-1 ─ テキストから画像を生成
- gpt-4o-transcribe などの音声認識モデル ─ 音声をテキストに書き起こす
- gpt-image-1 ─ 音声をリアルタイムに翻訳する(正解)
解説
gpt-image-1 はテキストから画像を生成するモデルで、音声翻訳は行いません(この組み合わせが誤り)。音声→テキストは gpt-4o-transcribe などの音声認識モデルやマルチモーダルモデルの音声対応、テキスト生成は GPT 系チャットモデルが担います。『どのモデルが何の入出力か』の役割分担で整理します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「GPT 系チャットモデル ─ 自然言語のテキスト生成・対話」GPT系チャットモデルがテキスト生成・対話を担うのは正しい対応で、「誤っているもの」には該当しません。
- 「gpt-image-1 ─ テキストから画像を生成」gpt-image-1がテキストから画像を生成するモデルであるのは正しい対応で、「誤っているもの」には該当しません。
- 「gpt-4o-transcribe などの音声認識モデル ─ 音声をテキストに書き起こす」gpt-4o-transcribeなどの音声認識モデルが音声をテキストに書き起こすのは正しい対応で、「誤っているもの」には該当しません。
設問230
Azure Speech SDK(Python)でマイクの音声をテキスト化する軽量アプリを作る。正しい手順の並びはどれか。
- ①azure-cognitiveservices-speech をインストール → ②キーとエンドポイントで SpeechConfig を作成 → ③AudioConfig でマイク入力を指定 → ④SpeechRecognizer を作成して認識を開始(正解)
- ①SpeechRecognizer を作成 → ②azure-cognitiveservices-speech をインストール → ③SpeechConfig を作成 → ④AudioConfig でマイク入力を指定
- ①AudioConfig でマイク入力を指定 → ②認識を開始 → ③SpeechConfig を作成 → ④パッケージをインストール
- ①キーとエンドポイントで SpeechConfig を作成 → ②認識を開始 → ③SpeechRecognizer を作成 → ④AudioConfig でマイク入力を指定
解説
パッケージの導入 → 接続構成(SpeechConfig)→ 音声入力元の指定(AudioConfig)→ 両方を渡して SpeechRecognizer を作成し認識を開始、の順です。SpeechRecognizer は SpeechConfig と AudioConfig を材料に作成するためそれらより先には作れず、認識の開始が構成より前に来る並びも成立しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「①SpeechRecognizer を作成 → ②azure-cognitiveservices-speech をインストール → ③SpeechConfig を作成 → ④AudioConfig でマイク入力を指定」SpeechRecognizerの作成はSpeechConfigとAudioConfigが揃ってから行う必要があるため、それらより先にRecognizerを作ることはできません。
- 「①AudioConfig でマイク入力を指定 → ②認識を開始 → ③SpeechConfig を作成 → ④パッケージをインストール」パッケージのインストールと設定が後になっており、依存するオブジェクトが存在しない状態で処理を始めようとしているため成立しません。
- 「①キーとエンドポイントで SpeechConfig を作成 → ②認識を開始 → ③SpeechRecognizer を作成 → ④AudioConfig でマイク入力を指定」SpeechRecognizerを作成する前に認識を開始しようとしており、Recognizerが存在しない状態では認識を実行できません。
設問231
スキャンした請求書の画像から、印刷・手書きの文字をテキストデータとして読み取りたい。用いるべきコンピュータービジョンの機能はどれか。
- 画像分類
- 物体検出
- 光学式文字認識(OCR)(正解)
- 顔検出
解説
画像中の文字をテキスト化するのは OCR(光学式文字認識)です。請求書の「項目(金額・日付など)」をキーと値として構造化抽出する段階では Azure Content Understanding(Foundry Tools)を使います。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像分類」画像分類は画像全体をカテゴリに分ける機能で、画像内の文字をテキストデータとして読み取る処理ではありません。
- 「物体検出」物体検出は画像内の物体の位置と種類を特定する機能で、文字をテキストに変換するOCRとは異なります。
- 「顔検出」顔検出は人の顔の位置を検出する機能であり、文字の読み取りは対象外です。
設問232
RAG 構成において Azure AI Search が主に担う役割として最も適切なものはどれか。
- 音声をテキストに変換する
- 最終的な回答文そのものを大規模言語モデルとして生成する
- ユーザーの質問に関連する文書(根拠)を検索して取り出す(正解)
- 画像から顔を検出する
解説
RAG では、Azure AI Search が「関連文書の検索・取得」を担い、その結果を根拠としてLLM(Azure OpenAI など)が回答を生成します。役割分担の理解が問われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声をテキストに変換する」音声をテキストに変換するのはAzure AI Speechの役割で、Azure AI SearchはRAGにおける文書検索を担います。
- 「最終的な回答文そのものを大規模言語モデルとして生成する」最終的な回答文を生成するのはLLM(Azure OpenAIなど)の役割で、Azure AI Searchは回答を生成しません。
- 「画像から顔を検出する」顔検出はAzure AI Faceの機能で、Azure AI Searchには顔検出機能はありません。
設問233
ECサイトの問い合わせチャットを作る。同時アクセスが多く、応答は1〜2秒以内に返したい。回答は定型的なFAQが中心で、深い論理の積み上げは不要である。モデル選択の考え方として最も適切なものはどれか。
- 推論特化モデル ── 思考の段階を重ねるほど品質が上がるため、応答の待ち時間は許容する
- 埋め込みモデル ── 質問文をベクトル化すれば、モデル単体で回答文まで生成できる
- 業界特化(ドメイン特化)モデル ── 専門分野向けの調整がどんな問い合わせにも最適に働く
- 速度と効率に最適化された汎用チャットモデル ── 大量の同時リクエストに低遅延で応えられる(正解)
解説
大量・低遅延が要件のリアルタイム用途には、速度と効率に最適化されたチャットモデルが適しており、時間とコストのかさむ推論特化モデルよりも本番の高トラフィックに向くと公式に整理されています。埋め込みモデルはベクトル化専用で回答文を生成できず、ドメイン特化モデルは専門領域の精度を狙うもので汎用FAQの主要件ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「推論特化モデル ── 思考の段階を重ねるほど品質が上がるため、応答の待ち時間は許容する」推論特化モデルは複雑な論理問題で真価を発揮しますが、待ち時間が長く高コストで、1〜2秒の応答要件と大量同時アクセスには不向きです。
- 「埋め込みモデル ── 質問文をベクトル化すれば、モデル単体で回答文まで生成できる」埋め込みモデルはテキストをベクトルに変換する専用モデルで、自然言語の回答文を生成する機能は持っていません。
- 「業界特化(ドメイン特化)モデル ── 専門分野向けの調整がどんな問い合わせにも最適に働く」ドメイン特化モデルは専門領域の精度を狙ったもので、汎用FAQへの低遅延・高スループット対応が主要件の本シナリオでは最適でありません。
設問234
Microsoft Foundry の「Foundry リソース」と「プロジェクト」の関係の説明として正しいものはどれか。
- 1つの Foundry リソースの下に複数のプロジェクトを作成でき、ネットワーク設定やモデルデプロイなどの共通資産を共有できる(正解)
- プロジェクトを1つ作成するたびに、新しい Azure サブスクリプションが1つ必要になる
- プロジェクトは Foundry リソースから独立して存在するため、リソースを削除してもプロジェクトには影響しない
- 1つの Foundry リソースに作成できるプロジェクトは常に1つだけである
解説
プロジェクトは Foundry リソースの子リソースとして複数作成でき、セキュリティ設定・デプロイ・接続済みツールなどを共有しながらプロジェクトごとにアクセス制御を分けられます。同一サブスクリプション内で作成でき、親リソースの子であるため独立して存在することはなく、1つだけという制限もありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「プロジェクトを1つ作成するたびに、新しい Azure サブスクリプションが1つ必要になる」プロジェクトは同じAzureサブスクリプション内のFoundryリソース配下に作成でき、新しいサブスクリプションは不要です。
- 「プロジェクトは Foundry リソースから独立して存在するため、リソースを削除してもプロジェクトには影響しない」プロジェクトはFoundryリソースの子リソースであり、親リソースを削除するとプロジェクトも影響を受けます。独立して存在する構造ではありません。
- 「1つの Foundry リソースに作成できるプロジェクトは常に1つだけである」1つのFoundryリソースには複数のプロジェクトを作成でき、「常に1つだけ」という制限はありません。
設問235
ユーザーの発話「明日の14時に会議室を予約して」から、意図(予約する)と必要な情報(日時など)を抽出したい。Azure AI Language のどの機能が適切か。
- 個人情報(PII)検出
- キーフレーズ抽出
- 言語検出
- 会話言語理解(CLU)(正解)
解説
発話の「意図(intent)」と「エンティティ/スロット」を抽出するのは会話言語理解(CLU: Conversational Language Understanding)です。チャットボットの土台になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「個人情報(PII)検出」PII検出は個人情報(氏名・住所など)を文中から見つける機能で、ユーザーの意図(何を予約したいか)を理解するものではありません。
- 「キーフレーズ抽出」キーフレーズ抽出は文中の重要な語句を取り出す機能で、発話の意図やパラメータ(日時・場所)を構造化するためのものではありません。
- 「言語検出」言語検出はテキストが何語で書かれているかを判定する機能で、意図とエンティティを抽出するものではありません。
設問236
Foundry Tools の Azure AI Speech と、音声入力に対応したマルチモーダルモデルに共通する点として、最も適切なものはどれか。
- どちらも顔の照合を行う機能である
- どちらも音声入力を認識・処理できる(正解)
- どちらも画像を生成する機能である
- どちらもテキストの感情だけを分析する機能である
解説
Azure AI Speech(専用の音声認識・音声合成サービス)も、音声対応マルチモーダルモデル(音声プロンプトを直接理解して応答)も、音声入力を扱える点が共通します。顔照合・画像生成・感情分析はいずれも音声処理とは別機能です。「同じ目的を別の経路でも実現できる」点が使い分けの前提になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「どちらも顔の照合を行う機能である」顔照合はAzure AI Faceの機能であり、Azure AI SpeechもマルチモーダルLLMも顔照合を主目的としません。
- 「どちらも画像を生成する機能である」画像生成はgpt-image-1などのモデルが担う機能で、Azure AI SpeechとマルチモーダルLLMの共通機能ではありません。
- 「どちらもテキストの感情だけを分析する機能である」テキストの感情分析はAzure AI Languageの機能であり、音声処理を主とする両者の共通点ではありません。
設問237
テキストの意味を、数値の並び(ベクトル)として表現したものを何と呼ぶか。意味の近い文どうしはベクトルも近くなる。
- プロンプト
- トークン
- ラベル
- 埋め込み(Embedding)(正解)
解説
意味を数値ベクトルで表現したものが埋め込み(Embedding)です。ベクトル同士の距離で意味的な類似度を測れるため、ベクトル検索やRAGの基盤になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「プロンプト」プロンプトはモデルへの入力指示や質問文のことで、テキストの意味を数値ベクトルで表現したものではありません。
- 「トークン」トークンは文章をモデルが処理できる最小単位に分割したもので、意味を数値ベクトルとして表現したものとは別の概念です。
- 「ラベル」ラベルは機械学習での正解クラスの付与や分類タグを指す言葉で、意味を数値ベクトルで表現する技術ではありません。
設問238
Responses API で「この画像に写っているものを教えて」と質問するリクエストを送る。ユーザーメッセージの content の構成として正しいものはどれか。
- input_text の要素を2つ並べ、1つ目に質問、2つ目に画像の内容を自分で説明して書く
- 画像は content に含められないため、システムプロンプトに画像のURLを書き込む
- input_image を使う場合、テキストの質問は同じリクエストに含めることができない
- input_text(質問文)と input_image(画像)の2つの要素を、同じ content 配列に含める(正解)
解説
画像への質問は、テキスト部分(input_text)と画像部分(input_image)を同じユーザーメッセージの content 配列に並べるマルチパート構成で送り、モデルは両方を同時に処理して応答します。画像の内容を自分で文章化するならモデルに見せる意味がなく、システムプロンプトは画像の受け渡し場所ではありません。テキストと画像を同じリクエストに含められないという制約もありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「input_text の要素を2つ並べ、1つ目に質問、2つ目に画像の内容を自分で説明して書く」画像をテキストで自分が説明して渡すと、モデルが実際に画像を「見る」ことができず視覚的な詳細が失われます。input_imageに実際の画像を渡すのが正しい方法です。
- 「画像は content に含められないため、システムプロンプトに画像のURLを書き込む」Responses APIではcontentにinput_imageを含めることができます。システムプロンプトは役割や制約の定義に使うもので、画像の受け渡し場所ではありません。
- 「input_image を使う場合、テキストの質問は同じリクエストに含めることができない」input_imageとinput_textは同じcontent配列に並べて送ることができ、テキストと画像を同じリクエストに含められないという制約はありません。
設問239
チャットアプリで「常に丁寧語で答え、社外秘の話題には触れない」という方針をモデルに守らせたい。どこに記述するのが最も適切か。
- ユーザーの毎回の質問文の末尾にだけ
- モデルの重みを直接書き換える
- システムプロンプト(システムメッセージ)(正解)
- コンテンツフィルターの課金設定
解説
会話全体に効く役割・口調・禁止事項は、システムプロンプト(メタプロンプト)に記述するのが定石です。毎回のユーザー入力に頼ると指示が抜けやすく、重みの直接書き換えは現実的でなく、課金設定は方針制御とは無関係です。役割の常時固定=システムプロンプト、と覚えます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ユーザーの毎回の質問文の末尾にだけ」ユーザーの質問末尾に毎回記述する方法は省略・変更が可能なため一貫した適用ができません。システム全体の方針はシステムプロンプトで管理します。
- 「モデルの重みを直接書き換える」モデルの重みを直接書き換えるには大規模なファインチューニングが必要で、口調や禁止事項を指定するための通常の手段ではありません。
- 「コンテンツフィルターの課金設定」コンテンツフィルターの課金設定はAIの有害コンテンツ対策の設定であり、口調や禁止トピックなどアプリ固有の方針を制御する場所ではありません。
設問240
次の業務とAIワークロードの種類の組み合わせのうち、誤っているものはどれか。
- 防犯カメラ映像から人や車を見つける ─ コンピュータービジョン
- 問い合わせ文面の感情や要点を読み取る ─ テキスト分析
- 文章の指示から新しい画像やテキストを作り出す ─ 生成AI
- 請求書PDFから項目を構造化して取り出す ─ コンピュータービジョン(正解)
解説
請求書から「キーと値」を構造化抽出するのは情報抽出(Information Extraction)のワークロードで、コンピュータービジョン(画像分類・物体検出)とは区別されます(この組み合わせが誤り)。残り3つは正しい対応です。AI-901 では生成AI・エージェントAI・テキスト分析・音声・CV・情報抽出の6区分で「業務→ワークロード→サービス」を紐づける力が問われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「防犯カメラ映像から人や車を見つける ─ コンピュータービジョン」映像から人や車を検出するのはコンピュータービジョンの正しい例であり、誤った組み合わせではありません。
- 「問い合わせ文面の感情や要点を読み取る ─ テキスト分析」文面の感情や要点を読み取るのはテキスト分析の正しい例であり、誤った組み合わせではありません。
- 「文章の指示から新しい画像やテキストを作り出す ─ 生成AI」テキストの指示から新しい画像やテキストを生成するのは生成AIの正しい例であり、誤った組み合わせではありません。
設問241
Content Understanding の動画分析に関する説明として、誤っているものはどれか。
- 会話の音声は WebVTT 形式の文字起こしとして取り出せる
- BGM や効果音などの音もすべて自動的に文字データへ変換される(正解)
- ショット検出により、映像の切り替わり位置に沿った時刻情報を得られる
- キーフレーム抽出により、各ショットを代表する静止画を取り出せる
解説
文字起こしの対象は話された言葉のみで、音楽・効果音・環境音は無視されるため「すべて文字データへ変換される」が誤りです。WebVTT 形式の文字起こし、ショット境界の時刻を得るショット検出、ショットを代表する静止画を取り出すキーフレーム抽出は、いずれも動画のコンテンツ抽出の正しい説明です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「会話の音声は WebVTT 形式の文字起こしとして取り出せる」会話の音声をWebVTT形式で文字起こしできるのは正しい説明であり、誤りではありません。
- 「ショット検出により、映像の切り替わり位置に沿った時刻情報を得られる」ショット検出で映像切り替わり位置の時刻情報を得られるのは正しい説明であり、誤りではありません。
- 「キーフレーム抽出により、各ショットを代表する静止画を取り出せる」キーフレーム抽出でショットを代表する静止画を取り出せるのは正しい説明であり、誤りではありません。
設問242
Transformer の「自己注意(Self-Attention)機構」が果たす役割として最も適切なものはどれか。
- 画像をピクセル単位で圧縮する
- 入力文中の各単語が、他のどの単語とどれだけ関連するかを重み付けして捉える(正解)
- 音声の周波数を変換する
- ハードディスクの読み書き速度を上げる
解説
自己注意機構は、文中の単語間の関連度を重み付けして捉える仕組みです。これにより文脈に応じた意味理解が可能になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像をピクセル単位で圧縮する」画像のピクセル圧縮はJPEGなどの画像処理技術であり、Transformerの自己注意機構とは無関係です。
- 「音声の周波数を変換する」音声の周波数変換は音声処理の技術であり、テキストの単語間関連度を重み付けする自己注意機構とは別の領域です。
- 「ハードディスクの読み書き速度を上げる」ストレージの読み書き速度はハードウェアの話題であり、自己注意機構とはまったく関係がありません。
設問243
1つのアプリで Vision と Language と Speech を併用する。キーやエンドポイントの管理と課金をできるだけ簡素にしたい。最も適した構成はどれか。
- サービスごとに別々の単一サービスリソースを必ず作る
- すべて Azure Blob Storage で代替する
- Microsoft Foundry リソースを1つ作成して、複数の Foundry Tools を共通利用する(正解)
- Azure Virtual Network だけで実現する
解説
Microsoft Foundry リソースを1つ作れば、複数の Foundry Tools とモデルデプロイをまとめて使え、認証情報の管理と課金を一本化できて簡素です。個別リソースに分けると鍵もエンドポイントも増えて煩雑になり、Blob Storage は保存用、VNet はネットワークで、AI機能そのものは提供しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「サービスごとに別々の単一サービスリソースを必ず作る」サービスごとに個別リソースを作ると鍵・エンドポイント・課金がサービス数分に増えて煩雑になり、「できるだけ簡素にしたい」という要件を満たせません。
- 「すべて Azure Blob Storage で代替する」Azure Blob Storageはオブジェクトストレージサービスであり、Vision・Language・SpeechのAI機能そのものを提供しません。
- 「Azure Virtual Network だけで実現する」Azure Virtual Networkはネットワーク分離・通信制御のためのサービスで、AIサービスの機能自体は持っていません。
設問244
次のAI関連の新旧名称の対応のうち、正しいものはどれか。
- Microsoft Foundry ← 旧 LUIS
- Foundry Tools ← 旧 Form Recognizer
- Microsoft Foundry ← 旧 Azure AI Foundry(旧々 Azure AI Studio)(正解)
- Azure AI Language ← 旧 Computer Vision
解説
統合プラットフォームの現名称 Microsoft Foundry の旧称が Azure AI Foundry(その前は Azure AI Studio)で、この対応が正しいです。LUIS は言語理解(現 Azure AI Language の CLU 系)、Form Recognizer は Document Intelligence の旧称、Computer Vision は Azure AI Vision の旧称で、いずれも対応相手を取り違えています。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Microsoft Foundry ← 旧 LUIS」LUISの後継は会話言語理解(CLU)としてAzure AI Languageに統合されており、プラットフォーム全体のMicrosoft Foundryとは対応しません。
- 「Foundry Tools ← 旧 Form Recognizer」Form Recognizerの後継はDocument Intelligence(Foundry Toolsの一部)であり、Foundry Tools全体の旧称というわけではありません。
- 「Azure AI Language ← 旧 Computer Vision」Computer Visionの後継はAzure AI Visionで、Azure AI LanguageはLUIS・Text Analytics等の後継です。名称の対応が入れ替わっています。
設問245
用途に合いそうなモデルを3つまで絞り込んだ。同じプロンプトと設定を同時に送り、各モデルの応答を横に並べて見比べてから採用を決めたい。最も適した方法はどれか。
- モデルプレイグラウンドの比較(Compare models)機能で、最大3モデルに同期したプロンプトを送って並べて確認する(正解)
- モデルカタログの Collection フィルタで提供元を1社に絞り込む
- 候補モデルを1つずつ別々の週に本番アプリへ投入し、利用者の反応で比べる
- モデルリーダーボードの総合順位が最上位のものを無条件で採用する
解説
比較機能は最大3つのモデルに同一のプロンプト・システムメッセージ・パラメータを同期送信し、応答の品質や速度を並べて評価できます。Collection フィルタは絞り込みであって比較ではなく、本番での順次投入は手戻りとリスクが大きく、リーダーボードは標準ベンチマークの順位のため自分のプロンプトでの挙動までは分かりません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルカタログの Collection フィルタで提供元を1社に絞り込む」Collection フィルタは提供元(コレクション)でモデルを絞り込む機能であり、複数モデルに同一プロンプトを送って応答を横並びで比較することはできません。
- 「候補モデルを1つずつ別々の週に本番アプリへ投入し、利用者の反応で比べる」本番環境に順次投入して利用者の反応で比べるのは、利用者への影響リスクが大きく、同一条件での公平な比較もできない方法です。
- 「モデルリーダーボードの総合順位が最上位のものを無条件で採用する」リーダーボードは標準ベンチマーク上の順位を示すものであり、自分のユースケースのプロンプトで実際にどう振る舞うかは確認できません。
設問246
Foundry ポータルで、指示(instructions)・モデル・ツール・ナレッジを組み合わせて構成し、公開前にポータル上で動作を試せる仕組みはどれか。
- コンテンツフィルター
- エージェント(の作成とテスト)(正解)
- 顔検出
- ストレージアカウント
解説
Foundry ポータルでは、指示・モデル・ツール・ナレッジを組み合わせた単一エージェントを作成し、公開前にそのままポータル上でテストできます。コンテンツフィルターは安全機能、顔検出はCV、ストレージは保存用途で、エージェント構成の仕組みではありません。AI-901 では『ポータルでの単一エージェントの作成・テスト』が明示的に問われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「コンテンツフィルター」コンテンツフィルターは有害コンテンツを検出・ブロックする安全機能であり、エージェントを組み立てたり動作を試したりする場所ではありません。
- 「顔検出」顔検出は Azure AI Vision が提供する画像解析機能であり、エージェントの作成・テストとは無関係です。
- 「ストレージアカウント」ストレージアカウントはデータの保存に使うインフラリソースであり、エージェントを構成・テストする機能ではありません。
設問247
RAG の検索段階で、質問文とよく似た意味の文書を、語句が完全一致しなくても見つけられるようにしたい。その基盤となる技術はどれか。
- 正規表現による完全一致検索
- 埋め込み(Embedding)に基づくベクトル検索(正解)
- 画像のピクセル比較
- 音声の波形マッチング
解説
文の意味をベクトル化(埋め込み)し、近さで類似文書を探すベクトル検索が、表現の揺れに強くRAGの検索精度を支えます。正規表現・完全一致は語句が一致しないと拾えず、ピクセル比較や波形マッチングはテキスト検索の手段ではありません。Azure では Azure AI Search がベクトル検索を提供します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「正規表現による完全一致検索」正規表現や完全一致検索は語句がそのまま一致しないと拾えないため、表現の揺れに弱く、意味的な類似を捉える基盤にはなりません。
- 「画像のピクセル比較」画像のピクセル比較は画像データの視覚的な類似度判定に使う手法であり、テキスト文書の意味的な近さの検索とは無関係です。
- 「音声の波形マッチング」音声の波形マッチングは音声データの照合に使う概念であり、テキスト文書の意味検索には適用できません。
設問248
音声対応マルチモーダルモデルへのリクエストで、録音した質問(WAVファイル)をユーザーメッセージに含めたい。content 配列に追加する要素として正しいものはどれか。
- text タイプの要素として、音声ファイルのローカルパスを文字列で渡す
- audio_url タイプの要素として、音声ファイルの公開URLを渡す
- input_audio タイプの要素として、Base64 エンコードした音声データと形式(wav)を渡す(正解)
- 音声はリクエストに含められないため、事前に手作業で文字起こししたテキストだけを渡す
解説
音声は input_audio タイプの要素として、Base64 でエンコードしたデータ(data)と形式(format。wav など)を content 配列に含めて送ります。ローカルパスの文字列はサービス側から読み取れず、画像のURL指定とは異なり音声に audio_url のようなURL渡しのタイプはありません。音声対応モデルならリクエストに音声を直接含められるため、手作業の文字起こしも不要です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「text タイプの要素として、音声ファイルのローカルパスを文字列で渡す」ローカルファイルのパスをサービス側から参照する手段はなく、パス文字列を渡してもモデルに音声の内容は届きません。
- 「audio_url タイプの要素として、音声ファイルの公開URLを渡す」音声の渡し方に audio_url というタイプは定義されておらず、画像のURL指定とは異なる仕様です。
- 「音声はリクエストに含められないため、事前に手作業で文字起こししたテキストだけを渡す」音声対応モデルは音声をリクエストに直接含められるため手作業の文字起こしは不要であり、「リクエストに含められない」という前提自体が誤りです。
設問249
風景写真に何が写っているかを説明するキャプション生成や、画像へのタグ付けを行いたい。最も適した Foundry Tools のサービスはどれか。
- Azure Content Understanding
- Azure AI Vision(正解)
- Azure AI Translator
- Azure AI Content Safety
解説
画像全体の説明文生成・タグ付け・OCRなど汎用の定型画像解析は Azure AI Vision(Foundry Tools)です。Content Understanding は文書・画像・音声・動画からの情報抽出、Translator は翻訳、Content Safety は有害判定が主目的で、キャプションやタグ付けの担当ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure Content Understanding」Azure Content Understanding は文書・画像・音声・動画からフィールドを構造化抽出するサービスであり、定型のキャプション生成やタグ付けの担当ではありません。
- 「Azure AI Translator」Azure AI Translator はテキストを別言語に翻訳するサービスであり、画像を見て説明を生成する機能はありません。
- 「Azure AI Content Safety」Azure AI Content Safety はテキストや画像の有害度を判定するサービスであり、写真の内容を説明するキャプション生成やタグ付けは行いません。
設問250
Microsoft Foundry のポータルで、選んだモデルにブラウザ上でプロンプトを入力し、コードを書かずに応答を試して挙動を確かめられる場所を何と呼ぶか。
- プレイグラウンド(Playground)(正解)
- モデルレジストリ
- 知識ストア
- バウンディングボックス
解説
コードなしでプロンプトと応答を試せる対話的な実験場がプレイグラウンド(Playground)で、プロンプト調整やモデル比較の素早い検証に使います。モデルレジストリはモデル登録、知識ストアは検索の付随保存先、バウンディングボックスは物体検出の枠で、いずれも試行用UIではありません。本番実装の前段で挙動を確かめる用途です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルレジストリ」モデルレジストリはデプロイ済みモデルの管理・バージョン管理を行う場所であり、ブラウザ上でプロンプトを対話的に試す実験スペースではありません。
- 「知識ストア」知識ストアは Azure AI Search のエンリッチメント結果を保存する付加機能であり、モデルとの対話実験に使う場所ではありません。
- 「バウンディングボックス」バウンディングボックスは物体検出の結果として対象の位置を示す矩形枠を指す概念であり、ポータル上の機能名でも実験スペースでもありません。
設問251
「グラウンディング(Grounding)」と「ファインチューニング」の違いの説明として、最も適切なものはどれか。
- どちらもモデルの重みを必ず更新する点で同じである
- グラウンディングはGPUを使わずモデルを再学習する手法である
- グラウンディングは回答を外部の信頼できる根拠に結び付けること、ファインチューニングは追加データでモデルの重みを更新すること(正解)
- ファインチューニングは検索した文書をその場で根拠にする手法である
解説
グラウンディングは回答を信頼できる根拠データに結び付けて事実性を高める考え方で、RAG がその代表的実装です(重みは変えない)。ファインチューニングは追加データで重みを更新する別手法です。「根拠に結び付ける/重みを学習し直す」という違いを取り違えさせるのが選択肢の罠です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「どちらもモデルの重みを必ず更新する点で同じである」グラウンディング(RAGによる実装)はモデルの重みを変えず外部データを参照するだけであり、「どちらも重みを更新する」は誤りです。
- 「グラウンディングはGPUを使わずモデルを再学習する手法である」グラウンディングはモデルを再学習する手法ではなく、回答を信頼できる根拠に結び付けること自体を指します。
- 「ファインチューニングは検索した文書をその場で根拠にする手法である」検索した文書をその場で根拠にするのはRAG(グラウンディングの代表的実装)の説明であり、ファインチューニングとグラウンディングの役割が入れ替わっています。
設問252
Python アプリから画像生成モデルを呼び出すために必要な準備の組み合わせとして正しいものはどれか。
- 画像の学習データセットと、モデルを学習させる GPU クラスター
- Azure Blob Storage のコンテナーと SAS トークンのみ
- プレイグラウンドの利用権限のみ(コードからの呼び出しに接続情報は不要)
- Foundry リソース・画像生成モデルのデプロイ(呼び出しに使うデプロイ名)・キーまたは Microsoft Entra ID による認証(正解)
解説
コードから画像生成を行うには、Foundry リソースを用意し、画像生成モデルをデプロイし(呼び出し時はそのデプロイ名を指定)、キーまたは Microsoft Entra ID で認証します。学習済みモデルを使うため学習データや GPU の用意は不要で、ストレージは必須ではなく、プレイグラウンドの権限だけではコードからの呼び出しに必要な接続情報の代わりになりません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像の学習データセットと、モデルを学習させる GPU クラスター」学習済みモデルをデプロイして使うため、自前でモデルを学習させる必要はなく、GPUクラスターの用意も不要です。
- 「Azure Blob Storage のコンテナーと SAS トークンのみ」ストレージは生成画像の保存先として使うことはありますが、APIからモデルを呼び出すために必須の準備ではありません。
- 「プレイグラウンドの利用権限のみ(コードからの呼び出しに接続情報は不要)」プレイグラウンドはブラウザ上の実験環境であり、コードからAPIを呼び出す際に必要なエンドポイントや認証情報の代わりにはなりません。
設問253
頻繁に更新される製品カタログの内容を生成AIの回答に反映したい。一般にRAGがファインチューニングより適している主な理由はどれか。
- モデルの重みを学習し直すため回答が速くなるから
- 再学習せずに外部データを差し替えるだけで最新情報を反映できるから(正解)
- プロンプトが不要になるから
- GPUを一切使わずに済むから
解説
RAG はモデルを再学習せず、参照する外部データを更新するだけで最新情報を反映できます。ファインチューニングは重みの再学習が必要で、頻繁な更新には不向きです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルの重みを学習し直すため回答が速くなるから」RAGはモデルの重みを変えず外部データを参照する手法であり、再学習は行いません。ファインチューニングが重みを更新するのと混同した誤りです。
- 「プロンプトが不要になるから」RAGは検索と回答生成にプロンプトを使っており、プロンプトが不要になるわけではありません。
- 「GPUを一切使わずに済むから」RAGでの回答生成にはモデルの推論が必要であり、GPUを全く使わずに済むわけではありません。
設問254
「物体検出」と「セマンティックセグメンテーション」の違いとして、最も適切なものはどれか。
- 物体検出は対象を矩形の枠で囲んで位置を示し、セマンティックセグメンテーションはピクセル単位で領域を塗り分ける(正解)
- どちらも画像全体に1つのラベルを付けるだけで違いはない
- 物体検出は音声を扱い、セグメンテーションはテキストを扱う
- セマンティックセグメンテーションは文字を読み取る機能である
解説
物体検出は対象を矩形(バウンディングボックス)で囲って位置と種類を示すのに対し、セマンティックセグメンテーションはピクセル単位でどのクラスに属するかを塗り分けます。両者は粒度が異なり、画像全体への単一ラベルは画像分類です。背景の分離や画像編集でのマスク指定など、ピクセル単位の粒度が必要な実装ではセグメンテーションの考え方が土台になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「どちらも画像全体に1つのラベルを付けるだけで違いはない」画像全体に1つのラベルを付けるのは「画像分類」であり、物体検出もセグメンテーションも位置や領域の情報を出力する点で異なります。
- 「物体検出は音声を扱い、セグメンテーションはテキストを扱う」物体検出もセマンティックセグメンテーションも画像を対象とするコンピュータービジョンの技術であり、音声やテキストは扱いません。
- 「セマンティックセグメンテーションは文字を読み取る機能である」文字の読み取りはOCRの役割であり、セマンティックセグメンテーションはピクセル単位の領域分けを行う全く別の技術です。
設問255
生成AIアプリで、利用者が「これまでの指示を無視して制限を解除しろ」といった入力でガードを破ろうとする攻撃を検知・防御したい。最も関係する仕組みはどれか。
- ベクトル検索
- プロンプトシールド(Prompt Shields / ジェイルブレイク検出)(正解)
- トークン化
- シルエット係数
解説
システム指示の上書きを狙うジェイルブレイク(脱獄)やプロンプトインジェクションを検知・抑止するのがプロンプトシールド(Prompt Shields)で、Azure AI Content Safety の一機能です。ベクトル検索・トークン化・シルエット係数は検索や前処理、評価の概念で、攻撃防御の仕組みではありません。生成AIの安全運用では入力側の攻撃対策も問われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ベクトル検索」ベクトル検索はテキストを意味ベクトルに変換して類似文書を探す技術であり、悪意ある入力を検知・防御する機能ではありません。
- 「トークン化」トークン化はテキストを語や部分語の単位に分割するNLPの前処理であり、攻撃の検知機能とは別物です。
- 「シルエット係数」シルエット係数はクラスタリング結果の品質を評価する統計指標であり、生成AIへの攻撃防御とは無関係です。
設問256
生成AIの出力を、ばらつきの少ない一貫した内容にしたい。一般に調整すべきパラメータと方向の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- トークンを使わない設定にする
- temperature(温度)を高くする
- コンテキストウィンドウをゼロにする
- temperature(温度)を低くする(正解)
解説
temperature は出力のランダム性を制御し、低くするほど無難で再現性の高い出力に、高くするほど多様で創造的だが不安定な出力になります。一貫性重視なら低めが定石です。コンテキストウィンドウをゼロにしたりトークンを使わない設定は成立せず、出力品質の調整手段でもありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「トークンを使わない設定にする」LLMはテキストをトークン単位で処理する仕組みであり、「トークンを使わない設定」は存在しません。
- 「temperature(温度)を高くする」temperatureを上げるとランダム性が増して出力がばらつくため、一貫性を高めたい場合とは逆の方向です。
- 「コンテキストウィンドウをゼロにする」コンテキストウィンドウをゼロにする設定は存在せず、仮にできても入力も出力も機能しなくなります。
設問257
Content Understanding に分析リクエスト(POST ...:analyze)を送ると、応答「202 Accepted」のヘッダーに Operation-Location が含まれていた。この値の使い方として正しいものはどれか。
- そのURLへGETリクエストを送り、非同期で進む分析の状態と結果を取得する(正解)
- 2回目以降の分析リクエスト(POST)の送信先エンドポイントとして使う
- アナライザーを削除・更新する際に必要になる認証トークンとして使う
- ヘッダーの値そのものに、抽出されたフィールドの値が格納されている
解説
分析は非同期で実行されるため、202応答の Operation-Location が示す結果取得用URLへGETを送り、処理の状態と結果を確認します。次の分析リクエストの送信先や認証トークンではなく、ヘッダー自体に抽出結果が入っているわけでもありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「2回目以降の分析リクエスト(POST)の送信先エンドポイントとして使う」Operation-Locationは分析状態・結果を取得するためのGET用URLであり、次の分析リクエスト(POST)を送る送信先エンドポイントとして流用するものではありません。
- 「アナライザーを削除・更新する際に必要になる認証トークンとして使う」認証トークンはEntra IDやAPIキーで別途取得するものであり、Operation-Locationは結果参照URLです。
- 「ヘッダーの値そのものに、抽出されたフィールドの値が格納されている」抽出結果は結果取得用URLへGETした応答ボディに含まれており、Operation-Locationヘッダーの値そのものに結果が入っているわけではありません。
設問258
自社特有の専門用語や文体に合わせてモデル自体の振る舞いを恒久的に調整したい。ラベル付きの追加データでモデルの重みを更新するアプローチはどれか。
- プロンプトエンジニアリング
- ファインチューニング(正解)
- RAG
- ベクトル検索
解説
追加データでモデルの重みを再調整し、特定ドメインに適応させるのがファインチューニングです。最新情報の参照が目的ならRAG、書き方の工夫だけならプロンプトエンジニアリングが適します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「プロンプトエンジニアリング」プロンプトエンジニアリングは指示の書き方を工夫する手法であり、モデルの重みを変えないためドメイン固有の振る舞いを恒久的に変えるには限界があります。
- 「RAG」RAGは外部文書を検索して根拠にする手法であり、モデル自体の重みや言語特性を変えるものではありません。
- 「ベクトル検索」ベクトル検索はテキストを意味ベクトルで照合する技術であり、モデルの振る舞いや重みを調整する手法ではありません。
設問259
チャットアプリの本番運用にあたり、API キーの漏えいリスクを根本からなくし、キーの保管や定期的な差し替えの運用負担も減らしたい。採用すべき認証の方針はどれか。
- Microsoft Entra ID によるキーレス認証に切り替える(正解)
- API キーをより長い文字列に再生成して使い続ける
- プライマリとセカンダリの2本の API キーを交互に使い回す
- API キーを Base64 でエンコードしてからコードに書き込む
解説
Microsoft Entra ID によるキーレス認証は、キーそのものを使わないためコードや設定ファイルへの保管・漏えい・差し替えの問題を根本から解消でき、公式にもセキュリティ強化策として推奨されています。キーの再生成や2本のキーの使い回しはキーが残る対症療法で、Base64 は単なる変換であり暗号化にはなりません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「API キーをより長い文字列に再生成して使い続ける」キーを再生成してもキー自体は存在し続けるため、コードや設定ファイルへの保管・漏えいリスクは残ります。キーの長さを変えても根本的な解決にはなりません。
- 「プライマリとセカンダリの2本の API キーを交互に使い回す」2本のキーを使い回してもキーそのものの存在と漏えいリスクは変わらず、根本的なセキュリティ向上にはなりません。
- 「API キーを Base64 でエンコードしてからコードに書き込む」Base64はエンコード(変換)であり暗号化ではないため、デコードすれば誰でも元の値を取り出せます。セキュリティの向上には寄与しません。
設問260
生成AIチャットアプリで「最新の社内文書を根拠に回答させたい」場合に最も適した構成はどれか。
- コンテキストウィンドウを 1 トークンに制限する
- モデルを毎回ファインチューニングしてから回答する
- Azure AI Search で関連文書を検索 → Azure OpenAI Service の LLM が根拠を踏まえて回答(RAG)(正解)
- コンテンツフィルターを無効化する
解説
Azure AI Search で根拠文書を取得し、Azure OpenAI の LLM が回答を生成する RAG が最適です。毎回のファインチューニングは非効率で、最新情報の反映にも不向きです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「コンテキストウィンドウを 1 トークンに制限する」コンテキストウィンドウを極端に制限すると回答を生成する余地がなくなり、最新情報を根拠にした回答を得ることとは全く無関係な操作です。
- 「モデルを毎回ファインチューニングしてから回答する」ファインチューニングはモデルの重みを更新するため時間とコストがかかり、頻繁に更新される文書に逐次対応するには不向きです。
- 「コンテンツフィルターを無効化する」コンテンツフィルターを無効化するのは有害コンテンツのブロック機能を外すことであり、最新の社内文書を根拠にした回答とは全く別の話です。
設問261
生成AIの API 呼び出しで、「1回の応答で生成する最大の長さ(トークン数)」を制限するために設定するものとして、最も適切なものはどれか。
- リージョン
- シルエット係数
- バウンディングボックス
- 最大出力トークン数(max tokens)(正解)
解説
1回の応答で生成する上限の長さを決めるのが最大出力トークン数(max tokens)の設定です。リージョンは配置場所、シルエット係数はクラスタリング評価、バウンディングボックスは物体検出の枠で、出力長の制御とは無関係です。なお出力上限と、入力+出力全体の上限であるコンテキストウィンドウは別概念である点も区別します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「リージョン」リージョンはAzureリソースを配置する地理的な場所を指定する設定であり、生成される応答の長さの制御とは無関係です。
- 「シルエット係数」シルエット係数はクラスタリング結果の品質を評価する統計指標であり、LLMの出力トークン数の制限には関係ありません。
- 「バウンディングボックス」バウンディングボックスは物体検出において対象の位置を示す矩形枠を指す概念であり、テキスト生成の長さ制御とは別物です。
設問262
1つのモデルに『画像とテキストの両方を入力』し、「この写真に何が写っているか説明して」と問うと、内容を文章で答えてくれる。このように複数種類のデータを併せて扱えるモデルの性質を何と呼ぶか。
- シングルタスク学習
- マルチモーダル(multimodal)(正解)
- クラスタリング
- ワンホットエンコーディング
解説
画像・テキスト・音声など複数種類(モダリティ)の入力を併せて扱えるモデルの性質をマルチモーダルと呼びます。近年の生成AIには画像を見て説明する等の例があります。シングルタスク学習は1課題に特化する話、クラスタリングは群分け、ワンホットは特徴量変換で、複数モダリティの扱いとは別概念です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「シングルタスク学習」シングルタスク学習は1つの特定タスクに特化してモデルを学習させる考え方であり、複数種類のデータを同時に扱える能力(モダリティ)とは別の概念です。
- 「クラスタリング」クラスタリングはデータを似た特徴でグループ分けする教師なし学習手法であり、複数種類の入力を同時に扱う能力とは無関係です。
- 「ワンホットエンコーディング」ワンホットエンコーディングはカテゴリデータを0/1ベクトルに変換する特徴量表現であり、モデルが複数種類の入力に対応できる性質を表す語ではありません。
設問263
Azure Language SDK(Python の azure-ai-textanalytics)で TextAnalyticsClient を作成する。コードに渡す必要がある情報の組み合わせとして正しいものはどれか。
- モデルのデプロイ名と temperature の値
- サービスのエンドポイントと、キーから作成した資格情報(正解)
- Azure サブスクリプションのIDとリソースグループ名
- Blob Storage の SAS URI とコンテナー名
解説
TextAnalyticsClient には endpoint と credential(キーから作成する AzureKeyCredential など)を渡します。Azure Language は学習済みの専用分析機能を呼び出すため、生成AIモデルのようなデプロイ名や temperature の指定は不要で、サブスクリプションIDやストレージの接続情報もクライアント作成には使いません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルのデプロイ名と temperature の値」デプロイ名やtemperatureは生成AIモデル(Azure OpenAI)の呼び出し時に使う情報であり、Azure Language(専用分析機能)のクライアント作成とは別の話です。
- 「Azure サブスクリプションのIDとリソースグループ名」サブスクリプションIDやリソースグループ名はAzureリソースの管理情報であり、Language SDKのクライアント作成に直接渡すものではありません。
- 「Blob Storage の SAS URI とコンテナー名」Blob StorageのSAS URIとコンテナー名はストレージのアクセス情報であり、テキスト分析サービスへの接続には関係ありません。
設問264
RAG の検索精度を高めるため、キーワード(全文)検索とベクトル(意味)検索の両方の結果を組み合わせて使いたい。Azure AI Search のこの方式を一般に何と呼ぶか。
- 音声翻訳
- ハイブリッド検索(キーワード+ベクトルの併用)(正解)
- セマンティックセグメンテーション
