難易度は Level 1(やさしめ)〜Level 5(難関) の5段階です。
LPIC-2 202試験のサンプル問題(本番形式・解説付き)
LPIC-2 202試験(Linux Professional Institute・LPIC-2 202-450(Linuxサーバー運用))の出題形式を、実際の問題で確かめられます。ここに掲載する5問は、無料の会員登録で解ける模試 第1回(60問)の冒頭から抜粋したオリジナル問題です。当サイトは全420問を本番CBT準拠の形式で収録しており、この5問はそのごく一部にあたります。
設問1
Sambaを構成するデーモンおよびコマンドに関する記述として、正しいものはどれか。
- nmbdは、Windowsドメインコントローラと連携し、ドメインのユーザー情報やグループ情報をLinuxシステム上で解決可能にする
- winbinddは、NetBIOS名前解決サービスを提供し、ネットワークのブラウジング機能を実現する
- smbpasswdは、Sambaサーバーへの現在の接続状況やロックされているファイルの一覧を表示するコマンドである
- smbdは、SMB/CIFSプロトコルによるファイル共有・プリンタ共有を提供し、クライアントからの認証やアクセス制御を処理する(正解)
解説
smbdはSMB/CIFSプロトコルによるファイル・プリンタ共有とクライアント認証を担うSambaの中核デーモンである。Windowsドメインとの連携によるユーザー情報解決はwinbindd、NetBIOS名前解決とブラウジングはnmbd、パスワード管理はsmbpasswdがそれぞれ担当する。
他の選択肢が誤りである理由
- 「nmbdは、Windowsドメインコントローラと連携し、ドメインのユーザー情報やグループ情報をLinuxシステム上で解決可能にする」誤り。Windowsドメインコントローラと連携してユーザー・グループ情報を解決するのはwinbinddの役割であり、nmbdではない。
- 「winbinddは、NetBIOS名前解決サービスを提供し、ネットワークのブラウジング機能を実現する」誤り。NetBIOS名前解決とネットワークブラウジングを提供するのはnmbdの役割であり、winbinddではない。
- 「smbpasswdは、Sambaサーバーへの現在の接続状況やロックされているファイルの一覧を表示するコマンドである」誤り。現在の接続状況やロックされているファイルの一覧を表示するのはsmbstatusコマンドであり、smbpasswdはSambaユーザーの暗号化パスワードを管理するコマンドである。
設問2
Apache HTTPD の設定で、公開するWebコンテンツを配置するディレクトリのパスを指定するディレクティブはどれか。
- DirectoryIndex
- Alias
- DocumentRoot(正解)
- ServerRoot
解説
DocumentRootは、そのサーバー(またはバーチャルホスト)が応答するWebコンテンツの配置先ディレクトリを指定するディレクティブである。
他の選択肢が誤りである理由
- 「DirectoryIndex」誤り。DirectoryIndexはディレクトリへのアクセス時に自動的に返すインデックスファイル名(index.htmlなど)を指定するものであり、ディレクトリ自体の場所ではない。
- 「Alias」誤り。AliasはURLパスとファイルシステム上の任意のディレクトリを対応付けるディレクティブであり、DocumentRoot外の場所を公開する際に使うもので、DocumentRootそのものの指定ではない。
- 「ServerRoot」誤り。ServerRootはhttpd自体の設定ファイルやログ、モジュールなど、サーバーソフトウェア自体の基点ディレクトリを指定するものであり、公開コンテンツの場所ではない。
設問3
smb.confの構文に誤りがないかを対話的に確認する(結果の詳細確認のため、Enterキー入力による続行プロンプトが表示されてもよい)コマンドを入力せよ。
入力形式(コマンドを打ち込んで答える問題です)
testparm(正解)
解説
testparm は、smb.confを解析して構文エラーがないかを検証するコマンドである。オプションなしで実行すると、エラーがなければ『Press enter to see a dump of your service definitions』のように続行の確認を促すプロンプトが表示され、Enterキーを押すと解決済みの設定内容がダンプされる。この対話的な確認を省略するには-sオプションを使う。
設問4
