難易度は Level 1(やさしめ)〜Level 5(難関) の5段階です。
情報セキュリティマネジメント試験(SG)のサンプル問題(本番形式・解説付き)
情報セキュリティマネジメント試験(SG)(IPA(情報処理推進機構)・情報セキュリティマネジメント試験(SG))の出題形式を、実際の問題で確かめられます。ここに掲載する5問は、無料の会員登録で解ける模試 第1回(60問)の冒頭から抜粋したオリジナル問題です。当サイトは全600問を本番CBT準拠の形式で収録しており、この5問はそのごく一部にあたります。
設問1
総務部で情報資産の洗い出しを行うことになった。情報セキュリティにおける情報資産の範囲の説明として、最も適切なものはどれか。
- 業務システムに保存された電子データと、それを処理するサーバの機器だけが対象になる
- 紙の書類や従業員が持つ業務知識、企業の信用といった形の無いものまで幅広く対象になる(正解)
- 文書として記録された情報だけが対象で、担当者の頭の中にある業務手順の知識は対象外になる
- 組織が購入した機器とソフトウェアが対象で、外部から提供を受ける通信回線や電力は対象外になる
解説
情報資産とは、組織にとって価値があり守るべき対象となる情報と、それを扱う仕組み全体を指します。電子データだけでなく、紙の契約書や名刺、業務アプリケーションやライセンス、サーバやUSBメモリ、通信回線やクラウドサービスや電力、従業員が持つ技能やノウハウ、企業の信用やブランドイメージまでが含まれます。試験では「情報資産に該当しないものはどれか」という形でこの広さが問われるため、電子データに限定して捉えないことが要点です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「業務システムに保存された電子データと、それを処理するサーバの機器だけが対象になる」電子データと機器に限る捉え方では、紙の契約書や稟議書、企業の信用といった資産が洗い出しから漏れます。
- 「文書として記録された情報だけが対象で、担当者の頭の中にある業務手順の知識は対象外になる」従業員が持つ技能やノウハウ、業務手順の知識も、人・知識の情報資産として範囲に含まれます。
- 「組織が購入した機器とソフトウェアが対象で、外部から提供を受ける通信回線や電力は対象外になる」通信回線・クラウドサービス・電力・空調はサービスの情報資産として扱われ、範囲の中に入ります。
設問2
社内の在庫管理システムで、担当者の入力ミスによって在庫数が実際の数量と異なる値のまま放置されていた。主に損なわれた情報セキュリティの要素はどれか。
- 完全性(正解)
- 機密性
- 可用性
- 真正性
解説
完全性は、情報が正確かつ完全である状態を指します。入力ミスによってデータが実際と異なる値になり、そのまま放置されているのは、情報の中身が正しくなくなった状態なので完全性の問題です。完全性と可用性は「情報の中身が壊れたのか、情報にたどり着けないのか」で分けます。ここでは値を読むことはできるので、たどり着けない側の問題ではありません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「機密性」認可されない相手に情報が渡ったわけではないため、機密性の問題ではありません。
- 「可用性」在庫データは参照できる状態にあり、必要なときに使えなくなってはいません。
- 「真正性」利用者や情報が本物であると確認できるかという性質であり、値の正しさを指すものではありません。
設問3
落雷によってサーバが故障し、業務システムが3日間停止した。この事故で主に損なわれた情報セキュリティの要素はどれか。
- 機密性
- 完全性
- 否認防止
- 可用性(正解)
解説
可用性は、認可された者が必要なときに情報へアクセスできる状態を指します。攻撃によるものでなくても、落雷や機器の寿命でシステムが止まれば、使いたいときに使えないので可用性が損なわれた事故です。情報セキュリティの事故を攻撃だけに限って考えると、この種の設問を落とします。落雷・水害・停電・操作ミスも情報セキュリティの事故として扱われます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「機密性」情報が見てはいけない相手に渡った事実は示されておらず、漏えいの側の問題ではありません。
- 「完全性」保存されている情報の中身が書き換えられたわけではないため、正確さの問題ではありません。
- 「否認防止」行為をした本人が後から否定できない状態を指す性質で、システムの停止とは結び付きません。
設問4
電子取引の申込データについて、送信した本人が後から「自分は送っていない」と否定できないようにしたい。この目的に対応する情報セキュリティの特性はどれか。
- 信頼性
- 可用性
- 否認防止(正解)
- 責任追跡性
解説
否認防止は、行為をした本人が後から「自分はやっていない」と否定できない状態を指します。本人しか作れないデジタル署名やタイムスタンプ、改ざんできない形でのログ保全によって支えられます。設問に「後から否定できない」「言い逃れできない」という言葉があれば否認防止、「本人であることを確認する」であれば真正性、という読み分けが目印になります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「信頼性」処理が意図したとおりに欠陥なく実行される状態を指す性質で、言い逃れを封じることとは別です。
- 「可用性」認可された者が必要なときにアクセスできる状態を指し、送信の事実の証明とは別の性質です。
- 「責任追跡性」誰が何をしたかを後から追跡できる状態を指しますが、本人による否定そのものは封じられません。
設問5
情報セキュリティマネジメントシステムの認証審査の基準として用いられる日本産業規格はどれか。
- JIS Q 31000
- JIS Q 27001(正解)
- JIS Q 27000
- JIS Q 27002
解説
JIS Q 27001 は ISMS の要求事項を定めた規格で、「〜しなければならない」という要求が並び、認証審査の基準になります。番号ごとの役割は、27000 が用語の定義と規格群の概要、27001 が ISMS の要求事項、27002 が情報セキュリティ管理策の実践のための規範、31000 がリスクマネジメントの指針です。「認証を取得する基準はどれか」なら 27001、「用語の定義はどれか」なら 27000 と引き当てます。
他の選択肢が誤りである理由
- 「JIS Q 31000」情報セキュリティに限らないリスクマネジメント全般の指針を示す規格です。
- 「JIS Q 27000」用語の定義と ISMS 規格群の概要を示す規格で、審査の基準として使われるものではありません。
- 「JIS Q 27002」管理策の実践のための規範であり、具体的な管理策の手引として使われる規格です。
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