- ワンホットエンコーディング
解説
全文検索(語の一致に強い)とベクトル検索(意味の近さに強い)を組み合わせて双方の長所を活かすのがハイブリッド検索です。語句一致と意味的近さの両面で取りこぼしを減らし、RAG でモデルに渡す根拠の質を高められます。音声翻訳は音声、セマンティックセグメンテーションは画像、ワンホットは特徴量変換で、検索方式とは関係ありません。さらにセマンティックランカーで並べ替えると精度が上がります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声翻訳」音声翻訳は音声を認識して別言語に変換する機能であり、テキストの検索方式の名称ではありません。
- 「セマンティックセグメンテーション」セマンティックセグメンテーションは画像のピクセル単位の領域分けを指す技術であり、検索方式として存在しません。
- 「ワンホットエンコーディング」ワンホットエンコーディングはカテゴリデータを0/1ベクトルに変換する手法であり、検索方式の名称ではありません。
設問265
大きな画像から、最も注目度が高い領域を自動で判断してサムネイル用に切り抜きたい。Azure AI Vision(Foundry Tools)の機能として最も適切なものはどれか。
- スマートクロップ(Smart crop / サムネイル生成)(正解)
- 光学式文字認識(OCR)
- 話者認識
- 個人情報(PII)検出
解説
画像内の重要そうな領域(注目領域)を推定して自動的に切り抜くのが Azure AI Vision のスマートクロップ(smart cropping)で、見栄えの良いサムネイル生成に使えます。OCR は文字読み取り、話者認識は音声、PII検出はテキストの個人情報で、注目領域の切り抜きとは別機能です。Vision は分析だけでなくこうした実用的な画像処理も提供します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「光学式文字認識(OCR)」OCRは画像中の文字をテキストとして読み取る機能であり、注目度が高い領域を判断して切り抜く用途ではありません。
- 「話者認識」話者認識はAzure AI Speechが提供する音声中の話者を識別する機能であり、画像のトリミングとは無関係です。
- 「個人情報(PII)検出」PII(個人情報)検出はテキスト中の氏名や住所などを識別する機能であり、画像の注目領域を切り抜く機能とは別です。
設問266
Foundry SDK(Python)で AIProjectClient を作成してプロジェクトに接続する。コードに渡す必要がある情報の組み合わせとして正しいものはどれか。
- サブスクリプションIDとリソースグループ名
- プロジェクトのエンドポイントと認証用の資格情報(正解)
- モデルのデプロイ名と temperature の値
- ストレージアカウントの接続文字列とコンテナー名
解説
AIProjectClient には endpoint(プロジェクトエンドポイント)と credential(DefaultAzureCredential などの資格情報)を渡します。サブスクリプションIDやストレージの接続文字列は不要で、モデルのデプロイ名や temperature は接続後にモデルを呼び出す段階で指定するものです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「サブスクリプションIDとリソースグループ名」サブスクリプションIDやリソースグループ名はAzureリソースの管理情報であり、Foundry SDKのプロジェクトクライアント作成に直接渡す引数ではありません。
- 「モデルのデプロイ名と temperature の値」デプロイ名やtemperatureはプロジェクトに接続した後でモデルを呼び出す段階で指定するものであり、クライアント作成時の引数ではありません。
- 「ストレージアカウントの接続文字列とコンテナー名」ストレージアカウントの接続文字列はデータの読み書きに使うものであり、Foundry プロジェクトへの接続情報とは別です。
設問267
生成AIアプリの設計で「AIが生成した内容であることを利用者に明示する」「AIの限界を伝える」「重要な操作の前に確認を促す」といった指針を取り入れたい。これらは主にどの責任あるAI原則を実践面で支えるか。
- 公平性のみ
- 透明性(と、利用者が安心して使えるための設計配慮)(正解)
- 収益性
- 拡張性
解説
『AI生成である旨の明示』『限界の提示』『重要操作前の確認』は、利用者が仕組みと限界を理解して使えるようにする取り組みで、透明性を実践面で支えます(人間とAIの相互作用に関する設計指針として整理されます)。収益性・拡張性は6原則に含まれず、公平性は偏りの是正が焦点で観点が異なります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「公平性のみ」公平性は偏りのない扱いを保証する原則であり、AI生成であることの明示や限界の伝達という「仕組みの理解促進」とは焦点が異なります。
- 「収益性」収益性は責任あるAIの6原則(公平性・信頼性と安全性・プライバシーとセキュリティ・包括性・透明性・説明責任)に含まれない概念です。
- 「拡張性」拡張性も6原則に含まれず、システムの技術的なスケールに関する概念であり、利用者への情報開示とは無関係です。
設問268
経理部門が、受け取った大量の領収書から「店名・日付・合計金額・税額」を自動でデータ化したい。一から学習させず、すぐ使える方法として最も適切なものはどれか。
- Azure AI Speech で読み上げさせる
- Azure AI Vision の画像分類でレシートか否かを判定する
- Azure AI Language の感情分析にかける
- Azure Content Understanding の領収書向け事前構築アナライザー(prebuilt-receipt)を使う(正解)
解説
Content Understanding には請求書(prebuilt-invoice)・領収書(prebuilt-receipt)・身分証明書(prebuilt-idDocument)などの事前構築アナライザーがあり、学習なしで定番項目を構造化抽出できます。画像分類は「レシートかどうか」を判定するだけで項目は取れず、感情分析や読み上げは用途が異なります。独自帳票にはカスタムアナライザーを作るという選択肢も覚えておきます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Speech で読み上げさせる」読み上げはテキストを音声に変換する機能であり、領収書から店名や金額などの項目値を構造化データとして取り出すことはできません。
- 「Azure AI Vision の画像分類でレシートか否かを判定する」画像分類は「これはレシートか否か」を判定するだけであり、店名や合計金額などの個々の項目値を抽出する機能はありません。
- 「Azure AI Language の感情分析にかける」感情分析はテキストのポジティブ/ネガティブを判定する機能であり、領収書から日付や金額を抽出する用途ではありません。
設問269
開発者がエディタ上で、書きかけのコードの続きを自動で提案・補完してもらいたい。この用途に該当するツールはどれか。
- Azure AI Document Intelligence
- Azure AI Translator
- GitHub Copilot(正解)
- Azure AI Anomaly Detector
解説
エディタ内で次に来そうなコードを予測して提案するのが GitHub Copilot で、内部では GPT 系の大規模言語モデルが補完を担います。Translator は翻訳、Document Intelligence は帳票抽出、Anomaly Detector は異常検知で、コード補完の用途ではありません。生成AIの実応用例としてコード補完が問われることがあります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Document Intelligence」Azure AI Document Intelligenceは文書(請求書・フォームなど)から項目を抽出する情報抽出サービスであり、エディタでのコード補完は行いません。
- 「Azure AI Translator」Azure AI Translatorはテキストを別言語に翻訳するサービスであり、コードの続きを予測して提案する機能はありません。
- 「Azure AI Anomaly Detector」Azure AI Anomaly Detectorは時系列データの異常を検知するサービスであり、コード補完とは無関係です。
設問270
Foundry ポータルでエージェントを作成する際に設定する「指示(instructions)」の役割として最も適切なものはどれか。
- 会話のたびに利用者が入力する質問文そのもの
- エージェントの役割・振る舞い・制約を定め、毎回の会話で一貫した応答をさせる(正解)
- エージェントが検索対象とする社内文書の保存場所
- 応答1回あたりに使える最大トークン数
解説
instructions はエージェントの役割・口調・制約を定めるシステムプロンプトに相当し、一度設定すれば毎回指示を送り直さなくても一貫した振る舞いを保てます。利用者の質問は会話の入力、文書の保存場所はナレッジ、トークン上限はモデルの構成パラメータで指定するものです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「会話のたびに利用者が入力する質問文そのもの」利用者の入力はユーザーメッセージであり、一度設定すれば継続的に効く instructions(指示)とは別のものです。
- 「エージェントが検索対象とする社内文書の保存場所」文書の保存場所はナレッジ(knowledge)として設定するものであり、エージェントの役割や振る舞いを定める instructions ではありません。
- 「応答1回あたりに使える最大トークン数」トークン数の上限はモデルのパラメータとして設定するものであり、エージェントの役割や口調を定める instructions ではありません。
設問271
生成AIアプリの開発で、Azure OpenAI と Microsoft Foundry の関係として最も適切なものはどれか。
- 両者は同一サービスの新旧名称にすぎない
- Microsoft Foundry は音声合成専用で、生成AIには使えない
- Azure OpenAI はモデルを提供せず、ストレージのみを提供する
- Azure OpenAI は Foundry Models の一部としてモデルを提供し、Microsoft Foundry はモデル選定・評価・デプロイ・エージェント開発・監視まで束ねる統合基盤である(正解)
解説
Azure OpenAI は GPT などのモデルそのものを提供し、Microsoft Foundry はそれらを含むモデルの探索・評価・デプロイ・エージェント開発・監視を一元化する統合基盤です。両者は別物(新旧名称の関係ではなく、旧称 Azure AI Foundry の現名称が Microsoft Foundry)で、Foundry は音声専用でもストレージでもありません。「部品(モデル)と工房(統合基盤)」の関係と捉えると整理しやすいです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「両者は同一サービスの新旧名称にすぎない」Azure OpenAI はモデルを提供するサービス、Microsoft Foundry は統合開発基盤であり、役割が異なる別のサービスです(Microsoft Foundryの旧称はAzure AI Foundry)。
- 「Microsoft Foundry は音声合成専用で、生成AIには使えない」Microsoft Foundry はモデルカタログ・エージェント・評価など生成AIアプリ開発全体を支える統合基盤であり、音声合成専用ではありません。
- 「Azure OpenAI はモデルを提供せず、ストレージのみを提供する」Azure OpenAI は GPT 系のモデルを提供するサービスであり、ストレージ専用ではありません。
設問272
近年の高品質な画像生成(テキストから画像)でよく用いられる生成モデルの技術系統として、最も代表的なものはどれか。
- 決定木
- k-means クラスタリング
- 拡散モデル(Diffusion model)(正解)
- 線形回帰
解説
テキストからの高品質な画像生成では、ノイズから徐々に画像を整えていく拡散モデル(Diffusion model)が広く使われます(GAN などもありますが、近年の主流の一つが拡散モデルです)。決定木・k-means・線形回帰はいずれも従来型の予測やクラスタリングの手法で、新しい画像を生み出す生成モデルではありません。『新規生成=生成モデル、予測・分類=従来手法』の区別が要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「決定木」決定木は分類や回帰に使う従来の機械学習モデルであり、テキストから新しい画像を生み出す生成モデルではありません。
- 「k-means クラスタリング」k-meansクラスタリングはデータを似た特徴のグループに分ける教師なし学習手法であり、画像を新規に生成するものではありません。
- 「線形回帰」線形回帰は連続値を予測する統計・機械学習モデルであり、画像コンテンツを生成する技術ではありません。
設問273
カスタム文書アナライザーのフィールド定義に "Summary": { "type": "string", "method": "generate" } という記述がある。この method 指定の意味として正しいものはどれか。
- Summary の値を、文書に書かれている文をそのまま抜き出して設定する
- Summary の値を、あらかじめ定義した候補リストの中から1つ選んで設定する
- Summary の値を、文書の内容をもとに生成AIが新しく作り出して設定する(正解)
- Summary という名前の文書ファイルを新規に生成して保存する
解説
method: generate は、要約のように入力コンテンツをもとに新しい値を生成してフィールドへ設定する指定です。記載どおりの値の抜き出しは extract、定義済み候補(enum)からの選択は classify を使い分けます。新しいファイルを作成する機能ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Summary の値を、文書に書かれている文をそのまま抜き出して設定する」文書内の既存テキストをそのまま抜き出す操作は method: extract(抽出)であり、generate(生成)とは異なります。
- 「Summary の値を、あらかじめ定義した候補リストの中から1つ選んで設定する」定義済みの候補リストから選ぶのは method: classify(分類)であり、generate とは異なります。
- 「Summary という名前の文書ファイルを新規に生成して保存する」フィールドスキーマの method は抽出値の生成方法を指定するものであり、新しいファイルを作成・保存するオプションではありません。
設問274
個々人のデータを分析に使いつつ、特定個人の情報が結果から復元されにくいよう、統計にノイズを加えるなどして privacy を守る技術的アプローチを一般に何と呼ぶか。
- 差分プライバシー(Differential privacy)(正解)
- ワンホットエンコーディング
- セマンティックセグメンテーション
- バウンディングボックス
解説
集計に統計的ノイズを加えるなどして、個人の有無が結果に与える影響を抑え、特定個人の情報を保護するのが差分プライバシー(Differential privacy)です。責任あるAIの『プライバシーとセキュリティ』を支える代表的手法です。ワンホット・セグメンテーション・バウンディングボックスはそれぞれ特徴量変換や画像処理で、プライバシー保護技術ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ワンホットエンコーディング」ワンホットエンコーディングはカテゴリ値を0/1の二値ベクトルに変換する特徴量表現の手法であり、個人情報の保護技術ではありません。
- 「セマンティックセグメンテーション」セマンティックセグメンテーションは画像のピクセル単位で領域をクラス分けするコンピュータービジョン技術であり、プライバシー保護とは無関係です。
- 「バウンディングボックス」バウンディングボックスは物体検出で対象の位置を示す矩形枠であり、個人データの保護技術ではありません。
設問275
プロンプトに例を一切示さず、指示だけを与えてタスクを実行させる手法を何と呼ぶか。例:「次の文を要約して」とだけ伝える。
- Zero-shot プロンプティング(正解)
- Few-shot プロンプティング
- ファインチューニング
- RAG
解説
例を示さず指示のみで実行させるのが Zero-shot プロンプティングです。少数の例を添えてから本題を与えるのが Few-shot で、例の有無が両者の違いです。ファインチューニングは重みの再学習、RAG は外部文書の検索による根拠付けで、プロンプト内の例示の有無とは別の手法です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Few-shot プロンプティング」Few-shot は少数の「例(サンプル)」をプロンプト内に添えてから本題を与える手法であり、例を一切示さない Zero-shot とは「例の有無」で明確に区別されます。
- 「ファインチューニング」ファインチューニングはモデルの重みを追加データで再学習させる手法であり、プロンプト内の例示の有無とは全く別のアプローチです。
- 「RAG」RAG は外部文書を検索して根拠としてモデルに渡す仕組みであり、プロンプト内に例を与えるかどうかという話とは無関係の手法です。
設問276
学習済みのモデルに新しいデータを入力し、予測や分類などの結果を得る処理(モデルを「使う」段階)を一般に何と呼ぶか。
- 推論(Inference)(正解)
- 学習(Training)
- ラベル付け(Labeling)
- クラスタリング(Clustering)
解説
学習済みモデルに入力を与えて結果を得る「使う」段階が推論(Inference)です。学習(Training)はモデルを作る段階、ラベル付けは教師データを用意する作業、クラスタリングは教師なしの群分けで、いずれも「学習済みモデルで予測する処理」そのものではありません。学習と推論を分けて捉えるのが基礎の整理です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「学習(Training)」学習(Training)はデータをもとにモデルの重みを構築する段階であり、できあがったモデルに入力を与えて結果を得る「使う」段階(推論)とは逆のフェーズです。
- 「ラベル付け(Labeling)」ラベル付けは教師あり学習のために入力データに正解を付ける前処理作業であり、学習済みモデルで予測する操作ではありません。
- 「クラスタリング(Clustering)」クラスタリングは正解ラベルなしでデータを似た者同士に自動グループ化する手法であり、学習済みモデルで入力に対する予測結果を得る処理とは異なります。
設問277
カタログで見つけたモデルをデプロイする前に、そのモデルの説明・バージョン情報・ベンチマーク結果・ライセンス条件をまとめて確認したい。参照する場所として最も適切なものはどれか。
- Azure portal のコスト分析画面
- モデルカード(カタログ内のモデル詳細ページ)(正解)
- プロジェクトの接続(connections)一覧
- エージェントプレイグラウンドのトレース画面
解説
モデルカードには概要(Quick facts)に加えて Details・Benchmarks・Deployments・License のタブがあり、デプロイ前にモデルの素性を確認できます。コスト分析は料金、接続一覧は外部リソースとの連携、トレース画面はエージェント実行の追跡のための場所です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure portal のコスト分析画面」コスト分析画面はAzureリソースの利用費用を確認する場所であり、モデルの説明・ベンチマーク・ライセンス情報は掲載されていません。
- 「プロジェクトの接続(connections)一覧」接続一覧はプロジェクトからストレージやAI Searchなど外部リソースへの連携設定を管理する場所であり、モデルの詳細情報を確認する目的には合いません。
- 「エージェントプレイグラウンドのトレース画面」エージェントプレイグラウンドのトレース画面はエージェントの実行ステップを追跡・デバッグするものであり、デプロイ前のモデル情報(概要・ライセンス等)を確認する場所ではありません。
設問278
AIが下した判断について、最終的に人間が責任を負い、ガバナンスの枠組みを整える。これは責任あるAIのどの原則に当てはまるか。
- 透明性
- 説明責任(正解)
- 信頼性と安全性
- 公平性
解説
AIの結果に対して人間が責任を持ち統制する仕組みは説明責任(Accountability)です。透明性は「判断の仕組みを理解できるようにする」ことで、責任の所在とは別の原則です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「透明性」透明性はAIの判断根拠を理解・説明できる状態にする原則であり、誰が結果に責任を負うかを定める「説明責任」とは別の概念です。
- 「信頼性と安全性」信頼性と安全性は想定外の状況でもAIが安全に機能し続けることを目指す原則であり、人間がガバナンスの枠組みを整えて責任を負うことを指す説明責任とは区別されます。
- 「公平性」公平性はすべての人を偏りなく扱う原則であり、人間がAIの判断に対して責任を持ち統制の仕組みを設ける「説明責任」とは異なる観点です。
設問279
Azure OpenAI Service のコンテンツフィルターについて、誤っている説明はどれか。
- 暴力・憎悪・性的・自傷などのカテゴリで入力と出力の両方を評価できる
- 深刻度のしきい値を調整して、どの程度からブロックするか変えられる
- 有害コンテンツの検出を担う安全機能である
- ハルシネーション(事実誤り)を必ずゼロにすることを保証する機能である(正解)
解説
コンテンツフィルターは有害カテゴリの検出・抑制を行う安全機能であり、事実の正しさ(ハルシネーション)を保証するものではありません(この記述が誤り)。事実性の担保には RAG やグラウンディング、人間のレビューを併用します。残り3つはフィルターの正しい説明です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「暴力・憎悪・性的・自傷などのカテゴリで入力と出力の両方を評価できる」コンテンツフィルターが暴力・憎悪・性的・自傷などのカテゴリで入力と出力の両方を評価できるのは正しい説明であり、誤りの記述を選ぶこの問いの答えにはなりません。
- 「深刻度のしきい値を調整して、どの程度からブロックするか変えられる」深刻度のしきい値を調整してブロックの強さを変えられるのはコンテンツフィルターの実際の機能を正確に説明しており、誤りの記述ではありません。
- 「有害コンテンツの検出を担う安全機能である」有害コンテンツの検出・抑制を担う安全機能であることはコンテンツフィルターの正しい説明であるため、誤りとして選ぶことはできません。
設問280
チャット API の呼び出しコードに、response_format として "type": "json_schema" とスキーマ定義、および "strict": true を渡す記述がある。この指定の目的はどれか。
- 応答の生成速度を最優先するモードに切り替える
- 応答に使われた出力トークンを課金対象から除外する
- 認証方式を API キーから Microsoft Entra ID に変更する
- 定義した JSON スキーマに厳密に従った形式で応答を生成させる(正解)
解説
response_format に json_schema と strict: true を指定するのは構造化出力の有効化で、モデルの応答を定義したスキーマに厳密に従わせるためのものです。生成速度の優先モードやトークンの課金免除を行う設定ではなく、認証方式はクライアント作成時の資格情報で決まるためこの指定とは無関係です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「応答の生成速度を最優先するモードに切り替える」response_format の json_schema 指定は出力の構造を制御するものであり、生成速度を最優先するモードへの切り替えは行いません。
- 「応答に使われた出力トークンを課金対象から除外する」この指定は応答の形式を定めるもので、出力トークンを課金対象から除外する機能はそもそも存在しません。
- 「認証方式を API キーから Microsoft Entra ID に変更する」認証方式はクライアント作成時の資格情報(APIキーや Entra ID トークン)で決まる設定であり、response_format パラメータとは無関係です。
設問281
「質問に回答を返すだけの生成AIチャット」と「エージェントAI」を分ける本質的な違いの説明として最も適切なものはどれか。
- エージェントAIは応答の生成に言語モデルを使わず、ルールエンジンだけで動作する
- 生成AIチャットは文章を扱えるが、エージェントAIは数値データしか扱えない
- 両者の違いはトークン課金の体系だけで、実現できることは同じである
- エージェントAIはツールの利用や状況に応じた行動により、応答の生成にとどまらずタスクの遂行まで自律的に進められる(正解)
解説
エージェントは言語モデル(頭脳)・指示・ツールを組み合わせ、情報へアクセスするナレッジツールやメール送信などのアクションツールで行動し、タスクの完了まで自律的に進められる点が本質的な違いです。エージェントも中核には言語モデルを使い、自然言語を扱えますし、課金体系の違いが定義ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「エージェントAIは応答の生成に言語モデルを使わず、ルールエンジンだけで動作する」エージェントAIも中核に大規模言語モデルを使っており、ルールエンジンだけで動作する従来型の自動化システムとは異なります。
- 「生成AIチャットは文章を扱えるが、エージェントAIは数値データしか扱えない」エージェントAIも言語モデルの能力を持つため自然言語を扱えます。数値データしか扱えないという説明は誤りです。
- 「両者の違いはトークン課金の体系だけで、実現できることは同じである」両者を分ける本質はツール利用・自律的なタスク遂行の有無であり、課金体系の違いだけが差異ではありません。
設問282
マーケティング担当が「既存の商品写真の一部を、文章の指示に従って自然に描き変えたい(例:背景を夜景に変える)」と考えている。現行の画像生成モデルが一般にこの種の編集を行える理由として、最も適切なものはどれか。
- 音声をテキストに変換する機能を内蔵しているから
- テキストの指示に基づいて画像を生成・編集(既存画像の部分的な描き変え)できるから(正解)
- 顔を登録済み人物と照合できるから
- 時系列データの異常を検出できるから
解説
gpt-image-1 系などの画像生成モデルは、テキスト指示からの新規画像の生成に加え、既存画像の一部を指示に従って描き変える編集にも対応します。音声→テキストは音声認識モデル、顔照合や異常検知は別領域の機能で、画像の生成・編集とは関係ありません。『文章で画像を作る・直す』が画像生成モデルの守備範囲です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声をテキストに変換する機能を内蔵しているから」音声をテキストに変換するのは音声認識(Speech to Text)の機能であり、テキスト指示から画像を生成・編集する画像生成モデルの説明ではありません。
- 「顔を登録済み人物と照合できるから」顔照合は人物識別のためのコンピュータービジョン機能であり、テキスト指示で画像を生成・編集する画像生成モデルの機能ではありません。
- 「時系列データの異常を検出できるから」時系列データの異常検知は機械学習の別分野の機能であり、テキストを元に画像を生成・編集する画像生成モデルとは無関係です。
設問283
次のうち、Azure AI Speech ではなく Azure AI Language が担当する機能はどれか。
- テキスト読み上げ(Text to Speech)
- 音声からのテキスト変換(Speech to Text)
- キーフレーズ抽出(正解)
- 話者認識(Speaker Recognition)
解説
キーフレーズ抽出はテキスト解析機能なので Azure AI Language です。読み上げ・音声→テキスト・話者認識はいずれも Azure AI Speech の機能です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキスト読み上げ(Text to Speech)」テキスト読み上げ(Text to Speech)はAzure AI Speechが提供する音声合成機能であり、テキスト解析を担うAzure AI Languageの機能ではありません。
- 「音声からのテキスト変換(Speech to Text)」音声をテキストに変換するSpeech to TextもAzure AI Speechの主要機能であり、テキスト解析サービスであるLanguageの担当ではありません。
- 「話者認識(Speaker Recognition)」話者認識(Speaker Recognition)は誰が話しているかを識別するAzure AI Speechの機能であり、テキスト解析を担うLanguageとは役割が異なります。
設問284
Azure Speech SDK のコードに登場する SpeechConfig と AudioConfig の役割分担の説明として正しいものはどれか。
- SpeechConfig が音声の入力元を指定し、AudioConfig がサービスへの接続情報を指定する
- どちらも接続情報を指定するオブジェクトで、2回設定することで接続を冗長化する
- SpeechConfig がサービスへの接続と認証を、AudioConfig が音声の入力元(マイク・音声ファイルなど)を指定する(正解)
- SpeechConfig が認識結果を別言語へ翻訳し、AudioConfig が音量を自動調整する
解説
SpeechConfig はキーとエンドポイントによる接続・認証の構成を、AudioConfig はマイク・音声ファイル・ストリームといった音声の入出力元の指定を担い、両者を SpeechRecognizer などに渡して使います。役割が逆ではなく、同じ設定の二重化でも、翻訳や音量調整の仕組みでもありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「SpeechConfig が音声の入力元を指定し、AudioConfig がサービスへの接続情報を指定する」SpeechConfigとAudioConfigの役割が入れ替わっています。接続・認証を設定するのがSpeechConfigで、音声の入力元を指定するのがAudioConfigです。
- 「どちらも接続情報を指定するオブジェクトで、2回設定することで接続を冗長化する」2つのオブジェクトは同じ接続情報を二重に設定するためのものではなく、それぞれ「接続・認証設定」と「音声の入出力元指定」という異なる役割を担います。
- 「SpeechConfig が認識結果を別言語へ翻訳し、AudioConfig が音量を自動調整する」SpeechConfigはサービスへの接続設定、AudioConfigは音声の入力元指定であり、翻訳処理や音量自動調整を行う仕組みではありません。
設問285
1枚の画像に犬が写っているか猫が写っているか、画像全体に対して1つのラベルを付けたい。最も基本的で適したタスクはどれか。
- 光学式文字認識(OCR)
- 物体検出
- セマンティックセグメンテーション
- 画像分類(正解)
解説
画像全体を1つのカテゴリに振り分けるのは画像分類です。位置や領域を求める必要がある場合は物体検出やセグメンテーションを使います。画像分類は、Azure AI Vision(Foundry Tools)のタグ付けやマルチモーダルモデルの画像理解の土台となる考え方です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「光学式文字認識(OCR)」OCRは画像内の文字をテキストとして読み取る機能であり、「犬か猫か」のように画像全体のカテゴリを判定する分類タスクではありません。
- 「物体検出」物体検出は画像内の物体の位置(バウンディングボックス)と種類を同時に特定するもので、画像全体に1つのラベルを付ける基本的な分類よりも多い情報を出力します。
- 「セマンティックセグメンテーション」セマンティックセグメンテーションはピクセルごとにカテゴリを判別する詳細な処理であり、画像全体に1つのラベルを付ける分類より高度な分析です。
設問286
大規模言語モデル単体に社内文書の質問をしても、学習時点に含まれない最新情報には答えられない。これを補うために Azure AI Search を組み合わせる狙いとして、最も適切なものはどれか。
- モデルの応答速度を物理的に最速化するため
- 質問に関連する最新の社内文書を検索して取り出し、回答の根拠としてモデルに渡すため(正解)
- モデルの重みを毎回その場で再学習するため
- 画像から顔を検出するため
解説
LLM は学習時点以降や社内固有の情報を持たないため、Azure AI Search で関連文書を検索・取得し、それを根拠としてモデルに渡す(RAG)ことで最新・固有の情報に基づく回答ができます。応答の物理的高速化や毎回の再学習が狙いではなく、顔検出はCVで無関係です。『検索=AI Search、生成=LLM』の補完関係が要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルの応答速度を物理的に最速化するため」Azure AI Searchはデータ検索サービスであり、モデルの応答生成を物理的に高速化する仕組みではありません。
- 「モデルの重みを毎回その場で再学習するため」モデルの重みをその場で再学習(ファインチューニング)するのはRAGとは別の手法であり、検索で外部文書を取得してモデルに渡す構成とは根本的に異なります。
- 「画像から顔を検出するため」顔検出はコンピュータービジョンの機能であり、LLMの知識不足を外部文書検索で補うAzure AI Searchの目的とは無関係です。
設問287
RAGアプリの構築で、モデルカタログから「検索用に文書をベクトル化するモデル」と「検索結果をもとに回答を生成するモデル」を用意する。役割分担として正しいものはどれか。
- ベクトル化も回答の生成も、1つのチャットモデルにまとめて任せるのが標準構成である
- ベクトル化には埋め込み(embeddings)モデルを、回答の生成にはチャットモデルを、それぞれデプロイして使い分ける(正解)
- ベクトル化には画像生成モデルを、回答の生成には埋め込みモデルを使う
- ベクトル化にも回答の生成にも、同じ埋め込みモデル1つを使う
解説
埋め込みモデルは意味を表すベクトル表現の生成に特化した種類で、回答文の生成はチャット(生成)モデルが担うため、2種類をそれぞれデプロイして使い分けるのが標準構成です。埋め込みモデルは回答文を生成できないため回答側には使えず、ベクトル化を画像生成モデルやチャットモデル1本に任せる構成は標準ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ベクトル化も回答の生成も、1つのチャットモデルにまとめて任せるのが標準構成である」埋め込みモデルはベクトル表現を生成するもので回答文の生成はできないため、1種類のチャットモデルで全て賄う構成は標準的なRAG設計ではありません。
- 「ベクトル化には画像生成モデルを、回答の生成には埋め込みモデルを使う」画像生成モデルは画像の出力に特化したモデルで文書のベクトル化には使わず、埋め込みモデルは回答文を生成しないため、この組み合わせは役割の取り違えです。
- 「ベクトル化にも回答の生成にも、同じ埋め込みモデル1つを使う」埋め込みモデルは数値ベクトルを返すものであり回答文を生成しないため、ベクトル化と回答生成を同一の埋め込みモデル1つで賄うことはできません。
設問288
Microsoft Foundry の「Foundry Tools」の説明として最も適切なものはどれか。
- 開発者が自作したカスタム関数を登録して社内で共有するためのリポジトリ
- 音声・言語・視覚・Content Understanding など、事前構築済みのAI機能をアプリに組み込めるサービス群(旧称 Azure AI services)(正解)
- Foundry の利用料金を予測して予算超過を警告するコスト管理機能
- モデルの学習に使う GPU クラスターを構成・管理する機能
解説
Foundry Tools は Azure AI services の新名称で、Speech・Language・Vision・Content Understanding などの事前構築済みAI機能の集まりです。独自にモデルを作らなくても予測可能な性能のAI機能をアプリに組み込めます。カスタム関数の共有リポジトリ・コスト管理・GPU クラスター管理の機能ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「開発者が自作したカスタム関数を登録して社内で共有するためのリポジトリ」Foundry Toolsは事前構築済みのAI機能のサービス群であり、開発者が自作した関数を共有するためのリポジトリではありません。
- 「Foundry の利用料金を予測して予算超過を警告するコスト管理機能」コスト管理や予算超過の警告はAzureのコスト分析機能が担うものであり、AI機能の提供を目的とするFoundry Toolsの役割ではありません。
- 「モデルの学習に使う GPU クラスターを構成・管理する機能」GPUクラスターの構成・管理はAzure Machine LearningのコンピューティングリソースやAzure VMが担うものであり、Foundry Toolsはモデル学習基盤の管理を提供するサービスではありません。
設問289
音声で話しかけられた質問に、1つのデプロイ済みモデルだけで「内容理解から応答生成まで」を完結させたい。最も適した構成はどれか。
- テキスト専用チャットモデルに音声ファイルをそのまま送る
- 画像生成モデルに音声を入力する
- 音声対応のマルチモーダルモデルをデプロイし、音声プロンプトを直接入力する(正解)
- 埋め込みモデルだけで音声に応答する
解説
音声対応のマルチモーダルモデルなら、音声プロンプトの理解から応答の生成までを1つのモデルで完結できます。テキスト専用モデルは音声を直接受け取れず(その場合は音声認識でテキスト化してから渡す多段構成になる)、画像生成や埋め込みモデルは役割が異なります。『1モデルで完結=音声対応マルチモーダル』が要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキスト専用チャットモデルに音声ファイルをそのまま送る」テキスト専用チャットモデルは音声ファイルをそのまま受け取れないため、音声認識でテキスト化してから渡す多段構成になり「1つのモデルで完結」しません。
- 「画像生成モデルに音声を入力する」画像生成モデルは画像を出力するためのモデルであり、音声プロンプトの理解や応答生成を行う機能はありません。
- 「埋め込みモデルだけで音声に応答する」埋め込みモデルはテキストや画像のベクトル表現を生成するもので、音声の理解や自然言語での応答生成はできません。
設問290
文書に含まれる氏名・電話番号・住所などの個人情報を検出して伏字化(マスキング)したい。Azure AI Language のどの機能か。
- 感情分析
- 個人情報(PII)検出(正解)
- キーフレーズ抽出
- 要約
解説
個人を特定し得る情報を検出・マスキングするのはPII(個人を特定できる情報)検出機能です。プライバシー保護の前処理に使われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「感情分析」感情分析はテキストの感情極性(肯定・否定など)を判定する機能であり、氏名や電話番号などの個人情報を検出・マスキングする機能ではありません。
- 「キーフレーズ抽出」キーフレーズ抽出は文章の主要なトピックや概念を取り出す機能であり、個人を特定し得る情報を検出して伏字化する目的とは異なります。
- 「要約」要約は長い文章を短くまとめる機能であり、個人情報の検出やマスキングを行う機能ではありません。
設問291
vision 対応モデルに渡す画像の指定方法について、(a) Web上に公開されている画像、(b) 利用者の端末にあるローカルの画像ファイル、それぞれの渡し方として正しい組み合わせはどれか。
- (a) も (b) も、画像ファイルのローカルパスをそのまま文字列で渡す
- (a) は画像のURLを指定し、(b) は Base64 エンコードしたデータとしてリクエストに埋め込む(正解)
- (a) は Base64 エンコードが必須で、(b) はURLをそのまま指定する
- (a) も (b) も、事前に Azure Blob Storage へアップロードしなければ渡せない
解説
公開されている画像はそのURLを指定でき、ローカルのファイルは Base64 エンコードしたデータとしてリクエストに埋め込みます。ローカルパスの文字列はサービス側から参照できないため渡し方として成立せず、使い分けが逆でもありません。ストレージへのアップロードは公開URLを用意する一手段ではありますが、必須ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「(a) も (b) も、画像ファイルのローカルパスをそのまま文字列で渡す」ローカルファイルのパスはサービス側のサーバーから参照できないため、パス文字列をそのまま渡す方法は成立しません。
- 「(a) は Base64 エンコードが必須で、(b) はURLをそのまま指定する」公開画像とローカル画像の渡し方が逆です。公開画像はURLで指定し、ローカルファイルはBase64でエンコードして渡すのが正しい組み合わせです。
- 「(a) も (b) も、事前に Azure Blob Storage へアップロードしなければ渡せない」Blob Storageへのアップロードは公開URLを用意する手段の一つにすぎず、どちらのパターンでも必須ではありません(URLまたはBase64で対応できます)。
設問292
GPT のような大規模言語モデルが文章を生成する基本動作の説明として、最も適切なものはどれか。
- 音声の波形を直接編集して出力する
- あらかじめ用意された定型文をランダムに選んで並べるだけ
- 画像をピクセル単位で塗り分けて出力する
- 直前までの文脈をもとに「次に来る確率が最も高いトークン」を予測し、それを繰り返して文を作る(正解)
解説
LLM はこれまでの文脈から「次のトークン」を確率的に予測し、それを逐次繰り返して文章を生成します(次トークン予測)。定型文の単純なランダム選択ではなく、ピクセル塗り分け(画像)や波形編集(音声)とも異なります。この仕組みが、文脈に沿った自然な文の生成やハルシネーションの両方の背景にあります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声の波形を直接編集して出力する」音声波形の編集はTTSや音声合成モデルの処理であり、テキストを生成する大規模言語モデルの基本動作ではありません。
- 「あらかじめ用意された定型文をランダムに選んで並べるだけ」定型文をランダムに選ぶだけの仕組みは規則ベースのボットであり、文脈から次のトークンを確率的に予測するLLMの生成動作とは根本的に異なります。
- 「画像をピクセル単位で塗り分けて出力する」画像のピクセル塗り分けは画像生成モデルの動作であり、テキストを逐次生成する言語モデルの処理とは全く異なります。
設問293
チャット形式のLLM API で扱う3種類のメッセージ役割(ロール)と内容の対応として、正しいものはどれか。
- system=全体の方針指示、user=利用者の入力、assistant=モデルの応答(正解)
- system=利用者の入力、user=モデルの応答、assistant=全体の方針指示
- 3つとも同じ意味で交換可能である
- user=有害判定、assistant=課金、system=翻訳
解説
system はモデルの役割や方針を定める指示、user は利用者の入力、assistant はモデルの応答を表します。役割を入れ替えた選択肢や、課金・翻訳などに結び付ける選択肢は誤りです。会話の文脈はこれら3ロールの積み重ねで構成され、system が全体の振る舞いを固定します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「system=利用者の入力、user=モデルの応答、assistant=全体の方針指示」system・user・assistantの役割が全て入れ替わっており、実際の割り当て(systemが方針指示・userが利用者入力・assistantがモデル応答)と逆の対応になっています。
- 「3つとも同じ意味で交換可能である」3つのロールはそれぞれ明確に異なる目的を持ちます。systemは方針指示、userは利用者の発話、assistantはモデルの応答であり、交換可能ではありません。
- 「user=有害判定、assistant=課金、system=翻訳」user・assistant・systemのロールは利用者入力・モデル応答・全体方針の指示に対応しており、有害判定・課金・翻訳とは無関係です。
設問294
次の業務とAIワークロードの組み合わせのうち、最も適切なものはどれか。
- 工場ラインの画像から不良箇所を見つける ─ テキスト分析
- 問い合わせ文の要点を要約する ─ コンピュータービジョン
- 目標を与えると、必要なツールを使いながら自律的に複数ステップのタスクを進める ─ エージェントAI(正解)
- 売上の時系列から来月値を予測する ─ 生成AI
解説
目標に向けてツールを使いながら自律的にタスクを進めるのはエージェントAI(agentic AI)で、AI-901 で新設されたワークロード区分です。不良箇所の発見はコンピュータービジョン、文の要約はテキスト分析、時系列の数値予測は従来型の機械学習で、それぞれ提示された組み合わせは取り違えています。『業務→ワークロード』を正しく結ぶ総合確認問題です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「工場ラインの画像から不良箇所を見つける ─ テキスト分析」画像から不良箇所を見つけるのは視覚処理を担うコンピュータービジョン(CV)の領域であり、テキストを解析するテキスト分析ではありません。
- 「問い合わせ文の要点を要約する ─ コンピュータービジョン」問い合わせ文の要約はテキストを解析・変換するテキスト分析の典型例であり、画像・映像を解析するコンピュータービジョンの領域ではありません。
- 「売上の時系列から来月値を予測する ─ 生成AI」売上の時系列から将来値を予測するのは回帰・予測モデルを用いる従来型機械学習の領域であり、コンテンツを新規に生成する生成AIとは目的が異なります。
設問295
コールセンターの通話録音から「会話の要約」「通話の感情」「言及された人物」「通話カテゴリ」をまとめて取り出すアプリを最短で用意したい。Content Understanding での進め方として最も適切なものはどれか。
- 文字起こし・要約・感情分析の機能をそれぞれ別のサービスで個別に開発して連結する
- 録音済みファイルの処理には、リアルタイム音声認識のストリーミング実装が必須となる
- 通話後分析向けの事前構築アナライザー prebuilt-callCenter で録音ファイルを分析する(正解)
- 音声ファイルからのフィールド抽出は未対応のため、要約や感情の自動取得はあきらめる
解説
prebuilt-callCenter は通話後分析向けの事前構築アナライザーで、話者ロール付きの文字起こしに加えて要約・感情・言及された人物・通話カテゴリまで一括で生成します。機能ごとの個別開発の連結は工数が大きく、録音済みファイルにストリーミング実装は不要で、音声からのフィールド抽出は対応済みです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「文字起こし・要約・感情分析の機能をそれぞれ別のサービスで個別に開発して連結する」機能ごとに別サービスを開発して連結する構成も技術的には可能ですが、事前構築アナライザーで一括取得できるため「最短で用意する」方法には当たりません。
- 「録音済みファイルの処理には、リアルタイム音声認識のストリーミング実装が必須となる」prebuilt-callCenterは録音済みの音声ファイルをバッチで処理でき、リアルタイムのストリーミング実装は必須ではありません。
- 「音声ファイルからのフィールド抽出は未対応のため、要約や感情の自動取得はあきらめる」Content Understandingは音声ファイルからの要約・感情・人物・カテゴリのフィールド抽出に対応しており、諦める必要はありません。
設問296
データの保存場所に関する社内規程から、AIサービスを特定の地理的な場所(データセンターの所在地)で動かす必要がある。Azure リソース作成時に、これを決める設定はどれか。
- リージョン(Region)(正解)
- コンテキストウィンドウ
- 信頼度しきい値
- エポック数
解説
リソースを配置する地理的な場所を選ぶ設定がリージョン(Region)で、データの所在地や遅延、規制対応に関わります。Foundry リソースやモデルのデプロイでも、リージョン(やデプロイの種類)によって使えるモデル・機能が変わる点が実務に効きます。コンテキストウィンドウ・信頼度しきい値・エポック数は、いずれも配置場所の設定ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「コンテキストウィンドウ」コンテキストウィンドウはモデルが一度に処理できるトークン数の上限を指すもので、リソースを配置するデータセンターの所在地(リージョン)とは無関係です。
- 「信頼度しきい値」信頼度しきい値はAIの予測結果に対する確信度の閾値設定であり、リソースの地理的な配置場所を選ぶ設定ではありません。
- 「エポック数」エポック数は機械学習でデータを何周学習するかを指すパラメータであり、リソースをどの地域のデータセンターに配置するかの設定とは関係ありません。
設問297
Transformer が、それ以前の系列モデル(RNN など)と比べて大規模化しやすかった理由として、最も適切なものはどれか。
- 自己注意により系列を並列的に処理でき、長い文脈の関係も捉えやすいから(正解)
- 計算をまったく必要としないから
- テキストを画像に変換してから処理するから
- 1語ずつ順番にしか処理できず常に低速だから
解説
Transformer は自己注意機構で系列内の関係を並列的に計算でき、遠く離れた語の関連も捉えやすいため、大規模化・高速学習に向きます。計算が不要ということはなく、テキストを画像化するわけでもなく、1語ずつ逐次処理しか出来ないのは従来のRNN的な特徴で Transformer の利点とは逆です。並列処理と長距離依存の把握が要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「計算をまったく必要としないから」Transformerも自己注意機構による大規模な行列演算など膨大な計算を行っており、計算が不要という説明は誤りです。
- 「テキストを画像に変換してから処理するから」TransformerはテキストをそのままAttention機構で処理しており、テキストを画像に変換してから処理するわけではありません。
- 「1語ずつ順番にしか処理できず常に低速だから」1語ずつ順番にしか処理できないのはRNNなど以前のモデルの特徴であり、並列処理ができることがTransformerの利点とは逆の説明です。
設問298
Foundry ポータルを使い、モデルをアプリに組み込む前の実験を進める。作業の流れとして最も適切なものはどれか。
- ①アプリのコードを先に完成させる → ②モデルをデプロイ → ③プレイグラウンドで検証 → ④検証結果を破棄する
- ①プレイグラウンドでパラメータを調整 → ②モデルをデプロイ → ③システムプロンプトを調整 → ④アプリに組み込む
- ①モデルをデプロイ → ②プレイグラウンドでシステムプロンプトやパラメータを調整 → ③有効だった設定を確認 → ④同じプロンプトと設定値をアプリのコードに反映する(正解)
- ①モデルをデプロイ → ②本番アプリへ直接組み込む → ③利用者からの苦情でプロンプトを調整 → ④プレイグラウンドを後から確認する
解説
