Google CloudLevel 4

難易度は Level 1(やさしめ)〜Level 5(難関) の5段階です。

GCP PCAのサンプル問題(本番形式・解説付き)

GCP PCA(Google Cloud・Professional Cloud Architect(PCA))の出題形式を、実際の問題で確かめられます。ここに掲載する5問は、無料の会員登録で解ける模試 第1回(55問)の冒頭から抜粋したオリジナル問題です。当サイトは全550問を本番CBT準拠の形式で収録しており、この5問はそのごく一部にあたります。

設問1

銀行は、オンプレミスの勘定系と Google Cloud の間に Cloud Interconnect を敷設することを決めました。ところが、金融当局の規制で、拠点間の経路上を流れるデータは暗号化されている必要があると分かりました。接続方式そのものは変えずに、この規制を満たす必要があります。どの構成を追加すればよいですか。

  • HA VPN over Cloud Interconnect または MACsec を併用する。(正解)
  • Interconnect は既定で暗号化されるため、追加の構成は要らない。
  • Private Google Access を有効にし、外部 IP を持たない VM から到達させる。
  • Cloud NAT を有効にし、外向き通信の経路を集約する。

解説

Interconnect は既定では暗号化されないため、規制で経路上の暗号化が要る場合は HA VPN over Cloud Interconnect または MACsec を併用します。既定で暗号化されるという説明は誤りです。Cloud NAT は外部 IP を持たない VM からの外向き通信の手段で、経路の暗号化とは別です。Private Google Access は外部 IP を持たない VM から Google API へ到達させる機能で、これも暗号化要件への答えではありません。

設問2

決済サービスの企業は、取引データを Spanner で管理しています。事業計画から、今後 3 年で書き込み量が数倍になる見込みが立ちました。能力を増やす際にサービスを止めることは許されません。現在の主キーは、取引の通し番号をそのまま頭に置いています。どうすればよいですか。

  • 書き込みを日次のバッチにまとめておき、ピーク時に同時に発生する書き込みを平準化しておく。
  • processing units の追加で拡張し、主キーには連番を避けて UUID やハッシュを先頭に置く。(正解)
  • テーブルを機能ごとに分割し、それぞれを別のインスタンスへ移して書き込みの負荷を分ける。
  • 読み取り用のレプリカを増やし、参照の負荷を書き込みから切り離しておく。

解説

Spanner の増加への備えは、processing units の追加による無停止の拡張と、ホットスポットを避けるキー設計(連番の主キーを避け、UUID やハッシュを先頭に)です。書き込みをバッチにまとめる案は、業務の要件を変えてしまううえに増加そのものへの備えになりません。テーブルを別インスタンスへ分ける案は、水平に拡張できる製品の性質を捨てています。読み取りレプリカの増設は参照側の話で、書き込み量の増加への答えになりません。

設問3

オンライン教育企業は、チャットボットで受講者の質問に答えるサービスを始めます。受講者には未成年も含まれるため、不適切な表現を含む応答や、受講者を危険なサイトへ案内する応答を防ぐ必要があります。保護には Model Armor を使うことにしました。Model Armor のフィルタに当たるものを選ぶ必要があります。どれですか。(2つ選択)

  • ヘイトや暴力などを対象とする Responsible AI safety(正解)
  • モデルの学習に使う計算資源の割り当てを超えた要求を止める quota
  • 推論の応答時間を対象とし、遅いリクエストを止める遅延のしきい値
  • モデルのバージョンと学習データを記録する出所の管理
  • フィッシングへ誘導する malicious URL detection(正解)

解説

Responsible AI safety はヘイト、ハラスメント、性的に露骨な内容、危険な内容、暴力を検出し、信頼度のしきい値を設定できます。malicious URL detection はフィッシングやマルウェアに誘導するリンクを検出します。計算資源の quota や応答時間のしきい値は、プロンプトと応答の中身を検査する Model Armor のフィルタではありません。モデルのバージョンを記録する出所の管理は Model Registry の役割で、secure model deployment の側の対策です。

設問4

保険会社のコールセンターでは、約款や社内手順書を調べて回答するのに時間がかかっています。社内文書に基づいて問い合わせに答える業務エージェントを作る計画です。エージェントには、社内文書のデータストアへのグラウンディング、契約照会システムへのツール呼び出し、会話フローの設計が必要です。回答の内容は、社内文書の記述から外れてはなりません。どの手段を使えばよいですか。

  • AI Hypercomputer。
  • Agent Builder。(正解)
  • Model Garden。
  • BigQuery ML。

解説

データストアへのグラウンディング、ツール呼び出し、会話フローの設計を伴う業務エージェントの構築は Agent Builder の枠組みです。Model Garden は 100 種類以上の基盤モデルのカタログで、どのモデルを使うかを比較検討したい場合に開きます。AI Hypercomputer は大規模な学習や高スループット推論のための基盤です。BigQuery ML は SQL でモデルを作る手段で、データが BigQuery にあり分析者が SQL しか使わない場合に選びます。

設問5

旅行予約サービスのプラットフォームチームは、Terraform の運用規約をまとめています。監査では、本番の変更が誰の承認でどう適用されたかを示せるよう求められています。過去には、担当者がコンソールで直接変えた設定がコードに残らず、原因の調査に時間がかかりました。規約に何を含めればよいですか。(2つ選択)

  • 本番の適用権限をチームの全員に付与し、担当者が不在でも適用できる運用にする。
  • 本番と非本番で別々のモジュールを用意し、環境ごとに内容を書き分ける運用にする。
  • 適用は CI/CD が行い、人は plan のレビューだけをする運用にする。(正解)
  • 状態ファイルを適用のたびに作り直し、過去の版を残さない運用にする。
  • 手作業でのコンソール操作を禁止し、変更をコードの経路に一本化する運用にする。(正解)

解説

Terraform 運用の要点は、適用は CI/CD が行い人は plan のレビューだけをすること、本番の適用権限は CI のサービスアカウントだけが持つこと、そして手作業でのコンソール操作を禁止することです。全員に本番の適用権限を付与する案は、この統制と正反対です。本番と非本番で別々のモジュールを用意する案は、同じモジュールに異なる変数を与えるという原則に反します。状態ファイルは Cloud Storage に置き versioning を有効にします。

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