プレイグラウンドはデプロイ済みのモデルに対して開く実験環境のため、デプロイ→プレイグラウンドで調整→効果のあった設定をそのままコードに反映、という流れになります。デプロイ前にプレイグラウンドで調整する並びは成立せず、検証を後回しにして本番投入する流れは手戻りが大きくなります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「①アプリのコードを先に完成させる → ②モデルをデプロイ → ③プレイグラウンドで検証 → ④検証結果を破棄する」プレイグラウンドはデプロイ済みのモデルに対して実験する環境のため、アプリのコードを先に完成させてからデプロイするという手順は標準的な開発フローの逆です。また検証結果を破棄することに意義はありません。
- 「①プレイグラウンドでパラメータを調整 → ②モデルをデプロイ → ③システムプロンプトを調整 → ④アプリに組み込む」プレイグラウンドはモデルをデプロイした後に開くものであり、デプロイ前にパラメータ調整を行うという手順の並びは成立しません。
- 「①モデルをデプロイ → ②本番アプリへ直接組み込む → ③利用者からの苦情でプロンプトを調整 → ④プレイグラウンドを後から確認する」本番アプリへ先に組み込んで利用者の苦情でプロンプトを調整する手順は検証を後回しにするものであり、品質確保の観点から適切な開発フローではありません。
設問299
かつて「LUIS(Language Understanding)」や「QnA Maker」として提供されていた言語理解・質問応答の機能は、現在どのサービスに統合されているか。
- Azure AI Language(会話言語理解・質問応答)(正解)
- Azure AI Vision
- Azure Blob Storage
- Azure Virtual Network
解説
LUIS は会話言語理解(CLU)として、QnA Maker は質問応答(Question Answering)として、いずれも Azure AI Language(Foundry Tools)に統合されています。旧サービス単体としては既に退役(retired)扱いです。Azure AI Vision は画像、Blob Storage は保存、VNet はネットワークで、言語理解とは無関係です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Vision」Azure AI Visionは画像分類・物体検出・OCRなどの視覚処理サービスであり、言語理解や質問応答機能の統合先ではありません。
- 「Azure Blob Storage」Azure Blob Storageはファイルの保存・配信サービスであり、LUISやQnA Makerの機能が統合されたサービスではありません。
- 「Azure Virtual Network」Azure Virtual Networkはクラウドリソースのネットワーク分離に使うインフラサービスであり、言語理解・質問応答の機能とは無関係です。
設問300
Microsoft Foundry で、作った生成AIアプリが「期待どおりの品質の回答を返すか」を、テスト用データで一括して測り比較したい。これに該当する機能はどれか。
- 評価(Evaluation)(正解)
- 顔検出
- ワンホットエンコーディング
- バックグラウンド除去
解説
テスト用データに対して応答の品質を測り、プロンプトやモデルの良し悪しを比較するのが Microsoft Foundry の評価(Evaluation)機能です。顔検出はCV、ワンホットは特徴量変換、背景除去は画像加工で、生成AIアプリの品質測定とは関係ありません。「作る→評価する→改善する」の評価フェーズに当たります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「顔検出」顔検出はAzure AI Visionが提供するコンピュータービジョン機能であり、生成AIアプリの回答品質をテストデータで測定する評価機能ではありません。
- 「ワンホットエンコーディング」ワンホットエンコーディングはカテゴリデータを数値ベクトルに変換する前処理手法であり、生成AIの応答品質を評価・比較するものではありません。
- 「バックグラウンド除去」バックグラウンド除去はAzure AI Visionの画像処理機能であり、テスト用データに対する生成AIアプリの回答品質測定とは無関係です。
設問301
埋め込み(Embedding)を使ったベクトル検索で、2つの文の「意味の近さ」を測る指標としてよく使われるものはどれか。
- RMSE
- 適合率(Precision)
- コサイン類似度(ベクトル間の角度に基づく類似度)(正解)
- エポック数
解説
埋め込みベクトル同士の向きの近さで意味的類似度を測るのがコサイン類似度で、ベクトル検索やRAGの根拠文書探索に使われます。適合率は分類、RMSE は回帰の指標、エポック数は学習回数で、意味の近さの尺度ではありません。意味が近い文ほどベクトルの方向が揃う、という直感で押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「RMSE」RMSEは回帰タスクで予測値と実測値の差の大きさを測る評価指標であり、埋め込みベクトル間の意味的類似度を測る尺度ではありません。
- 「適合率(Precision)」適合率(Precision)は分類タスクで陽性と予測した中に本当の陽性がどれだけ含まれるかを示す指標であり、ベクトルの向きの近さで意味の距離を測るものではありません。
- 「エポック数」エポック数は機械学習でトレーニングデータを何周学習するかを指すもので、生成されたベクトル同士の類似度を測る指標ではありません。
設問302
音声対応マルチモーダルモデルの呼び出しで、応答をテキストと音声の両方で受け取りたい。指定するパラメータとして正しいものはどれか。
- temperature を最大値に上げる
- modalities に ["text", "audio"] を指定し、audio パラメータで声と音声形式を設定する(正解)
- max_tokens を音声の再生秒数に合わせて設定する
- stream を False にすると自動的に音声も返るようになる
解説
応答に含めるモダリティは modalities パラメータで指定し、["text", "audio"] とすればテキストと音声の両方を受け取れます。音声の声や形式(wav など)は audio パラメータで設定します。temperature は生成のランダム性、max_tokens は生成量の上限、stream は逐次配信の制御であり、応答に音声を含めるかどうかの指定ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「temperature を最大値に上げる」temperatureは生成のランダム性(多様性)を制御するパラメータであり、応答に音声を含めるかどうかを指定するものではありません。音声出力の有無は modalities パラメータで指定します。
- 「max_tokens を音声の再生秒数に合わせて設定する」max_tokensは生成するトークン数の上限を制御するパラメータであり、応答にテキストと音声の両方を含めるモダリティの指定とは無関係です。
- 「stream を False にすると自動的に音声も返るようになる」streamは応答を逐次配信(ストリーミング)するかどうかを制御するパラメータであり、音声出力の有無を指定する設定ではありません。
設問303
次のうち、Azure AI Vision の定型分析ではなく、デプロイ済みのマルチモーダルモデルを使うのが最も適している場面はどれか。
- 風景写真にタグ(海・山・空など)を付ける
- 画像を見せて「この機械の使い方を説明して」のような自由な質問に文章で答えさせる(正解)
- 看板の写真から文字を読み取る
- 商品棚の画像から商品をバウンディングボックスで検出する
解説
画像をプロンプトに含めて自由形式の質問に答えさせるのは、視覚入力に対応したマルチモーダルモデル(GPT系など)の得意分野です。タグ付け・OCR・物体検出のような決まった出力形式の定型分析は Azure AI Vision(Foundry Tools)が向きます。『定型の分析か、自由な対話的理解か』で使い分けるのが AI-901 流の整理です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「風景写真にタグ(海・山・空など)を付ける」タグ付けのような定型的な分類タスクはAzure AI Vision(Foundry Tools)が効率的に対応する分野であり、マルチモーダルモデルを使うより適した選択肢があります。
- 「看板の写真から文字を読み取る」OCRは画像内の文字をテキストとして読み取る定型タスクであり、Azure AI VisionのOCR機能が適します。自由な質問への応答とは目的が異なります。
- 「商品棚の画像から商品をバウンディングボックスで検出する」バウンディングボックスを使った物体検出は位置情報を出力する定型タスクであり、Azure AI Visionが対応する分野です。自由形式の問答を行うマルチモーダルモデルの強みとは異なります。
設問304
Microsoft Foundry で GPT 系モデルをアプリから API 経由で利用するには、まず利用したいモデルをリソース内で使える状態にする必要がある。この操作を一般に何と呼ぶか。
- モデルのデプロイ(deployment)(正解)
- モデルのクラスタリング
- モデルのトークン化
- モデルの正規化
解説
選んだモデルを呼び出せる状態にして固有の名前(デプロイ名)を付ける操作がデプロイ(deployment)で、API や SDK はこのデプロイ名を指定して呼び出します。クラスタリングは群分け、トークン化はテキスト分割、正規化は前処理で、モデルを使える状態にする操作ではありません。「使う前にデプロイ」という手順が問われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルのクラスタリング」クラスタリングはデータを似た者同士にグループ分けする機械学習手法であり、モデルをAPI経由で呼び出せる状態にする操作とは無関係です。
- 「モデルのトークン化」トークン化はテキストをモデルが処理できる最小単位(トークン)に分割する前処理であり、モデルをデプロイして呼び出せる状態にする操作ではありません。
- 「モデルの正規化」正規化はデータの値を一定の範囲に揃える前処理手法であり、モデルをデプロイしてAPIで使える状態にすることとは無関係です。
設問305
画像生成APIの呼び出しで、生成画像の解像度と、品質と速度・コストのバランスをそれぞれ制御したい。指定するパラメータの組み合わせとして正しいものはどれか。
- size(例: 1024x1024)と quality(low / medium / high)(正解)
- temperature と top_p
- modalities と voice
- previous_response_id と instructions
解説
生成画像の解像度は size(1024x1024 など)で、品質と速度・コストのトレードオフは quality(low / medium / high)で制御します。temperature や top_p はテキスト生成のランダム性、modalities や voice は音声応答の設定、previous_response_id や instructions は会話の文脈やシステムプロンプトのパラメータで、画像の解像度・品質の指定には使いません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「temperature と top_p」temperature と top_p はテキスト生成のランダム性・多様性を調整するパラメータであり、画像の解像度や品質の制御には無関係です。
- 「modalities と voice」modalities と voice は音声応答の出力形式と声の種類を設定するパラメータで、画像生成の制御には使いません。
- 「previous_response_id と instructions」previous_response_id は会話の文脈継続のため、instructions はシステムプロンプトにあたる設定であり、どちらも画像の解像度や品質を指定するパラメータではありません。
設問306
RAG構成のチャットで、回答とあわせて「どの社内文書のどこを根拠にしたか」という出典(引用)を併記したい。これが利用者にとって持つ主な意義として、最も適切なものはどれか。
- 回答の温度(temperature)を自動的に下げられる
- モデルの重みを更新できる
- 回答が根拠に基づくこと(グラウンディング)を確認でき、事実性の検証がしやすくなる(正解)
- トークン数を必ずゼロにできる
解説
出典(引用)の併記は、回答が信頼できる根拠に結び付いていること=グラウンディングを利用者が確認でき、事実性の検証や誤りの発見を容易にします。出典表示は temperature の制御や重みの更新、トークン削減を行うものではありません。RAGの価値である『根拠に基づく回答』を可視化する実務的工夫です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「回答の温度(temperature)を自動的に下げられる」出典を表示しても temperature パラメータを制御する仕組みはなく、引用の有無と生成のランダム性は無関係です。
- 「モデルの重みを更新できる」出典の表示はモデルの推論時の機能であり、学習済みの重みを更新する処理ではありません。
- 「トークン数を必ずゼロにできる」出典を表示してもAPIが使用するトークン数は変わらず、トークン数をゼロにする手段でもありません。
設問307
群衆の写真で「人物全体をひとまとめのクラスとして塗る」のではなく、「1人めの人・2人めの人…と個体を区別して、それぞれ別の領域として塗り分けたい」。この粒度のタスクを何と呼ぶか。
- セマンティックセグメンテーション
- インスタンスセグメンテーション(正解)
- 画像分類
- 光学式文字認識(OCR)
解説
同じ『人』でも個体ごとに別領域として塗り分けるのはインスタンスセグメンテーションです。セマンティックセグメンテーションは同じクラスをひとまとめに塗るため個体の区別はしません。画像分類は全体に1ラベル、OCRは文字認識で、いずれも個体単位の領域分けではありません。マルチモーダルモデルに『何人いるか』を尋ねる方法もありますが、個体ごとの正確な領域が要る場面ではセグメンテーションが基本です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「セマンティックセグメンテーション」セマンティックセグメンテーションは同じクラスに属する全ピクセルをひとまとめに塗るため、個体(インスタンス)ごとの区別はできません。
- 「画像分類」画像分類は画像全体に対して1つのカテゴリラベルを付けるもので、ピクセル単位の領域分けは行いません。
- 「光学式文字認識(OCR)」OCR は画像内の文字をテキストとして読み取る技術であり、物体を個体ごとに領域分けする機能とは無関係です。
設問308
生成AIの「ハルシネーション」に関する説明として正しくないものはどれか。
- 事実と異なる内容を、もっともらしく生成してしまう現象である
- RAGで信頼できる根拠を与えることで低減できる
- 出力された内容は常に正確であることが保証される(正解)
- 重要な用途では人間による確認(レビュー)が望ましい
解説
生成AIの出力は常に正確とは限らず、ハルシネーションが起こり得ます(この記述が誤り)。だからこそRAGによる根拠付けや人間のレビューが重要になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「事実と異なる内容を、もっともらしく生成してしまう現象である」これはハルシネーションの正しい説明であり、「正しくないもの」を選ぶ問題では誤りではありません。生成AIが事実と異なる内容をもっともらしく出力することは実際に起こります。
- 「RAGで信頼できる根拠を与えることで低減できる」RAGで根拠を与えることでハルシネーションが低減できるのは正しい説明であり、「正しくないもの」には該当しません。
- 「重要な用途では人間による確認(レビュー)が望ましい」重要な用途では人間のレビューが推奨されるのは正しい説明であり、「正しくないもの」には該当しません。
設問309
Azure AI Content Safety で、生成AIの回答が「与えた根拠(ソース文書)に実際に基づいているか、根拠から外れた作り話になっていないか」を検出したい。最も関係する機能はどれか。
- 話者分離
- セマンティックセグメンテーション
- グラウンデッドネス検出(Groundedness detection)(正解)
- ワンホットエンコーディング
解説
回答が提供したソースに根拠づいているか、根拠から逸脱(ハルシネーション)していないかを判定するのが Content Safety のグラウンデッドネス検出(Groundedness detection)です。話者分離は音声、セマンティックセグメンテーションは画像、ワンホットは特徴量変換で、根拠整合の判定とは無関係です。RAG の出力の事実性を点検する安全機能として押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「話者分離」話者分離は音声データで誰が発話したかを区別する機能であり、テキスト回答と根拠文書の整合性を判定する機能ではありません。
- 「セマンティックセグメンテーション」セマンティックセグメンテーションは画像のピクセル単位の領域分けをするCV技術であり、Content Safety のグラウンデッドネス判定とは無関係です。
- 「ワンホットエンコーディング」ワンホットエンコーディングはカテゴリを数値ベクトルへ変換する特徴量処理技術であり、回答と根拠の整合性を判定する機能ではありません。
設問310
長い会話を続けるチャットボットで、やり取りが増えるほど初期のほうの発言内容を忘れたように見えることがある。この主な原因として最も適切なものはどれか。
- 扱える総トークン数(コンテキストウィンドウ)の上限を超え、古い履歴が収まりきらなくなるから(正解)
- モデルの重みが自動的に消去されるから
- コンテンツフィルターが過去の発言を削除するから
- GPUの温度が上がると記憶が消えるから
解説
モデルが一度に扱えるのはコンテキストウィンドウ(総トークン数)までで、会話が長くなると上限を超えた古い部分が外れ、結果的に忘れたように見えます。重みの自動消去やフィルターによる削除、GPU温度は無関係です。長い対話では履歴の要約や取捨選択で重要情報を残す工夫が必要になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルの重みが自動的に消去されるから」モデルの重みは学習後に固定されており、会話のやり取りの中で自動的に消去されることはありません。
- 「コンテンツフィルターが過去の発言を削除するから」コンテンツフィルターは有害コンテンツを判定・抑制するもので、過去の会話履歴を削除する機能はありません。
- 「GPUの温度が上がると記憶が消えるから」GPU温度はハードウェアの動作環境に影響しますが、モデルが会話の内容を「忘れる」直接の原因にはなりません。
設問311
情報抽出アプリで結果取得のGETを送ったところ、応答に "status": "Running" が含まれていた。クライアント実装の振る舞いとして正しいものはどれか。
- 分析が失敗したと判断し、利用者にエラーを表示する
- 同じファイルを指定した分析リクエスト(POST)を即座にもう一度送信する
- status は参考情報のため無視し、応答に含まれる fields の値をそのまま読み取る
- 分析が進行中のため少し待ち、status が Succeeded になるまで同じURLへGETを繰り返す(正解)
解説
Running は非同期の分析が進行中であることを示すため、Succeeded になるまで一定間隔でポーリングを続けるのが正しい実装です。失敗ではなく、POSTの再送は同じ分析を二重に実行してしまい、完了前の応答には読み取るべき抽出結果がそろっていません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「分析が失敗したと判断し、利用者にエラーを表示する」Running は処理が進行中であることを示すステータスであり、失敗(Failed)とは異なります。エラーを表示するタイミングではありません。
- 「同じファイルを指定した分析リクエスト(POST)を即座にもう一度送信する」Running は既存の分析ジョブが動いていることを意味しており、再度 POST を送ると同じ内容のジョブが二重に実行されてしまいます。
- 「status は参考情報のため無視し、応答に含まれる fields の値をそのまま読み取る」Running 状態ではまだ抽出結果がそろっていないため、fields の値を読み取っても不完全なデータになります。
設問312
「自社のFAQ文書を検索し、その内容を根拠にして回答させる」用途に最も合致するアプローチはどれか。
- プロンプトエンジニアリングのみ
- ファインチューニング
- RAG(検索拡張生成)(正解)
- クラスタリング
解説
外部文書を検索して回答の根拠にするのはRAGです。文書が更新されても再学習不要で最新の根拠を参照できます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「プロンプトエンジニアリングのみ」プロンプトエンジニアリングだけではモデルが実際の社内文書を参照できないため、文書の最新内容に基づいた回答の保証はできません。
- 「ファインチューニング」ファインチューニングはモデルの重みを更新してスタイルや振る舞いを調整しますが、文書が更新されるたびに再学習が必要になり、検索・参照の仕組みではありません。
- 「クラスタリング」クラスタリングはデータをグループに分類する教師なし学習の手法であり、文書の検索や回答の根拠付けとは無関係です。
設問313
Microsoft Foundry では、1つの Foundry リソースのエンドポイントと1組の資格情報で複数のモデルデプロイを利用できる。この仕組みがアプリ開発にもたらす利点として最も適切なものはどれか。
- トークンあたりの利用料金がデプロイ数に応じて自動的に割引される
- 認証を省略してもモデルを呼び出せるようになる
- どのモデルを使っても応答内容が同一になることが保証される
- リクエストで指定するデプロイ名を変えるだけで、接続先やコードを書き換えずにモデルを切り替えられる(正解)
解説
単一のエンドポイントと資格情報で複数デプロイにアクセスできるため、リクエスト内のデプロイ名を変えるだけでモデルを差し替えられ、コードの書き換えが不要になります。料金の自動割引や認証の省略が可能になる仕組みではなく、モデルが違えば応答も変わります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「トークンあたりの利用料金がデプロイ数に応じて自動的に割引される」単一エンドポイントで複数デプロイを管理できても、デプロイ数に応じた料金の自動割引は適用されません。
- 「認証を省略してもモデルを呼び出せるようになる」単一エンドポイントにまとめることで認証が不要になるわけではなく、引き続き認証は必要です。
- 「どのモデルを使っても応答内容が同一になることが保証される」デプロイ先のモデルが異なれば応答内容も変わります。同じエンドポイントを使っても応答の同一性は保証されません。
設問314
生成AIの「コンテキストウィンドウの上限」と「一定時間あたりに処理できる量の上限(レート制限, 例: 1分あたりのトークン数)」の違いの説明として、最も適切なものはどれか。
- コンテキストウィンドウは1回の入出力に収まるトークン数の上限、レート制限は単位時間あたりに処理できる総量の上限である(正解)
- 両者はまったく同じものを別の言葉で呼んでいるだけである
- コンテキストウィンドウは課金額、レート制限は画面解像度を指す
- どちらもモデルの重みの数を表す
解説
コンテキストウィンドウは『1回のやり取りに収まるトークン数の上限』、レート制限は『1分あたりのトークン/リクエスト数など単位時間あたりの処理量の上限』で、別軸の制約です。同一物でも、課金額や画面解像度でも、重みの数でもありません。長文1回は前者、大量呼び出しは後者に引っかかる、という違いを押さえると運用設計で役立ちます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「両者はまったく同じものを別の言葉で呼んでいるだけである」コンテキストウィンドウは1回の入出力トークン数の制約、レート制限は単位時間あたりの処理量の制約であり、全く別の概念です。
- 「コンテキストウィンドウは課金額、レート制限は画面解像度を指す」コンテキストウィンドウは課金額ではなくトークン数の制約であり、レート制限は画面解像度ではなく処理量の制約です。どちらの説明も事実と無関係です。
- 「どちらもモデルの重みの数を表す」モデルの重みの数はパラメータ数と呼ばれる別の指標であり、コンテキストウィンドウともレート制限とも無関係です。
設問315
「スマホで撮った外国語のレストランのメニュー画像を、日本語のテキストにして読み取りたい」。Foundry Tools を使う場合の処理の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- Azure AI Speech で文字を検出 → Azure AI Search で翻訳
- Azure Content Understanding の音声文字起こし → Azure AI Language で画像生成
- OCR(Azure AI Vision)で文字を読み取り → Azure AI Translator で日本語に翻訳(正解)
- Azure AI Content Safety で文字起こし → Azure AI Language で翻訳
解説
画像中の文字を取り出すのは OCR(Azure AI Vision)、取り出したテキストを別言語へ訳すのは Azure AI Translator で、この2段構成が適切です。Speech は音声、Search は検索、Content Safety は有害判定が対象で文字の読み取りや翻訳はしません。なお視覚入力対応のマルチモーダルモデルに画像ごと渡して『日本語にして』と頼む1段構成も、AI-901 時代の有力な選択肢です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Speech で文字を検出 → Azure AI Search で翻訳」Azure AI Speech は音声データを文字にするサービスであり画像内の文字は読み取れず、Azure AI Search は検索サービスであり翻訳機能はありません。
- 「Azure Content Understanding の音声文字起こし → Azure AI Language で画像生成」Content Understanding の音声文字起こしは画像内の文字認識とは別機能であり、Azure AI Language に画像生成の機能はありません。
- 「Azure AI Content Safety で文字起こし → Azure AI Language で翻訳」Azure AI Content Safety は有害コンテンツ判定サービスで文字起こしは行わず、Azure AI Language に翻訳機能はなく翻訳は Translator が担います。
設問316
多言語の問い合わせを言語別の担当チームへ振り分けるアプリで、result = client.detect_language([text])[0] を実行した。result から取得できる情報はどれか。
- 検出された主要言語の名前・ISO 639-1コード・信頼度スコア(正解)
- 文章がポジティブかネガティブかの感情ラベル
- 個人情報を伏字化した後のテキスト
- 文章を英語へ翻訳した結果
解説
detect_language() の結果からは、主要言語(primary_language)の名前・ISO 639-1コード・0〜1の信頼度スコアを取得でき、アプリはこの言語コードで後続の振り分けを行えます。感情ラベルは感情分析の結果、伏字化テキストは recognize_pii_entities() の結果であり、翻訳はこのメソッドの機能ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「文章がポジティブかネガティブかの感情ラベル」感情ラベル(ポジティブ/ネガティブ)は analyze_sentiment() の結果として返るものであり、detect_language() の出力には含まれません。
- 「個人情報を伏字化した後のテキスト」個人情報の伏字化は recognize_pii_entities() や redact_pii() で行うものであり、言語検出メソッドの役割とは異なります。
- 「文章を英語へ翻訳した結果」翻訳は Azure AI Translator が担う別サービスの機能であり、detect_language() は言語を「特定する」だけで翻訳は行いません。
設問317
『生成AI』と、回帰・分類などの『従来型の予測AI』の最も本質的な違いとして、適切なものはどれか。
- 生成AIは新しいコンテンツ(文章・画像・コード等)を作り出すのに対し、従来型は既存データからラベルや数値を予測する(正解)
- 従来型AIだけがGPUを使い、生成AIはGPUを使わない
- 生成AIは学習を一切必要としない
- 両者に違いはなく、呼び名が異なるだけである
解説
生成AIは文章・画像・コードなど新しいコンテンツを生み出す点が本質で、回帰・分類などの従来型は既存データからラベルや数値を予測します。GPU利用の有無で分かれるわけではなく、生成AIも学習を要し、両者は明確に目的が異なります。『作り出すか/当てはめるか』が見分けの軸です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「従来型AIだけがGPUを使い、生成AIはGPUを使わない」生成AIも大規模なGPUを活用しており、GPU使用の有無で2種類が分かれるわけではありません。
- 「生成AIは学習を一切必要としない」生成AIも膨大なデータを使った事前学習(pretraining)を経ており、学習なしには動作しません。
- 「両者に違いはなく、呼び名が異なるだけである」生成AIと従来型AIは目的と出力が根本的に異なります。新しいコンテンツを生み出すか、ラベルや数値を予測するかで区別されます。
設問318
Foundry SDK のサンプルコードに登場する DefaultAzureCredential() は何のために使われるか。
- ネットワークの状態を測定して、モデルの応答速度を自動で最適化するため
- 送信するプロンプトと応答の内容をクライアント側で暗号化するため
- Microsoft Entra ID による認証を行い、APIキーをコードに直接書かずに済ませるため(正解)
- プロジェクトにデプロイ済みのモデルから既定のデプロイを自動選択するため
解説
DefaultAzureCredential は Microsoft Entra ID 認証の資格情報を取得する仕組みで、キーをコードに埋め込まずに安全に認証できます(本番アプリで推奨される方式)。応答速度の最適化・プロンプトの暗号化・モデルの自動選択を行う機能ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ネットワークの状態を測定して、モデルの応答速度を自動で最適化するため」DefaultAzureCredential はネットワーク測定や応答速度の最適化を行う機能ではなく、認証情報の取得専用のクラスです。
- 「送信するプロンプトと応答の内容をクライアント側で暗号化するため」クライアント側の通信暗号化は TLS/HTTPS が担うものであり、DefaultAzureCredential は暗号化処理を行いません。
- 「プロジェクトにデプロイ済みのモデルから既定のデプロイを自動選択するため」デプロイ先モデルの選択はリクエスト時にデプロイ名を指定して行うものであり、DefaultAzureCredential の役割ではありません。
設問319
Azure AI Vision(Foundry Tools)の「キャプション(caption)」と「高密度キャプション(dense captions)」の違いとして、最も適切なものはどれか。
- キャプションは画像全体を1文で説明し、高密度キャプションは画像内の複数領域それぞれに説明文を付ける(正解)
- キャプションは音声を生成し、高密度キャプションは画像を生成する
- 両者はまったく同じで名称だけが違う
- 高密度キャプションは文字を翻訳する機能である
解説
キャプションは画像全体を1つの説明文で表すのに対し、高密度キャプション(dense captions)は画像内の複数の領域ごとに個別の説明文を生成します。粒度(全体か領域ごとか)が違いで、音声生成・画像生成・翻訳はいずれも別機能です。より自由な形式の説明が欲しい場合はマルチモーダルモデルに画像を渡す方法もあり、『定型の説明=Vision、自由な説明=マルチモーダル』と使い分けます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「キャプションは音声を生成し、高密度キャプションは画像を生成する」キャプションも高密度キャプションも画像への説明文(テキスト)を生成する機能であり、音声生成や画像生成とは無関係です。
- 「両者はまったく同じで名称だけが違う」両者は粒度が異なります。キャプションは画像全体を1文で、高密度キャプションは複数の領域ごとに個別の説明文を生成します。
- 「高密度キャプションは文字を翻訳する機能である」高密度キャプションは画像内の複数領域に説明文を付ける機能であり、言語翻訳は Azure AI Translator が担う別サービスです。
設問320
Azure Content Understanding に関する説明として、誤っているものはどれか。
- 請求書・領収書などの文書からキーと値や表を構造化抽出できる
- 用途に応じた事前構築済み(prebuilt)アナライザーとカスタムアナライザーを利用できる
- 抽出した値には信頼度スコアや根拠(グラウンディング)を付けられる
- 扱えるのは文書ファイルだけで、画像・音声・動画は処理できない(正解)
解説
Content Understanding は文書だけでなく画像・音声・動画も入力として処理できるマルチモーダルな情報抽出サービスです(『文書のみ』が誤り)。prebuilt/カスタムアナライザーの利用、キーと値・表の構造化抽出、信頼度スコアとグラウンディングの付与はいずれも正しい説明です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「請求書・領収書などの文書からキーと値や表を構造化抽出できる」文書からのキーと値・表の構造化抽出は Content Understanding の主要機能であり正しい説明です。誤りを選ぶ問題でこれを選んではいけません。
- 「用途に応じた事前構築済み(prebuilt)アナライザーとカスタムアナライザーを利用できる」prebuilt アナライザーとカスタムアナライザーが利用できるのは正しい説明であり、「誤っているもの」には該当しません。
- 「抽出した値には信頼度スコアや根拠(グラウンディング)を付けられる」抽出値への信頼度スコアとグラウンディングの付与は Content Understanding の実際の機能であり、「誤っているもの」には該当しません。
設問321
Foundry のエージェントに追加できる「ツール」と「ナレッジ」の違いの説明として正しいものはどれか。
- ツールは文書を根拠として参照させる仕組みで、ナレッジは外部APIを呼び出す仕組みである
- ツールは検索やAPI呼び出しなどの行動(アクション)を可能にし、ナレッジは文書などを回答の根拠とする文脈(コンテキスト)を提供する(正解)
- ツールは利用できるモデルの種類を増やし、ナレッジは応答速度を改善する
- ツールはポータルからのみ、ナレッジはSDKからのみ設定できる
解説
公式の整理は「ツール=アクション、ナレッジ=コンテキスト」です。ツールはWeb検索・コード実行・API呼び出しなどの行動を可能にし、ナレッジは社内文書などを検索拡張生成(RAG)で参照させて根拠のある回答にします。1つ目の選択肢は両者の説明が逆で、モデル数・速度・設定経路の違いでもありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ツールは文書を根拠として参照させる仕組みで、ナレッジは外部APIを呼び出す仕組みである」ツールとナレッジの説明が逆になっています。ツールはアクション(API呼び出し等)を担い、ナレッジは文書を根拠として参照させる仕組みです。
- 「ツールは利用できるモデルの種類を増やし、ナレッジは応答速度を改善する」ツールはモデルの種類を増やすものではなく行動を可能にするもので、ナレッジは速度改善ではなく根拠コンテキストを提供するものです。
- 「ツールはポータルからのみ、ナレッジはSDKからのみ設定できる」ツールもナレッジもポータルとSDKの両方から設定できるため、設定経路を一方に限定するこの説明は事実と異なります。
設問322
Microsoft が提供する「Copilot」と総称される製品群(例: Microsoft 365 Copilot)の位置づけとして、最も適切なものはどれか。
- アプリの利用や作業を、生成AIが自然言語で支援・補助するアシスタント機能である(正解)
- 画像から顔を照合する専用のセキュリティ機器である
- 時系列データの異常だけを検出する監視サービスである
- 音声を別言語に翻訳するためだけの装置である
解説
Copilot 製品群は、生成AIがユーザーの作業を自然言語で支援する『副操縦士(コパイロット)』的なアシスタント機能で、文書作成やメール、コード補完などを助けます。顔照合機器・異常検知専用サービス・音声翻訳専用装置はいずれも別物です。『人の作業を AI が隣で補助する』という位置づけを押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像から顔を照合する専用のセキュリティ機器である」顔照合は Azure AI Face サービスの機能であり、Copilot はソフトウェアのアシスタント機能で専用セキュリティ機器ではありません。
- 「時系列データの異常だけを検出する監視サービスである」異常検知は Anomaly Detector などの専用サービスが担うもので、Copilot の主目的はAIによる作業支援です。
- 「音声を別言語に翻訳するためだけの装置である」音声翻訳は Azure AI Speech/Translator の機能であり、Copilot は特定機能に限定されない汎用のAIアシスタントです。
設問323
Microsoft Foundry で GPT 系モデルを使うアプリ開発の特徴として、最も適切なものはどれか。
- GPT モデルを自社でゼロから学習・構築しなければ利用できない
- 提供済みのモデルをデプロイして API として呼び出して利用でき、必要に応じてプロンプト設計や(対応モデルでは)ファインチューニングで調整する(正解)
- 利用にあたりモデルの内部の重みを毎回すべて手動で書き換える必要がある
- テキスト生成はできず、画像保存のみに使う
解説
Microsoft Foundry では、用意済みの GPT などを Foundry ポータルでデプロイし、API 経由で呼び出して使えます。挙動はプロンプト設計や(対応モデルでの)ファインチューニングで調整します。ゼロからの自前学習や、毎回の重みの手動書き換えは不要で、画像保存専用でもありません。『学習済みモデルをサービスとして使う』のが基本スタイルです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「GPT モデルを自社でゼロから学習・構築しなければ利用できない」Microsoft Foundry は学習済みのGPTモデルをそのままデプロイして利用できるサービスであり、ゼロからの自前学習は不要です。
- 「利用にあたりモデルの内部の重みを毎回すべて手動で書き換える必要がある」通常はAPIを呼び出すだけで利用でき、重みの手動書き換えをするものではありません。ファインチューニングも毎回実施するものではなく必要に応じて行う調整です。
- 「テキスト生成はできず、画像保存のみに使う」GPTモデルはテキスト生成が主機能であり、画像保存専用サービスという説明は事実とまったく異なります。
設問324
モデルが「どの特徴量を重視して、その予測に至ったのか」を可視化・説明できるようにする取り組み(モデルの解釈可能性)は、責任あるAIのどの原則を主に支えるか。
- 収益性
- 可用性
- 透明性(正解)
- 拡張性
解説
予測根拠となる特徴量の寄与などを示してモデルの判断を理解できるようにする解釈可能性(interpretability/説明可能性)は、透明性を支えます(Azure ML の Responsible AI ダッシュボードで特徴量の重要度などを確認できます)。収益性・可用性・拡張性は6原則に含まれず、観点も異なります。『なぜそう予測したかを示す=透明性』と結び付けます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「収益性」収益性は Microsoft の責任あるAI6原則に含まれておらず、モデルの判断根拠を示す解釈可能性とは無関係です。
- 「可用性」可用性は責任あるAI6原則に含まれておらず、サービスの稼働状態に関する指標であり解釈可能性とは異なります。
- 「拡張性」拡張性は責任あるAI6原則に含まれておらず、モデルがどの特徴量を重視したかを示すこととは無関係です。
設問325
経費精算アプリに、一般的な様式の請求書から取引先名・日付・合計金額などの定番項目を取り出す機能を、最小の開発工数で組み込みたい。Content Understanding での進め方として最も適切なものはどれか。
- 請求書向けの事前構築アナライザー prebuilt-invoice をそのまま指定して分析を実行する(正解)
- 空のスキーマから独自のカスタムアナライザーを作成し、全フィールドを一から定義する
- 生成AIモデルを自社の請求書データでファインチューニングしてから抽出に使う
- OCRで全文をテキスト化し、項目を切り出す正規表現のコードを自作する
解説
請求書のような定番の文書種別には事前構築アナライザー(prebuilt-invoice)が用意されており、分析エンドポイントに指定して呼び出すだけで定番項目を抽出できます。カスタムアナライザーの自作は独自様式向けの手段で工数が増え、ファインチューニングや正規表現の自作は定番帳票の抽出に対して開発負荷が大きく適しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「空のスキーマから独自のカスタムアナライザーを作成し、全フィールドを一から定義する」カスタムアナライザーは独自フォーマットの帳票向けの手段で全フィールドの定義が必要になるため、最小工数とは言えません。一般的な請求書なら prebuilt で対応できます。
- 「生成AIモデルを自社の請求書データでファインチューニングしてから抽出に使う」ファインチューニングはモデル全体の振る舞いを調整するもので、定番帳票の項目抽出に対して工数が大きくオーバースペックです。
- 「OCRで全文をテキスト化し、項目を切り出す正規表現のコードを自作する」OCR+正規表現の自作コードはレイアウト変化に脆く、prebuilt アナライザーに比べ開発・保守の工数が大幅に増えます。
設問326
医療診断を支援するAIが、想定外の入力に対しても安全に動作し、誤作動による危害を最小化するようテストされている。最も関係する原則はどれか。
- 説明責任
- 包括性
- プライバシーとセキュリティ
- 信頼性と安全性(正解)
解説
予期しない状況でも安定して安全に動作することを目指すのは信頼性と安全性(Reliability & Safety)です。個人データの保護を指すプライバシーとセキュリティとは観点が異なります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「説明責任」説明責任(Accountability)は人間が結果に責任を持つことを指しており、システムが安定して安全に動作するかという観点とは異なります。
- 「包括性」包括性(Inclusiveness)は多様なユーザーが利用できる設計を指しており、予期しない入力への安定動作とは別の原則です。
- 「プライバシーとセキュリティ」プライバシーとセキュリティは個人データの保護や不正アクセス防止を指しており、誤作動による危害を最小化するという観点とは異なります。
設問327
プロンプトエンジニアリングの工夫として、適切でないものはどれか。
- 出力してほしい形式(箇条書き・表など)を具体的に指定する
- モデルに与える役割や前提(あなたは経理担当です等)を明示する
- 必要な背景情報や制約を文脈として与える
- 意図的に曖昧で多義的な指示にして解釈をモデル任せにする(正解)
解説
曖昧で多義的な指示は出力のばらつきや的外れを招くため、プロンプトの工夫としては不適切です(これが誤り)。出力形式の指定・役割や前提の明示・背景や制約の提供は、いずれも期待どおりの応答を引き出す有効な工夫です。「具体・明確・文脈付与」が良いプロンプトの基本方針になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「出力してほしい形式(箇条書き・表など)を具体的に指定する」出力形式の具体的な指定は期待どおりの構造で回答を得るための有効なプロンプト設計であり、「適切でないもの」ではありません。
- 「モデルに与える役割や前提(あなたは経理担当です等)を明示する」役割や前提の明示はモデルの応答の方向を定める有効な手法であり、「適切でないもの」には該当しません。
- 「必要な背景情報や制約を文脈として与える」背景情報や制約の提供は文脈を整えて精度を上げる有効な工夫であり、「適切でないもの」には該当しません。
設問328
次の業務とAIワークロードの組み合わせのうち、最も適切なものはどれか。
- 会議の発話をその場で文字にして字幕表示する ─ 情報抽出
- 製品レビュー文の好意的・否定的の傾向を数値化する ─ エージェントAI
- 文章の指示から広告用のイラストを作り出す ─ 生成AI(正解)
- 工場の検査カメラ映像から不良品を見つける ─ テキスト分析
解説
指示文から新しい画像を作り出すのは生成AIの典型例で、これが正しい組み合わせです。発話のリアルタイムな文字化は音声(音声認識)、レビューの傾向の数値化は感情分析にあたるテキスト分析、映像からの不良検出はコンピュータービジョンの領域で、それぞれ取り違えた組み合わせになっています。
他の選択肢が誤りである理由
- 「会議の発話をその場で文字にして字幕表示する ─ 情報抽出」発話のリアルタイム文字化は音声認識(Speech to Text)の領域であり、構造化データを文書から取り出す「情報抽出」とは異なります。
- 「製品レビュー文の好意的・否定的の傾向を数値化する ─ エージェントAI」レビューの好意・否定の傾向分析は感情分析にあたるテキスト分析の領域であり、ツールを使って自律的にタスクを実行する「エージェントAI」とは別です。
- 「工場の検査カメラ映像から不良品を見つける ─ テキスト分析」映像から不良品を検出するのはコンピュータービジョンの領域であり、文字データを解析する「テキスト分析」とは全く異なります。
設問329
要約タスク向けのモデルを選ぶにあたり、標準的な評価基準で測られた複数モデルの品質や安全性の順位を確認して候補に当たりを付けたい。Foundry ポータルで利用する機能として最も適切なものはどれか。
- モデルカードの License タブ
- デプロイ時の TPM(1分あたりトークン数)設定
- モデルリーダーボード(品質・安全性などの属性によるランキング)とベンチマーク比較(正解)
- プロジェクトのユーザー管理(ロール割り当て)画面
解説
モデルリーダーボードは品質・安全性・スループットなどの属性でモデルをランク付けし、ベンチマーク指標とあわせてタスクに合う候補選びを助けます。License タブは利用条件、TPM はデプロイの処理能力の割り当て、ユーザー管理はアクセス権の設定であり、モデルの優劣比較には使えません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルカードの License タブ」License タブはモデルの利用条件や著作権情報を確認するためのものであり、品質・安全性の比較ランキングは表示されません。
- 「デプロイ時の TPM(1分あたりトークン数)設定」TPM 設定はデプロイ後の処理能力(スループット)の割り当てを決める設定であり、モデルの品質比較とは無関係です。
- 「プロジェクトのユーザー管理(ロール割り当て)画面」ユーザー管理画面はプロジェクトへのアクセス権(ロール)を設定するためのものであり、モデルの性能を比較する機能ではありません。
設問330
Azure OpenAI のコンテンツフィルターで判定される有害カテゴリとして、一般に該当しないものはどれか。
- ヘイト(憎悪)
- 性的
- 暴力
- 翻訳精度(正解)
解説
コンテンツフィルターの主な有害カテゴリはヘイト(憎悪)・性的・暴力・自傷で、深刻度に応じて検出・抑制します。「翻訳精度」は品質の指標であって有害カテゴリではありません(これが該当しない)。フィルターは安全性のための分類であり、出力の正確さや翻訳の良し悪しを測るものではない点を区別します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ヘイト(憎悪)」ヘイト(憎悪)は Azure OpenAI コンテンツフィルターの主要な有害カテゴリの一つであり、「該当しない」ものではありません。
- 「性的」性的コンテンツは Azure OpenAI コンテンツフィルターで判定される有害カテゴリの一つであり、「該当しない」ものではありません。
- 「暴力」暴力は Azure OpenAI コンテンツフィルターの有害カテゴリに含まれており、「該当しない」ものではありません。
設問331
音声ガイダンスや読み上げ用に、入力したテキストを自然な音声に変換して再生したい。さらに自社ブランド専用の声を作って統一感を出したい。中心となるAzure AI Speech の機能はどれか。
- テキスト読み上げ(Text to Speech)/カスタムニューラル音声(正解)
- 音声からのテキスト変換(Speech to Text)
- キーフレーズ抽出
- 顔検出
解説
テキストを音声へ変換するのは Text to Speech で、独自の声を作るカスタムニューラル音声も Azure AI Speech が提供します。Speech to Text は逆向き(音声→テキスト)、キーフレーズ抽出はテキスト解析、顔検出はCVで、いずれも読み上げではありません。入力がテキストで出力が音声=Text to Speech、と方向で押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声からのテキスト変換(Speech to Text)」Speech to Text は音声をテキストへ変換する機能で入出力の方向が逆であり、「テキストを音声にする」用途には合いません。
- 「キーフレーズ抽出」キーフレーズ抽出は Azure AI Language のテキスト解析機能であり、音声合成やカスタム音声の作成とは無関係です。
- 「顔検出」顔検出は Azure AI Vision/Face サービスの機能であり、音声合成とは全く別の領域です。
設問332
Python で構造化出力を使うコードでは、Pydantic で定義したクラスを response_format に渡し、応答から completion.choices[0].message.parsed を取り出している。この parsed が保持しているものはどれか。
- 応答の生成にかかった時間の計測値
- 定義したスキーマに従って解析済みの応答オブジェクト(各フィールドにそのままアクセスできる)(正解)
- 送信したプロンプトをトークンに分割した一覧
- コンテンツフィルターによる安全性の判定結果
解説
parsed には、定義したスキーマ(Pydantic クラス)に従って解析済みの応答オブジェクトが入っており、JSON 文字列を自前で解析しなくても各フィールドへ直接アクセスできます。生成時間の計測値やコンテンツフィルターの判定はこのプロパティの役割ではなく、プロンプトのトークン分割一覧を返すものでもありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「応答の生成にかかった時間の計測値」生成にかかった時間はレスポンスのメタ情報として別の場所で取得するものであり、parsed プロパティの役割ではありません。
- 「送信したプロンプトをトークンに分割した一覧」トークン分割の一覧はトークナイザーAPIで取得するものであり、parsed プロパティはスキーマ解析済みのオブジェクトを保持します。
- 「コンテンツフィルターによる安全性の判定結果」コンテンツフィルターの判定結果は content_filter_results など別のプロパティで確認するものであり、parsed には含まれません。
設問333
コンピュータービジョンのタスクに関する説明として、誤っているものはどれか。
- 画像分類は、画像全体に対して1つのカテゴリラベルを付ける
- 物体検出は、対象の種類とともに位置を矩形(バウンディングボックス)で示す
- OCR は、画像中の印刷・手書き文字をテキストとして読み取る
- セマンティックセグメンテーションは、画像内の文字を翻訳して別言語に変換する(正解)
解説
セマンティックセグメンテーションはピクセル単位で領域をクラス分けする技術であり、文字の翻訳は行いません(この説明が誤り)。翻訳は Azure AI Translator(Foundry Tools)の役割です。残り3つは各CVタスクの正しい説明で、出力が「ラベルか/位置か/文字か/ピクセル領域か」で見分けます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像分類は、画像全体に対して1つのカテゴリラベルを付ける」画像全体に1つのカテゴリラベルを付けるのは画像分類の正しい説明です。誤りを選ぶ問題でこれを選んではいけません。
- 「物体検出は、対象の種類とともに位置を矩形(バウンディングボックス)で示す」物体の種類と位置(バウンディングボックス)を両方示すのは物体検出の正しい説明です。誤りを選ぶ問題でこれを選んではいけません。
- 「OCR は、画像中の印刷・手書き文字をテキストとして読み取る」画像中の文字をテキストとして読み取るのは OCR の正しい説明です。誤りを選ぶ問題でこれを選んではいけません。
設問334
gpt-image-1 のような画像生成モデルが扱う入出力の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- 音声を入力してテキストに書き起こす
- テキストの説明を入力して画像を生成する(正解)
- 画像を入力して数値ラベルだけを返す
- 表形式データを入力して将来の数値を回帰予測する
解説
gpt-image-1 はテキストの説明(プロンプト)から画像を生成する Text-to-Image モデルで、Microsoft Foundry でデプロイして利用できます。音声→テキストは音声認識モデル、画像→ラベルは画像分類、表データ→数値は回帰の領域で、いずれも画像生成モデルの役割ではありません。『文章から画像=画像生成モデル』という入出力の対応を押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声を入力してテキストに書き起こす」音声→テキストの変換は音声認識(Speech to Text)モデルの入出力形式であり、テキストから画像を生成する画像生成モデルの役割ではありません。
- 「画像を入力して数値ラベルだけを返す」画像→数値ラベルは画像分類モデルの入出力形式であり、画像生成モデルは画像を「出力する」のが目的です。
- 「表形式データを入力して将来の数値を回帰予測する」表形式データから将来の数値を予測するのは回帰モデルの役割であり、テキストから画像を生成する画像生成モデルとは全く異なります。
設問335
利用者が送った「商品の写真」と「音声メッセージ」の両方を1つのモデルへの入力として理解し、テキストで回答するアシスタントを作りたい。モデル選択で必須となる能力はどれか。
- テキスト入力専用で、扱えるコンテキストウィンドウが最大であること
- 出力トークンあたりの単価がカタログ内で最も安いこと
- ファインチューニング(追加学習)に対応していること
- 画像や音声を入力として解釈できるマルチモーダル対応であること(正解)
解説
写真と音声という複数の種類の入力を1つのモデルで解釈するには、マルチモーダル対応が必須条件です。コンテキスト長・単価・ファインチューニング対応は比較の観点にはなりますが、テキスト入力専用のモデルではそもそも写真や音声を受け取れません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキスト入力専用で、扱えるコンテキストウィンドウが最大であること」テキスト入力専用のモデルは画像や音声を受け付けられないため、この要件を満たせません。コンテキストウィンドウの長さは別の検討軸です。
- 「出力トークンあたりの単価がカタログ内で最も安いこと」単価の安さはコスト面での比較基準であり、画像・音声を入力として処理できる能力とは別の話です。
- 「ファインチューニング(追加学習)に対応していること」ファインチューニング対応はモデルを追加学習する際に必要な機能であり、マルチモーダルな入力を処理する能力そのものではありません。
設問336
Azure Blob Storage に蓄積された大量の通話録音を、Azure Speech のバッチ文字起こしでまとめて処理したい。音声ファイルの指定方法と結果の受け取り方として正しいものはどれか。
- 音声ファイルを1本ずつスピーカーで再生し直し、マイク経由でリアルタイム認識に流す
- Speech では複数ファイルを扱えないため、ファイルを事前に1本の音声へ結合してから送る
- SpeechRecognizer にストレージの接続文字列を渡すと、全ファイルの結果が同期で即座に返る
- ファイルの場所を SAS URI などで指定して REST API でジョブを作成し、完了後に結果を非同期で取得する(正解)
解説
バッチ文字起こしは、音声ファイルの場所(Blob Storage コンテナーや SAS URI)を指定して REST API で文字起こしジョブを作成し、サービスの処理完了後に結果を非同期で取得する方式です。ジョブはベストエフォートでスケジュールされるため同期の即時応答はなく、複数ファイルを一括で投入できるので再生し直しや事前の結合も不要です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声ファイルを1本ずつスピーカーで再生し直し、マイク経由でリアルタイム認識に流す」バッチ処理はクラウド上で直接ファイルを処理でき、物理的にスピーカーで再生してマイクで拾い直すような手間は不要です。
- 「Speech では複数ファイルを扱えないため、ファイルを事前に1本の音声へ結合してから送る」バッチ文字起こしは複数ファイルをまとめて処理できる機能であり、1本に結合する必要はありません。
- 「SpeechRecognizer にストレージの接続文字列を渡すと、全ファイルの結果が同期で即座に返る」SpeechRecognizer は同期的なリアルタイム認識用クラスで、大量ファイルのバッチ処理や非同期ジョブ管理には使いません。
設問337
Azure AI Language の機能と用途の組み合わせのうち、誤っているものはどれか。
- 感情分析 ─ レビューがポジティブかネガティブか判定する
- 言語検出 ─ 文章が何語で書かれているか判定する
- キーフレーズ抽出 ─ 画像内の物体を検出する(正解)
- 要約 ─ 長文から要点を取り出す
解説
キーフレーズ抽出はテキストから重要語句を取り出す機能で、画像内の物体検出は行いません(この組み合わせが誤り)。物体検出はコンピュータービジョンの領域です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「感情分析 ─ レビューがポジティブかネガティブか判定する」感情分析はレビューのポジ・ネガを判定する機能で、この組み合わせは正しいため「誤っている」選択肢には当たりません。
- 「言語検出 ─ 文章が何語で書かれているか判定する」言語検出は文章が何語で書かれているかを判定する機能で、この組み合わせは正しいため「誤っている」選択肢には当たりません。
- 「要約 ─ 長文から要点を取り出す」要約は長文から要点を取り出す機能で、この組み合わせは正しいため「誤っている」選択肢には当たりません。
設問338
RAG 構成で Azure AI Search が主に担う役割として、最も適切なものはどれか。
- 文章を生成して最終的な回答文を作る
- ユーザーの質問に関連する社内文書を検索し、根拠となる断片を取り出して渡す(正解)
- 画像を音声に変換する
- モデルの重みをファインチューニングする
解説
RAG では、Azure AI Search が質問に関連する文書をキーワード・ベクトル検索で見つけ、根拠となる断片を取り出して生成モデルへ渡す“検索・根拠取得”の役割を担います。最終的な文章生成は LLM(Azure OpenAI など)の仕事で、画像→音声変換やファインチューニングは無関係です。『検索=AI Search、生成=LLM』の分担を押さえると RAG 全体像が掴めます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「文章を生成して最終的な回答文を作る」回答文の生成は生成AIモデルの役割であり、Azure AI Search は検索・取得を担うサービスです。
- 「画像を音声に変換する」画像から音声への変換は検索インデックスサービスの機能ではなく、Azure AI Search の担当外です。
- 「モデルの重みをファインチューニングする」モデルの重みを更新するファインチューニングは機械学習の手順であり、検索インデックスサービスの役割ではありません。
設問339
Foundry プロジェクトのエージェントから、既存の Azure AI Search サービスにある社内インデックスを利用できるようにしたい。プロジェクト側で行う設定として最も適切なものはどれか。
- インデックスの中身をすべてプロジェクトのファイルとして再アップロードする
- 検索サービスの API キーをエージェントの指示文(instructions)に書き込む
- プロジェクトと検索サービスのリソース名を同じ名前に変更する
- プロジェクトに Azure AI Search への接続(connection)を追加し、認証方式を設定して利用できるようにする(正解)
解説
接続(connection)は、Foundry プロジェクトから Microsoft や外部のリソースを認証して利用するための仕組みで、Azure AI Search もこの方式でつなぎます。データの再アップロードは二重管理になり、キーを指示文に書くのは漏えいの危険があり、リソース名を揃えても連携は成立しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「インデックスの中身をすべてプロジェクトのファイルとして再アップロードする」データを全件再アップロードするのは非効率で不要です。接続さえ設定すれば既存インデックスをそのまま使えます。
- 「検索サービスの API キーをエージェントの指示文(instructions)に書き込む」API キーを指示文(システムプロンプト)に直接埋め込むのは安全でなく、接続(connection)の機能を使うのが正しい認証の方法です。
- 「プロジェクトと検索サービスのリソース名を同じ名前に変更する」リソース名を一致させてもプロジェクトとの認証・接続関係は確立されず、インデックスへのアクセスにはなりません。
設問340
Azure OpenAI Service の多くのモデルで、利用料金の主な算定基準となるものはどれか。
- クリックした回数
- 生成した画像のピクセル数のみ
- 起動していた時間に関係なく一律の月額固定のみ
- 処理した入力・出力のトークン数(正解)
解説
テキスト系モデルの課金は、主に処理した入力+出力のトークン数に基づきます。長いプロンプトや長文出力ほどトークンが増え費用も増えます。ピクセル数のみ・一律固定・クリック数は一般的なテキスト生成の課金根拠ではありません。コスト見積もりにはトークン量の意識が欠かせません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「クリックした回数」クリック回数はWebサービスの広告課金などで使われる指標であり、テキスト生成モデルの利用料金の算定根拠ではありません。
- 「生成した画像のピクセル数のみ」ピクセル数は画像生成サービスの補助的な課金指標として使われることがありますが、テキストモデルの主な算定基準ではありません。
- 「起動していた時間に関係なく一律の月額固定のみ」一律月額固定の場合は使用量にかかわらず同じ費用になりますが、Azure OpenAI のテキストモデルはトークン数に基づく従量制が主です。
設問341
音声入力に対応したマルチモーダルモデルと、Foundry Tools の Azure AI Speech(Speech to Text)の関係として、最も適切なものはどれか。
- 両者はまったく同じ製品の別名にすぎない
- マルチモーダルモデルは画像生成専用で、音声は扱えない
- Speech to Text はテキストから音声を作る合成専用である
- どちらも音声を扱えるが、前者は音声プロンプトに直接応答する生成モデル、後者は文字起こしなどに特化した専用サービスである(正解)
解説
音声対応マルチモーダルモデルは音声プロンプトを理解してそのまま応答を生成し、Azure AI Speech の Speech to Text は音声→テキストの変換に特化した専用サービスです。どちらも音声を扱えますが役割と提供形態が異なる別物で、Speech to Text は音声合成(テキスト→音声)でもありません。『生成モデルか、専用サービスか』という使い分けが出題の狙いどころです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「両者はまったく同じ製品の別名にすぎない」両者は別の製品・役割で、マルチモーダルモデルは音声を理解して応答を生成し、Azure AI Speech は音声認識や合成に特化したサービスです。
- 「マルチモーダルモデルは画像生成専用で、音声は扱えない」音声対応マルチモーダルモデルは音声を直接入力として処理できます(画像生成専用ではありません)。
- 「Speech to Text はテキストから音声を作る合成専用である」Speech to Text の名の通り、これは音声をテキストに変換する認識サービスであり、テキストを音声に合成する(Text to Speech)とは逆方向の機能です。
設問342
GPT のような文章生成に主に用いられる Transformer の構成として、最も適切なものはどれか。
- デコーダ(decoder)を主体とし、直前までの文脈から次のトークンを予測して生成する(正解)
- 画像のピクセルを直接出力する専用回路を主体とする
- 音声波形を編集する専用器を主体とする
- 表計算の集計式を主体とする
解説
GPT 系の生成モデルはデコーダ主体の構成で、直前までの文脈から次に来るトークンを予測しながら逐次的に文章を生成します(次トークン予測)。ピクセル出力回路・音声波形編集器・集計式はいずれも Transformer による文章生成の仕組みではありません。自己注意で文脈を捉え、デコーダで生成する流れを押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像のピクセルを直接出力する専用回路を主体とする」Transformer(GPT)はテキストのトークンを処理する仕組みであり、ピクセルを直接出力する専用回路を持つものではありません。
- 「音声波形を編集する専用器を主体とする」音声波形編集は別領域の処理であり、テキスト生成に使うGPT系Transformerの構成とは無関係です。
- 「表計算の集計式を主体とする」表計算の集計式はスプレッドシートの機能であり、Transformerの構成要素ではありません。
設問343
画像分析アプリのコードに、画像ファイルを読み込んで base64.b64encode(...) で変換し、"data:image/jpeg;base64,..." という文字列を組み立てる処理がある。この処理の目的はどれか。
- 画像の解像度を下げてファイルサイズを圧縮するため
- 画像に写り込んだ個人情報を自動で消去するため
- バイナリの画像データをテキスト形式に変換し、APIリクエストに埋め込めるようにするため(正解)
- 画像をモデルの追加学習用データとして登録するため
解説
画像はバイナリデータのため、テキストしか扱えないリクエスト(JSON)に含めるには Base64 でテキスト形式へ変換する必要があり、data:image/...;base64, から始まるデータURLはその標準的な書式です。この変換は解像度の圧縮や個人情報の消去を行うものではなく、モデルの追加学習にデータを登録する仕組みでもありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像の解像度を下げてファイルサイズを圧縮するため」Base64エンコードはデータ量が約33%増えるため、ファイルサイズの圧縮にはなりません。圧縮を目的とするならJPEG/PNG圧縮などを使います。
- 「画像に写り込んだ個人情報を自動で消去するため」Base64エンコードは個人情報を消去する機能を持たず、あくまでバイナリをテキスト化する変換です。
- 「画像をモデルの追加学習用データとして登録するため」追加学習(ファインチューニング)用のデータ登録は別の手順が必要で、推論時のAPIリクエストへの画像埋め込みとは目的が異なります。
設問344
次の「旧名称 → 現在の名称・位置づけ」の対応のうち、誤っているものはどれか。
- Azure AI Studio/Azure AI Foundry → Microsoft Foundry(統合プラットフォーム)
- Azure AI services → Foundry Tools(Speech・Vision・Language などの総称)
- Form Recognizer → Azure AI Document Intelligence(文書抽出。現在は Content Understanding が情報抽出の中心)
- Cognitive Search → Azure AI Content Safety(正解)
解説
Cognitive Search の現名称は Azure AI Search であり、有害コンテンツ検出の Content Safety への読み替えは誤りです。プラットフォームは Azure AI Studio→Azure AI Foundry→Microsoft Foundry、サービス群の総称は Azure AI services→Foundry Tools、Form Recognizer は Document Intelligence と改称され、情報抽出の中心は Content Understanding に移っています。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Studio/Azure AI Foundry → Microsoft Foundry(統合プラットフォーム)」Azure AI Studio/Azure AI Foundry が Microsoft Foundry(統合プラットフォーム)に統合されたのは正しい対応です。
- 「Azure AI services → Foundry Tools(Speech・Vision・Language などの総称)」Azure AI services が Foundry Tools(Speech・Vision・Language等の専用サービス群)と呼ばれるようになったのは正しい対応です。
- 「Form Recognizer → Azure AI Document Intelligence(文書抽出。現在は Content Understanding が情報抽出の中心)」Form Recognizer → Azure AI Document Intelligence の改名は実際に行われており、正しい対応です。
設問345
システムプロンプト(システムメッセージ)でできることの説明として、誤っているものはどれか。
- モデルが取るべき役割や口調を指定する
- 回答の形式(箇条書きにする等)や守るべき制約を指示する
- 話題にしてほしくない事柄を避けるよう方針を与える
- モデルの内部の重み(パラメータ)そのものを恒久的に書き換える(正解)
解説
システムプロンプトは会話時の振る舞い(役割・口調・形式・禁止事項など)を指示する仕組みで、モデル内部の重みを書き換えるものではありません(この記述が誤り)。重みの恒久的な変更はファインチューニングの領域です。『指示で振る舞いを誘導する』のと『重みを学習し直す』のは別物だと区別します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルが取るべき役割や口調を指定する」役割や口調の指定はシステムプロンプトの典型的な用途であり、正しい説明です。
- 「回答の形式(箇条書きにする等)や守るべき制約を指示する」出力形式の指定や制約の付与もシステムプロンプトで行える機能であり、正しい説明です。
- 「話題にしてほしくない事柄を避けるよう方針を与える」禁止トピックを避けるよう指示することもシステムプロンプトで行える典型的な使い方であり、正しい説明です。
設問346
Content Understanding の音声分析で使われる「話者分離(ダイアライゼーション)」の説明として正しいものはどれか。
- 会話の中で誰が話したかを区別し、文字起こしの各部分を特定の話者に割り当てる(正解)
- 音声ファイルを一定の時間ごとに等分割し、複数の処理に並列で振り分ける
- 背景の雑音や音楽を取り除いて、文字起こし前の音質を高める
- 話されている言語を自動で判定し、指定した言語へ翻訳する
解説
ダイアライゼーションは会話の話者を区別し、トランスクリプトの各部分を話者ごとに帰属させる機能で、コールセンター録音ではさらにロール検出によりエージェント/顧客の役割まで対応付けられます。時間による等分割や雑音除去の機能ではなく、言語の自動判定は言語検出という別機能で、翻訳は行いません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声ファイルを一定の時間ごとに等分割し、複数の処理に並列で振り分ける」時間ごとの等分割は並列処理のための技術的な分割であり、話者を区別して帰属させるダイアライゼーションとは別の操作です。
- 「背景の雑音や音楽を取り除いて、文字起こし前の音質を高める」背景雑音の除去はノイズキャンセリング(音声前処理)の機能であり、話者を識別して振り分けるダイアライゼーションとは異なります。
- 「話されている言語を自動で判定し、指定した言語へ翻訳する」言語判定や翻訳は言語識別・翻訳機能の領域であり、話者ごとのセグメント分けとは別の処理です。
設問347
埋め込み(Embedding)に関する説明として、誤っているものはどれか。
- テキストや画像の意味を、数値の並び(ベクトル)として表現したものである
- 意味の近いもの同士はベクトルも近くなる傾向がある
- ベクトル検索やレコメンド、RAGの検索の基盤として使える
- 埋め込みは画像の解像度を上げるための圧縮形式である(正解)
解説
埋め込みは意味を数値ベクトルで表す表現で、画像の解像度を上げる圧縮形式ではありません(この記述が誤り)。意味が近いほどベクトルが近づく性質を利用し、ベクトル検索・レコメンド・RAGの根拠検索に広く使われます。残り3つは埋め込みの正しい説明で、「意味の数値化」という核を押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキストや画像の意味を、数値の並び(ベクトル)として表現したものである」テキストや画像を数値ベクトルで表すという説明は正しく、Embeddingの基本定義です。
- 「意味の近いもの同士はベクトルも近くなる傾向がある」意味的に近いもの同士のベクトル距離が近くなるのはEmbeddingの特性であり、正しい説明です。
- 「ベクトル検索やレコメンド、RAGの検索の基盤として使える」ベクトル検索・レコメンド・RAG検索の基盤として使えるのは正しく、Embeddingの代表的な活用先です。
設問348
あるプロジェクトでは Azure AI Language だけを使い、利用量やコストをこの機能単体で明確に把握・管理したい。この場合のリソース作成方針として最も適切なものはどれか。
- Language 用の単一サービスリソースを作成する(正解)
- 必ず Foundry リソースにしなければ Language は使えない
- Azure Virtual Network を作成して代替する
- Azure Blob Storage を作成して代替する
解説
1つのAI機能だけを使い、その利用量・コストを単体で把握したい場合は、その機能の単一サービスリソースを作るのが適します。モデルのデプロイや複数の Foundry Tools をまとめたいときに Microsoft Foundry リソースを使うのであって、Language は単一サービスリソースでも利用できます。VNet はネットワーク、Blob Storage は保存で、AI機能そのものは提供しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「必ず Foundry リソースにしなければ Language は使えない」Azure AI Language は単一サービスリソースとして単体で利用でき、Microsoft Foundry のリソースが必須というわけではありません。
- 「Azure Virtual Network を作成して代替する」Azure Virtual Network はネットワーク分離のためのサービスであり、AI Languageの機能を提供するものではありません。
- 「Azure Blob Storage を作成して代替する」Azure Blob Storage はデータ保管サービスであり、言語処理機能の代替にはなりません。
設問349
デプロイ済みのマルチモーダルモデルに画像を解釈させる方法として、最も適切なものはどれか。
- 画像は一切入力できないため、必ず事前に手作業で文字に書き起こす
- 画像をモデルの重みに直接埋め込んで再学習させる
- プロンプトにテキストの指示と画像(URL またはエンコード済みデータ)を一緒に含めて送信する(正解)
- 画像のファイル名だけを送ればモデルが中身を推測する
解説
視覚入力対応のマルチモーダルモデルでは、テキスト指示と画像(URL や Base64 などのエンコード済みデータ)を同じプロンプトに含めて送ると、モデルが画像の内容を踏まえて応答します。手作業の書き起こしや再学習は不要で、ファイル名だけでは中身は伝わりません。『画像をプロンプトの一部として渡す』のが基本です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像は一切入力できないため、必ず事前に手作業で文字に書き起こす」視覚入力に対応したマルチモーダルモデルは画像を直接処理できるため、手作業でテキストに書き起こす必要はありません。
- 「画像をモデルの重みに直接埋め込んで再学習させる」推論時に画像を使うためにモデルの重みへ埋め込んで再学習させるのは不要であり、そのような操作も通常行いません。
- 「画像のファイル名だけを送ればモデルが中身を推測する」ファイル名はただの文字列であり、それだけでモデルが画像の内容を把握することはできません。実際の画像データか参照可能なURLが必要です。
設問350
Foundry ポータルの「モデルプレイグラウンド」と「エージェントプレイグラウンド」の使い分けの説明として最も適切なものはどれか。
- モデルプレイグラウンドは本番環境専用、エージェントプレイグラウンドは開発環境専用という環境の違いである
- モデルプレイグラウンドは画像生成モデル専用、エージェントプレイグラウンドはテキストモデル専用である
- 両者は同じ機能で、画面の配色が異なるだけである
- モデルプレイグラウンドはデプロイ済みモデルとの対話やプロンプト・パラメータの実験に、エージェントプレイグラウンドはツールやナレッジを持つエージェントの試作・テストに使う(正解)
解説
モデルプレイグラウンドはプロンプトエンジニアリング・モデル比較・パラメータ調整に、エージェントプレイグラウンドはツールやナレッジを構成したエージェントの複数ターンの試作・テストに使うという役割分担です。どちらも開発時の実験環境であり、本番/開発の区別やモダリティ専用の区別ではありません(画像生成モデルを開くと画像のプレイグラウンドが表示されます)。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルプレイグラウンドは本番環境専用、エージェントプレイグラウンドは開発環境専用という環境の違いである」2つのプレイグラウンドの違いは本番・開発という環境の差ではなく、モデル単体のテストかエージェント構成のテストかという機能上の役割の差です。
- 「モデルプレイグラウンドは画像生成モデル専用、エージェントプレイグラウンドはテキストモデル専用である」モデルプレイグラウンドはテキスト生成モデルを含む幅広いモデルに対応しており、画像生成専用ではありません。また用途別の区分は逆でもありません。
- 「両者は同じ機能で、画面の配色が異なるだけである」2つのプレイグラウンドは異なる目的(モデル実験 vs エージェント試作)のための別機能であり、見た目の色だけが違うのではありません。
設問351
生成AIの回答を「信頼できる根拠データに結び付ける(グラウンディングする)」ことの主な狙いとして、最も適切なものはどれか。
- 学習データそのものを完全に削除する
- モデルの応答速度を必ず2倍にする
- 事実に基づかない作り話(ハルシネーション)を減らし、根拠のある回答にする(正解)
- GPUの消費電力をゼロにする
解説
グラウンディングは、回答を信頼できる根拠(社内文書や検索結果など)に結び付け、ハルシネーションを抑えて根拠のある出力にするための取り組みです。RAGはその代表的な実現手段です。応答速度の倍化・学習データ削除・消費電力ゼロといった効果を狙うものではありません。『根拠に接地させる=事実性を高める』という目的を押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「学習データそのものを完全に削除する」グラウンディングは回答を根拠に結び付ける手法であり、学習データを削除するものではありません。
- 「モデルの応答速度を必ず2倍にする」グラウンディングは回答の信頼性を高めることを目的としており、応答速度を倍にするための施策ではありません。
- 「GPUの消費電力をゼロにする」グラウンディングはデータや回答の品質に関する手法であり、ハードウェアの電力消費とは無関係です。
設問352
生成AIアプリ開発における『Foundry ポータル』の位置づけとして、最も適切なものはどれか。
- 画像から顔を検出する専用機能である
- モデルのデプロイ・プレイグラウンドでの対話・エージェントの作成とテスト・評価までをブラウザ上で行える開発の入り口である(正解)
- 音声を自然な発話に合成する機能である
- 時系列データの異常を検出する機能である
解説
Foundry ポータル(ai.azure.com)は、モデルカタログからのデプロイ、プレイグラウンドでの対話、エージェントの作成・テスト、評価・監視までをブラウザ上で行える Microsoft Foundry の開発拠点です。顔検出・音声合成・異常検知は個別機能の話で、ポータルの位置づけとは別物です。コードに進む前の試作と検証の場として押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像から顔を検出する専用機能である」顔検出はAzure AI Face(Foundry Toolsの一機能)の機能であり、Foundryポータル自体の位置づけとは異なります。
- 「音声を自然な発話に合成する機能である」音声合成はAzure AI Speech(テキスト読み上げ)の機能であり、統合開発ポータルであるFoundryポータルの説明ではありません。
- 「時系列データの異常を検出する機能である」時系列の異常検出はAzure AI Anomaly Detectorなどの機能であり、Foundryポータルの位置づけを表すものではありません。
設問353
RAG とグラウンディングの関係についての説明として、最も適切なものはどれか。
- グラウンディングは画像生成専用の概念である
- RAG とグラウンディングは無関係で、RAG はモデルの重みを更新する手法である
- RAG は、外部データを検索して回答の根拠にすることでグラウンディングを実現する代表的な手法である(正解)
- RAG は根拠を一切使わず常に推測だけで答える手法である
解説
グラウンディング(回答を信頼できる根拠に結び付ける考え方)を実現する具体的手段の一つが RAG です。RAG は重みを更新せず検索した文書を根拠にし、画像生成専用でもなく、推測だけで答える手法でもありません。「考え方=グラウンディング、実装=RAG」の関係で整理します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「グラウンディングは画像生成専用の概念である」グラウンディングはテキスト生成を含む生成AIの回答を根拠に結び付ける汎用概念であり、画像生成専用ではありません。
- 「RAG とグラウンディングは無関係で、RAG はモデルの重みを更新する手法である」RAGはモデルの重みを更新せず、外部データを検索して根拠として渡す手法であり、グラウンディングの実現手段として深く関係しています。
- 「RAG は根拠を一切使わず常に推測だけで答える手法である」RAG(Retrieval-Augmented Generation)は外部から検索して取得した根拠文書を使って回答を生成する手法であり、推測だけで答えるものではありません。
設問354
2つの要件がある。A: 通話録音を一言一句正確にテキスト化して記録として残す。B: 顧客が吹き込んだ長い音声メッセージの要点をまとめ、回答案まで作る。それぞれに適した手段の組み合わせはどれか。
- A は Azure Speech の文字起こし、B は音声入力対応のマルチモーダルモデル(正解)
- A は音声入力対応のマルチモーダルモデル、B は Azure Speech の文字起こし
- A・B とも Azure Speech の文字起こしだけで完結できる
- A・B ともテキスト読み上げ(音声合成)で処理できる
解説
発話をそのまま正確にテキスト化する音声認識は Azure Speech の文字起こしが適し、音声の内容を理解して要約や回答案を生成する処理は音声入力対応のマルチモーダルモデルが適しています。組み合わせが逆では各要件の得意分野と合わず、文字起こし単体では B の要約・生成は行えません。音声合成はテキストから音声を作る逆方向の機能です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「A は音声入力対応のマルチモーダルモデル、B は Azure Speech の文字起こし」一言一句忠実なテキスト化に向いているのは専用の音声認識サービス(Azure Speech)であり、要約や回答生成はマルチモーダルモデルが担います。AとBの割り当てが逆です。
- 「A・B とも Azure Speech の文字起こしだけで完結できる」要点まとめや回答案の生成は文字起こしだけでは行えず、理解・生成能力を持つ生成AIモデルが必要です。
- 「A・B ともテキスト読み上げ(音声合成)で処理できる」テキスト読み上げ(音声合成)は文字を音声に変換する出力側の機能であり、録音を文字化・要約する処理には使えません。
設問355
Microsoft Foundry で RAG チャットの回答品質を自動評価したい。生成AIの応答評価でよく使われる観点の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- 根拠との整合(groundedness)・質問との関連性(relevance)・一貫性(coherence)など(正解)
- CPU温度・GPUファン回転数・消費電力
- 画面解像度・フレームレート・色深度
- ディスク空き容量・回線速度・電源電圧
解説
生成AIの応答評価では、根拠との整合(groundedness)、質問との関連性(relevance)、流暢さ・一貫性(fluency/coherence)といった観点でスコア化するのが一般的で、Microsoft Foundry の評価機能もこうした指標を備えます。CPU温度や画面解像度、ディスク容量などはハードウェアや環境の指標で、回答品質の評価軸ではありません。『品質を測る軸』と『機器の状態』を取り違えないのが要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「CPU温度・GPUファン回転数・消費電力」CPU温度・GPUファン回転数・消費電力はハードウェアの動作状態を示す指標であり、生成AIの回答品質を評価する観点ではありません。
- 「画面解像度・フレームレート・色深度」画面解像度・フレームレート・色深度は映像品質の指標であり、テキスト応答の内容評価とは無関係です。
- 「ディスク空き容量・回線速度・電源電圧」ディスク空き容量・回線速度・電源電圧はインフラのリソース管理指標であり、生成AIの応答内容の評価軸ではありません。
設問356
長時間の問い合わせ対話を扱うチャットアプリで、会話履歴がコンテキストウィンドウの上限に近づいてきた。重要情報を保ちつつ上限内に収める一般的な工夫として、最も適切なものはどれか。
- これまでの会話を要約して圧縮し、要点だけを文脈として渡す(正解)
- モデルの学習率を上げる
- 出力トークンをすべて画像に変換する
- コンテンツフィルターを無効化する
解説
コンテキストウィンドウ(総トークン上限)を超えそうなときは、過去のやり取りを要約して圧縮し、要点だけを渡すのが定石です。学習率はモデル学習時のパラメータで会話の長さとは無関係、出力の画像化やフィルター無効化は上限対策になりません。長い対話では『何を残し何を圧縮するか』の設計が品質を左右します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルの学習率を上げる」学習率はモデルの学習(訓練)工程で使うパラメータであり、推論時の会話コンテキスト管理とは無関係です。
- 「出力トークンをすべて画像に変換する」出力を画像に変換してもトークン数は減らず、テキスト処理のコンテキスト管理としても意味をなしません。
- 「コンテンツフィルターを無効化する」コンテンツフィルターは有害コンテンツの検出・フィルタリングの設定であり、コンテキストウィンドウの上限問題の解決策にはなりません。
設問357
画像生成アプリのコードに、応答から b64_json を取り出して base64.b64decode(...) した結果を PNG ファイルへ書き込む処理がある。この処理が必要な理由はどれか。
- 応答には画像をダウンロードするための一時URLだけが含まれるから
- 応答には画像の説明文だけが含まれ、画像は別のAPIで改めて取得する必要があるから
- GPT-image 系モデルは生成画像を Base64 エンコードされたデータとして返すため、デコードして画像ファイルとして保存する必要があるから(正解)
- b64_json は生成時のパラメータ設定の控えであり、ログ保存のために書き出す必要があるから
解説
GPT-image 系モデルは生成した画像そのものを Base64 エンコードされた文字列(b64_json)として応答に含めるため、アプリ側でデコードして PNG などの画像ファイルとして保存します。一時URLや説明文だけが返る方式ではなく、b64_json はパラメータの控えではなく画像データの本体です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「応答には画像をダウンロードするための一時URLだけが含まれるから」b64_jsonパラメータを指定した場合、応答には一時URLではなくBase64エンコードされた画像データそのものが含まれます。URLが含まれるのはurlパラメータを指定した場合です。
- 「応答には画像の説明文だけが含まれ、画像は別のAPIで改めて取得する必要があるから」GPT-image系の応答にはテキストの説明文だけでなく、画像データ(Base64形式)が含まれます。別APIでの再取得は不要です。
- 「b64_json は生成時のパラメータ設定の控えであり、ログ保存のために書き出す必要があるから」b64_jsonはパラメータ設定の記録(ログ)ではなく、生成された画像そのものがBase64でエンコードされたデータです。
設問358
少数の入出力例をプロンプトに含めて望む形式を学ばせたが、例だけでは安定せず、自社専用の口調や知識でモデルそのものを継続的に最適化したい段階に来た。次に検討すべき手法として最も適切なものはどれか。
- ファインチューニング(正解)
- コンテンツフィルターの無効化
- 画像のセグメンテーション
- クラスタリング
解説
Few-shot(例示)で足りず、モデルの振る舞い自体を恒久的に専用化したい段階で検討するのがファインチューニングです。フィルター無効化は安全性を損なうだけ、セグメンテーションは画像、クラスタリングは群分けで、いずれも目的に合いません。「例示で足りる→プロンプト、足りない→ファインチューニング」の段階感が問われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「コンテンツフィルターの無効化」コンテンツフィルターはAIの安全性フィルタリングの設定であり、モデルを特定ドメインに最適化する手法ではありません。無効化は安全性を損なうだけです。
- 「画像のセグメンテーション」画像のセグメンテーションはコンピュータービジョンの技術であり、テキスト生成モデルの特化学習とは無関係です。
- 「クラスタリング」クラスタリングはデータをグループに分類する機械学習の手法であり、生成AIモデルの追加学習とは別の技術です。
設問359
医療画像で、腫瘍が写っている「領域そのものをピクセル単位で塗り分けて面積を測りたい」。物体を四角い枠で囲むのではなく、形状に沿って領域を抽出したい場合に最も適したタスクはどれか。
- 画像分類
- 光学式文字認識(OCR)
- セマンティックセグメンテーション(正解)
- キーフレーズ抽出
解説
ピクセル単位で領域を塗り分け、形状に沿って抽出するのはセマンティックセグメンテーションです。画像分類は画像全体に1ラベルを付けるだけ、物体検出は矩形(バウンディングボックス)で囲むため面積や形状の精密な把握には向きません。マルチモーダルモデルでも腫瘍の有無の説明はできますが、面積・輪郭の正確な計測にはピクセル単位のセグメンテーションが適します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像分類」画像分類は画像全体に1つのラベルを付けるだけで、特定領域をピクセル単位で切り出す機能を持ちません。
- 「光学式文字認識(OCR)」OCRは画像内の文字を読み取るための技術であり、腫瘍のような非文字領域のピクセル分割には使えません。
- 「キーフレーズ抽出」キーフレーズ抽出はテキストから重要語句を取り出す自然言語処理の機能であり、画像のピクセル領域の分割とは無関係です。
設問360
「海外拠点の会議音声を、日本語の字幕としてその場で表示し、後で議事内容の要点だけを日本語で短くまとめたい」。サービスの組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- Azure AI Speech の音声翻訳で字幕化 → Azure AI Language の要約で要点抽出(正解)
- Azure AI Vision で字幕化 → Azure AI Face で要約
- Azure AI Document Intelligence で字幕化 → Azure AI Translator で要約
- Azure AI Search で字幕化 → Azure AI Bot Service で要約
解説
音声を認識して別言語へ訳し字幕化するのは Azure AI Speech の音声翻訳、まとまったテキストの要点抽出は Azure AI Language の要約です。Vision/Face は画像・顔、Document Intelligence は帳票、Search は検索、Bot Service は会話基盤で、字幕化や要約の主役にはなりません。入力(音声)と目的(翻訳・要約)からサービスを連結します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Vision で字幕化 → Azure AI Face で要約」Azure AI Visionは画像分析サービスで音声の字幕化はできません。Azure AI Faceは顔認識専用であり、テキストの要約機能も持ちません。
- 「Azure AI Document Intelligence で字幕化 → Azure AI Translator で要約」Azure AI Document Intelligenceは文書(PDF等)からの情報抽出サービスで音声を字幕化する機能はなく、Azure AI Translatorは翻訳専用で要約を行うサービスではありません。
- 「Azure AI Search で字幕化 → Azure AI Bot Service で要約」Azure AI Searchは検索インデックスサービスで音声字幕化の機能はなく、Azure AI Bot Serviceは会話ボット基盤であり要約専用サービスではありません。
設問361
自社サービス特有の禁止ワードや、標準カテゴリ(暴力・憎悪等)に収まらない独自の有害概念を、自分で定義して検出できるようにしたい。Azure AI Content Safety の機能として最も適切なものはどれか。
- OCR の読み取り精度を上げる
- 顔照合のしきい値を下げる
- 音声合成の話者を増やす
- カスタムカテゴリ(独自カテゴリの定義)(正解)
解説
標準の有害カテゴリに加え、自社固有の有害概念を自分で定義して検出できるのが Content Safety のカスタムカテゴリ機能です。OCR・顔照合・音声合成はいずれも別機能で、独自の有害判定の定義とは関係ありません。汎用カテゴリでは拾えない業界・サービス固有のリスク語を捕捉したい場面で用います。
他の選択肢が誤りである理由
- 「OCR の読み取り精度を上げる」OCRの読み取り精度調整はAzure AI Visionの機能であり、有害コンテンツの独自カテゴリ定義とは別機能です。
- 「顔照合のしきい値を下げる」顔照合のしきい値設定はAzure AI Faceの顔認識機能の設定であり、コンテンツ安全性の独自カテゴリ定義とは無関係です。
- 「音声合成の話者を増やす」音声合成の話者追加はAzure AI Speech(カスタムニューラルボイス等)の機能であり、コンテンツフィルタリングとは別のサービス領域です。
設問362
生成AIの特性を踏まえた使い方として、最も適切なものはどれか。
- 出力は常に完全に正確なので、医療や法律の最終判断もそのまま採用してよい
- 出力には誤り(ハルシネーション)があり得るため、重要用途では人が事実確認・レビューを行う(正解)
- 生成AIは学習データの時点以降の事実も常に最新で把握している
- 出力の根拠を確認する必要はまったくない
解説
生成AIの出力は誤りを含み得るため、特に医療・法律など重要用途では人による事実確認やレビューを前提にし、RAG/グラウンディングで根拠付けるのが適切です。出力が常に正確、学習時点以降も常に最新、根拠確認は不要、という認識はいずれも危険な誤りです。『便利だが万能ではない』前提で責任ある使い方を選ぶのが要点になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「出力は常に完全に正確なので、医療や法律の最終判断もそのまま採用してよい」生成AIはハルシネーション(事実と異なる内容の生成)が起こり得るため、医療や法律など影響の大きい判断をそのまま採用するのは危険です。
- 「生成AIは学習データの時点以降の事実も常に最新で把握している」生成AIの知識は学習データのカットオフ時点までに限られており、それ以降の最新情報は把握していません。
- 「出力の根拠を確認する必要はまったくない」ハルシネーションや情報の鮮度の問題があるため、重要用途では出力の根拠確認が欠かせません。
設問363
社内のPDF・会議録音・研修動画を横断して質問に答えるRAGチャットを構築する。このパイプラインの中で Content Understanding が担う役割として最も適切なものはどれか。
- 利用者の質問の意図を分類し、最終的な回答文を生成する
- 文書・録音・動画を、検索インデックスに取り込める Markdown や構造化フィールドへ変換する取り込み前の処理(正解)
- 変換後のベクトルを保存し、類似度に基づく検索を実行するインデックスの管理
- 会話履歴の保持と、利用者のサインイン認証
解説
Content Understanding はRAGの取り込み(インジェスト)段階を担い、多様な形式のコンテンツを Markdown やスキーマに沿ったフィールドへ標準化します。回答の生成はチャットモデル、ベクトルの保存と検索は Azure AI Search、会話管理や認証はアプリ側の役割で、Content Understanding の担当ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「利用者の質問の意図を分類し、最終的な回答文を生成する」質問の意図分類や回答文の生成はチャットモデル(生成AI)の役割であり、コンテンツ前処理を担うContent Understandingの機能ではありません。
- 「変換後のベクトルを保存し、類似度に基づく検索を実行するインデックスの管理」ベクトルの保存と類似度検索はAzure AI Search(ベクトルストア)の役割であり、コンテンツを構造化するContent Understandingとは別の工程です。
- 「会話履歴の保持と、利用者のサインイン認証」会話履歴の管理やユーザー認証はアプリケーション層やAzure Active Directoryが担う機能であり、コンテンツ処理サービスの役割ではありません。
設問364
社内 FAQ ボットが、同じ質問に対して毎回大きく異なる言い回しや構成で回答するため、応答を安定した一貫性のあるものにしたい。調整する推論パラメータとして最も適切なものはどれか。
- max_output_tokens を大きくする
- temperature を低い値に設定する(正解)
- previous_response_id の指定をやめる
- TPM(1分あたりトークン数)の割り当てを増やす
解説
temperature は応答のランダム性を制御するパラメータで、低い値にするほど出力が集中して安定的・具体的になります。max_output_tokens は応答の長さの上限、previous_response_id は会話文脈の引き継ぎ、TPM はデプロイの処理能力の割り当てであり、言い回しのばらつきの抑制には働きません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「max_output_tokens を大きくする」max_output_tokensは生成する応答の最大長さを制御するパラメータであり、応答のランダム性(言い回しのばらつき)には影響しません。
- 「previous_response_id の指定をやめる」previous_response_idは会話の継続性を指定するパラメータであり、応答ごとのランダム性や一貫性の制御とは異なる設定です。
- 「TPM(1分あたりトークン数)の割り当てを増やす」TPMはAPIスループット(1分あたりの処理量)の制限設定であり、個々の応答の安定性・ランダム性とは無関係です。
設問365
小売店の天井カメラの画像から、写っている人それぞれの位置を枠で特定し、人数を数えたい。Azure AI Vision(Foundry Tools)の機能として最も適切なものはどれか。
- 人物検出(People detection)(正解)
- テキスト読み上げ
- 感情分析
- ワンホットエンコーディング
解説
画像内の人の位置をバウンディングボックスと信頼度スコアで返すのが Azure AI Vision の人物検出(People detection)で、人数の把握や混雑の確認に使えます。テキスト読み上げは音声、感情分析はテキスト、ワンホットエンコーディングは特徴量変換で、画像内の人の検出とは関係ありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキスト読み上げ」テキストを音声に変換する音声合成サービスであり、画像内の人物の位置を検出したり人数を数えたりする機能は持ちません。
- 「感情分析」テキストのポジ・ネガ・ニュートラルを判定するサービスであり、画像処理には関係しません。
- 「ワンホットエンコーディング」カテゴリ変数を0/1のベクトルに変換する機械学習の前処理手法であり、Azureの画像分析機能でも人物検出でもありません。
設問366
問い合わせ記録を保存する前に個人情報を伏せる処理を、Azure Language SDK の recognize_pii_entities() で実装したい。このメソッドの応答が伏字化の実装に役立つ理由として最も適切なものはどれか。
- 個人情報を含む文書をストレージから自動的に削除してくれるため
- 個人情報を検出するとアプリの実行を停止して管理者へ通知するため
- 文章全体を個人情報を含まない別の文章へ要約し直すため
- 検出したエンティティの一覧に加えて、該当箇所を伏字化済みのテキストが返るため(正解)
解説
recognize_pii_entities() は、検出した個人情報エンティティの一覧(カテゴリ・信頼度スコア付き)とともに伏字化済みのテキスト(redacted_text)を返すため、アプリはその結果をそのまま保存処理に使えます。文書の削除・実行の停止・要約による書き換えを行うメソッドではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「個人情報を含む文書をストレージから自動的に削除してくれるため」このメソッドはテキストを解析して結果を返すだけであり、ストレージ上のファイルを自動削除する機能はありません。
- 「個人情報を検出するとアプリの実行を停止して管理者へ通知するため」個人情報を検出してもアプリの実行を止めたり管理者へ通知したりする動作はなく、判定結果(エンティティ一覧と伏字済みテキスト)を返すのみです。
- 「文章全体を個人情報を含まない別の文章へ要約し直すため」文章の意味を変えて別の文章に要約し直す機能はなく、原文の個人情報箇所を伏字に置換したテキストを返します。
設問367
Microsoft が定める責任あるAIの6原則に含まれないものはどれか。
- 公平性
- 透明性
- 収益性(正解)
- 説明責任
解説
6原則は公平性/信頼性と安全性/プライバシーとセキュリティ/包括性/透明性/説明責任です。「収益性」は含まれません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「公平性」公平性は責任あるAI6原則の1つとして正しく含まれているため、「含まれないもの」ではありません。
- 「透明性」透明性は責任あるAI6原則の1つとして正しく含まれているため、「含まれないもの」ではありません。
- 「説明責任」説明責任は責任あるAI6原則の1つとして正しく含まれているため、「含まれないもの」ではありません。
設問368
Foundry SDK(Python)でデプロイ済みモデルと対話する軽量チャットアプリを作る。正しい手順の並びはどれか。
- ①azure-ai-projects をインストールし az login で認証 → ②AIProjectClient を作成 → ③get_openai_client() でチャット用クライアントを取得 → ④responses.create() で応答を生成(正解)
- ①azure-ai-projects をインストールし az login で認証 → ②get_openai_client() でチャット用クライアントを取得 → ③AIProjectClient を作成 → ④responses.create() で応答を生成
- ①AIProjectClient を作成 → ②responses.create() で応答を生成 → ③get_openai_client() でチャット用クライアントを取得 → ④az login で認証
- ①responses.create() で応答を生成 → ②AIProjectClient を作成 → ③az login で認証 → ④azure-ai-projects をインストール
解説
環境準備(インストールと認証)→ プロジェクト接続(AIProjectClient)→ チャット用の OpenAI 互換クライアント取得 → 応答生成、の順です。get_openai_client() は AIProjectClient のメソッドのため、プロジェクトクライアントより先に呼び出すことはできず(2つ目の並びが誤りの理由)、認証や生成が後ろに来る並びも成立しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「①azure-ai-projects をインストールし az login で認証 → ②get_openai_client() でチャット用クライアントを取得 → ③AIProjectClient を作成 → ④responses.create() で応答を生成」get_openai_client() は AIProjectClient のメソッドであるため、AIProjectClient を作成する前に呼び出すことはできません。手順の順序が崩れています。
- 「①AIProjectClient を作成 → ②responses.create() で応答を生成 → ③get_openai_client() でチャット用クライアントを取得 → ④az login で認証」responses.create() を呼ぶには先に OpenAI 互換クライアントの取得が必要で、その前に AIProjectClient の作成と認証も済んでいなければならないため、この順序では動作しません。
- 「①responses.create() で応答を生成 → ②AIProjectClient を作成 → ③az login で認証 → ④azure-ai-projects をインストール」応答生成(responses.create())は環境準備・プロジェクト接続・クライアント取得がすべて完了してから実行できるため、最初に来ることはありません。
設問369
同じ「会議の録音」を扱う次の2つの要件は、それぞれ異なるAIワークロードに該当する。要件①: 発話をその場で文字にしてリアルタイム字幕を出す。要件②: 過去の録音アーカイブ全体から議題・決定事項・担当者を構造化して台帳にする。組み合わせとして正しいものはどれか。
- ①は音声、②は情報抽出(正解)
- ①は情報抽出、②は音声
- ①は生成AI、②はコンピュータービジョン
- ①はエージェントAI、②はテキスト分析
解説
その場の発話を文字にするリアルタイムの音声認識は音声ワークロード、蓄積されたコンテンツから特定のデータ値を構造化して取り出すのは情報抽出ワークロードです。①と②の対応が逆ではなく、画像を扱わないためコンピュータービジョンは該当せず、自律的なタスク遂行(エージェントAI)や文章の意味分析(テキスト分析)が主目的でもありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「①は情報抽出、②は音声」「その場でリアルタイムに発話を文字化」は音声ワークロード、「アーカイブから特定データを構造化」は情報抽出であり、①と②の対応が逆になっています。
- 「①は生成AI、②はコンピュータービジョン」リアルタイム字幕は音声認識の領域であって生成AIの主要用途ではなく、コンピュータービジョンは画像を扱うサービスであり音声アーカイブの処理には該当しません。
- 「①はエージェントAI、②はテキスト分析」リアルタイム字幕は音声ワークロードであり、アーカイブから構造化データを取り出すのはテキスト分析ではなく情報抽出です。
設問370
自社独自の様式の申込書(事前構築アナライザーには無い項目配置)から、決まった項目を構造化抽出したい。Azure Content Understanding での進め方として最も適切なものはどれか。
- 抽出したい項目をフィールドスキーマとして定義し、カスタムアナライザーを作成する(正解)
- 感情分析モデルにそのままかける
- 顔検出モデルを使う
- 音声合成モデルを使う
解説
事前構築(prebuilt)アナライザーで賄えない独自帳票は、抽出したい項目をフィールドスキーマとして定義したカスタムアナライザーを作成して対応します。感情分析・顔検出・音声合成は対象が異なり、帳票の項目抽出には使えません。「定番帳票=prebuilt、独自帳票=カスタムアナライザー、構造の抽出=prebuilt-layout」と用途で使い分けるのが要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「感情分析モデルにそのままかける」感情分析はテキストのポジ・ネガを判定する機能であり、帳票フィールドの項目抽出はできません。
- 「顔検出モデルを使う」顔検出はコンピュータービジョンの人物認識機能であり、申込書のフィールド抽出とは用途が全く異なります。
- 「音声合成モデルを使う」音声合成はテキストを音声に変換するサービスであり、文書からの項目抽出は行いません。
設問371
社内規程のPDF群に基づいて回答する問い合わせ対応エージェントを Foundry ポータルで作りたい。規程文書を回答の根拠として使わせるための設定はどれか。
- 利用者が毎回の質問文に規程の全文を貼り付けるよう運用ルールで定める
- モデルを規程文書でファインチューニングし終えるまで公開を待つ
- Code Interpreter ツールを追加してPDFを画面に描画させる
- エージェントにナレッジとして文書を追加し、検索拡張生成(RAG)で参照させる(正解)
解説
ナレッジに文書を追加すると、エージェントは検索拡張生成(RAG)で関連箇所を取得し、引用付きで根拠のある回答を返せます。全文の手動貼り付けは現実的でなく、ファインチューニングは文書参照の標準手段ではありません。Code Interpreter はデータ分析などのコード実行を担うツールです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「利用者が毎回の質問文に規程の全文を貼り付けるよう運用ルールで定める」文書が多量・更新頻繁な場合、毎回全文を貼り付けるのはコンテキスト長の制約でスケールせず、実用的な手段になりません。
- 「モデルを規程文書でファインチューニングし終えるまで公開を待つ」ファインチューニングはモデルの口調やスタイルの調整に向いており、頻繁に更新される文書の内容を継続的に反映させる標準手段ではありません。
- 「Code Interpreter ツールを追加してPDFを画面に描画させる」Code Interpreter はデータ分析やコード実行のためのツールであり、文書を検索して回答の根拠にする機能ではありません。
設問372
すでに蓄積した大量の録音ファイルを、まとめて非同期で文字起こししたい。Azure AI Speech の利用形態として最も適切なものはどれか。
- バッチ文字起こし(Batch transcription)(正解)
- リアルタイム文字起こしのみ
- テキスト読み上げ(Text to Speech)
- 顔検出
解説
保存済みの多数の音声をまとめて非同期処理するのがバッチ文字起こし(Batch transcription)で、ストレージ上のファイル群を一括で書き起こします。リアルタイム文字起こしは会議など即時の用途、Text to Speech は逆向き(テキスト→音声)、顔検出はCVで、蓄積ファイルの一括処理には合いません。即時か一括かで形態を使い分けます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「リアルタイム文字起こしのみ」リアルタイム文字起こしは会議中など即時の用途向けであり、蓄積済みのファイル群をまとめて一括処理するバッチ向けの手段ではありません。
- 「テキスト読み上げ(Text to Speech)」テキストから音声を生成するサービスであり、録音ファイルを文字に書き起こす音声認識とは逆方向の処理です。
- 「顔検出」顔検出はコンピュータービジョンの機能であり、音声ファイルの文字起こしとは領域が異なります。
設問373
Azure OpenAI と Microsoft Foundry(旧 Azure AI Foundry)の関係の説明として、最も適切なものはどれか。
- Azure OpenAI は GPT や gpt-image-1 などのモデルを提供し、Microsoft Foundry はそれらを含むモデルの比較・構築・評価・運用を行う統合プラットフォームである(正解)
- 両者はまったく同一の製品の別名で、機能差は一切ない
- Microsoft Foundry は音声合成専用で、生成AIは扱えない
- Azure OpenAI はクラスタリング専用サービスである
解説
Azure OpenAI は GPT・gpt-image-1 などのモデルを API で提供し、Microsoft Foundry はそれらを含む各種モデルを比較・構築・評価・デプロイ・監視まで一貫して扱える統合プラットフォームです。両者は別名ではなく、Foundry は音声合成専用でもクラスタリング専用でもありません。『モデル提供=Azure OpenAI(Foundry Models)、開発運用の場=Microsoft Foundry』という役割分担で押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「両者はまったく同一の製品の別名で、機能差は一切ない」Azure OpenAI はモデル提供、Microsoft Foundry は開発・運用の統合プラットフォームであり、異なる役割を持つ別製品です。
- 「Microsoft Foundry は音声合成専用で、生成AIは扱えない」Microsoft Foundry はモデルの比較・構築・評価・運用を担う統合基盤であり、音声合成専用というのは誤りです。
- 「Azure OpenAI はクラスタリング専用サービスである」Azure OpenAI は GPT 等の生成AIモデルを提供するサービスであり、クラスタリング専用サービスではありません。
設問374
街中で撮影した大量の画像から、自社のロゴ看板が「画像のどこに写っているか」を位置付きで自動検出したい。基盤となるコンピュータービジョンのタスクはどれか。
- マルチモーダルモデルによるキャプション生成
- 物体検出(正解)
- 光学式文字認識(OCR)
- 画像生成
解説
対象の種類と位置(バウンディングボックス)を特定するのは物体検出で、ロゴのような独自の対象は自前の画像で学習させたカスタムモデルで対応します。キャプション生成は画像全体の説明文、OCRは文字の読み取り、画像生成は新しい画像の作成で、位置付きの検出はできません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「マルチモーダルモデルによるキャプション生成」画像全体を自然言語で説明するタスクであり、ロゴが「どこに」あるかを位置情報つきで特定する検出は行いません。
- 「光学式文字認識(OCR)」画像内の文字を読み取る技術であり、ロゴのような画像オブジェクトの位置付き検出には使いません。
- 「画像生成」新しい画像を生成するタスクであり、既存の画像からオブジェクトを検出することはできません。
設問375
独自様式の検収書に対応するカスタムアナライザーを定義する。アナライザー定義に含める要素の組み合わせとして正しいものはどれか。
- Azure サブスクリプションの ID と、リソースグループの名前
- ベースアナライザー(prebuilt-document など)の指定と、抽出したい項目を定めるフィールドスキーマ(正解)
- 文字起こしに使うロケールの一覧と、話者分離の有効/無効の設定
- 抽出結果の保存先となる Azure AI Search インデックスの名前
解説
カスタムアナライザーの定義では、baseAnalyzerId でベースとなる処理(文書なら prebuilt-document)を指定し、fieldSchema で抽出項目を定義します。ロケールや話者分離は音声分析向けの設定であり、検索インデックスは抽出後の下流で使うもの、サブスクリプション情報はアナライザー定義に含める要素ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure サブスクリプションの ID と、リソースグループの名前」これらはAzureリソース管理上の識別情報であり、アナライザーの定義(処理内容やスキーマ)に含める要素ではありません。
- 「文字起こしに使うロケールの一覧と、話者分離の有効/無効の設定」ロケールや話者分離は音声文字起こし系のサービス向けの設定であり、文書のフィールド抽出を担うカスタムアナライザーの定義要素ではありません。
- 「抽出結果の保存先となる Azure AI Search インデックスの名前」抽出結果の下流で使う設定であり、アナライザー定義の中核(何をどう抽出するか)ではありません。
設問376
モバイルアプリに、短い文章の整形だけを行う簡単なAI機能を追加する。最上位の大型モデルではなく小型言語モデル(SLM)を選ぶ利点の説明として最も適切なものはどれか。
- 軽量で低コスト・低遅延のため、単純なタスクであれば十分な品質を効率よく提供できる(正解)
- 小型モデルはどんなタスクでも大型モデルより応答品質が高くなる
- 小型モデルの利用ではトークンに基づく課金が発生しなくなる
- 小型モデルは出力が単純なため、責任あるAIの考慮が不要になる
解説
SLMは軽量・低コスト・低遅延が利点で、軽量なアプリのAI機能は小型言語モデルで最もうまく動く場合があると公式にも整理されており、単純なタスクには効率のよい選択です。品質が常に大型モデルを上回るわけではなく、トークン課金は発生し、責任あるAIの考慮はモデルの大小にかかわらず必要です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「小型モデルはどんなタスクでも大型モデルより応答品質が高くなる」複雑な推論や多様なタスクでは大型モデルの方が品質が高く、小型モデルが常にあらゆるタスクで上回るわけではありません。
- 「小型モデルの利用ではトークンに基づく課金が発生しなくなる」SLMを使ってもトークンベースの課金は発生します。コストが低いのは単価や消費量の面であり、ゼロになるわけではありません。
- 「小型モデルは出力が単純なため、責任あるAIの考慮が不要になる」出力の安全性・公平性・プライバシーへの配慮はモデルの大小にかかわらず必要であり、SLMだからといって免除されません。
設問377
生成AIに議事メモの作成を依頼したところ、毎回スタイルや長さがばらつく。出力を安定させるためのプロンプトの工夫として、最も効果が薄いものはどれか。
- 出力形式(見出し+箇条書き、最大10行など)を具体的に指定する
- 対象読者や用途(社内共有用など)を明示する
- 守ってほしい制約や含めるべき項目を列挙する
- 指示をあえて短く曖昧にして、解釈をすべてモデルに委ねる(正解)
解説
指示を曖昧にして解釈を丸投げすると、出力のばらつきはむしろ大きくなり安定しません(最も効果が薄い)。形式の具体指定・読者や用途の明示・制約や必須項目の列挙は、いずれも出力を安定させる有効な工夫です。『具体・明確・文脈付与』が良いプロンプトの基本で、曖昧化は逆効果になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「出力形式(見出し+箇条書き、最大10行など)を具体的に指定する」形式の明確化は出力を安定させる有効な手段であり、「最も効果が薄い」ものではありません。
- 「対象読者や用途(社内共有用など)を明示する」文脈を与えることで一貫したスタイルが引き出せる有効な工夫であり、「最も効果が薄い」ものではありません。
- 「守ってほしい制約や含めるべき項目を列挙する」モデルが守るべきルールを明示することで出力が安定するため、「最も効果が薄い」ものではありません。
設問378
世界中から届く問い合わせメールを、内容に応じて各国語の担当チームへ振り分ける前段として、まず「その本文が何語で書かれているか」を自動判定したい。Azure AI Language のどの機能か。
- 言語検出(Language Detection)(正解)
- 感情分析
- 要約
- 個人情報(PII)検出
解説
文章が何語かを判定するのは言語検出(Language Detection)機能です。感情分析はポジ/ネガ、要約は要点抽出、PII検出は個人情報の検出で、言語の特定は行いません。多言語対応の入口で言語を見分け、その後の翻訳や振り分けにつなぐ流れで使われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「感情分析」テキストの感情(ポジ・ネガ・ニュートラル)を判定する機能であり、言語の種類を特定するものではありません。
- 「要約」テキストの要点を短くまとめる機能であり、何語で書かれているかを判定するものではありません。
- 「個人情報(PII)検出」テキスト中の氏名・住所・電話番号などを特定する機能であり、言語の判定とは別の用途です。
設問379
モデルカタログは「Azure が直接販売するモデル(Models sold by Azure)」と「パートナーとコミュニティのモデル」の2つに大別される。両者の違いの説明として正しいものはどれか。
- 前者は Microsoft がホストして Microsoft のサポートや企業向けSLAを提供し、後者は提供元のパートナーやコミュニティが主体となって提供・サポートする(正解)
- 前者は無料で利用でき、後者はすべて有料で提供される
- 前者はテキスト専用モデルのみで構成され、後者はマルチモーダルモデルのみで構成される
- 前者はデプロイせずにそのまま使え、後者だけがデプロイの作業を必要とする
解説
Azure が直接販売するモデルは Microsoft がホストし、Microsoft のサポート・SLA・Azure サービスとの深い統合が特徴です。パートナーとコミュニティのモデルは提供元がサポートし、特化用途や最新の革新に強みがあります。料金の有無・対応モダリティ・デプロイの要否で区分されているわけではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「前者は無料で利用でき、後者はすべて有料で提供される」料金モデルで区分されているわけではなく、「Azure が直接販売するモデル」も有料で利用します。
- 「前者はテキスト専用モデルのみで構成され、後者はマルチモーダルモデルのみで構成される」モデルのモダリティ(テキスト・マルチモーダル等)はどちらのカテゴリにも混在しており、一方がテキスト専用・他方がマルチモーダル専用という区分は誤りです。
- 「前者はデプロイせずにそのまま使え、後者だけがデプロイの作業を必要とする」デプロイの要否はカテゴリ区分ではなく、個々のモデルや利用方法によって決まります。
設問380
Azure OpenAI のコンテンツフィルターについて、最も適切な説明はどれか。
- 入力(プロンプト)のみを評価し、モデルの出力は一切評価しない
- 有害カテゴリごとに深刻度のしきい値を設定でき、入力と出力の双方を評価できる(正解)
- 一度有効にすると深刻度の設定は二度と変更できない
- 有害判定は行わず、文章の翻訳だけを担う
解説
コンテンツフィルターは有害カテゴリごとに深刻度のしきい値を設定でき、入力(プロンプト)と出力(生成結果)の両方を評価して抑制できます。入力のみ評価・変更不可・翻訳専用というのはいずれも誤りです。安全機能としての柔軟な制御が可能である点と、事実性(ハルシネーション)の保証とは別である点を区別します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「入力(プロンプト)のみを評価し、モデルの出力は一切評価しない」コンテンツフィルターはプロンプト(入力)と生成結果(出力)の両方を評価できます。入力のみという説明は誤りです。
- 「一度有効にすると深刻度の設定は二度と変更できない」しきい値は運用中でも設定変更が可能であり、一度有効にすると変更できないというのは誤りです。
- 「有害判定は行わず、文章の翻訳だけを担う」コンテンツフィルターは有害コンテンツの検出・抑制を行うものであり、翻訳機能は持ちません。
設問381
生成AIで使われる「トークン」の説明として、最も適切なものはどれか。
- クラスタリングで得られるグループの中心点のことである
- GPUを起動するためのパスワードのことである
- 学習済みモデルのファイル名のことである
- モデルが文章を処理する際の最小単位(単語や単語の一部など)で、課金や長さの基準になることが多い(正解)
解説
トークンは、モデルがテキストを扱う際の最小単位(単語や単語の断片、記号など)で、入出力の長さやコンテキストウィンドウ、課金量の基準になります。GPU起動のパスワードやモデルのファイル名、クラスタの中心点とは無関係です。『料金も長さもトークンで数える』という実務感覚を押さえると生成AIのコスト見積もりに役立ちます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「クラスタリングで得られるグループの中心点のことである」これはクラスター重心(セントロイド)の説明であり、言語モデルが文章を処理する最小単位であるトークンとは無関係です。
- 「GPUを起動するためのパスワードのことである」GPUの起動とトークンには関係がなく、この説明はトークンの定義として完全に誤りです。
- 「学習済みモデルのファイル名のことである」モデルのファイル名とトークンには直接の関係がありません。
設問382
テキストの指示文から新しい画像を生成したい。Microsoft Foundry で利用できる、この画像生成に対応した現行モデルはどれか。
- Whisper(音声認識)
- text-embedding-3-large(埋め込み)
- gpt-image-1(正解)
- BERT
解説
テキストから画像を生成する現行モデルは gpt-image-1 系で、Microsoft Foundry からデプロイして利用できます(かつての DALL-E の後継的な位置づけ)。Whisper は音声認識、埋め込みモデルはベクトル化、BERT は言語理解系で、画像生成は行いません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Whisper(音声認識)」音声の文字起こし(音声認識)を行うモデルであり、テキストから画像を生成する機能はありません。
- 「text-embedding-3-large(埋め込み)」テキストを数値ベクトル(埋め込み)に変換するモデルであり、画像生成は行いません。
- 「BERT」テキスト理解・分類などの言語タスクに使われるモデルであり、画像生成には使いません。
設問383
Transformer では単語を並列に処理するため、そのままでは「語の並び順」の情報が失われてしまう。これを補うために入力に加える仕組みとして最も適切なものはどれか。
- コンテンツフィルター
- 正則化項
- 位置エンコーディング(ポジショナルエンコーディング)(正解)
- 混同行列
解説
Transformer は系列を並列処理するため語順が自然には保持されず、各トークンの位置情報を埋め込みに加える「位置エンコーディング」で順序を表現します。コンテンツフィルターは有害判定、正則化は過学習抑制、混同行列は分類評価のための仕組みで、いずれも語順保持とは無関係です。自己注意と位置エンコーディングの組み合わせが Transformer の要点になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「コンテンツフィルター」有害コンテンツを検出・抑制する安全機能であり、並列処理時にトークンの語順情報を保持する役割はありません。
- 「正則化項」過学習を抑制するための学習時の仕組みであり、モデルが語順を認識するための位置情報付与とは別のものです。
- 「混同行列」分類モデルの予測と正解の一致・不一致を集計した評価用ツールであり、語順の保持とは無関係です。
設問384
会議録アプリのコードに conversation_transcriber = speechsdk.transcription.ConversationTranscriber(speech_config=..., audio_config=...) という行がある。SpeechRecognizer ではなくこのクラスを使う目的はどれか。
- 文字起こし結果に話者ID(Guest-1 など)が付き、発言を話者ごとに区別できるため(正解)
- テキストから音声を合成して読み上げるため
- 音声ファイルを入力にできるのはこのクラスだけのため
- 認識と同時に発言を別の言語へ翻訳するため
解説
ConversationTranscriber は会話の文字起こしで話者分離を行うクラスで、認識結果に Guest-1・Guest-2 のような話者IDが付き、誰の発言かを区別した議事録を作れます。音声合成は SpeechSynthesizer、音声翻訳は専用の認識機能の役割で、音声ファイル入力は SpeechRecognizer でも AudioConfig の指定により可能です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキストから音声を合成して読み上げるため」音声合成は SpeechSynthesizer の役割であり、ConversationTranscriber は入力音声を文字に起こすクラスです。
- 「音声ファイルを入力にできるのはこのクラスだけのため」AudioConfig の指定により SpeechRecognizer でも音声ファイルを入力に使えるため、この点はConversationTranscriberを選ぶ固有の理由になりません。
- 「認識と同時に発言を別の言語へ翻訳するため」音声翻訳は TranslationRecognizer の役割であり、ConversationTranscriber は翻訳ではなく話者分離に特化しています。
設問385
次の「旧称 → 現名称」の対応のうち、誤っているものはどれか。
- Form Recognizer → Azure AI Document Intelligence
- Azure AI Foundry → Microsoft Foundry
- Text Analytics → Azure AI Vision(正解)
- LUIS / QnA Maker → Azure AI Language(の機能に統合)
解説
Text Analytics は Azure AI Language の機能群に統合されたもので、Azure AI Vision(画像系)への読み替えは誤りです。Form Recognizer→Document Intelligence、Azure AI Foundry→Microsoft Foundry、LUIS/QnA Maker→AI Language への統合はいずれも正しい対応です。旧称と現名称の対応は、領域(テキスト/画像/プラットフォーム)と結び付けて覚えると引っかかりにくくなります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Form Recognizer → Azure AI Document Intelligence」Form Recognizer から Azure AI Document Intelligence への改名は正しい対応であり、誤りではありません。
- 「Azure AI Foundry → Microsoft Foundry」Azure AI Foundry から Microsoft Foundry への改名は正しい対応であり、誤りではありません。
- 「LUIS / QnA Maker → Azure AI Language(の機能に統合)」LUIS や QnA Maker の機能が Azure AI Language に統合されたのは正しい対応であり、誤りではありません。
設問386
RAG構成で、社内文書をインデックス化し、ユーザーの質問に関連する文書をベクトル検索などで取り出して生成AIに渡す「検索エンジン」の役割を担うAzureサービスはどれか。
- Azure AI Search(正解)
- Azure AI Speech
- Azure Virtual Machines
- Azure AI Face
解説
文書のインデックス化とキーワード/ベクトル検索を提供し、RAGの検索基盤になるのが Azure AI Search(旧 Cognitive Search)です。取り出した根拠を生成AIに渡すことで、最新情報に基づく回答を実現します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Speech」音声認識・音声合成を担うサービスであり、文書インデックスの作成や検索機能は持ちません。
- 「Azure Virtual Machines」仮想マシンのコンピューティングサービスであり、AIの検索・インデックス機能を提供しません。
- 「Azure AI Face」顔検出・顔認識に特化したコンピュータービジョンサービスであり、RAGの検索基盤にはなりません。
設問387
自然言語処理での『トークン』と『埋め込み(ベクトル)』の関係として、最も適切なものはどれか。
- トークンは文章を分割した単位、埋め込みはその単位(や文)の意味を数値ベクトルで表したもの(正解)
- トークンは意味のベクトル、埋め込みは文章の分割単位である
- 両者はまったく同じで呼び名だけが異なる
- トークンは画像のピクセル、埋め込みは音声の波形である
解説
トークンは文章を語や部分語に分割した単位で、埋め込み(Embedding)はそのトークンや文の意味を数値ベクトルで表現したものです。両者は工程が異なり(分割→数値化)、説明を入れ替えた選択肢や、ピクセル・波形に結び付ける選択肢は誤りです。『刻む=トークン化/意味を数値化=埋め込み』の順で押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「トークンは意味のベクトル、埋め込みは文章の分割単位である」トークンは「文章の分割単位」、埋め込みは「意味の数値ベクトル」であり、説明が入れ替わっています。
- 「両者はまったく同じで呼び名だけが異なる」トークン(分割)と埋め込み(数値化)は異なる処理工程の概念であり、同一ではありません。
- 「トークンは画像のピクセル、埋め込みは音声の波形である」どちらも自然言語処理の概念に関する説明であり、画像のピクセルや音声の波形とは無関係です。
設問388
Microsoft の AI 開発基盤では「プラットフォーム全体」と「事前構築済みサービス群」の両方が改名されており、対応先を取り違えやすい。旧名称と現在の名称の対応として正しい組み合わせはどれか。
- Azure AI Foundry → Foundry Tools / Azure AI services → Microsoft Foundry
- Azure Machine Learning → Microsoft Foundry / Azure AI Foundry → Copilot Studio
- Azure AI Foundry → Microsoft Foundry / Azure AI services → Foundry Tools(正解)
- Azure OpenAI Service → Microsoft Foundry / Azure AI Foundry → 後継なしで廃止
解説
プラットフォーム全体の名称が Azure AI Foundry から Microsoft Foundry に、事前構築済みサービス群の名称が Azure AI services から Foundry Tools に変わりました。1つ目の選択肢は対応が逆です。Azure Machine Learning や Azure OpenAI は改名の系譜とは別のサービスで、Copilot Studio も別製品です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Foundry → Foundry Tools / Azure AI services → Microsoft Foundry」対応が逆であり、プラットフォーム全体が Microsoft Foundry に、サービス群が Foundry Tools に改名されました。
- 「Azure Machine Learning → Microsoft Foundry / Azure AI Foundry → Copilot Studio」Azure Machine Learning と Microsoft Foundry は別系譜であり、Azure AI Foundry の後継が Copilot Studio というのも誤りです。
- 「Azure OpenAI Service → Microsoft Foundry / Azure AI Foundry → 後継なしで廃止」Azure OpenAI は改名ではなく Foundry Models の一部として継続しており、Azure AI Foundry は廃止でなく Microsoft Foundry に名称変更しています。
設問389
会話アプリの音声対応とは別に、録音ファイルの「文字起こしだけ」を行いたい。適した手段として最も適切なものはどれか。
- 画像生成モデル(gpt-image-1)に録音を入力する
- Azure AI Speech の Speech to Text や、gpt-4o-transcribe などの音声認識モデルを使う(正解)
- 埋め込みモデルで録音をベクトル化する
- コンテンツフィルターに録音をかける
解説
文字起こしが目的なら、Foundry Tools の Azure AI Speech(Speech to Text)や、gpt-4o-transcribe・Whisper のような音声認識モデルを使うのが適切です。画像生成モデルは画像出力、埋め込みはベクトル化、コンテンツフィルターは有害判定で、書き起こしはできません。『対話したいならマルチモーダル、文字起こしだけなら音声認識』と目的で選び分けます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像生成モデル(gpt-image-1)に録音を入力する」gpt-image-1 は画像生成モデルであり、音声ファイルの文字起こしはできません。
- 「埋め込みモデルで録音をベクトル化する」埋め込みはテキストを数値ベクトルに変換するものであり、音声を文字に書き起こす機能はありません。
- 「コンテンツフィルターに録音をかける」コンテンツフィルターは生成テキストの有害判定を行うものであり、音声を文字に変換する機能はありません。
設問390
観光アプリで、撮影された建物や観光名所(例:エッフェル塔)が何かを判別し、説明文も添えたい。現在の Azure で最も適したアプローチはどれか。
- Azure AI Language の個人情報(PII)検出にかける
- Azure AI Speech の話者認識を使う
- Azure AI Search で画像をそのまま全文検索する
- 視覚入力対応のマルチモーダルモデルに写真を渡し、名称と説明を答えさせる(正解)
解説
建物や名所のような幅広い知識が要る判別・説明は、視覚入力対応のマルチモーダルモデルに画像を渡して答えさせるのが現在の定石です。PII検出はテキストの個人情報、話者認識は音声、Search はインデックス化済みデータの検索で、写真の内容判別はできません。定型のタグ付けで足りる場合は Azure AI Vision を使う、という使い分けも押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Language の個人情報(PII)検出にかける」テキスト中の個人情報を検出する機能であり、画像に写った建物や名所を判別する機能はありません。
- 「Azure AI Speech の話者認識を使う」音声から話者を特定する機能であり、写真に写った建物の名称を判別することはできません。
- 「Azure AI Search で画像をそのまま全文検索する」Azure AI Search はテキストや構造化データのインデックス検索が主用途であり、画像そのものから被写体の名称を判別する機能は持ちません。
設問391
図面画像の細かい文字まで読み取らせたい場合と、ざっくりした内容確認を速く低コストで済ませたい場合とで、画像の処理のしかたを切り替えたい。画像指定(image_url)に付けられるパラメータとして正しいものはどれか。
- temperature(high にすると画像が高解像度で処理される)
- size(入力画像の処理解像度を 1024x1024 のように指定する)
- stream(True にすると画像が分割されて詳細に処理される)
- detail(high で高解像度の詳細処理、low で低解像度の高速・低コスト処理)(正解)
解説
画像指定には detail パラメータ(low / high / auto)を付けられ、high では高解像度モードで細部まで処理し(トークン消費は増加)、low では低解像度版で高速・低コストに処理します。temperature は生成のランダム性、stream は応答の逐次配信の制御です。size は画像生成APIで出力画像の解像度を指定するパラメータであり、視覚入力の処理品質の切り替えには使いません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「temperature(high にすると画像が高解像度で処理される)」生成テキストのランダム性(創造性・多様性)を制御するパラメータであり、画像の処理解像度を切り替えるものではありません。
- 「size(入力画像の処理解像度を 1024x1024 のように指定する)」画像生成API(gpt-image-1 など)で出力画像の解像度を指定するパラメータであり、入力画像の処理品質の切り替えとは別用途です。
- 「stream(True にすると画像が分割されて詳細に処理される)」応答を逐次配信(ストリーミング)するかどうかを制御するものであり、画像の処理解像度に影響しません。
設問392
「RAG」と「グラウンディング」の関係の説明として、最も適切なものはどれか。
- RAGはグラウンディング(回答を根拠に結び付けること)を実現する代表的な手段の一つである(正解)
- RAGとグラウンディングは正反対の概念で、両立しない
- グラウンディングはモデルの重みを更新する学習手法である
- RAGは画像生成専用の技術である
解説
グラウンディングは回答を信頼できる根拠に結び付ける“目的・考え方”で、RAG(検索した文書を根拠に渡して回答させる仕組み)はそれを実現する代表的な“手段”です。両者は対立せず、グラウンディングは重み更新(ファインチューニング)とは別物で、RAG も画像生成専用ではありません。『目的=グラウンディング、手段=RAG』の関係で整理します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「RAGとグラウンディングは正反対の概念で、両立しない」RAGはグラウンディングを実現する代表的な手段であり、対立・矛盾する概念ではありません。
- 「グラウンディングはモデルの重みを更新する学習手法である」重みを更新するのはファインチューニングであり、グラウンディングは根拠に基づいて回答を行うという考え方・目的を指します。
- 「RAGは画像生成専用の技術である」RAGは検索した文書を根拠にテキスト回答させる手法であり、画像生成専用の技術ではありません。
設問393
チャット型LLMで使う「システムメッセージ(システムプロンプト)」の役割の説明として、最も適切なものはどれか。
- モデルの学習済みパラメータを永続的に書き換える
- 会話全体を通じた役割・口調・守るべきルールをあらかじめ指示する(正解)
- GPUのメモリ容量を増やす設定である
- 画像をベクトルに変換する処理である
解説
システムメッセージは、会話全体に効く役割・口調・禁止事項などをあらかじめモデルへ指示する枠で、ユーザーごとの個別発話とは別レイヤーで方針を効かせます。モデルの重みを書き換えるわけではなく(それはファインチューニング)、GPU設定や画像のベクトル化とも無関係です。『振る舞いの土台を決める指示=システムプロンプト』という理解が要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルの学習済みパラメータを永続的に書き換える」パラメータを更新するのはファインチューニングであり、システムメッセージは推論時の動作を指示するだけでモデルの重みは変わりません。
- 「GPUのメモリ容量を増やす設定である」システムメッセージはGPUハードウェアとは無関係であり、メモリ容量を変える機能はありません。
- 「画像をベクトルに変換する処理である」画像のベクトル化は埋め込みモデルの処理であり、システムメッセージの役割ではありません。
設問394
『毎週内容が変わる社内手順書を根拠に回答させたい』要件に対し、ファインチューニングではなく RAG が望ましい主な理由として、最も適切なものはどれか。
- RAG はモデルの重みを更新しないので、文章生成の品質が必ず最高になるから
- 参照する文書を差し替えるだけで最新内容を反映でき、頻繁な更新に強いから(正解)
- RAG は学習データを一切使わないので、検索も不要になるから
- RAG を使うとトークン課金が発生しなくなるから
解説
RAG は外部文書を検索して根拠にする仕組みのため、参照先の文書を更新するだけで最新内容を反映でき、頻繁に変わる手順書のような要件に適します。重みを更新しないことが生成品質の最高を保証するわけではなく、検索は RAG の中核なので不要にならず、トークン課金も通常どおり発生します。『再学習せず最新化できる』点が選択理由です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「RAG はモデルの重みを更新しないので、文章生成の品質が必ず最高になるから」RAGがモデルの重みを変更しないことは事実ですが、それ自体が生成品質の最高を保証するわけではなく、品質はモデル自体の能力にも依存します。
- 「RAG は学習データを一切使わないので、検索も不要になるから」RAGの中核は検索(関連文書を取り出す)であり、検索が不要になるという説明は正反対の誤りです。
- 「RAG を使うとトークン課金が発生しなくなるから」RAGを使ってもトークン課金は通常通り発生します。むしろ取り出した文書をプロンプトに含めるためトークン数が増えることがあります。
設問395
Content Understanding の動画分析が結果を生成する流れの説明として正しいものはどれか。
- コンテンツ抽出(文字起こし・キーフレーム・ショット検出)で基礎メタデータを作り、続くフィールド抽出で生成モデルがセグメントの説明や分類を生成する(正解)
- フィールド抽出が先に実行され、その出力を入力として文字起こしなどのコンテンツ抽出があとから行われる
- すべてのフレームを毎秒30枚解析するため、一瞬しか映らない出来事も原理上必ず捕捉される
- 文字起こしと映像の解析は同時に有効化できず、分析のたびにどちらか一方を選ぶ
解説
動画分析は「コンテンツ抽出→フィールド抽出」の2段階で動作し、前段が文字起こし・キーフレーム・ショット検出の土台を作り、後段の生成モデルが説明・分類・セグメント分割を担います。順序が逆ではなく、フレームのサンプリングは毎秒約1枚のため全フレーム解析ではなく、音声と映像は同じ分析の中で併せて扱われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「フィールド抽出が先に実行され、その出力を入力として文字起こしなどのコンテンツ抽出があとから行われる」順序が逆です。コンテンツ抽出(文字起こし・キーフレーム等)が先で、フィールド抽出はその結果を受けた後段の処理です。フィールド抽出がコンテンツ抽出の入力になることはありません。
- 「すべてのフレームを毎秒30枚解析するため、一瞬しか映らない出来事も原理上必ず捕捉される」動画分析のフレームサンプリングは毎秒約1枚であり、全フレームを30枚ずつ解析するわけではありません。一瞬しか映らない出来事がサンプリングから外れる可能性があります。
- 「文字起こしと映像の解析は同時に有効化できず、分析のたびにどちらか一方を選ぶ」音声(文字起こし)と映像(キーフレーム・ショット検出)は同じコンテンツ抽出フェーズでまとめて処理できます。分析ごとにどちらか一方しか有効化できないという制限はありません。
設問396
次の「要件 → リソース構成」の対応のうち、誤っているものはどれか。
- モデルのデプロイと Vision・Language・Speech をまとめて管理したい ─ Microsoft Foundry リソース
- Language だけを使い、その利用量とコストを単体で把握したい ─ Language の単一サービスリソース
- 規制でデータを外部に出せず一部機能を自社環境で動かしたい ─ コンテナーとしてのデプロイを検討する
- 少量を無料で試したい ─ Standard(S0)レベルを選ぶ(正解)
解説
少量を無料で試したい場合は無料レベル(F0)を選ぶのが適切で、Standard(S0)は従量課金される本番向けのため、この対応が誤りです。モデルとツールの一括管理=Foundry リソース、単体把握=単一サービスリソース、外部にデータを出せない=コンテナーでの実行検討、はいずれも正しい対応です。リソース構成と価格レベルの選択を総合的に問う確認問題です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルのデプロイと Vision・Language・Speech をまとめて管理したい ─ Microsoft Foundry リソース」Microsoft Foundry リソースは複数サービスの一括管理に適しており、この対応は正しいため誤りではありません。
- 「Language だけを使い、その利用量とコストを単体で把握したい ─ Language の単一サービスリソース」単一サービスリソースは特定サービスの利用量とコストを個別に把握したい場合に適しており、この対応は正しいため誤りではありません。
- 「規制でデータを外部に出せず一部機能を自社環境で動かしたい ─ コンテナーとしてのデプロイを検討する」データを外部に出せない規制要件にはコンテナーとしてのデプロイが適した選択肢であり、この対応は正しいため誤りではありません。
設問397
大規模言語モデルの「コンテキストウィンドウ」が表すものとして、最も適切なものはどれか。
- モデルが一度に扱える入力+出力の最大トークン数(情報の窓の広さ)(正解)
- モデルの学習に使われたデータの保存場所
- GPUの物理的な画面サイズ
- 1か月あたりに支払う固定料金
解説
コンテキストウィンドウは、モデルが一度のやり取りで扱える入力と出力を合わせたトークン数の上限で、会話や文書がこれを超えると古い情報が外れていきます。学習データの保存場所・画面サイズ・固定料金とは無関係です。長い会話で初めの内容を“忘れたように見える”現象は、この上限超過が主因になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルの学習に使われたデータの保存場所」コンテキストウィンドウは学習データの保存場所ではなく、推論時に一度に扱えるトークン量の上限を指します。学習データの保管場所はストレージで別の概念です。
- 「GPUの物理的な画面サイズ」コンテキストウィンドウはハードウェアのGPU画面とは無関係な論理的な概念であり、モデルが推論時に参照できる情報量の限界を示すものです。
- 「1か月あたりに支払う固定料金」コンテキストウィンドウは課金方式とは関係なく、1回のやり取りで処理できるトークン数の上限を表します。固定料金は課金モデルの話です。
設問398
Foundry ポータルの「プレイグラウンド」が主に担う役割として、最も適切なものはどれか。
- 音声を多言語にリアルタイム翻訳する
- 画像から物体をピクセル単位で塗り分ける
- コードを書かずに、デプロイ済みモデルへプロンプトを送って応答や設定の効き方を試す(正解)
- 表形式データの欠損値を補完する
解説
プレイグラウンドは、デプロイ済みモデルに対してブラウザ上でプロンプトを入力し、応答やシステムメッセージ・パラメータの効き方をコードなしで試せる Foundry ポータルの機能です。音声翻訳・セグメンテーション・欠損値補完は別サービスの役割で、プレイグラウンドの目的ではありません。『アプリに組み込む前の実験場』として押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声を多言語にリアルタイム翻訳する」音声の多言語リアルタイム翻訳は Azure AI Speech や Translator の機能であり、Foundry ポータルのプレイグラウンドの目的ではありません。
- 「画像から物体をピクセル単位で塗り分ける」画像のピクセル単位の塗り分け(セマンティックセグメンテーション)は Azure AI Vision の機能で、プレイグラウンドの役割(モデルへのプロンプト実験)とは異なります。
- 「表形式データの欠損値を補完する」表形式データの欠損値補完はデータ前処理や Azure Machine Learning の領域であり、プレイグラウンドはデプロイ済みモデルへの対話実験を行う機能です。
設問399
「モデル自体は変更しないが、回答時に外部の最新文書を検索して、その内容を根拠に答えさせたい」。この狙いに最も合致するアプローチはどれか。
- ファインチューニング
- ハイパーパラメータの正則化
- RAG(検索拡張生成)(正解)
- 混同行列の調整
解説
モデルの重みは変えずに、検索した最新文書を根拠として回答に反映させるのは RAG(Retrieval-Augmented Generation)です。ファインチューニングはモデル自体を追加学習で更新する手法で、頻繁に変わる情報には不向きです。正則化は過学習対策、混同行列は分類評価で、いずれも外部知識の取り込みとは無関係です。『更新が多い知識=RAG、振る舞いの恒久調整=ファインチューニング』の使い分けが頻出です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ファインチューニング」ファインチューニングはモデルの重み自体を追加学習で更新する手法で、「モデルを変更しない」という前提と反します。また頻繁に更新される外部情報の反映にも不向きです。
- 「ハイパーパラメータの正則化」正則化は機械学習の過学習を防ぐ手法であり、外部文書の検索・参照とは無関係です。ハイパーパラメータの調整は学習フェーズの話で、推論時の知識取り込みには使いません。
- 「混同行列の調整」混同行列は分類モデルの精度評価に用いる指標であり、外部文書の検索や生成の根拠付けとはまったく別の概念です。
設問400
電話応対のように、相手の発話へ即座に音声で応答する低遅延の双方向音声会話エージェントを作りたい。適した手段はどれか。
- バッチ文字起こしで通話をまとめて非同期処理する
- Voice Live API のようなリアルタイム音声会話向けのサービスで、音声ストリームを双方向にやり取りする(正解)
- 録音ファイルの送信と応答待ちを繰り返す、ターン型の音声チャット呼び出しで代用する
- 音声認識・応答生成・音声合成を別々のサービスで順番に呼び出す構成を自前で組み、遅延の増加は許容する
解説
低遅延の双方向会話には、音声認識・AIの推論・音声合成を1つのサービスに統合し、リアルタイムの音声ストリームを扱う Azure Speech の Voice Live API のような仕組みが適しています。バッチ文字起こしは蓄積ファイル向けで即時性がなく、ターン型の呼び出しや3サービスを順に呼ぶ自前構成は応答までの遅延が積み上がるため、「即座に応答する」という要件を満たせません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「バッチ文字起こしで通話をまとめて非同期処理する」バッチ文字起こしは録音済みファイルをまとめて非同期処理するものであり、電話応対のような即時応答(低遅延)の要件を満たしません。
- 「録音ファイルの送信と応答待ちを繰り返す、ターン型の音声チャット呼び出しで代用する」録音ファイルを送って応答を待つターン型呼び出しでは、各ターンで通信と処理の待機が発生して遅延が積み上がり、即座の応答が求められる電話応対には不向きです。
- 「音声認識・応答生成・音声合成を別々のサービスで順番に呼び出す構成を自前で組み、遅延の増加は許容する」3つのサービスを順番に呼び出す構成は処理時間が直列に積み上がって遅延が大きくなります。「遅延の増加は許容する」という前提自体が低遅延要件と相反します。
設問401
社内の大量PDFを根拠にした生成AIチャットを作る。役割分担として最も適切なものはどれか。
- Azure AI Search が関連箇所を検索(埋め込み/ベクトル検索)、Azure OpenAI の LLM が根拠を踏まえ回答、Content Safety が有害入出力を抑止(正解)
- Azure AI Face が検索、Azure AI Speech が回答生成、Translator が有害判定
- Blob Storage が検索と回答生成を両方行い、安全対策は不要
- Document Intelligence が回答を生成し、検索は行わない
解説
RAG では Azure AI Search が根拠の検索、Azure OpenAI の LLM が回答生成を担い、Content Safety(やコンテンツフィルター)で有害な入出力を抑止します。Face・Speech・Translator は役割が異なり、Blob Storage は保存のみで検索や生成はせず、Document Intelligence は帳票抽出で回答生成役ではありません。複数サービスの責務分担を問う総合問題です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Face が検索、Azure AI Speech が回答生成、Translator が有害判定」Face は顔認識・検出、Speech は音声処理、Translator は翻訳サービスであり、PDF検索・回答生成・有害判定の役割はいずれも持ちません。
- 「Blob Storage が検索と回答生成を両方行い、安全対策は不要」Blob Storage はファイルの保存専用サービスであり、ベクトル検索や生成AIの回答生成は行えません。有害入出力への安全対策も不要ではなく必要です。
- 「Document Intelligence が回答を生成し、検索は行わない」Document Intelligence は帳票・文書から項目を抽出するサービスであり、RAGの回答生成役ではありません。検索なしで大量PDFを根拠に答えることもできません。
設問402
画像生成モデルで作ったキービジュアルについて、「全体の構図は気に入っているが、背景の一部だけ差し替えたい」という要望が出た。GPT-image 系モデルの機能を使った対応として最も適切なものはどれか。
- 同じプロンプトで全体を何度も再生成し、偶然似た構図になるのを待つ
- 画像は一度生成すると変更できないため、画像編集ソフトでの手作業だけが選択肢になる
- vision 対応チャットモデルに画像を渡し、修正案をテキストで説明させる
- 編集(インペインティング)機能で、マスクで指定した領域だけをプロンプトに従って差し替える(正解)
解説
GPT-image 系モデルは編集(インペインティング)に対応しており、マスクで編集したい領域を指定すると、その部分だけをプロンプトに従って描き直し、残りの構図は維持できます。全体の再生成では構図の維持が保証されず、生成後に変更できないというのも誤りです。vision 対応チャットモデルから得られるのは修正案のテキストであり、画像そのものの差し替え手段にはなりません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「同じプロンプトで全体を何度も再生成し、偶然似た構図になるのを待つ」同じプロンプトで全体を再生成すると毎回ランダムに異なる画像になるため、既存の構図を維持したまま一部だけ変える確実な方法にはなりません。
- 「画像は一度生成すると変更できないため、画像編集ソフトでの手作業だけが選択肢になる」GPT-image 系モデルはインペインティング(部分編集)機能を持っており、「一度生成したら変更できない」は誤りです。
- 「vision 対応チャットモデルに画像を渡し、修正案をテキストで説明させる」vision 対応チャットモデルは画像の内容を理解してテキストで修正案を提案できますが、画像そのものを加工・差し替えする機能はありません。
設問403
採用選考を支援するAIが、過去データの偏りを学習して特定の属性の応募者を一貫して低く評価していた。是正のために最も直接的に関係する責任あるAIの原則はどれか。
- 信頼性と安全性
- プライバシーとセキュリティ
- 公平性(正解)
- 透明性
解説
特定の属性を不利に扱う偏りの是正は公平性(Fairness)の問題です。信頼性と安全性は誤作動・想定外入力への頑健性、プライバシーとセキュリティは個人データ保護、透明性は判断根拠の理解可能性で、いずれも「偏りの是正」とは焦点が異なります。バイアス=公平性、と結び付けるのが要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「信頼性と安全性」信頼性と安全性はAIが誤作動せず安全に動作することを指します。特定属性への組織的な偏りの是正とは焦点が異なります。
- 「プライバシーとセキュリティ」プライバシーとセキュリティは個人データの保護や不正アクセス防止を指します。偏った評価を是正することは公平性の問題であり、データの機密性の話ではありません。
- 「透明性」透明性はAIの判断根拠を人が理解できるようにすることを指します。偏りを是正する行動は公平性の話であり、判断の可視化は別の原則です。
設問404
「物体検出」と「セマンティックセグメンテーション」の違いの説明として、最も適切なものはどれか。
- 物体検出は対象を矩形(枠)で囲む。セマンティックセグメンテーションはピクセル単位で領域を塗り分ける(正解)
- どちらも画像全体に1つのラベルを付けるだけで違いはない
- 物体検出は音声を扱い、セグメンテーションは画像を扱う
- セグメンテーションは文字認識専用である
解説
物体検出は対象をバウンディングボックス(矩形)で囲んで位置を示し、セマンティックセグメンテーションはピクセル単位でクラスを塗り分けて領域・形状まで表します。どちらも画像全体に1ラベルではなく(それは画像分類)、音声処理や文字認識専用でもありません。画像生成モデルで画像の一部だけを描き変える編集のマスク指定にも、領域を分けるこの考え方が使われています。
他の選択肢が誤りである理由
- 「どちらも画像全体に1つのラベルを付けるだけで違いはない」画像全体に1つのラベルを付けるのは「画像分類」であり、物体検出もセグメンテーションも対象の位置や領域をより詳細に特定するタスクです。両者の間にも明確な違いがあります。
- 「物体検出は音声を扱い、セグメンテーションは画像を扱う」物体検出・セマンティックセグメンテーションはどちらも画像を対象にしたタスクです。物体検出が音声を扱うという説明は誤りです。
- 「セグメンテーションは文字認識専用である」セマンティックセグメンテーションはすべてのピクセルをクラス分けする画像タスクであり、文字認識(OCR)に限定されるものではありません。
設問405
生成AIへの攻撃のうち、外部から取り込んだデータ(Webページや文書)の中に悪意ある指示を埋め込み、それをモデルに実行させようとする手口を特に何と呼ぶか。
- 過学習
- クラスタリング
- プロンプトインジェクション(間接的な指示の注入)(正解)
- 正規化
解説
取り込んだ外部データに悪意ある指示を仕込み、モデルにそれを実行させようとするのがプロンプトインジェクション(特に間接的なもの)です。利用者が直接『制限を解除しろ』と命じてガードを破る脱獄(ジェイルブレイク)と並ぶ攻撃類型で、Prompt Shields はこれらを検知します。過学習・クラスタリング・正規化はいずれも機械学習の概念で、攻撃手口ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「過学習」過学習(オーバーフィッティング)は学習データに過度に適合してしまう機械学習の問題であり、外部データへの悪意ある指示の埋め込み攻撃とは無関係です。
- 「クラスタリング」クラスタリングはデータを類似性でグループ化する機械学習の手法であり、攻撃手口ではありません。
- 「正規化」正規化はデータの値の範囲を整える前処理や過学習を防ぐ手法であり、セキュリティ攻撃とは別の概念です。
設問406
会議の文字起こしで、「誰が」発言したかを区別して話者ごとにテキストを分けたい。この機能を一般に何と呼ぶか。
- 話者分離(ダイアライゼーション)(正解)
- キーフレーズ抽出
- 言語検出
- セマンティックセグメンテーション
解説
音声中の発言を話者ごとに切り分けるのが話者分離(speaker diarization)で、議事録作成などで「誰の発言か」を明確にできます。キーフレーズ抽出・言語検出はテキスト解析、セマンティックセグメンテーションは画像領域分けで、話者の区別とは関係ありません。Azure AI Speech が会話文字起こしの一部として提供します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「キーフレーズ抽出」キーフレーズ抽出はテキストから重要な語句を取り出す機能であり、音声中の発言を話者ごとに区別することとは目的が異なります。
- 「言語検出」言語検出は文章が何語で書かれているかを判定する機能であり、誰が発言したかを区別する話者分離とは別の機能です。
- 「セマンティックセグメンテーション」セマンティックセグメンテーションは画像をピクセル単位でクラス分けするコンピュータービジョンのタスクであり、音声の話者区別とは無関係です。
設問407
図やグラフの多い製品マニュアル(PDF)をRAGに取り込んだところ、グラフで示された数値の傾向が検索にかからない。Content Understanding を使った改善策として最も適切なものはどれか。
- PDFの全ページを高解像度の画像に変換してから、そのまま再インデックスする
- チャットモデルへのシステムプロンプトに「グラフの内容も考慮して回答する」と追記する
- RAG向けの文書アナライザー(prebuilt-documentSearch)で図やグラフの説明文を生成し、インデックスに含める(正解)
- ベクトル化に使う埋め込みモデルを画像生成モデルに置き換える
解説
prebuilt-documentSearch は段落や表に加えて図・グラフのテキスト説明を生成するRAG向けアナライザーで、視覚的な情報も検索・取得できるようになります。ページの画像化だけでは内容が検索可能にならず、システムプロンプトではインデックスにない情報を取り出せず、画像生成モデルは埋め込み(ベクトル化)の代わりになりません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「PDFの全ページを高解像度の画像に変換してから、そのまま再インデックスする」高解像度の画像に変換してもインデックスに検索可能なテキストとして格納されなければ、グラフの内容は検索にかかりません。画像変換だけでは根本的な解決になりません。
- 「チャットモデルへのシステムプロンプトに「グラフの内容も考慮して回答する」と追記する」システムプロンプトに追記しても、インデックスにグラフの内容がテキストとして存在しなければ検索で取得できず、モデルは根拠として使えません。
- 「ベクトル化に使う埋め込みモデルを画像生成モデルに置き換える」埋め込みモデルはテキストをベクトル化するためのものであり、画像生成モデルに置き換えることは技術的に意味が異なり、検索性の向上には繋がりません。
設問408
スキャン文書の画像から、印刷文字も手書き文字も含めてテキストを読み取りたい。Azure AI Vision(Foundry Tools)でこの用途に対応する機能はどれか。
- 人物検出(People detection)
- スマートクロップ(サムネイル生成)
- OCR(Read/読み取り機能)(正解)
- 画像のタグ付け
解説
印刷・手書きを含む文字をテキスト化するのは Azure AI Vision の OCR(Read 機能)です。人物検出は人の位置、スマートクロップは注目領域の切り抜き、タグ付けは写っている事物のラベル付けで、文字の読み取りではありません。なお読み取ったうえで『項目(金額・日付)の構造化』まで行うなら Azure Content Understanding を使う、という段階の違いも押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「人物検出(People detection)」人物検出は画像内の人の位置や領域を検出する機能であり、文字をテキストに変換する機能ではありません。
- 「スマートクロップ(サムネイル生成)」スマートクロップは画像の注目部分を切り抜いてサムネイルを生成する機能であり、文字認識とは無関係です。
- 「画像のタグ付け」タグ付けは画像に写っている事物や概念に語のラベルを付ける機能で、文字そのものをテキストとして読み取るものではありません。
設問409
キャンペーン開始直後にアクセスが急増し、チャットアプリからのモデル呼び出しの一部が「429 Too Many Requests」エラーで失敗するようになった。最も可能性が高い原因はどれか。
- API キーの有効期限が切れて認証に失敗している
- モデルカタログから対象モデルが削除された
- リクエスト量がデプロイのレート制限(TPM など)を超え、スロットリングが発生している(正解)
- temperature の設定値が高すぎる
解説
429 はリクエスト過多を示すエラーで、デプロイに割り当てたレート制限(TPM/RPM)を超えるとスロットリングにより一時的に呼び出しが拒否されます。対処はクォータの引き上げやリクエストの平準化です。認証の問題は 401/403 系のエラーになり、カタログのモデル削除は既存デプロイの 429 を直接は引き起こさず、temperature がエラーの原因になることはありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「API キーの有効期限が切れて認証に失敗している」APIキーの認証失敗は401や403のエラーコードを返します。429はリクエスト過多を表すステータスコードであり、認証の問題とは原因が異なります。
- 「モデルカタログから対象モデルが削除された」モデルカタログからモデルが削除されても、既存のデプロイの429エラーを直接引き起こしません。デプロイが存在する間は呼び出し自体は可能で、別の状況になります。
- 「temperature の設定値が高すぎる」temperatureは生成テキストのランダム性を制御するパラメータであり、HTTPエラーコードの種類には影響しません。温度の高低にかかわらず429エラーの原因にはなりません。
設問410
大量のアンケート自由記述から、各回答で「何について書かれているか」を表す重要語句をまとめて拾い出し、頻出テーマを把握したい。Azure AI Language のどの機能が最も適しているか。
- キーフレーズ抽出(Key phrase extraction)(正解)
- 言語検出
- 個人情報(PII)検出
- 音声合成
解説
文章から要点となる語句を抽出するのがキーフレーズ抽出(Key phrase extraction)で、多数の文書のテーマ傾向の把握に向きます。言語検出は何語かの判定、PII検出は個人情報の特定、音声合成は読み上げで、重要語句の抜き出しとは目的が異なります。要約が「文章で要点をまとめる」のに対し、キーフレーズ抽出は「語句を拾う」点が違いです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「言語検出」言語検出は文章が何語で書かれているかを判定する機能であり、テーマを表す重要語句を拾い出すことはできません。
- 「個人情報(PII)検出」PII検出は個人を特定し得る情報(氏名・電話番号など)を見つけてマスキングするための機能であり、テーマ傾向の把握を目的とした語句抽出とは異なります。
- 「音声合成」音声合成はテキストを音声に変換する機能(Text to Speech)であり、テキスト解析・語句抽出とはまったく異なる出力方向の機能です。
設問411
Foundry で作成したエージェントに、PII検出のような結果の一貫性が求められるテキスト分析をさせたい。生成AIモデル単体では出力が安定しないため、Azure Language の機能をエージェントから呼び出せるようにしたい。適切な方法はどれか。
- エージェントの指示(instructions)に「個人情報を必ず正確に検出すること」と書き足す
- Azure Language の機能を公開する MCP サーバーを、エージェントのツールとして接続する(正解)
- Azure Language の分析ロジックをナレッジとして文書化しアップロードする
- エージェントのモデルをより大きなパラメータ数のモデルへ変更する
解説
Azure Language MCP サーバーは、Azure Language のテキスト分析機能を標準プロトコル(MCP)でエージェントに公開する管理されたサービスで、ツールとして接続すればエージェントが必要時に呼び出して一貫した分析結果を得られます。指示の強化やモデルの変更では生成の確率的なばらつき自体は解消されず、ナレッジは回答の根拠となる文書を参照させる仕組みであって分析機能の追加にはなりません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「エージェントの指示(instructions)に「個人情報を必ず正確に検出すること」と書き足す」指示に強く書いても、生成AIモデルの出力の確率的なばらつきは解消されません。決定論的な一貫性が必要な分析には、専用サービスを呼び出す仕組みが必要です。
- 「Azure Language の分析ロジックをナレッジとして文書化しアップロードする」ナレッジは文書を参照させる仕組みであり、外部サービスの分析機能をエージェントに追加することにはなりません。言語サービスの実行能力そのものは付与できません。
- 「エージェントのモデルをより大きなパラメータ数のモデルへ変更する」モデルのパラメータ数を増やしても、生成の確率的なばらつきは本質的に解消されません。一貫性のある分析には専用のテキスト分析サービスをツールとして呼び出す設計が適切です。
設問412
Foundry SDK を使うチャットアプリのコードに openai_client = project_client.get_openai_client() という1行がある。この処理の目的はどれか。
- openai パッケージをアプリの実行時に自動インストールする
- プロジェクト内のモデルを新しくデプロイする
- これまでの会話履歴をプロジェクトに保存する
- モデル呼び出しに使う OpenAI 互換のクライアントを、プロジェクト接続から取得する(正解)
解説
get_openai_client() は、AIProjectClient(プロジェクト接続)から Responses API などを呼び出せる OpenAI 互換クライアントを取得するメソッドです。パッケージのインストール・モデルのデプロイ・履歴の保存を行うものではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「openai パッケージをアプリの実行時に自動インストールする」get_openai_client() はパッケージのインストールを行うものではありません。このメソッドはすでにインストール済みのSDKを使って、クライアントオブジェクトを返します。
- 「プロジェクト内のモデルを新しくデプロイする」モデルのデプロイはポータルや別のAPIで行うものであり、get_openai_client() はデプロイ操作を実行するメソッドではありません。
- 「これまでの会話履歴をプロジェクトに保存する」会話履歴の保存は別の処理や状態管理の仕組みで行うものであり、このメソッドの目的はAPIを呼び出すためのクライアントオブジェクトの取得です。
設問413
大規模言語モデル(LLM)が文章を処理する際、入力テキストを分割して扱う最小単位を一般に何と呼ぶか。
- ピクセル
- トークン(正解)
- エポック
- クラスター
解説
LLMは文章を「トークン」という単位に分割して処理し、課金や上限もトークン数で測られます。ピクセルは画像の単位、エポックは学習の反復回数、クラスターはグループ化の結果で別概念です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ピクセル」ピクセルは画像を構成する最小単位であり、テキスト処理には使われません。LLMはテキストをトークンという単位で扱います。
- 「エポック」エポックは学習データ全体を1回通し切った回数を表す単位であり、テキストの分割単位ではなくモデル学習の進捗を表す指標です。
- 「クラスター」クラスターはデータをグループ化したまとまりを指す用語であり、テキストの最小処理単位ではありません。
設問414
Azure Content Understanding が情報抽出の入力として処理できる対象に、一般に当てはまらないものはどれか。
- 請求書や契約書などの文書・フォーム
- 写真や図版などの画像
- 通話録音や会議動画などの音声・動画
- テキストを自然な音声で読み上げる音声合成(正解)
解説
Content Understanding は文書・フォーム/画像/音声・動画という複数モダリティの入力から情報を抽出できるのが特徴です。一方、音声合成(テキスト読み上げ)は出力を作る機能で Azure AI Speech の領域であり、情報抽出の入力対象ではありません(これが当てはまらない)。『多様な入力から構造化した情報を取り出す』のが Content Understanding の役割です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「請求書や契約書などの文書・フォーム」文書・フォームは Content Understanding の主要な入力対象であり、「当てはまらないもの」ではなく正しく処理できる入力です。
- 「写真や図版などの画像」画像も Content Understanding が処理できる入力の一つで、視覚的な情報からの抽出が可能なため「当てはまらないもの」ではありません。
- 「通話録音や会議動画などの音声・動画」音声・動画も Content Understanding の入力対象として文字起こしや分析が可能なため「当てはまらないもの」ではありません。
設問415
Transformer が、それ以前の RNN などの系列モデルと比べて大規模なデータ・モデルへ拡張しやすかった主な理由として、最も適切なものはどれか。
- 単語を1つずつ順番にしか処理できないため計算が単純だから
- 自己注意機構により系列を並列に処理でき、長距離の依存関係も捉えやすいから(正解)
- 学習にデータをまったく必要としないから
- 出力が常に固定文になるため計算が要らないから
解説
Transformer は自己注意(Self-Attention)により系列を並列処理でき、離れた語どうしの関係も捉えやすいため、大規模化・高速学習に向きます。RNN は逐次処理で並列化しにくく長距離依存も弱めでした。データ不要・固定文出力という説明は誤りです。『並列処理+長距離依存=スケールしやすさ』が大規模言語モデル隆盛の背景になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「単語を1つずつ順番にしか処理できないため計算が単純だから」単語を1つずつ順番に処理するのはRNNの特性であり、Transformerではありません。Transformerは並列処理が可能な点でRNNより大規模化に有利です。
- 「学習にデータをまったく必要としないから」Transformerを含むあらゆる機械学習モデルは大量のデータで学習する必要があります。データが不要という説明は事実と全く異なります。
- 「出力が常に固定文になるため計算が要らないから」生成AIはプロンプトに応じて多様なテキストを出力するものであり、固定文しか出ないという説明は誤りです。また計算が不要ということもありません。
設問416
売上データのファイルを渡すと集計やグラフ作成などのデータ分析を行うエージェントを作りたい。エージェントに追加するツールとして最も適切なものはどれか。
- Web検索ツール
- Code Interpreter(正解)
- ファイル検索(ナレッジ)
- MCPサーバー接続
解説
Code Interpreter はコードを実行してデータ分析・ファイル処理・グラフ作成などを行うための組み込みツールです。Web検索は最新のWeb情報の取得、ファイル検索は文書を根拠にした回答(RAG)、MCPサーバー接続は外部ツール群との連携に使うもので、計算処理そのものは行いません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Web検索ツール」Web検索ツールはインターネット上の最新情報を取得するためのものであり、渡されたデータファイルの集計やグラフ作成を実行する機能はありません。
- 「ファイル検索(ナレッジ)」ファイル検索(ナレッジ)は文書を根拠に回答するRAG向けの機能であり、コードを実行してデータを計算・集計する用途には使えません。
- 「MCPサーバー接続」MCPサーバー接続は外部サービスの機能をエージェントに公開する仕組みであり、単独ではデータ分析やグラフ作成の計算処理は行いません。
設問417
次の「旧称 → 現名称」の対応のうち、正しいものはどれか。
- Speech Services → Azure AI Vision
- Custom Vision → Azure AI Language
- Azure AI services(総称・旧々 Cognitive Services) → Foundry Tools(総称)(正解)
- Form Recognizer → Azure AI Translator
解説
サービス群の総称は Cognitive Services → Azure AI services → Foundry Tools と改称されており、この対応が正しいです。Speech Services は Azure AI Speech、Custom Vision は画像系で Language ではなく、Form Recognizer は Azure AI Document Intelligence であり、他の対応はいずれも領域違いで誤りです。総称レベルと個別サービスレベルの改称を区別して覚えるのが要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Speech Services → Azure AI Vision」Speech Services(音声サービス)の現名称は Azure AI Speech であり、画像系の Azure AI Vision とは異なるサービスです。領域を取り違えた誤りです。
- 「Custom Vision → Azure AI Language」Custom Vision は画像の分類・物体検出をカスタムトレーニングするサービスであり、テキスト解析の Azure AI Language とは別系統です。
- 「Form Recognizer → Azure AI Translator」Form Recognizer の現名称は Azure AI Document Intelligence(帳票・文書の情報抽出)であり、翻訳サービスの Azure AI Translator とは役割が全く異なります。
設問418
次の役割分担のうち、誤っているものはどれか。
- Azure OpenAI ─ GPT などのモデルをAPIで提供する
- Microsoft Foundry ─ モデルの比較・評価・デプロイ・監視を統合的に行う
- Azure AI Search ─ RAG の検索基盤として文書を索引化・検索する
- Microsoft Foundry ─ 物理サーバーの電源を管理する運用ツールである(正解)
解説
Microsoft Foundry(旧 Azure AI Foundry)は生成AIアプリの統合開発・運用基盤であり、物理サーバーの電源管理ツールではありません(これが誤り)。Azure OpenAI のモデル提供、Azure AI Search の検索基盤としての役割は正しい説明です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure OpenAI ─ GPT などのモデルをAPIで提供する」Azure OpenAI が GPT などのモデルを API として提供するのは正しい説明であり、誤りではありません。
- 「Microsoft Foundry ─ モデルの比較・評価・デプロイ・監視を統合的に行う」Microsoft Foundry がモデルの比較・評価・デプロイ・監視を統合的に扱う開発基盤であるのは正しい説明です。
- 「Azure AI Search ─ RAG の検索基盤として文書を索引化・検索する」Azure AI Search が RAG の検索基盤としてインデックス作成と検索を担うのは正しい役割分担の説明です。
設問419
文書アナライザーで、抽出した各フィールドに信頼度スコアと抽出元(値が文書のどこから取られたか)の情報を付け、人手レビューの対象を低スコアのものだけに絞り込みたい。アナライザーの構成で有効化する設定はどれか。
- enableSegment
- estimateFieldSourceAndConfidence(正解)
- disableFaceBlurring
- locales
解説
estimateFieldSourceAndConfidence を有効にすると、フィールドごとに信頼度スコア(0〜1)とグラウンディング(抽出元の位置)が付き、高スコアは自動処理・低スコアだけ人手確認という仕分けができます。enableSegment はコンテンツの分割、disableFaceBlurring は顔の説明生成、locales は文字起こしの言語に関する設定です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「enableSegment」enableSegment はコンテンツを複数のセグメントに分割する設定であり、フィールドごとの信頼度スコアや抽出元情報の付与とは別の機能です。
- 「disableFaceBlurring」disableFaceBlurring は顔画像のぼかし処理(プライバシー保護)を制御する設定であり、信頼度スコアや抽出元情報とは無関係です。
- 「locales」locales は文字起こしの言語ロケールを指定する設定であり、フィールド抽出の信頼度スコアや根拠情報の付与には関係しません。
設問420
「埋め込み(Embedding)」を使うと、語句や文を数値ベクトルに変換できる。このベクトル表現の主な利点として、最も適切なものはどれか。
- 文字数を必ず半分に圧縮できる
- 意味の近さを距離(類似度)として計算でき、語句が完全一致しなくても似た内容を見つけられる(正解)
- どんな入力でも常に同じ1つの値になる
- 画像を音声に変換できる
解説
埋め込みは意味を多次元ベクトルで表すため、ベクトル間の距離・類似度で『意味の近さ』を計算でき、語句が一致しなくても似た内容を検索できます(RAGの検索段階の基盤)。文字数の圧縮を目的とするものではなく、入力ごとに異なるベクトルになり、画像→音声変換とも無関係です。『意味を座標に置く』発想がベクトル検索の核です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「文字数を必ず半分に圧縮できる」埋め込みは意味を多次元ベクトルで表現するものであり、文字数の圧縮を目的としたものではありません。ベクトルの次元数は入力の文字数とは無関係です。
- 「どんな入力でも常に同じ1つの値になる」埋め込みは入力テキストごとに異なるベクトルを生成します。意味が違えばベクトルも異なるため、どんな入力でも同じ値になることはありません。
- 「画像を音声に変換できる」埋め込みはテキストを数値ベクトルに変換するものであり、画像を音声に変換するモダリティ変換とはまったく異なる技術です。
設問421
プロンプトに「望ましい入出力の例を1つだけ」添えて、出力の形式や傾向をモデルに示す手法を指す語として、最も適切なものはどれか。
- ゼロショット(Zero-shot)
- ファインチューニング
- 正則化
- ワンショット(One-shot)(正解)
解説
例を1つだけ示すのはワンショット(One-shot)、複数示すのがフューショット(Few-shot)、例を一切示さず指示だけなのがゼロショットです。ファインチューニングはモデルの重みを追加学習で更新する別手法、正則化は過学習対策で、いずれもプロンプト内の例示とは異なります。例の数による呼び分けは生成AIの基本用語としてよく問われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ゼロショット(Zero-shot)」ゼロショットは例を一切示さず指示だけでモデルに回答させる手法です。例を1つ示すのはワンショットであり、ゼロショットとは異なります。
- 「ファインチューニング」ファインチューニングはモデルの重みを追加データで更新する学習手法であり、プロンプトに例を添える操作とは全く異なるアプローチです。
- 「正則化」正則化は機械学習の学習時に過学習を防ぐための手法であり、プロンプトへの例示とは無関係な概念です。
設問422
人物が写った画像をAIで分析し、個人の特定や属性の推定につながり得る処理を業務に使う際、責任あるAIの観点から特に重要となる配慮として、最も適切なものはどれか。
- 本人の同意やプライバシー保護に配慮し、用途を限定して適切に取り扱う(正解)
- できるだけ多くの人物画像を同意なく無制限に収集する
- 精度向上のため判定結果を一切人間が確認しないようにする
- 人物画像はセキュリティ対象外として誰でも閲覧可能にする
解説
顔や人物の画像は機微な個人データであり、本人の同意・プライバシー保護・用途限定といった配慮(プライバシーとセキュリティ/公平性)が不可欠です。同意なき無制限収集、人間確認の排除、誰でも閲覧可能にする運用は、責任あるAIの原則に反します。マルチモーダルモデルや画像分析の便利さの裏で、適切なガバナンスのもとで使うことが前提になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「できるだけ多くの人物画像を同意なく無制限に収集する」同意なく無制限に人物画像を収集することはプライバシー侵害にあたり、責任あるAI原則(プライバシーとセキュリティ)に明らかに反します。
- 「精度向上のため判定結果を一切人間が確認しないようにする」人の確認を排除すると誤判定が検知されなくなり、責任あるAIで求める説明責任・人間の関与の原則に反します。
- 「人物画像はセキュリティ対象外として誰でも閲覧可能にする」人物画像は機微な個人情報であり、アクセス制御なしに誰でも閲覧可能にすることはセキュリティとプライバシーの原則に反します。
設問423
新しい社内チャットアプリを小規模に始める。利用量はまだ予測できないため、まずは使った分だけ支払う形でモデルをデプロイしたい。選ぶデプロイの種類として最も適切なものはどれか。
- プロビジョニング済みスループット(PTU を事前購入して処理能力を予約する方式)
- Standard などの標準デプロイ(トークン使用量に応じた従量課金)(正解)
- バッチデプロイ(24時間以内を目標に非同期で一括処理する方式)
- マネージドコンピューティング(仮想マシンの稼働時間に課金される方式)
解説
標準(Standard)デプロイはトークン使用量に応じた従量課金のため、利用量が読めない小規模スタートや変動の大きいトラフィックに適しています。PTU の事前予約は利用量が見えない段階では過剰投資になりやすく、バッチは即時の対話に不向きで、マネージドコンピューティングは利用がなくても VM の稼働時間に費用が発生します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「プロビジョニング済みスループット(PTU を事前購入して処理能力を予約する方式)」PTUは事前にスループットを購入・予約する方式であり、利用量が読めない段階で選ぶと利用状況にかかわらず固定費がかかり、過剰投資になりやすいです。
- 「バッチデプロイ(24時間以内を目標に非同期で一括処理する方式)」バッチデプロイは24時間以内を目安に非同期で一括処理するものであり、チャットアプリのような即時応答が必要なインタラクティブな用途には向きません。
- 「マネージドコンピューティング(仮想マシンの稼働時間に課金される方式)」マネージドコンピューティングはVMの稼働時間に応じた課金であり、使っていない時間も費用が発生するため「使った分だけ支払う」という要件に合いません。
設問424
生成AIの回答を、信頼できる具体的なデータソース(社内文書など)に結び付けて根拠のある出力にすることを指す用語はどれか。
- トークナイゼーション
- グラウンディング(Grounding)(正解)
- オーバーフィッティング
- クラスタリング
解説
モデルの出力を外部の事実・文脈に結び付けて裏付けることをグラウンディングと呼び、RAGはその代表的な実現手段です。トークナイゼーションは入力の分割、過学習やクラスタリングは別概念です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「トークナイゼーション」トークナイゼーション(トークン化)はテキストをトークンという処理単位に分割する前処理であり、回答を外部根拠に結び付けることとは無関係です。
- 「オーバーフィッティング」オーバーフィッティング(過学習)は学習データへの過度な適合を指す問題であり、根拠付きの回答生成とは別の概念です。
- 「クラスタリング」クラスタリングはデータを類似性でグループ化する手法であり、生成AIの出力を特定のデータソースに紐付けることとは異なります。
設問425
Azure OpenAI のコンテンツフィルターの深刻度レベルに関する説明として、誤っているものはどれか。
- 入力(プロンプト)と出力(生成結果)の両方に対して有害度を判定できる
- 深刻度は safe / low / medium / high のように段階で表される
- 暴力・憎悪・性的・自傷などのカテゴリで判定される
- 深刻度の判定は不可能で、すべての入出力を一律に必ずブロックする(正解)
解説
コンテンツフィルターは入力・出力の双方を、暴力・憎悪・性的・自傷などのカテゴリごとに safe/low/medium/high の段階で評価し、しきい値に応じて扱いを変えられます。よって『判定不可で一律ブロック』は誤りです。段階評価により、許容度を業務に合わせて調整できる点が実務上のポイントになります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「入力(プロンプト)と出力(生成結果)の両方に対して有害度を判定できる」コンテンツフィルターは入力(プロンプト)と出力(生成結果)の双方を判定できるのは正しい説明であり、「誤っている」ものではありません。
- 「深刻度は safe / low / medium / high のように段階で表される」safe/low/medium/high の段階評価はコンテンツフィルターの実際の動作を正確に表しており、「誤っている」ものではありません。
- 「暴力・憎悪・性的・自傷などのカテゴリで判定される」暴力・憎悪・性的・自傷の4カテゴリはコンテンツフィルターが実際に使っている分類であり、正しい記述です。
設問426
英語学習アプリで、利用者が提示文を音読した音声を採点したい。Azure Speech の発音評価を使う実装として正しいものはどれか。
- 認識した文字列が提示文と完全一致するかどうかだけで合否を判定する
- ConversationTranscriber で話者を分離し、検出された話者IDの数で点数を付ける
- PronunciationAssessmentConfig に提示文を参照テキストとして設定して認識に適用し、正確性や流暢さなどのスコアを受け取る(正解)
- SSML のタグで発音記号を指定し、合成音声の品質を上げる
解説
発音評価は PronunciationAssessmentConfig に参照テキスト(読み上げてもらう提示文)などを設定して音声認識に適用し、正確性(Accuracy)・流暢さ(Fluency)・完全性(Completeness)といったスコアを受け取る機能です。文字列の完全一致では発音の質を評価できず、話者IDの数は人数の情報にすぎません。SSML はテキスト読み上げ(合成)側の制御であり、発話の採点には使いません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「認識した文字列が提示文と完全一致するかどうかだけで合否を判定する」文字列の完全一致では発音の正確さや流暢さといった質を数値で評価できず、発音評価として不十分です。
- 「ConversationTranscriber で話者を分離し、検出された話者IDの数で点数を付ける」ConversationTranscriber は複数話者の識別・文字起こし用の機能であり、話者IDの数は発音スコアになりません。
- 「SSML のタグで発音記号を指定し、合成音声の品質を上げる」SSML は音声合成(Text to Speech)側の制御タグであり、利用者の発話を採点する仕組みではありません。
設問427
生成AIのハルシネーション(もっともらしい誤情報の生成)への対策に関する説明として、誤っているものはどれか。
- 信頼できる社内文書を検索して根拠に使う(RAG)と、根拠から外れた誤りを減らしやすい
- 重要用途では、人による事実確認やレビューを前提に運用する
- 出典(引用)を併記させ、利用者が根拠を確認できるようにする
- ハルシネーションは原理上ありえないので、出力はすべてそのまま正しいと扱ってよい(正解)
解説
生成AIは事実と異なる内容をもっともらしく出すことがあるため、『すべて正しいと扱ってよい』は誤りです。RAGによる根拠付け、人によるレビュー、出典の併記はいずれも有効な対策です。『便利だが誤り得る』前提に立ち、根拠付けと人の確認を組み合わせるのが責任ある使い方の要点になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「信頼できる社内文書を検索して根拠に使う(RAG)と、根拠から外れた誤りを減らしやすい」RAGは信頼できる文書を根拠として使うため、根拠から外れた誤りを減らしやすいという説明は正しく、「誤っている」ものではありません。
- 「重要用途では、人による事実確認やレビューを前提に運用する」重要用途での人によるレビューはハルシネーション対策として有効な方針であり、正しい記述です。
- 「出典(引用)を併記させ、利用者が根拠を確認できるようにする」出典を明示して利用者が根拠を確認できるようにするのもハルシネーション対策として正しい説明です。
設問428
Microsoft Foundry のプロジェクトには「Foundry プロジェクト」と「ハブベースのプロジェクト(hub-based project)」の2種類がある。両者の位置づけの説明として最も適切なものはどれか。
- ハブベースのプロジェクトが新しい標準であり、Foundry プロジェクトは廃止が予定されている
- Foundry プロジェクトが現行の標準で、ハブベースのプロジェクトは Foundry (classic) ポータルで扱われる従来型である(正解)
- 両者は名称が異なるだけで、利用するポータルも機能も完全に同一である
- 先にハブベースのプロジェクトを作成しないと、Foundry プロジェクトは作成できない
解説
公式ドキュメントは、ハブベースのプロジェクトは Foundry (classic) ポータルで利用し、新規の投資は新ポータルの Foundry プロジェクトに集中していると明記しています。新旧の関係が逆ではなく、扱うポータルが異なるため同一でもありません。Foundry プロジェクトはハブなしで直接作成できます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ハブベースのプロジェクトが新しい標準であり、Foundry プロジェクトは廃止が予定されている」新旧の関係が逆です。現行標準は Foundry プロジェクトであり、ハブベースのプロジェクトが従来型(classic)に位置づけられています。
- 「両者は名称が異なるだけで、利用するポータルも機能も完全に同一である」両者は利用するポータルも機能構成も異なります。Foundry プロジェクトは新ポータル、ハブベースは classic ポータルで扱われるため同一ではありません。
- 「先にハブベースのプロジェクトを作成しないと、Foundry プロジェクトは作成できない」Foundry プロジェクトはハブベースのプロジェクトなしで独立して作成できるため、事前作成の制約はありません。
設問429
「コンテキストウィンドウの上限」と「一定時間あたりに処理できる量の上限(レート制限)」の違いの説明として、最も適切なものはどれか。
- コンテキストウィンドウは1回のやり取りで扱えるトークン量の上限、レート制限は単位時間あたりに処理できる量(例:1分あたりのトークン数)の上限である(正解)
- 両者は同じもので呼び方が違うだけである
- コンテキストウィンドウは課金通貨の種類、レート制限は画面解像度を指す
- どちらもモデルの学習データ件数を表す
解説
コンテキストウィンドウは『1回のやり取りで扱える入出力トークン量の上限(情報の窓の広さ)』、レート制限は『単位時間あたりに処理できる量の上限(混雑制御)』で、別々の概念です。同義でも、通貨や解像度・学習データ件数でもありません。長文1回が入らないならコンテキスト超過、短い要求でも連発で弾かれるならレート超過、と切り分けられる点が実務上のポイントです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「両者は同じもので呼び方が違うだけである」コンテキストウィンドウ(1回のトークン量上限)とレート制限(単位時間あたりの処理量)は別の概念であり、同義ではありません。
- 「コンテキストウィンドウは課金通貨の種類、レート制限は画面解像度を指す」コンテキストウィンドウは課金通貨の種類ではなく、レート制限は画面解像度でもありません。いずれもAIモデルの処理量に関する制約の話です。
- 「どちらもモデルの学習データ件数を表す」どちらも推論時の処理量に関する上限であり、モデルの学習データ件数を表すものではありません。
設問430
Azure での音声の扱いに関する説明として、誤っているものはどれか。
- 音声対応のマルチモーダルモデルは、音声プロンプトを直接理解して応答できる
- Foundry Tools の Azure AI Speech は、音声認識(Speech to Text)と音声合成(Text to Speech)を提供する
- 文字起こしに特化した音声認識モデル(gpt-4o-transcribe など)も利用できる
- 音声を扱えるのはテキスト専用のチャットモデルだけである(正解)
解説
テキスト専用のチャットモデルは音声を直接扱えません(この記述が誤り)。音声は、音声対応マルチモーダルモデルへの直接入力、Azure AI Speech の認識・合成、文字起こし特化の音声認識モデルという複数の経路で扱えます。目的(対話か、文字起こしか、読み上げか)で経路を選ぶのが要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「音声対応のマルチモーダルモデルは、音声プロンプトを直接理解して応答できる」音声対応のマルチモーダルモデルが音声プロンプトを直接処理できるのは正しい説明であり、「誤っている」ものではありません。
- 「Foundry Tools の Azure AI Speech は、音声認識(Speech to Text)と音声合成(Text to Speech)を提供する」Azure AI Speech が音声認識(Speech to Text)と音声合成(Text to Speech)を提供するのは正しい記述です。
- 「文字起こしに特化した音声認識モデル(gpt-4o-transcribe など)も利用できる」gpt-4o-transcribe のような文字起こし特化モデルが利用できるのは正しい説明です。
設問431
次の「やりたいこと → 適した手法」の対応のうち、最も適切なものはどれか。
- 毎週更新される社内手順書を根拠に最新の回答をさせたい ─ RAG(正解)
- 毎週更新される社内手順書を根拠に最新の回答をさせたい ─ ファインチューニング
- 出力の口調を少し整えるだけでよい ─ ファインチューニング
- 最新の外部知識を反映したい ─ プロンプトの例示(Few-shot)だけで十分
解説
頻繁に更新される文書を根拠に最新の回答をさせたい場合は、検索で都度最新情報を取り込む RAG が適切です。ファインチューニングは更新のたびに再学習が要り頻繁な更新に不向き、軽い口調調整はまずプロンプトで十分なことが多く、Few-shot は例示であって外部知識の最新反映の手段ではありません。『更新頻度が高い知識=RAG』の判断が要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「毎週更新される社内手順書を根拠に最新の回答をさせたい ─ ファインチューニング」毎週更新される文書にファインチューニングを使うと、更新のたびに再学習が必要で非現実的です。更新頻度の高い知識反映にはRAGが適しています。
- 「出力の口調を少し整えるだけでよい ─ ファインチューニング」口調の軽微な調整はシステムプロンプトで対応できることが多く、ファインチューニングは過剰なコストとなります。
- 「最新の外部知識を反映したい ─ プロンプトの例示(Few-shot)だけで十分」Few-shot はプロンプト内に例を示すだけであり、外部の最新知識を実際に取り込む手段ではないため最新情報の反映には不十分です。
設問432
Foundry で視覚入力を扱うアプリのモデル選定に関する説明として誤っているものはどれか。
- GPT-4.1 系のような汎用マルチモーダルモデルは、テキストと画像を同じプロンプトで処理できる
- モデルカタログには、Microsoft 以外のプロバイダーが提供する画像対応モデルも含まれる
- どの生成AIモデルも画像入力に対応しているため、選定時に視覚対応の確認は不要である(正解)
- プレイグラウンドで vision 対応モデルに画像をアップロードし、応答を確かめてからアプリに組み込める
解説
画像入力を扱えるのは vision 対応(マルチモーダル)のモデルに限られるため、視覚入力を使うアプリでは選定時に画像対応かどうかの確認が必要です(「どのモデルも対応」が誤り)。GPT-4.1 系などの説明、パートナー提供の画像対応モデルの存在、プレイグラウンドで検証してから組み込む流れは、いずれも正しい内容です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「GPT-4.1 系のような汎用マルチモーダルモデルは、テキストと画像を同じプロンプトで処理できる」GPT-4.1系のマルチモーダルモデルがテキストと画像を同じプロンプトで処理できるのは正しい説明です。
- 「モデルカタログには、Microsoft 以外のプロバイダーが提供する画像対応モデルも含まれる」モデルカタログにMicrosoft以外のプロバイダーの画像対応モデルが含まれるのは正しい記述です。
- 「プレイグラウンドで vision 対応モデルに画像をアップロードし、応答を確かめてからアプリに組み込める」プレイグラウンドで事前に動作確認してからアプリに組み込む流れは正しい手順の説明です。
設問433
チャット型LLM API で扱う3種類のメッセージの役割(ロール)と内容の対応として、最も適切なものはどれか。
- system=全体方針の指示/user=利用者の入力/assistant=モデルの応答(正解)
- system=モデルの応答/user=全体方針/assistant=利用者の入力
- system=利用者の入力/user=モデルの応答/assistant=全体方針
- 3つとも同じ意味で区別は無い
解説
一般的なチャット型LLMでは、system が会話全体の方針・役割を指示し、user が利用者の入力、assistant がモデルの応答を表します。役割を取り違えた他の対応は誤りで、3つに区別が無いというのも誤りです。system に方針を書き、user/assistant のやり取りを重ねるという構造を押さえると、システムプロンプト設計の理解が深まります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「system=モデルの応答/user=全体方針/assistant=利用者の入力」system とモデルの応答、user と全体方針の役割が入れ替わっており、実際の定義とは逆の対応です。
- 「system=利用者の入力/user=モデルの応答/assistant=全体方針」system が利用者の入力という割り当ても誤りで、3ロールすべての対応が実際と異なっています。
- 「3つとも同じ意味で区別は無い」3つのロールは会話の構造化に欠かせない別々の役割を持ち、区別なく使われるものではありません。
設問434
次の「業務 → 適切な Foundry Tools のサービス」の対応のうち、誤っているものはどれか。
- 印刷された書類を撮影して文字をテキスト化する → OCR(Azure AI Vision)
- 顧客レビューの感情をポジ/ネガで集計する → Azure AI Language
- 問い合わせ音声を文字起こしする → Azure AI Speech
- 請求書から金額や日付を構造化抽出する → Azure AI Translator(正解)
解説
請求書から金額・日付などの項目を構造化抽出するのは Azure Content Understanding であり、Translator(翻訳)ではありません(この対応が誤り)。残り3つは正しく、OCR=文字のテキスト化、Language=感情分析、Speech=文字起こしです。「業務→ワークロード→サービス」の最終確認として役割の取り違えを突く総合問題です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「印刷された書類を撮影して文字をテキスト化する → OCR(Azure AI Vision)」印刷文字のOCRによるテキスト化は Azure AI Vision の対応業務として正しい説明です。
- 「顧客レビューの感情をポジ/ネガで集計する → Azure AI Language」感情分析(ポジ/ネガ分類)は Azure AI Language の守備範囲であり、正しい対応です。
- 「問い合わせ音声を文字起こしする → Azure AI Speech」音声の文字起こしは Azure AI Speech の主機能であり、正しい対応です。
設問435
1時間のニュース番組の録画を、ニュースの話題ごとのチャプターに自動分割し、チャプター単位で説明を付けたい。カスタム動画アナライザーの構成として最も適切なものはどれか。
- enableSegment を無効にして、動画全体を1つのセグメントとして要約する
- 動画編集ソフトで話題ごとにファイルを事前に分割し、1本ずつ個別に分析する
- enableSegment を有効にし、「ニュースの話題ごとに区切る」という分割の考え方を自然言語で記述して設定する(正解)
- 動画のフレームレートを上げて再エンコードすると、話題の境界が自動で検出される
解説
カスタムセグメンテーションは enableSegment を有効にし、区切り方を自然言語で記述(contentCategories)すると、生成モデルが話題単位のセグメントを作ってくれます。enableSegment 無効は動画全体を1セグメントとして扱う構成のためチャプター分割ができず、手作業の事前分割は自動化の利点を失い、フレームレートは分割の基準ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「enableSegment を無効にして、動画全体を1つのセグメントとして要約する」enableSegment を無効にすると動画全体が1セグメントとして扱われ、話題ごとの自動分割はできません。
- 「動画編集ソフトで話題ごとにファイルを事前に分割し、1本ずつ個別に分析する」手動でファイルを分割する方法は自動化の利点を損なうだけであり、カスタム動画アナライザーのセグメント機能を活用した構成ではありません。
- 「動画のフレームレートを上げて再エンコードすると、話題の境界が自動で検出される」フレームレートは映像の滑らかさを表す設定であり、話題の境界を検出する機能ではありません。
設問436
「AIがどのような要因に基づいて判断したのかを、利用者が理解できるように提示する」。これは責任あるAIのどの原則に最も近いか。
- 包括性
- 公平性
- 透明性(正解)
- 信頼性と安全性
解説
判断の根拠や仕組みを利用者が理解できるようにするのは透明性(Transparency)です。公平性は偏りを与えないこと、包括性は多様な人が使える設計、信頼性と安全性は頑健で安全な動作で、観点が異なります。透明性(仕組みの理解)と説明責任(人間が責任を負う統制)は別原則なので混同に注意します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「包括性」包括性は障害の有無や文化的背景などを問わず多様なユーザーが利用できる設計を指し、AIの判断根拠を開示することとは別の原則です。
- 「公平性」公平性は特定のグループへの偏りを排除することが中心で、判断根拠を利用者に提示する透明性とは異なる観点です。
- 「信頼性と安全性」信頼性と安全性はシステムが安定して安全に動作することを指し、判断の根拠を可視化することを主眼とするものではありません。
設問437
モデルのデプロイと複数の Foundry Tools(Vision・Language・Speech 等)を1つのリソースにまとめて使う「Microsoft Foundry リソース」を選ぶ主な利点として、最も適切なものはどれか。
- 認証情報やアクセス管理を一本化し、モデルとツールをまとめて管理・課金できる(正解)
- どのサービスも完全に無料で使えるようになる
- 学習データを自動で世界中に公開できる
- モデルの精度が常に100%になる
解説
Microsoft Foundry リソースは、モデルのデプロイと複数の Foundry Tools を単一リソースの下で扱え、認証情報・アクセス制御・課金の管理を一本化できる点が主な利点です。無料化・データの自動公開・精度100%といった効果はありません。一方で各機能の利用量を“別々に”把握したい場合は単一サービスリソースが向く、という使い分けも併せて押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「どのサービスも完全に無料で使えるようになる」Microsoft Foundry リソースを選択しても各サービスが無料になる機能はなく、通常の料金体系が適用されます。
- 「学習データを自動で世界中に公開できる」リソースをまとめても学習データが自動で公開される仕組みはなく、データのプライバシーは変わりません。
- 「モデルの精度が常に100%になる」リソースの統一はモデルの精度には影響せず、精度が常に100%になる機能はどのサービスにも存在しません。
設問438
音声操作デバイスで、特定の呼びかけ語(ウェイクワード、例:『ねえアシスタント』)を検出して起動させたい。Azure AI Speech のどの機能が関係するか。
- キーワード認識(カスタムキーワード/キーワードスポッティング)(正解)
- テキストの感情分析
- 請求書の項目抽出
- 画像のセマンティックセグメンテーション
解説
特定の起動語を聞き取って反応させるのはキーワード認識(カスタムキーワード/キーワードスポッティング)で、Azure AI Speech が提供します。感情分析はテキスト解析、請求書の項目抽出は Document Intelligence、セグメンテーションは画像で、いずれも音声の起動語検出とは別機能です。音声入口の制御として押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「テキストの感情分析」感情分析はテキストの感情的傾向を判定する言語機能であり、音声の起動語検出とは無関係です。
- 「請求書の項目抽出」請求書からの項目抽出は文書理解の機能であり、特定の音声を検出する用途には使えません。
- 「画像のセマンティックセグメンテーション」セマンティックセグメンテーションは画像処理タスクであり、音声入力の処理とは別の領域です。
設問439
Microsoft Foundry の「Foundry ポータル」の説明として最も適切なものはどれか。
- 物理サーバーの電源管理ツールである
- ネットワークのファイアウォール設定機能である
- 請求書を読み取る専用OCRである
- モデルカタログからのデプロイ、プレイグラウンドでの対話、エージェントの作成・テスト、評価までを統合的に行えるWeb上の開発環境である(正解)
解説
Foundry ポータルは、モデルの選択・デプロイ、プレイグラウンドでの実験、エージェントの作成・テスト、評価・監視までを1か所で行える Microsoft Foundry のWeb開発環境です。電源管理・ファイアウォール・OCRとは無関係です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「物理サーバーの電源管理ツールである」Foundry ポータルはAIアプリ開発のためのWeb環境であり、物理サーバーの電源管理を行うものではありません。
- 「ネットワークのファイアウォール設定機能である」ファイアウォールはネットワークセキュリティの設定であり、Foundry ポータルの役割とは無関係です。
- 「請求書を読み取る専用OCRである」OCRは Azure AI Vision 等が提供する個別機能であり、Foundry ポータル自体が請求書専用のOCRツールではありません。
設問440
画像の中で「道路」「歩行者」「車」などが占める領域を、ピクセル単位で色分けして塗り分けたい。最も適したコンピュータービジョンのタスクはどれか。
- 画像分類
- 物体検出
- セマンティックセグメンテーション(正解)
- 光学式文字認識(OCR)
解説
各ピクセルがどのクラスに属するかを塗り分けるのはセマンティックセグメンテーションです。物体検出は矩形の枠で囲うだけ、画像分類は画像全体に1ラベルを付けるだけで、ピクセル単位の領域は示しません。自動運転・医療画像・背景分離など、形状と面積が重要な実装で使われる基本タスクです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像分類」画像分類は画像全体に1つのカテゴリラベルを付けるタスクであり、ピクセル単位で領域を色分けする処理は行いません。
- 「物体検出」物体検出は対象を矩形の枠(バウンディングボックス)で囲みますが、ピクセル単位での細かい領域分割はできません。
- 「光学式文字認識(OCR)」OCRは画像中の文字をテキストとして抽出する機能であり、道路や人物などの領域を塗り分けることはできません。
設問441
Azure AI Vision の画像分析で得られる「タグ(tags)」と「物体(objects)」の違いとして、最も適切なものはどれか。
- タグは音声を、物体はテキストを対象とする
- 両者はまったく同じ出力で名称だけが異なる
- タグは画像に写る事物や概念を語のリストで示し、物体は個々の対象を位置(バウンディングボックス)付きで示す(正解)
- タグは文字を翻訳し、物体は画像を生成する
解説
タグ(tags)は画像に含まれる事物や概念を語のリストとして付けるもので位置情報は持たず、物体検出(objects)は個々の対象を矩形の位置付きで示します。粒度と位置情報の有無が違いです。いずれも Azure AI Vision(Foundry Tools)の画像分析が提供する現行機能で、翻訳や画像生成は別機能です。『何があるかの語り口(タグ)か、どこに何があるか(物体)か』で区別します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「タグは音声を、物体はテキストを対象とする」タグも物体も画像分析の出力であり、音声やテキストを対象とするものではありません。
- 「両者はまったく同じ出力で名称だけが異なる」タグは語のリスト(位置情報なし)、物体は位置情報付きの検出結果で、出力の形式と持つ情報量が異なります。
- 「タグは文字を翻訳し、物体は画像を生成する」タグは翻訳機能ではなく、物体は画像生成機能でもありません。どちらも入力された画像の内容を分析するものです。
設問442
temperature と同じく応答のランダム性を制御するが、「確率の高い候補だけに選択範囲を絞る」という別の方法で働き、temperature との同時変更は推奨されていないパラメータはどれか。
- top_p(top probabilities)(正解)
- max_output_tokens
- stop(停止シーケンス)
- presence_penalty
解説
top_p は確率上位の候補に選択範囲を絞ることでランダム性を制御するパラメータで、temperature とは方式が異なるため、公式はどちらか一方だけを調整することを推奨しています。max_output_tokens は応答の長さの上限、stop は指定文字列で生成を打ち切る設定、presence_penalty は同じ話題の繰り返しを抑える調整であり、ランダム性の絞り込みではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「max_output_tokens」max_output_tokens は出力の最大トークン数(長さ)の上限を設定するパラメータであり、応答のランダム性の制御とは無関係です。
- 「stop(停止シーケンス)」stop は指定した文字列が出力されたら生成を打ち切る終了条件であり、候補の確率分布を絞る仕組みではありません。
- 「presence_penalty」presence_penalty は同じ話題・単語の繰り返しを抑制するパラメータであり、確率の高い候補に選択範囲を絞るという動作とは異なります。
設問443
Azure AI Language の『エンティティ認識(NER)』と『個人情報(PII)検出』の関係として、最も適切なものはどれか。
- NER は文中の人名・組織・日付などの実体を幅広く抽出し、PII検出は特に個人を特定し得る情報を見つけて伏字化に使える(正解)
- NER は音声を扱い、PII検出は画像を扱う
- 両者はまったく同じ機能で名称だけが異なる
- PII検出は文章を別言語へ翻訳する機能である
解説
NER は人名・組織・場所・日付など多様な実体を広く抽出する機能で、PII検出はそのうち個人を特定し得る情報(氏名・電話番号・住所など)に焦点を当て、マスキングなどに使えます。両者は音声/画像を扱うものでも、完全な同義でもなく、PII検出は翻訳機能でもありません。『広く実体を取る/個人情報に絞る』という関係で整理します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「NER は音声を扱い、PII検出は画像を扱う」NER も PII 検出も Azure AI Language のテキスト処理機能であり、音声や画像を直接扱うものではありません。
- 「両者はまったく同じ機能で名称だけが異なる」NER は幅広い実体の抽出、PII 検出は個人特定情報への絞り込みとマスキング支援であり、機能の対象範囲が異なります。
- 「PII検出は文章を別言語へ翻訳する機能である」翻訳は Azure AI Translator の機能であり、PII 検出は個人情報の検出・伏字化が目的で翻訳は行いません。
設問444
Foundry SDK で openai_client.responses.create(model=..., input="こんにちは") を呼び出すとき、model パラメータに指定する値はどれか。
- プロジェクトにデプロイしたモデルのデプロイ名(正解)
- Foundry リソースのリソース名
- Azure サブスクリプションのID
- モデルの学習に使われたデータセット名
解説
model にはプロジェクトにデプロイ済みのモデルのデプロイ名を指定します。リソース名はエンドポイントURLの一部として使われるもので、サブスクリプションIDや学習データセット名をこの呼び出しで指定することはありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Foundry リソースのリソース名」リソース名はエンドポイントURLの構成要素として使われますが、model パラメータに渡す値ではありません。
- 「Azure サブスクリプションのID」サブスクリプションIDはAzureのアカウント管理情報であり、モデル呼び出し時のパラメータには使いません。
- 「モデルの学習に使われたデータセット名」学習データセット名はモデル開発時の情報であり、推論呼び出し時に指定するものではありません。
設問445
「埋め込み(Embedding)」の説明として最も適切なものはどれか。
- テキストや画像などを意味的な近さを表す数値ベクトルに変換したもの(正解)
- モデルを物理サーバーに固定する設定
- 出力に必ず付与される著作権表示
- GPUの冷却方式の一種
解説
埋め込みは語や文書などの意味を数値ベクトルとして表現したもので、意味の近いものはベクトル空間上で近くに配置されます。これにより類似検索やRAGが可能になります。他の選択肢はいずれも無関係です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルを物理サーバーに固定する設定」埋め込みはモデルを物理的に固定することではなく、データを意味空間の数値ベクトルとして表現する手法です。
- 「出力に必ず付与される著作権表示」AIの出力に著作権表示を自動付与する仕組みは埋め込みとは無関係であり、そのような標準機能はありません。
- 「GPUの冷却方式の一種」GPUの冷却は物理ハードウェアの話であり、AIにおける「埋め込み」とは全く別の領域の概念です。
設問446
様式がまちまちな多様な契約書から、毎回「契約者名」と「契約期間」だけを取り出したい。Azure Content Understanding で、抽出したい項目を指定して文書から値を取り出す仕組みとして最も適切なものはどれか。
- 感情分析
- フィールド抽出(取り出したい項目をスキーマとして定義し、生成AIが値を抽出・生成する)(正解)
- 顔検出
- 音声合成
解説
Content Understanding では、抽出したい項目(フィールド)をスキーマとして定義すると、生成AIを使って文書から値を抽出・分類・生成できます。様式が一定でない文書にも複雑なプロンプト設計なしで対応でき、抽出値には信頼度スコアと根拠(グラウンディング)が付きます。感情分析・顔検出・音声合成は対象が異なり、文書からの項目抽出には使えません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「感情分析」感情分析は文章のポジ/ネガ傾向を判定するテキスト機能であり、文書から特定のフィールド値を取り出す用途には使えません。
- 「顔検出」顔検出は画像から人物の顔を検出する機能であり、文書内の特定項目を抽出することはできません。
- 「音声合成」音声合成(Text to Speech)はテキストを音声に変換する機能であり、文書の項目抽出とは全く別の目的です。
設問447
Foundry ポータルで単一エージェントを作成し、公開前の動作確認まで行う。手順の並びとして最も適切なものはどれか。
- ①モデルを選択 → ②指示(instructions)を記述 → ③必要なツールやナレッジを追加 → ④エージェントとして保存 → ⑤プレイグラウンドでテスト(正解)
- ①プレイグラウンドでテスト → ②テスト結果を保存 → ③モデルを選択 → ④指示を記述 → ⑤ツールを追加
- ①指示を記述 → ②ツールを追加 → ③プレイグラウンドでテスト → ④モデルを選択 → ⑤エージェントとして保存
- ①ツールを追加 → ②プレイグラウンドでテスト → ③エージェントとして保存 → ④指示を記述 → ⑤モデルを選択
解説
ポータルではモデルの選択→指示の記述→ツール/ナレッジの追加で構成を組み立て、エージェントとして保存した後もプレイグラウンドでテストと改良を続けられます。テストは応答を返す本体(モデル)と振る舞い(指示)がそろって初めて意味を持つため、テストやモデル選択が先頭・後回しになる並びは成立しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「①プレイグラウンドでテスト → ②テスト結果を保存 → ③モデルを選択 → ④指示を記述 → ⑤ツールを追加」テストはモデルと指示の設定が揃って初めて意味を持つため、何も構成されていない状態でプレイグラウンドでテストを先行させる順序は成立しません。
- 「①指示を記述 → ②ツールを追加 → ③プレイグラウンドでテスト → ④モデルを選択 → ⑤エージェントとして保存」モデルの選択なしに指示を記述してもテストで応答を確認できないため、テストがモデル選択より前になる手順は誤りです。
- 「①ツールを追加 → ②プレイグラウンドでテスト → ③エージェントとして保存 → ④指示を記述 → ⑤モデルを選択」ツールの追加・テストの後にモデルを選ぶ順序では、どのモデルで動作するかを決める前に処理を進めることになり、実際の作業手順と逆です。
設問448
現在の多くの大規模言語モデルの基盤となっており、自己注意(Self-Attention)機構によって文中の語どうしの関連性を捉えるアーキテクチャはどれか。
- 決定木
- 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)のみ
- Transformer(正解)
- k近傍法(k-NN)
解説
GPTなどLLMの基盤は Transformer で、自己注意機構により離れた語どうしの関係も効率的に学習します。CNNは主に画像、決定木やk-NNは古典的手法で、LLMの基盤ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「決定木」決定木は特徴量に基づく分岐で分類・回帰を行う古典的な機械学習手法であり、自己注意機構を持たず大規模言語モデルの基盤ではありません。
- 「畳み込みニューラルネットワーク(CNN)のみ」CNNは画像の空間的特徴を捉える畳み込み構造が中心であり、文中の長距離依存関係を扱う自己注意機構は持っていません。
- 「k近傍法(k-NN)」k-NNはデータ点間の距離に基づく分類・回帰手法であり、大規模テキスト処理のアーキテクチャとして使われるものではありません。
設問449
Azure Content Understanding の文書分析に関する説明として、誤っているものはどれか。
- 印刷された文字だけでなく、手書きの文字も抽出の対象にできる
- 表や段落・セクションといった文書の構造も認識して取り出せる
- グラウンディング情報により、抽出した値が文書のどこから取られたかを遡って確認できる
- 分析できるのは定番の定型帳票のみで、独自様式の文書からの項目抽出には対応していない(正解)
解説
独自様式の文書もカスタムアナライザーにフィールドを定義すれば項目を抽出できるため、「定型帳票のみ」という説明が誤りです。手書きを含むテキストの抽出、表・段落・セクションの構造分析、抽出元を遡れるグラウンディングは、いずれも文書分析の正しい説明です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「印刷された文字だけでなく、手書きの文字も抽出の対象にできる」手書き文字の抽出が可能なのは正しい説明であり、「誤っている」ものではありません。
- 「表や段落・セクションといった文書の構造も認識して取り出せる」表・段落・セクションの構造認識も文書分析の正しい機能説明です。
- 「グラウンディング情報により、抽出した値が文書のどこから取られたかを遡って確認できる」抽出した値の出典を文書内で確認できるグラウンディングは Content Understanding の実際の機能として正しい記述です。
設問450
次の名称の新旧対応のうち、誤っているものはどれか。
- Form Recognizer → Azure AI Document Intelligence
- Azure AI Studio/Azure AI Foundry → Microsoft Foundry
- LUIS(言語理解)→ Azure AI Vision(正解)
- Azure AI services → Foundry Tools
解説
LUIS は言語理解(CLU)に連なる機能で、画像系の Azure AI Vision への読み替えは誤りです。Form Recognizer→Document Intelligence、Azure AI Studio/Azure AI Foundry→Microsoft Foundry、Azure AI services→Foundry Tools はいずれも正しい対応です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Form Recognizer → Azure AI Document Intelligence」Form Recognizer が Azure AI Document Intelligence に改称されたのは正しい対応です。
- 「Azure AI Studio/Azure AI Foundry → Microsoft Foundry」Azure AI Studio/Azure AI Foundry が Microsoft Foundry に統合・改名されたのは正しい対応です。
- 「Azure AI services → Foundry Tools」Azure AI services が Foundry Tools に改称されたのは正しい対応です。
設問451
「思考の連鎖(Chain-of-Thought)」プロンプティングの説明として、最も適切なものはどれか。
- モデルの重みを追加学習で更新する手法である
- 複数のサービスを1つのキーでまとめる構成である
- 「順を追って考えて」と促し、推論の途中過程を明示させて複雑な問題の精度を高める手法である(正解)
- 画像をベクトルに変換する処理である
解説
Chain-of-Thought(思考の連鎖)は、推論の途中ステップを言語化させることで、計算や多段推論など複雑なタスクの精度向上を狙うプロンプト手法です。重みの更新はファインチューニング、キーの統合はマルチサービスリソース、画像のベクトル化は埋め込みで、いずれも別概念です。プロンプトの“書き方”だけで性能を引き出す工夫の一つとして押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルの重みを追加学習で更新する手法である」モデルの重みを更新する追加学習はファインチューニングであり、プロンプトの書き方で推論を引き出すChain-of-Thoughtとは別の手法です。
- 「複数のサービスを1つのキーでまとめる構成である」複数サービスを単一キーで管理するのはマルチサービスリソースの構成であり、プロンプト手法とは無関係です。
- 「画像をベクトルに変換する処理である」画像をベクトルに変換するのは埋め込み(Embedding)処理であり、推論ステップを言語化させるプロンプト手法とは別の概念です。
設問452
質問文に意味が近い文書を、キーワードの完全一致ではなく「意味の近さ」で探したい。埋め込みベクトルを用いるこの検索方式はどれか。
- 全文(キーワード)検索のみ
- ベクトル検索(意味検索)(正解)
- 正規表現検索
- バイナリ検索
解説
テキストをベクトル化し距離の近さで類似文書を探すのがベクトル検索(意味検索)です。語の完全一致に依存せず言い換えにも強く、RAGの検索段階で活用されます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「全文(キーワード)検索のみ」キーワード検索は語の完全一致・部分一致が基本で言い換えや異表記には弱く、埋め込みベクトルを使って意味の近さで探す仕組みではありません。
- 「正規表現検索」正規表現検索は文字列パターンマッチングであり、埋め込みベクトルを用いる意味の類似度検索とは異なります。
- 「バイナリ検索」バイナリ検索はソート済みデータの効率的な探索アルゴリズムであり、テキストの意味的な類似度を計算するものではありません。
設問453
数十万件の過去の問い合わせログを夜間にまとめて要約する処理を計画している。即時の応答は不要で、処理コストをできるだけ抑えたい。適したデプロイの種類はどれか。
- Global Standard(リアルタイム呼び出し向けの従量課金)
- リージョナルのプロビジョニング済みスループット(処理能力を常時予約)
- Developer(ファインチューニング済みモデルの評価専用・SLAなし)
- Global Batch(非同期の一括処理。24時間以内目標で標準より50%低コスト)(正解)
解説
Global Batch は大量のリクエストをファイルでまとめて送り、24時間以内を目標に非同期処理する方式で、Global Standard より50%低コストです。即時性が不要な大量一括処理に最適です。Global Standard はリアルタイム向けで割引がなく、常時予約の PTU は夜間だけの処理には過剰で、Developer はファインチューニング済みモデルの評価専用です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Global Standard(リアルタイム呼び出し向けの従量課金)」Global Standard はリアルタイムの逐次処理向けで割引がなく、大量一括処理でコストを抑えたい用途には向きません。
- 「リージョナルのプロビジョニング済みスループット(処理能力を常時予約)」プロビジョニング済みスループット(PTU)は処理能力を常時確保するため夜間のみの一括処理にはコストが過剰になり、コスト削減の目的に合いません。
- 「Developer(ファインチューニング済みモデルの評価専用・SLAなし)」Developer はファインチューニング済みモデルの評価専用でSLAがなく、汎用モデルによる大量ログ要約の処理には適していません。
設問454
次の用途のうち、Azure AI Vision(Foundry Tools)の画像分析の守備範囲に当てはまらないものはどれか。
- 風景写真にタグを付けて内容を説明する
- 看板の文字をOCRで読み取る
- 請求書から金額・日付などの項目をキーと値で構造化抽出する(正解)
- 画像内の人物の位置を検出する(People detection)
解説
請求書からの項目の構造化抽出は Azure Content Understanding(Foundry Tools)が担う情報抽出の領域で、Vision の画像分析の守備範囲ではありません(これが当てはまらない)。タグ付け・OCR・人物検出はいずれも Vision の現行機能です。『画像の定型分析=Vision、文書からの項目抽出=Content Understanding』という線引きで整理します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「風景写真にタグを付けて内容を説明する」画像へのタグ付けと内容の説明(キャプション生成)は Azure AI Vision の基本機能であり、守備範囲内の用途です。
- 「看板の文字をOCRで読み取る」看板などの文字をOCRで読み取るのも Azure AI Vision(画像分析)の現行機能であり、守備範囲内の用途です。
- 「画像内の人物の位置を検出する(People detection)」画像内の人物の位置を検出する People detection は Azure AI Vision の機能として提供されており、守備範囲内の用途です。
設問455
Azure OpenAI Service のコンテンツフィルターで、暴力やヘイトなどの有害カテゴリに対し検出の厳しさを段階で設定できる。一般的な重大度レベルの並びとして適切なものはどれか。
- small → medium → large → huge
- cold → warm → hot
- safe → low → medium → high(正解)
- alpha → beta → gamma
解説
コンテンツフィルターは safe/low/medium/high といった重大度で有害コンテンツを分類し、しきい値を調整できます。他の選択肢はこの分類に該当しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「small → medium → large → huge」コンテンツフィルターの重大度レベルは「safe / low / medium / high」であり、small/medium/large/huge というサイズ表現は使われていません。
- 「cold → warm → hot」cold/warm/hot は温度の段階表現であり、有害コンテンツの重大度分類には対応していません。
- 「alpha → beta → gamma」alpha/beta/gamma はギリシャ文字の段階表記で、コンテンツフィルターの重大度分類としては定義されていません。
設問456
Azure Speech SDK で案内文の読み上げアプリを作っている。読み上げに使う声(ニューラル音声)を指定するための設定はどれか。
- AudioConfig の use_default_microphone を True にする
- SpeechRecognizer の認識対象言語を変更する
- バッチ文字起こしジョブのパラメータで音声名を指定する
- SpeechConfig の speech_synthesis_voice_name プロパティに音声名を設定する(正解)
解説
読み上げの声は SpeechConfig の speech_synthesis_voice_name プロパティにニューラル音声の名前を設定して指定し、その構成から SpeechSynthesizer を作成して合成します。use_default_microphone はマイク入力の指定、認識対象言語やバッチ文字起こしは音声認識側の設定であり、合成に使う声の選択には関係しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「AudioConfig の use_default_microphone を True にする」use_default_microphone はマイクからの音声入力(音声認識側)を有効にする設定であり、読み上げに使う声の種類を指定するものではありません。
- 「SpeechRecognizer の認識対象言語を変更する」SpeechRecognizer の言語設定は音声認識(文字起こし)のための設定で、読み上げに使うニューラル音声を選ぶものではありません。
- 「バッチ文字起こしジョブのパラメータで音声名を指定する」バッチ文字起こしは保存済み音声ファイルを一括でテキスト化する機能であり、リアルタイム読み上げの声を選ぶ設定ではありません。
設問457
長い社内マニュアル全文を1回のプロンプトに貼り付けたところ「入力が長すぎる」と拒否された。直接の原因として最も適切なものはどれか。
- モデルの学習データが古いため
- GPUの温度が高いため
- コンテキストウィンドウ(一度に扱えるトークン量の上限)を超えたため(正解)
- 出力フィルターが有害表現を検出したため
解説
1回のやり取りで扱えるトークン量にはコンテキストウィンドウという上限があり、超過すると入力が収まりません。学習データの新旧や温度、出力フィルターはこの「長すぎる」拒否の直接原因ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「モデルの学習データが古いため」学習データの新旧は知識の範囲(カットオフ)の問題であり、入力テキストが長すぎる場合の拒否とは別の話です。
- 「GPUの温度が高いため」GPU温度はサーバーのハードウェア状態であり、APIが入力トークン上限を超えたことを理由に拒否する動作とは無関係です。
- 「出力フィルターが有害表現を検出したため」出力フィルターは生成した応答の有害性を検出する機能であり、入力テキストが長すぎる場合の拒否とは別の仕組みです。
設問458
写真を解析するアプリを Foundry で開発する。検証から実装までの手順の並びとして最も適切なものはどれか。
- ①vision 対応モデルをプロジェクトにデプロイ → ②プレイグラウンドで画像とプロンプトを試す → ③エンドポイント・キー・デプロイ名でクライアントを作成 → ④テキストと画像のマルチパート入力で呼び出す(正解)
- ①クライアントを作成 → ②プレイグラウンドで試す → ③vision 対応モデルをデプロイ → ④マルチパート入力で呼び出す
- ①マルチパート入力で呼び出す → ②vision 対応モデルをデプロイ → ③クライアントを作成 → ④プレイグラウンドで試す
- ①プレイグラウンドで試す → ②マルチパート入力で呼び出す → ③クライアントを作成 → ④vision 対応モデルをデプロイ
解説
モデルのデプロイ → プレイグラウンドでの対話的な検証 → 接続情報(エンドポイント・キー・デプロイ名)を使ったクライアント作成 → マルチパート入力での呼び出し、の順です。プレイグラウンドでの検証もクライアントからの呼び出しもデプロイ済みモデルが前提のため、デプロイより先に試す並びや、呼び出しが先頭に来る並びは成立しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「①クライアントを作成 → ②プレイグラウンドで試す → ③vision 対応モデルをデプロイ → ④マルチパート入力で呼び出す」クライアントはデプロイ済みモデルのエンドポイント情報を使って作成するため、モデルのデプロイより先にクライアントを作ることはできません。
- 「①マルチパート入力で呼び出す → ②vision 対応モデルをデプロイ → ③クライアントを作成 → ④プレイグラウンドで試す」モデルをデプロイしてクライアントを作成する前に呼び出しを実行することはできず、順序が前後しているため成立しません。
- 「①プレイグラウンドで試す → ②マルチパート入力で呼び出す → ③クライアントを作成 → ④vision 対応モデルをデプロイ」プレイグラウンドでの検証はモデルがデプロイされて初めて可能であり、デプロイ前に試すことはできません。
設問459
自社特有の口調や専門用語に合わせてモデル自体の振る舞いを恒久的に変えたい。追加の学習データでモデルの重みを更新するこのアプローチはどれか。
- プロンプトエンジニアリング
- RAG(検索拡張生成)
- コンテンツフィルタリング
- ファインチューニング(正解)
解説
追加データでモデルの重みを更新し挙動そのものを変えるのがファインチューニングです。プロンプト工夫やRAGは重みを変えず、コンテンツフィルタリングは有害出力の抑制機能で目的が異なります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「プロンプトエンジニアリング」プロンプトエンジニアリングはモデルへの指示や文言を工夫するアプローチであり、モデルの重みは変わりません。
- 「RAG(検索拡張生成)」RAG は外部知識を検索して回答に活用する手法で、モデル自体を更新して振る舞いを恒久的に変えるものではありません。
- 「コンテンツフィルタリング」コンテンツフィルタリングは有害な出力を抑制する機能であり、口調や専門用語への適応とは目的が異なります。
設問460
チャットアプリで「あなたは丁寧な社内ヘルプデスク担当として、敬語で簡潔に答える」といった全体の振る舞いをあらかじめ指示する文を一般に何と呼ぶか。
- システムプロンプト(メタプロンプト)(正解)
- ユーザープロンプト
- ネガティブプロンプト
- コンテキストウィンドウ
解説
モデルの役割・口調・制約など会話全体の方針を定める指示文がシステムプロンプト(メタプロンプト)です。ユーザープロンプトは利用者ごとの個別の入力で、役割が異なります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ユーザープロンプト」ユーザープロンプトは利用者が送る個々の質問や入力であり、会話全体の振る舞いをあらかじめ設定するものではありません。
- 「ネガティブプロンプト」ネガティブプロンプトは画像生成AIで出力に含めたくない要素を指定するもので、チャットAIの役割設定とは概念が異なります。
- 「コンテキストウィンドウ」コンテキストウィンドウはモデルが一度に扱えるトークン量の枠であり、役割や振る舞いを指示する文のことではありません。
設問461
次の「目的 → 適切なサービス/機能」の対応のうち、誤っているものはどれか。
- 非構造化文書から検索可能なインデックスを作る → Azure AI Search(インデクサー+スキルセット)
- ノーコードで社内向けチャットボットを作って公開する → Microsoft Copilot Studio
- テキストや画像の有害性を判定して投稿を保護する → Azure AI Content Safety
- 音声をテキストに書き起こす → Azure AI Translator(正解)
解説
音声→テキストの書き起こしは Azure AI Speech(Speech to Text)や gpt-4o-transcribe などの音声認識モデルが担い、Azure AI Translator はテキストの翻訳サービスです(この対応が誤り)。残り3つは正しく、AI Search=検索インデックス化、Copilot Studio=ノーコードボット、Content Safety=有害判定です。サービスの守備範囲の取り違えを突く総合問題です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「非構造化文書から検索可能なインデックスを作る → Azure AI Search(インデクサー+スキルセット)」Azure AI Search がインデクサーとスキルセットを使って非構造化文書を検索可能なインデックスに変換できる対応は正しいため、「誤っているもの」には当たりません。
- 「ノーコードで社内向けチャットボットを作って公開する → Microsoft Copilot Studio」Microsoft Copilot Studio がノーコードでチャットボットを構築・公開できる対応は正しいため、「誤っているもの」には当たりません。
- 「テキストや画像の有害性を判定して投稿を保護する → Azure AI Content Safety」Azure AI Content Safety がテキストや画像の有害性を判定できる対応は正しいため、「誤っているもの」には当たりません。
設問462
スキャンした文書の画像ファイル(PNG)から、長文テキストの読み取りと項目抽出を行うことが主目的のアプリを作る。Content Understanding の使い方として推奨されるものはどれか。
- ファイル形式が画像である以上、必ず画像アナライザーで処理しなければならない
- テキストの抽出・分析が主目的の場合は、文書向けのフィールド抽出スキーマの利用が推奨される(正解)
- 画像アナライザーと文書アナライザーの両方を必ず実行し、結果をアプリ側で統合する必要がある
- Content Understanding は画像ファイル内の文字を読み取れないため、別のOCR専用サービスが必須になる
解説
公式ドキュメントは「画像アナライザーはテキスト中心の分析には最適化されていないため、テキスト抽出が主目的なら文書のフィールド抽出スキーマを検討する」と案内しています。ファイル形式だけでアナライザーを決める必要はなく、両方の実行が必須ということもなく、文書分析は画像形式の文書からの文字読み取りに対応しています。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ファイル形式が画像である以上、必ず画像アナライザーで処理しなければならない」ファイル形式(画像か否か)だけでアナライザーを決める必要はなく、目的(テキスト抽出主体か画像理解か)によって適切な方を選択します。
- 「画像アナライザーと文書アナライザーの両方を必ず実行し、結果をアプリ側で統合する必要がある」両アナライザーを必ず両方実行する必要はなく、目的に合った一方を選ぶだけで十分です。
- 「Content Understanding は画像ファイル内の文字を読み取れないため、別のOCR専用サービスが必須になる」Content Understanding の文書アナライザーは画像ファイル内の文字読み取りに対応しており、別途 OCR 専用サービスが必須になるわけではありません。
設問463
モデルのデプロイと複数の Foundry Tools(Vision・Language など)をまとめて使い、課金や管理を一本化したい。作成すべきリソースはどれか。
- サービスごとに別々の単一サービスリソース
- Microsoft Foundry リソース(正解)
- Azure Storage アカウント
- Azure Key Vault
解説
モデルと複数の Foundry Tools を単一リソースの下でまとめて利用・管理できるのが Microsoft Foundry リソースです(旧 Azure AI services マルチサービスリソースの役割を引き継ぐ形)。サービスごとの個別リソースは管理が分散し、Storage は保存、Key Vault は秘密情報の保管で AI 機能は提供しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「サービスごとに別々の単一サービスリソース」サービスごとに個別リソースを作ると管理・課金が分散し、一本化という目的を達成できません。
- 「Azure Storage アカウント」Azure Storage はデータ保存サービスであり、モデルや Foundry Tools の AI 機能は提供しません。
- 「Azure Key Vault」Azure Key Vault はシークレット(APIキー・証明書等)の安全な保管サービスで、AI 機能の一本化管理とは役割が異なります。
設問464
AIシステムの判断に偏り(バイアス)が生じる主な原因として、最も適切なものはどれか。
- 学習に使ったデータ自体に偏りや不足が含まれていること(正解)
- サーバーのCPU温度が高いこと
- 画面の解像度が低いこと
- ネットワーク回線が有線であること
解説
AIの偏りは多くの場合、学習データの偏りや不足(特定の層が過少/過多など)に起因します。だからこそ公平性の観点でデータの代表性を点検します。CPU温度・画面解像度・回線種別は判断の偏りとは無関係です。「偏りの源は主にデータ」という理解が、責任あるAIの実務の出発点になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「サーバーのCPU温度が高いこと」CPU温度はサーバーのハードウェア状態であり、モデルが学習した判断パターンの偏りとは無関係です。
- 「画面の解像度が低いこと」画面解像度はユーザーインターフェースの表示品質に関わる要素で、AIが出力する判断の偏りには影響しません。
- 「ネットワーク回線が有線であること」ネットワーク回線の種類(有線か無線か)はAIの判断内容に影響せず、偏りの原因にはなりません。
設問465
長い議事録の要約をモデルに生成させると、応答が毎回途中で不自然に打ち切られてしまう。見直すべき推論パラメータとして最も適切なものはどれか。
- temperature
- top_p
- stream
- max_output_tokens(応答の最大トークン数)(正解)
解説
応答が上限トークン数に達すると生成がそこで打ち切られるため、max_output_tokens を引き上げるのが適切な対処です。temperature と top_p はランダム性の調整、stream は応答を逐次受信するかどうかの設定で、いずれも応答が途中で切れる事象の原因にはなりません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「temperature」temperature はランダム性(出力の多様さ)を調整するパラメータであり、応答が途中で打ち切られる問題の解決にはなりません。
- 「top_p」top_p は候補トークンをどのくらいの確率範囲から選ぶかを制御するもので、応答の長さ上限とは関係しません。
- 「stream」stream は応答を逐次受け取るかどうかの設定であり、打ち切りの原因にも対策にもなりません。
設問466
テキスト読み上げ(Text to Speech)で、読み上げる声の速さ・抑揚・一部の発音や間(ポーズ)を細かく制御したい。用いるマークアップとして最も適切なものはどれか。
- SSML(音声合成マークアップ言語)(正解)
- HTML のテーブルタグ
- 正規表現
- バウンディングボックス記法
解説
読み上げの速度・ピッチ・抑揚・ポーズ・発音などをタグで細かく指定できるのが SSML(Speech Synthesis Markup Language)で、Azure AI Speech の Text to Speech で使えます。HTML のテーブルタグは表組み、正規表現は文字列照合、バウンディングボックスは物体検出の枠で、読み上げ制御の記法ではありません。自然で意図どおりの音声にする調整手段として押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「HTML のテーブルタグ」HTML のテーブルタグはウェブページでの表組みに使うものであり、音声合成の速度やピッチの制御には対応していません。
- 「正規表現」正規表現は文字列のパターン照合のための記法で、音声の読み上げ方法を制御する用途には使えません。
- 「バウンディングボックス記法」バウンディングボックスは画像内の物体の位置を矩形で示す記法で、音声合成の制御とは無関係です。
設問467
Responses API で応答を生成した後、print(response.output_text) を実行した。この output_text が保持しているものはどれか。
- 送信したプロンプトの文字数
- モデルが生成した応答のテキスト本文(正解)
- モデルのデプロイ構成情報
- 認証トークンの有効期限
解説
output_text は応答オブジェクトのうち、モデルが生成したテキスト本文を取り出すプロパティです。応答オブジェクトには id・status・usage(トークン使用量)などの情報もありますが、プロンプトの文字数やデプロイ構成、トークンの有効期限は含まれません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「送信したプロンプトの文字数」プロンプトの文字数は output_text には含まれず、トークン使用量は usage オブジェクト(prompt_tokens 等)から取得します。
- 「モデルのデプロイ構成情報」デプロイ構成情報は応答オブジェクトのプロパティとして含まれず、Foundry ポータルや SDK の別の手段で参照します。
- 「認証トークンの有効期限」認証トークンの有効期限は応答オブジェクトには含まれず、Azure の認証管理(Entra ID 等)で扱います。
設問468
次の「コンピュータービジョンのタスク → 用途」の対応のうち、誤っているものはどれか。
- 画像分類 ─ 画像全体に1つのラベル(犬/猫など)を付ける
- 物体検出 ─ 画像内の各対象を矩形で囲み、何がどこにあるかを示す
- OCR ─ 画像中の文字をテキストとして読み取る
- セマンティックセグメンテーション ─ 音声をテキストに書き起こす(正解)
解説
セマンティックセグメンテーションはピクセル単位で領域を塗り分けるCVタスクであり、音声→テキストの書き起こし(これは Azure AI Speech や音声対応マルチモーダルモデルの領域)とした対応が誤りです。画像分類=全体に1ラベル、物体検出=矩形で位置付き、OCR=文字認識はいずれも正しい対応です。CVの各タスクの粒度(全体/枠/ピクセル/文字)を押さえると選別問題に強くなります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像分類 ─ 画像全体に1つのラベル(犬/猫など)を付ける」画像分類=画像全体に1ラベルという対応は正しいため、「誤っているもの」には当たりません。
- 「物体検出 ─ 画像内の各対象を矩形で囲み、何がどこにあるかを示す」物体検出=矩形枠で位置と種類を示すという対応は正しいため、「誤っているもの」には当たりません。
- 「OCR ─ 画像中の文字をテキストとして読み取る」OCR=画像中の文字をテキスト化するという対応は正しいため、「誤っているもの」には当たりません。
設問469
事前構築アナライザーには無い独自様式の社内申込書から、決まった項目だけを構造化抽出したい。Azure Content Understanding での進め方として最も適切なものはどれか。
- OCRで全文をベタ書き出力するだけで構造化は諦める
- 抽出したい項目のフィールドスキーマを定義してカスタムアナライザーを作り、項目をキーと値で抽出する(正解)
- Azure AI Translator で翻訳すれば項目が抽出される
- クラスタリングで様式を自動分類すれば抽出は不要になる
解説
事前構築アナライザーに合致しない独自様式では、抽出したい項目をフィールドスキーマとして定義したカスタムアナライザーを Content Understanding に作成し、キーと値で抽出するのが適切です。OCRだけでは項目の構造化ができず、翻訳やクラスタリングは項目抽出の手段ではありません。『定型は prebuilt、独自様式はカスタムアナライザー』の判断が実務の要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「OCRで全文をベタ書き出力するだけで構造化は諦める」OCR で全文を出力するだけでは「項目名:値」の構造化抽出は実現できず、目的を達成できません。
- 「Azure AI Translator で翻訳すれば項目が抽出される」Azure AI Translator はテキストの翻訳サービスであり、フォームの項目を抽出する機能はありません。
- 「クラスタリングで様式を自動分類すれば抽出は不要になる」クラスタリングは類似データをグループ化する機械学習手法で、帳票から特定の項目値を取り出す情報抽出の代替にはなりません。
設問470
作成したエージェントを本番アプリに組み込む前に、想定どおりに応答するか・ツールが正しく呼び出されるかを確認したい。Foundry で推奨される確認方法はどれか。
- 指示文とツール構成を机上でレビューするだけで本番に組み込む
- 本番アプリへ先に組み込み、利用者からの問い合わせで不具合を把握する
- エージェントプレイグラウンドで実際にチャットし、応答とツールの挙動を検証する(正解)
- モデルカタログのベンチマークスコアが高ければ検証を省略する
解説
エージェントの開発ライフサイクルでは、公開や組み込みの前にエージェントプレイグラウンドでチャットして応答内容やツール連携の挙動を検証するのが推奨手順です。机上レビューやモデルのベンチマークでは実際の挙動は確認できず、本番投入後に発見する方法は手戻りが大きくなります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「指示文とツール構成を机上でレビューするだけで本番に組み込む」机上レビューだけでは実際の動作確認にならず、ツールの呼び出しや応答内容の検証はできません。
- 「本番アプリへ先に組み込み、利用者からの問い合わせで不具合を把握する」本番公開後に利用者からの問い合わせで不具合を把握する方法は、品質問題の影響が拡大するため推奨されません。
- 「モデルカタログのベンチマークスコアが高ければ検証を省略する」モデルのベンチマークはモデル単体の性能評価であり、指示文やツール設定を含むエージェント全体の動作を保証するものではありません。
設問471
「契約書の長文を読み込んで、要点を数行に短くまとめたい」。この用途に最も適した Azure AI Language の機能はどれか。
- 感情分析(センチメント分析)
- 個人情報(PII)検出
- 要約(Summarization)(正解)
- 言語検出
解説
長文の要点を短くまとめるのは要約(Summarization)機能です。感情分析はポジ/ネガの判定、PII 検出は個人情報の発見・マスキング、言語検出は何語かの判定で、いずれも要約とは目的が異なります。Azure AI Language は感情・NER・PII・要約・言語検出など複数機能を持つため、『何をしたいか』で機能名を選び分ける力が問われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「感情分析(センチメント分析)」感情分析はテキストのポジティブ/ネガティブ傾向を判定する機能で、長文を短くまとめることはできません。
- 「個人情報(PII)検出」PII 検出は個人情報(氏名・住所・電話番号等)を発見・マスキングする機能で、要約とは目的が異なります。
- 「言語検出」言語検出は入力テキストが何語かを識別する機能で、内容を要約するものではありません。
設問472
プロンプトに具体的な入出力例をいくつか含めて、モデルに期待する回答の形式や傾向を示す手法を何と呼ぶか。
- Zero-shot
- Few-shot(正解)
- ファインチューニング
- 事前学習
解説
例をいくつか提示して望む出力を誘導するのが Few-shot プロンプティングです。例を一切示さないのが Zero-shot で、いずれもモデルの重みは変えません。重みを更新するのはファインチューニングや事前学習です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Zero-shot」Zero-shot は例を一切示さずに指示だけでモデルに回答させる手法で、例を提示して出力を誘導するものではありません。
- 「ファインチューニング」ファインチューニングは追加データでモデルの重みを更新する学習手法で、プロンプトに例を含めるアプローチとは異なります。
- 「事前学習」事前学習は膨大なテキストでモデルを最初から訓練する工程で、プロンプト設計の手法ではありません。
設問473
次の用途のうち、Azure AI Vision の定型分析ではなく Azure Content Understanding を使うべきものはどれか。
- 風景写真へのタグ付け
- 画像中の印刷文字の読み取り(OCR)
- 領収書の画像から店名・日付・金額をキーと値として構造化抽出する(正解)
- 商品画像のキャプション生成
解説
帳票から項目をキーと値として構造化抽出する情報抽出は Azure Content Understanding(Foundry Tools)の領域です。タグ付け・OCR・キャプション生成は Azure AI Vision の定型画像解析が担当します。『文字を読むだけなら Vision のOCR、項目として取り出すなら Content Understanding』と段階で切り分けます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「風景写真へのタグ付け」タグ付けは Azure AI Vision の定型画像分析機能で対応でき、構造化情報抽出が得意な Content Understanding を使う必要はありません。
- 「画像中の印刷文字の読み取り(OCR)」画像内の印刷文字の読み取り(OCR)は Azure AI Vision の標準機能で担え、構造化抽出ではないため Content Understanding は不要です。
- 「商品画像のキャプション生成」キャプション生成は Azure AI Vision の画像説明機能で対応でき、Content Understanding の主領域(フィールド構造化抽出)ではありません。
設問474
全国展開する顧客向けサービスで常時大量のモデル呼び出しが発生しており、応答遅延のばらつきを抑えて一定のスループットを確保することが最優先の要件である。適したデプロイの種類はどれか。
- Standard デプロイ(従量課金。負荷が集中すると遅延が変動しうるベストエフォート)
- Global Batch(即時応答のない非同期一括処理)
- プロビジョニング済みスループット(PTU を購入して処理能力を予約する方式)(正解)
- Developer デプロイ(ファインチューニング済みモデルの評価用・SLAなし)
解説
プロビジョニング済みスループットは PTU 単位で処理能力を予約するため、スループットが保証され遅延のばらつきも小さく、一貫した大量トラフィックに適しています。Standard はベストエフォートで高負荷時に遅延が変動しやすく、Batch は即時応答ができず、Developer は評価専用で SLA がないため本番要件を満たしません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Standard デプロイ(従量課金。負荷が集中すると遅延が変動しうるベストエフォート)」Standard デプロイはベストエフォート方式のため高負荷時に遅延が変動しやすく、一定スループットの保証が求められる要件には不向きです。
- 「Global Batch(即時応答のない非同期一括処理)」Global Batch は即時応答を持たない非同期処理で、リアルタイム応答を前提とする顧客向けサービスには適しません。
- 「Developer デプロイ(ファインチューニング済みモデルの評価用・SLAなし)」Developer デプロイは SLA がない評価・開発用途向けであり、本番の常時大量トラフィックには対応できません。
設問475
『紙のアンケート用紙をスキャンし、自由記述欄の文字を読み取って、その内容のポジ/ネガを集計する』。必要な処理の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- Azure AI Face で文字を読み取り → Azure AI Speech で感情分析
- Azure AI Vision の OCR で文字を読み取り → Azure AI Language の感情分析で集計(正解)
- Azure AI Translator で文字を読み取り → Azure AI Search で感情分析
- Azure AI Document Intelligence の音声合成 → Azure AI Vision の画像生成
解説
紙の自由記述から文字を取り出すのは OCR(Azure AI Vision)、取り出したテキストのポジ/ネガ判定は Azure AI Language の感情分析で、この2段が適切です。Face は顔、Speech は音声、Translator は翻訳、Search は検索で文字読み取りや感情分析の主役ではなく、Document Intelligence に音声合成は、Vision に画像生成はありません。『入力=画像→OCR、解析=テキスト→Language』と連結します。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Face で文字を読み取り → Azure AI Speech で感情分析」Azure AI Face は顔認識サービスで文字の読み取りはできず、Azure AI Speech は音声認識・合成であってテキストのポジ/ネガ分析は行いません。
- 「Azure AI Translator で文字を読み取り → Azure AI Search で感情分析」Azure AI Translator はテキスト翻訳サービスで OCR 機能はなく、Azure AI Search は検索インデックスのサービスで感情分析は行いません。
- 「Azure AI Document Intelligence の音声合成 → Azure AI Vision の画像生成」Document Intelligence に音声合成の機能はなく、Azure AI Vision に画像を生成する機能もないため、問いの処理フローを実現できません。
設問476
既存の社内アプリは ChatCompletions API でデプロイ済みモデルを呼び出している。Microsoft Foundry における ChatCompletions API の扱いとして最も適切な理解はどれか。
- すでに廃止されているため、直ちに全コードを書き換えないと動作しなくなる
- 広く確立された互換 API として引き続き利用でき、新規開発にはステートフルな会話管理を備えた Responses API が推奨される(正解)
- Responses API と名称が違うだけで、機能・特性は完全に同一である
- 音声入力専用の API であり、テキストのチャットには使用できない
解説
ChatCompletions API は廃止ではなく、広く確立された互換 API として Responses API と併存しており、既存アプリはそのまま利用を続けられます。一方、新規開発には文脈管理をAPI側に任せられる Responses API が推奨されます。両者はステートフル性などの特性が異なるため同一ではなく、ChatCompletions はテキストチャットの標準的な API です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「すでに廃止されているため、直ちに全コードを書き換えないと動作しなくなる」ChatCompletions API は廃止されておらず、既存アプリはそのまま引き続き利用できます。
- 「Responses API と名称が違うだけで、機能・特性は完全に同一である」ChatCompletions API と Responses API はステートフル性など機能面で異なり、名称だけが違うわけではありません。
- 「音声入力専用の API であり、テキストのチャットには使用できない」ChatCompletions API はテキストチャットの標準的な API であり、音声入力専用ではありません。
設問477
Responses API の呼び出しでは instructions と input の2つのパラメータを使い分ける。その説明として正しいものはどれか。
- instructions はユーザーの質問を、input はモデルの過去の応答を渡す
- instructions は応答の最大トークン数を、input は temperature を指定する
- instructions はモデルの役割や振る舞いを定めるシステムプロンプトを、input はユーザーからの入力を渡す(正解)
- 両者は同じ意味であり、どちらを使っても動作は変わらない
解説
instructions にはモデルの役割・口調・制約を定めるシステムプロンプトを、input にはユーザーの質問や指示を渡します。役割が逆ではなく、最大トークン数や temperature は別のパラメータ(max_output_tokens / temperature)で指定するため他の選択肢は誤りです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「instructions はユーザーの質問を、input はモデルの過去の応答を渡す」instructions と input の役割が逆です。instructions にはモデルへの役割設定(システムプロンプト)を、input にはユーザーの質問を渡します。
- 「instructions は応答の最大トークン数を、input は temperature を指定する」最大トークン数は max_output_tokens、temperature は temperature という別のパラメータで指定するものであり、instructions や input とは無関係です。
- 「両者は同じ意味であり、どちらを使っても動作は変わらない」instructions(システムプロンプト)と input(ユーザー入力)は異なる役割を持つ別パラメータで、どちらを使っても動作が変わらないわけではありません。
設問478
音声アシスタントを、訛りや話し方の異なる多様な利用者でも正しく認識できるよう、幅広い話者の音声で評価・改善した。最も関係する責任あるAIの原則はどれか。
- 包括性(正解)
- 収益性
- 可用性
- 拡張性
解説
多様な利用者(訛り・話し方の違い等)が等しく使えるように配慮するのは包括性(Inclusiveness)です。収益性・可用性・拡張性は責任あるAIの6原則に含まれません。なお「特定属性を不利に扱わない」点を強調する場合は公平性とも近接しますが、ここでは『誰もが使えるようにする』設計配慮なので包括性が中心です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「収益性」収益性は Microsoft の責任ある AI 6原則には含まれていません。6原則は公平性・信頼性と安全性・プライバシーとセキュリティ・包括性・透明性・説明責任です。
- 「可用性」可用性(Availability)はシステムの稼働率に関する概念で、責任ある AI の 6原則の一つではありません。
- 「拡張性」拡張性(Scalability)はシステムの規模拡大能力に関する用語で、責任ある AI の原則の分類には含まれません。
設問479
Azure Content Understanding で、決まったフォーマットがない一般文書から、テキストだけでなく「表」や「段落・見出しなどの構造(レイアウト)」を抽出したい。用いるべきアナライザーとして最も適切なものはどれか。
- レイアウト解析の事前構築アナライザー(prebuilt-layout)(正解)
- 感情分析モデル
- 顔検出モデル
- 音声合成モデル
解説
文書全体のテキストに加え、表・段落・見出しなどの構造を取り出すのが Content Understanding のコンテンツ抽出で、レイアウト解析には prebuilt-layout アナライザーを使います(文字だけなら prebuilt-read)。定番帳票は prebuilt-invoice 等、独自帳票はカスタムアナライザー、と用途で使い分けます。感情分析・顔検出・音声合成は対象が異なり当てはまりません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「感情分析モデル」感情分析はテキストの感情傾向を判定する NLP モデルであり、文書のレイアウトや表の構造を抽出するものではありません。
- 「顔検出モデル」顔検出は画像内の人物の顔を識別するコンピュータービジョン機能で、文書の構造抽出とは無関係です。
- 「音声合成モデル」音声合成はテキストを音声に変換するサービスであり、文書からのテキスト・レイアウト抽出には対応していません。
設問480
ライブ配信中の発話を、話しているそばから逐次テキスト化して画面に字幕として流したい。Azure AI Speech の利用形態として最も適切なものはどれか。
- 蓄積ファイルのバッチ文字起こしのみ
- リアルタイム(ストリーミング)の音声認識(正解)
- テキストから画像を生成する機能
- 請求書の項目抽出
解説
配信中の音声をその場で逐次テキスト化するには、リアルタイム(ストリーミング)の音声認識を使います。バッチ文字起こしは保存済みファイルをまとめて処理する用途で即時性がなく、画像生成や請求書の項目抽出は対象がそもそも異なります。『即時=リアルタイム認識/蓄積をまとめて=バッチ』という処理形態の使い分けが要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「蓄積ファイルのバッチ文字起こしのみ」バッチ文字起こしは保存済み音声ファイルをまとめて処理するもので、配信中のリアルタイムな字幕生成には対応できません。
- 「テキストから画像を生成する機能」テキストから画像を生成する機能(画像生成 AI)は音声認識とは全く異なるサービスです。
- 「請求書の項目抽出」請求書の項目抽出は Azure Content Understanding(文書分析)の領域であり、音声をリアルタイムにテキスト化する用途ではありません。
設問481
Foundry Agent Service の「プロンプトエージェント」の説明として正しいものはどれか。
- エージェントのコードをコンテナイメージとして自作し、利用者側でデプロイやスケールの調整を行う必要がある
- 指示・モデル・ツールの構成だけで定義でき、実行基盤は Foundry が管理するためアプリコードやコンピューティングの保守が不要(正解)
- Foundry ポータルの画面からは作成できず、SDKまたはREST APIからのみ作成できる
- 一度作成して保存すると、指示やツールの構成は後から変更できない
解説
プロンプトエージェントは指示・モデル・ツールという構成(宣言)だけで定義され、実行は Foundry のマネージドランタイムが担います。コンテナを自作するのはホステッドエージェントの方式で、プロンプトエージェントはポータルとSDKのどちらからでも作成でき、作成後の更新も可能です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「エージェントのコードをコンテナイメージとして自作し、利用者側でデプロイやスケールの調整を行う必要がある」コンテナイメージを自作してデプロイ管理するのはホステッドエージェントの方式であり、プロンプトエージェントの説明ではありません。
- 「Foundry ポータルの画面からは作成できず、SDKまたはREST APIからのみ作成できる」プロンプトエージェントは Foundry ポータルの画面からも作成でき、SDK や REST API だけに限定されていません。
- 「一度作成して保存すると、指示やツールの構成は後から変更できない」エージェントの指示やツール構成は作成後も更新・変更が可能であり、固定されるわけではありません。
設問482
「画像分類」と「物体検出」の違いとして最も適切なものはどれか。
- 画像分類は画像全体に1つのラベルを付け、物体検出は物体の種類と位置(枠)を示す(正解)
- 画像分類は文字を読み、物体検出は音声を扱う
- 両者はまったく同じ処理で名称だけが異なる
- 物体検出はラベルを一切出力しない
解説
画像分類は画像全体を1カテゴリに割り当て、物体検出は「何が・どこに」あるかを枠付きで複数示します。文字読み取りはOCR、音声は対象外で、物体検出も種類(ラベル)を出力します。どちらも Azure AI Vision(Foundry Tools)やマルチモーダルモデルの画像理解で使われる基本タスクです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「画像分類は文字を読み、物体検出は音声を扱う」画像分類も物体検出も対象は画像であり、文字読み取りは OCR、音声は別領域のタスクです。
- 「両者はまったく同じ処理で名称だけが異なる」画像分類は画像全体に1ラベルを付け、物体検出は複数の物体を枠付きで検出するという点で処理の粒度が異なる別タスクです。
- 「物体検出はラベルを一切出力しない」物体検出は「何が(ラベル)・どこに(位置の枠)」を出力するもので、ラベルも必ず含まれます。
設問483
複雑な推論を要する問いに対し、答えだけでなく「順を追った考え方」をモデルに示させて精度を高めるプロンプト手法はどれか。
- 思考の連鎖(Chain-of-Thought)(正解)
- コンテンツフィルタリング
- ベクトル量子化
- データラベル付け
解説
段階的な思考過程をたどらせて答えに至らせるのが思考の連鎖(Chain-of-Thought)で、計算や論理を要する問いで効果的です。コンテンツフィルタリングは有害出力の抑制機能で目的が異なります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「コンテンツフィルタリング」コンテンツフィルタリングは有害な出力を検出・抑制する機能であり、モデルに推論過程をたどらせるプロンプト手法ではありません。
- 「ベクトル量子化」ベクトル量子化はデータ圧縮や埋め込み表現に使われる技術であり、プロンプト設計の手法とは無関係です。
- 「データラベル付け」データラベル付けは機械学習の学習データを準備する工程であり、推論精度を高めるためのプロンプト手法ではありません。
設問484
Responses API を使うチャットアプリで、前回のやり取りの文脈を引き継いだ応答を生成したい。responses.create() に指定するパラメータとして最も適切なものはどれか。
- temperature を 0 に設定する
- previous_response_id に直前の応答のIDを渡す(正解)
- max_output_tokens を大きくする
- stream=True を指定する
解説
Responses API はステートフルな会話に対応しており、previous_response_id に直前の応答IDを渡すと文脈を引き継げます。temperature はランダム性、max_output_tokens は応答の長さ、stream は逐次表示の制御であり、文脈の引き継ぎには関係しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「temperature を 0 に設定する」temperature を 0 にすると出力の確定性が上がりますが、前のやり取りの文脈を引き継ぐ機能はありません。
- 「max_output_tokens を大きくする」max_output_tokens は応答テキストの最大長を制御するパラメータで、過去の会話文脈の引き継ぎには関係しません。
- 「stream=True を指定する」stream=True は応答を逐次受け取る設定であり、会話の文脈管理とは無関係です。
設問485
問い合わせ文「東京から大阪までの新幹線を予約したい」から『出発地=東京』『目的地=大阪』のように、利用者の意図と関連情報(エンティティ)を抽出して会話アプリに渡したい。最も適したAzure AI Language の機能はどれか。
- 感情分析(Sentiment Analysis)
- 会話言語理解(Conversational Language Understanding, CLU)(正解)
- 要約(Summarization)
- 言語検出(Language Detection)
解説
発話から意図(インテント)と関連情報(エンティティ)を抽出するのは会話言語理解(CLU)です。感情分析は肯定/否定の判定、要約は文章の短縮、言語検出は言語の特定で、目的が異なります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「感情分析(Sentiment Analysis)」感情分析はテキストが肯定的か否定的かを判定する機能であり、発話の意図(インテント)やエンティティの構造化抽出には対応していません。
- 「要約(Summarization)」要約は文章を短くまとめる機能であり、発話から意図やエンティティを取り出して構造化するためには使えません。
- 「言語検出(Language Detection)」言語検出は文章が何語で書かれているかを識別するもので、発話の意図やエンティティの抽出とは目的が異なります。
設問486
Foundry ポータルで作成済みのエージェントを自社のPythonアプリから呼び出したい。クライアントアプリに最低限必要な情報の組み合わせはどれか。
- エージェントの指示文の全文(クライアントから毎回送信するため)
- プロジェクトのエンドポイント・認証用の資格情報・呼び出すエージェントの名前(正解)
- モデルの学習に使われたデータセットへのアクセス権
- エージェントに追加した全ツールのソースコード
解説
クライアントはプロジェクトエンドポイントに認証して接続し、エージェントを名前で参照して呼び出します。指示やツールの構成はサービス側のエージェントに保存済みのため毎回送り直す必要はなく、学習データやツールのソースコードも不要です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「エージェントの指示文の全文(クライアントから毎回送信するため)」指示文はエージェント側にすでに保存されているため、クライアントが毎回全文を送信する必要はありません。エージェントを名前で参照するだけで指示が適用されます。
- 「モデルの学習に使われたデータセットへのアクセス権」学習データはモデルの訓練時にのみ使われるものであり、クライアントがエージェントを呼び出す実行時には不要です。
- 「エージェントに追加した全ツールのソースコード」ツールの構成もエージェント側に保存済みのため、クライアントがツールのソースコードを保持したり送信したりする必要はありません。
設問487
責任あるAIの原則とその主眼の組み合わせのうち、誤っているものはどれか。
- 公平性 ─ 特定の集団を不利に扱わない
- 信頼性と安全性 ─ 想定外の状況でも安全に動作する
- プライバシーとセキュリティ ─ 個人データを保護し安全に扱う
- 包括性 ─ 利用者ごとに最も収益が上がる選択肢を優先する(正解)
解説
包括性は『多様な人々が等しく恩恵を受けられる設計』を主眼とし、収益最大化を優先する原則ではありません(この組み合わせが誤り)。公平性=偏りを与えない、信頼性と安全性=頑健で安全な動作、プライバシーとセキュリティ=個人データ保護は正しい対応です。各原則の主眼を取り違えさせる総合確認問題です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「公平性 ─ 特定の集団を不利に扱わない」「公平性=特定の集団を不利に扱わない」は正しい組み合わせであり、誤りの選択肢には該当しません。
- 「信頼性と安全性 ─ 想定外の状況でも安全に動作する」「信頼性と安全性=想定外の状況でも安全に動作する」は正しい組み合わせであり、誤りの選択肢には該当しません。
- 「プライバシーとセキュリティ ─ 個人データを保護し安全に扱う」「プライバシーとセキュリティ=個人データを保護し安全に扱う」は正しい組み合わせであり、誤りの選択肢には該当しません。
設問488
ChatCompletions API の messages 配列で使うロール(role)の説明として誤っているものはどれか。
- system はアシスタントの振る舞いや前提を定めるメッセージに使う
- user は利用者からの質問や指示を表すメッセージに使う
- assistant は過去のターンでモデルが返した応答を会話履歴として保持するために使う
- assistant はこれから生成させたい応答文をアプリ側が事前に書き込む必須項目である(正解)
解説
assistant ロールは過去のターンでモデルが生成した応答を履歴として渡すためのもので、応答文を事前に書き込む必須項目ではありません(この記述が誤り)。system が振る舞いの指定、user が利用者の入力という他の3つの説明は正しい内容です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「system はアシスタントの振る舞いや前提を定めるメッセージに使う」「system ロール=アシスタントの振る舞いや前提を定める」は正しい説明であり、誤りの選択肢には該当しません。
- 「user は利用者からの質問や指示を表すメッセージに使う」「user ロール=利用者からの質問や指示」は正しい説明であり、誤りの選択肢には該当しません。
- 「assistant は過去のターンでモデルが返した応答を会話履歴として保持するために使う」「assistant ロール=過去の応答を会話履歴として保持する」は正しい説明であり、誤りの選択肢には該当しません。
設問489
「コールセンターの通話を文字起こしし、さらにその内容がクレームか問い合わせかの感情・意図を分析したい」。必要なAzureサービスの組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- Azure AI Speech(音声→テキスト)+ Azure AI Language(感情・意図の分析)(正解)
- Azure AI Vision のみ
- Azure AI Translator のみ
- Azure AI Document Intelligence のみ
解説
音声をテキストにするのは Azure AI Speech、そのテキストの感情や意図を分析するのは Azure AI Language の役割なので、両者の組み合わせが適切です。Vision は画像、Translator は翻訳、Document Intelligence は文書からの抽出が主目的で、音声+テキスト分析の要件を単独では満たしません。『音声→テキストはSpeech、テキストの意味解析はLanguage』の分担を押さえます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Vision のみ」Azure AI Vision は画像の分析を行うサービスであり、音声の文字起こしも感情・意図の分析も担当しません。
- 「Azure AI Translator のみ」Azure AI Translator はテキストの言語間翻訳が目的であり、音声の文字起こしも感情・意図の分析も行いません。
- 「Azure AI Document Intelligence のみ」Azure AI Document Intelligence は文書(PDF や画像)からの情報抽出が目的であり、音声を処理する機能はありません。
設問490
エージェント用クライアントのコードに agent = project_client.agents.get(agent_name="support-agent") という行がある。この処理の目的はどれか。
- 新しいエージェントをその場で作成する
- エージェントの指示文を削除する
- プロジェクトに作成済みのエージェントを名前で取得する(正解)
- support-agent という名前のモデルを新規デプロイする
解説
agents.get() は、ポータルやSDKで作成済みのエージェントを名前で取得するメソッドです。新規作成は create_version()(PromptAgentDefinition を渡す)で行うもので、モデルのデプロイや指示文の削除を行う処理ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「新しいエージェントをその場で作成する」エージェントの新規作成は create 系メソッドで行うものであり、get() は既存エージェントを取得する読み取り操作に過ぎません。
- 「エージェントの指示文を削除する」get() は指定した名前のエージェントを取得するメソッドであり、指示文を削除する操作ではありません。
- 「support-agent という名前のモデルを新規デプロイする」get() はエージェントオブジェクトの参照取得であり、モデルのデプロイとは全く異なる操作です。
設問491
Microsoft Foundry でチャットアプリを新規開発する。会話の文脈管理をAPI側に任せられるステートフルな方式を採用したい場合、推奨されるチャットAPIはどれか。
- Responses API(正解)
- ChatCompletions API
- リアルタイム音声API(Realtime)
- バッチ処理API(Batch)
解説
Responses API はステートフルな会話管理(previous_response_id など)を備え、新規開発で推奨されるAPIです。ChatCompletions API は広く確立されていますが状態を持たず履歴はアプリ側で管理する必要があり、Realtime は音声会話、Batch は大量リクエストの一括処理向けです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「ChatCompletions API」ChatCompletions API は会話の状態を保持しないため、文脈を維持するにはアプリ側が毎回すべての履歴を messages 配列に含めて送る必要があります。
- 「リアルタイム音声API(Realtime)」Realtime API は音声のリアルタイム対話に特化したものであり、テキストチャットのステートフルな会話管理には使いません。
- 「バッチ処理API(Batch)」Batch API は大量リクエストを非同期で一括処理するためのものであり、リアルタイムの会話文脈管理には対応していません。
設問492
大量の顧客レビューから氏名・メールアドレス・電話番号などの個人を特定できる情報を自動で検出して伏せ字にしたい。Azure AI Language のどの機能が適しているか。
- キーフレーズ抽出
- PII(個人を特定できる情報)の検出(正解)
- 感情分析
- 言語検出
解説
氏名・連絡先などの個人情報を見つけて秘匿化に使えるのは PII 検出機能です。キーフレーズ抽出は要点語の抽出、感情分析は評価極性の判定で、個人情報の検出には用いません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「キーフレーズ抽出」キーフレーズ抽出は文章の要点となる語句を取り出す機能であり、氏名や連絡先などの個人情報を特定して秘匿化する用途には使えません。
- 「感情分析」感情分析はテキストの評価極性(肯定・否定)を判定する機能であり、個人情報の検出や伏せ字化には対応していません。
- 「言語検出」言語検出は文章の使用言語を識別するものであり、個人情報を探し出して隠す機能ではありません。
設問493
エージェントとのマルチターン対話で使う「会話(conversation)」に関する説明として誤っているものはどれか。
- やり取りの履歴を保持し、複数ターンの対話の文脈維持に使われる
- 同じ会話を指定して呼び出すと、過去のやり取りを踏まえた応答が得られる
- 会話に履歴が積み上がっても、モデルに送られるトークン量は一切増えない(正解)
- クライアントのコードから新しい会話を作成できる
解説
会話の履歴は文脈としてモデルへの入力に含まれるため、やり取りが増えるほどトークン使用量も増えます(「一切増えない」が誤り)。履歴の保持・文脈の引き継ぎ・クライアントからの作成は、いずれも会話の正しい説明です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「やり取りの履歴を保持し、複数ターンの対話の文脈維持に使われる」「会話は履歴を保持し複数ターンの文脈維持に使われる」は正しい説明であり、誤りの選択肢には該当しません。
- 「同じ会話を指定して呼び出すと、過去のやり取りを踏まえた応答が得られる」「同じ会話を指定すると過去のやり取りを踏まえた応答が得られる」は正しい動作の説明であり、誤りではありません。
- 「クライアントのコードから新しい会話を作成できる」「クライアントのコードから新しい会話を作成できる」は SDK の正しい動作説明であり、誤りの選択肢には該当しません。
設問494
自動運転支援AIで、想定外の入力やセンサー異常を検知したら安全側(手動運転への切り替えや停止)に倒す設計を取り入れた。最も関係する責任あるAIの原則はどれか。
- 包括性
- 透明性
- プライバシーとセキュリティ
- 信頼性と安全性(正解)
解説
想定外の状況でも危害を最小化し、安全側に倒す(フェイルセーフ)設計は信頼性と安全性(Reliability & Safety)の実践です。包括性は多様な利用者への配慮、透明性は判断の理解可能性、プライバシーとセキュリティは個人データ保護で、いずれも『異常時に安全へ倒す』こととは焦点が異なります。頑健性と安全動作の担保が要点になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「包括性」包括性は多様なユーザーが等しく利用できるよう設計する原則であり、異常時に安全側へ倒すフェイルセーフ設計とは焦点が異なります。
- 「透明性」透明性は AI の判断や仕組みを理解可能にする原則であり、想定外の状況での安全な動作確保とは観点が異なります。
- 「プライバシーとセキュリティ」プライバシーとセキュリティは個人データの保護を対象とする原則であり、異常時の安全動作を定めるものではありません。
設問495
Foundry SDK(Python)で、作成済みのエージェントと複数ターンの対話を行うクライアントの処理順として正しいものはどれか。
- ①会話を作成 → ②AIProjectClient でプロジェクトに接続 → ③応答を取得 → ④OpenAI 互換クライアントを取得
- ①AIProjectClient でプロジェクトに接続 → ②OpenAI 互換クライアントを取得 → ③会話(conversation)を作成 → ④エージェントを参照して応答を生成する(正解)
- ①応答を生成 → ②会話を作成 → ③OpenAI 互換クライアントを取得 → ④プロジェクトに接続
- ①OpenAI 互換クライアントを取得 → ②応答を生成 → ③プロジェクトに接続 → ④会話を作成
解説
プロジェクト接続(AIProjectClient)→ OpenAI 互換クライアントの取得 → 会話の作成 → エージェントを参照した応答生成、の順です。会話の作成や応答の生成は取得したクライアントのメソッドで行うため、接続とクライアント取得より先に実行することはできません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「①会話を作成 → ②AIProjectClient でプロジェクトに接続 → ③応答を取得 → ④OpenAI 互換クライアントを取得」会話の作成はプロジェクト接続後にクライアントのメソッドで行うものであり、プロジェクトへの接続より先に会話を作ることはできません。
- 「①応答を生成 → ②会話を作成 → ③OpenAI 互換クライアントを取得 → ④プロジェクトに接続」応答の生成は会話の作成とエージェントの参照が完了した後でなければ実行できないため、最初のステップに置くことはできません。
- 「①OpenAI 互換クライアントを取得 → ②応答を生成 → ③プロジェクトに接続 → ④会話を作成」OpenAI 互換クライアントは AIProjectClient でプロジェクトに接続してから取得するものであり、接続より先に取得することはできません。
設問496
英語の音声をリアルタイムで聞き取り、その内容を日本語の音声に変換して話したい。中心的に用いるAzureサービスはどれか。
- Azure AI Vision
- Azure AI Document Intelligence
- Azure AI Speech(音声翻訳)(正解)
- Azure AI Search
解説
音声認識・音声合成・音声翻訳といった音声の入出力を扱うのは Azure AI Speech です。テキスト同士の翻訳は Azure AI Translator が担いますが、音声の聞き取り・読み上げを伴う処理は Speech が中心になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Azure AI Vision」Azure AI Vision は画像を分析するサービスであり、音声の認識・翻訳・合成には対応していません。
- 「Azure AI Document Intelligence」Azure AI Document Intelligence は文書(PDF や画像)からの情報抽出が目的であり、音声を扱う機能はありません。
- 「Azure AI Search」Azure AI Search はテキストデータの検索とインデックス管理を行うサービスであり、音声処理とは無関係です。
設問497
エージェント用クライアントの応答生成コードでは、responses.create() の呼び出しにエージェント参照(agent_reference)を含める。この指定の目的はどれか。
- 応答の言語を日本語に固定する
- エージェントの利用料金を別のサブスクリプションに付け替える
- 応答をストリーミング配信に切り替える
- どのエージェントに応答を生成させるかを名前で指定する(正解)
解説
agent_reference は、応答の生成を担当させるエージェントを名前(必要ならバージョンも)で指定するためのものです。これにより、エージェントに保存済みの指示やツールが適用されます。言語の固定・課金先の変更・ストリーミングの切り替えを行う指定ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「応答の言語を日本語に固定する」応答の言語はエージェントの指示文やユーザー入力で制御するものであり、agent_reference は言語設定を行うパラメーターではありません。
- 「エージェントの利用料金を別のサブスクリプションに付け替える」agent_reference はどのエージェントを使うかを指定するパラメーターであり、課金先のサブスクリプションを変更する機能はありません。
- 「応答をストリーミング配信に切り替える」ストリーミングの有無は専用のパラメーター(stream 等)で指定するものであり、agent_reference の役割ではありません。
設問498
エージェントとの対話で、利用者が「それの料金は?」のように直前の話題を前提とした質問をしても正しく答えさせたい。クライアントの実装で行うべきことはどれか。
- 質問のたびに新しい会話(conversation)を作成する
- temperature を最大にして文脈を推測させる
- 質問のたびにエージェントを削除して作り直す
- 最初に作成した同じ会話のIDを指定して応答の生成を続ける(正解)
解説
同じ会話を指定し続けることで履歴が引き継がれ、「それ」のような指示語を含む質問にも文脈を踏まえて応答できます。毎回新しい会話を作ると文脈が失われます。temperature はランダム性の調整、エージェントの作り直しは構成の再作成であり、文脈の維持には役立ちません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「質問のたびに新しい会話(conversation)を作成する」毎回新しい会話を作ると履歴が失われるため、「それ」のような直前の話題を前提にした質問に文脈を踏まえて答えることができなくなります。
- 「temperature を最大にして文脈を推測させる」temperature はランダム性(創造性)を調整するパラメーターであり、高くしても会話の文脈を記憶・引き継ぐことにはなりません。
- 「質問のたびにエージェントを削除して作り直す」エージェントの再作成は指示やツール構成を変更するための操作であり、文脈の維持とは無関係で運用コストも非効率です。
設問499
次のうち、Azure AI Language の機能として提供されていないものはどれか。
- 固有表現認識(NER)
- キーフレーズ抽出
- テキストの感情分析
- 音声から話者を特定する話者認識(正解)
解説
話者認識(Speaker Recognition)は音声を扱う機能で、Azure AI Speech が担当します(これがLanguageの機能ではない)。NER・キーフレーズ抽出・感情分析はいずれもテキストを扱う Azure AI Language の機能です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「固有表現認識(NER)」固有表現認識(NER)は Azure AI Language が提供するテキスト分析機能の一つであり、「提供されていない」とは言えません。
- 「キーフレーズ抽出」キーフレーズ抽出は Azure AI Language の標準機能であり、「提供されていない」機能には当たりません。
- 「テキストの感情分析」テキストの感情分析は Azure AI Language が提供するテキスト分析機能の一つであり、除外の選択肢にはなりません。
設問500
SDKでプロンプトエージェントを作成・更新すると、構成が「バージョン」として記録される。このバージョン管理の利点として最も適切なものはどれか。
- バージョンを上げるほど応答の生成速度が向上する
- バージョンごとに別の Azure リージョンで動作させられる
- 指示やツール構成の変更履歴が残り、問題があれば以前のバージョンに戻せる(正解)
- バージョンが増えるとモデルのコンテキストウィンドウが拡張される
解説
エージェントは更新のたびに構成がバージョンとして記録されるため、変更内容の比較や以前の構成へのロールバックができます。バージョンは構成のスナップショットであり、応答速度・リージョン・コンテキストウィンドウを変える仕組みではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「バージョンを上げるほど応答の生成速度が向上する」バージョンはエージェントの構成スナップショットであり、バージョン番号の増加が応答速度の改善につながるわけではありません。
- 「バージョンごとに別の Azure リージョンで動作させられる」バージョンはエージェントの構成を記録するものであり、デプロイ先リージョンを変更する機能ではありません。
- 「バージョンが増えるとモデルのコンテキストウィンドウが拡張される」コンテキストウィンドウのサイズはモデル自体の仕様によるものであり、エージェントのバージョン数では変化しません。
設問501
AIシステムについて「想定される用途・能力・性能上の制約・既知のリスク」を文書化し、利用者や運用者が適切に使えるよう情報開示する取り組みは、責任あるAIのどの原則を主に支えるか。
- 公平性
- 透明性(正解)
- プライバシーとセキュリティ
- 信頼性と安全性
解説
システムの能力・限界・適切な使い方を開示して理解可能にする取り組みは透明性(Transparency)を支えます(Microsoft の Transparency Note はその実践例)。公平性は偏りの排除、プライバシーとセキュリティはデータ保護、信頼性と安全性は安定・安全な動作で、いずれも観点が異なります。『仕組みや限界が見える=透明性、責任の所在=説明責任』の区別が頻出です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「公平性」公平性は特定の集団への偏りを排除することを主眼とする原則であり、文書による用途・制約の情報開示とは観点が異なります。
- 「プライバシーとセキュリティ」プライバシーとセキュリティは個人データの保護を目指す原則であり、AI の仕組みや制約を開示することとは観点が異なります。
- 「信頼性と安全性」信頼性と安全性は安定した安全な動作を確保する原則であり、用途や制約を文書化して開示する取り組みとは方向が異なります。
設問502
自社の在庫管理システムのAPIを呼び出して最新の在庫数を答えるエージェントを作りたい。この能力を持たせる方法として最も適切なものはどれか。
- 在庫APIを呼び出すカスタム関数をエージェントのツールとして登録する(正解)
- Web検索ツールを追加し、インターネット経由で在庫情報を探させる
- 在庫数を instructions に書き込み、変動するたびに指示文を書き換える
- 在庫一覧のスクリーンショットを毎日ナレッジとしてアップロードする
解説
外部システムへの問い合わせのような「行動」は、カスタム関数(カスタムツール)として登録するのが適切で、エージェントは必要に応じてそれを呼び出します。社内APIの情報はWeb検索では取得できず、変動する数値を指示文やナレッジで更新し続ける運用は即時性と保守性の面で適しません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「Web検索ツールを追加し、インターネット経由で在庫情報を探させる」自社の在庫管理システムはインターネット上に公開されていないため、Web 検索ツールを使っても社内の在庫情報を取得することはできません。
- 「在庫数を instructions に書き込み、変動するたびに指示文を書き換える」在庫数は日々変動するため、変動のたびに指示文を書き換える運用は即時性も保守性も低く現実的ではありません。
- 「在庫一覧のスクリーンショットを毎日ナレッジとしてアップロードする」静的な画像をナレッジとしてアップロードする方法では在庫数はリアルタイムに反映されず、最新情報を即時に返す要件を満たせません。
設問503
AIモデルがどのような根拠・仕組みで結論に至ったのかを、利用者や関係者が理解できるようにすることは、責任あるAIのどの原則に最も関係するか。
- 公平性
- 包括性
- 透明性(正解)
- 信頼性と安全性
解説
判断の仕組みや根拠を理解できるようにするのは透明性(Transparency)です。公平性は偏りを与えないこと、包括性は誰もが使えること、信頼性と安全性は安定して安全に動くことで、観点が異なります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「公平性」公平性は偏りなくすべての人を扱うことを目指す原則であり、判断の仕組みや根拠を理解可能にすることとは観点が異なります。
- 「包括性」包括性は多様なユーザーが等しく利用できるよう設計する原則であり、判断根拠の開示とは別の原則です。
- 「信頼性と安全性」信頼性と安全性は安定して安全に動作することを目指す原則であり、判断の根拠・仕組みを説明する取り組みとは方向が異なります。
設問504
モデルを直接呼び出すチャットアプリと比べて、エージェントを呼び出すクライアントアプリが持つ利点の説明として最も適切なものはどれか。
- エージェント経由ではトークンの課金が発生しなくなる
- クライアントアプリ側での認証処理が不要になる
- 基盤となるモデルをデプロイしなくても動作する
- 指示やツールがサービス側に保存され、クライアントから毎回送らなくても一貫した振る舞いになる(正解)
解説
エージェントは指示・ツール構成をサービス側に保持するため、クライアントはエージェントを参照するだけで毎回指示を送らずに一貫した応答を得られます。一方でモデルのデプロイと認証は引き続き必要であり、トークン課金がなくなるわけでもありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「エージェント経由ではトークンの課金が発生しなくなる」エージェントを使っても背後のモデルが推論を実行するためトークン課金は発生します。エージェント経由でトークン課金がなくなるわけではありません。
- 「クライアントアプリ側での認証処理が不要になる」エージェントへの接続にもプロジェクトのエンドポイントと認証情報は引き続き必要であり、認証処理が不要になるわけではありません。
- 「基盤となるモデルをデプロイしなくても動作する」エージェントはモデルを使って応答を生成するため、背後のモデルのデプロイは引き続き必要です。エージェントがあればモデル不要になるわけではありません。