Linux上のPAM(Pluggable Authentication Modules)における設定ファイルの扱いに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- PAMの設定は/etc/security/pam.conf1つのファイルに全サービス分をまとめて記述する方式しかサポートされておらず、サービスごとに個別ファイルへ分割することはできない。
- /etc/pam.d/と/etc/pam.confの両方が存在する場合、常に/etc/pam.confの設定が優先され、/etc/pam.d/以下のファイルは補助的な設定として扱われる。
- /etc/pam.d/以下の各ファイルは、対応するサービスが起動するたびに自動生成される一時ファイル(tmpfile)であり、管理者が直接編集することは想定されていない。
- ディレクトリ/etc/pam.d/が存在する場合、各サービス名に対応する個別のファイル(例: /etc/pam.d/login)がそのサービスの認証設定として使用され、/etc/pam.confは無視される。(正解)
解説
PAMの設定方式には、サービスごとに個別ファイルを置く/etc/pam.d/方式と、1つのファイル/etc/pam.confに全サービス分をまとめて記述する方式の2つがある。多くのディストリビューションでは/etc/pam.d/ディレクトリが採用されており、これが存在する場合はそちらが優先され、/etc/pam.confは参照されない。
他の選択肢が誤りである理由
- 「PAMの設定は/etc/security/pam.conf1つのファイルに全サービス分をまとめて記述する方式しかサポートされておらず、サービスごとに個別ファイルへ分割することはできない。」誤り。PAMは1ファイル方式(/etc/pam.conf)とサービスごとの個別ファイル方式(/etc/pam.d/)の両方の形式をサポートしており、多くのディストリビューションは後者を採用している。
- 「/etc/pam.d/と/etc/pam.confの両方が存在する場合、常に/etc/pam.confの設定が優先され、/etc/pam.d/以下のファイルは補助的な設定として扱われる。」誤り。優先順位は逆で、/etc/pam.d/が存在する場合はそちらが使われ、/etc/pam.confは無視される。
- 「/etc/pam.d/以下の各ファイルは、対応するサービスが起動するたびに自動生成される一時ファイル(tmpfile)であり、管理者が直接編集することは想定されていない。」誤り。/etc/pam.d/以下の各ファイルは管理者が直接編集する設定ファイルであり、サービス起動のたびに自動生成される一時ファイルではない。
設問5
Postfixのmain.cfで使用されるパラメータ myhostname と myorigin の説明として、最も適切なものはどれか。
- myhostname と myorigin はどちらも同じ意味を持ち、互換性のために両方が用意されているだけである
- myhostname は自ホスト宛と判断するドメインの一覧(mydestination)を指定し、myorigin は外部へのリレーを許可するネットワークを指定する
- myhostname はSMTP認証に使用するホスト名を指定し、myorigin はTLS証明書のコモンネームを指定する
- myhostname はこのサーバの完全修飾ドメイン名(FQDN)を指定し、myorigin は自ホストから送信されるメールの送信者アドレスに付与するドメイン名を指定する(正解)
解説
myhostnameはPostfixが稼働するホストのFQDNを指定する基本パラメータであり、myorigin(デフォルトは$myhostname)のデフォルト値算出元にもなる。myoriginは、ローカルで生成されるメールの送信者アドレスに付与されるドメイン部分を指定するパラメータで、複数ホストで1つの組織ドメインを名乗りたい場合は$mydomain等に変更されることが多い。
他の選択肢が誤りである理由
- 「myhostname と myorigin はどちらも同じ意味を持ち、互換性のために両方が用意されているだけである」誤り。myhostnameとmyoriginは明確に異なる役割を持つパラメータであり、単なる互換用の重複ではない。
- 「myhostname は自ホスト宛と判断するドメインの一覧(mydestination)を指定し、myorigin は外部へのリレーを許可するネットワークを指定する」誤り。自ホスト宛と判断するドメイン一覧を指定するのはmydestination、リレーを許可するネットワークを指定するのはmynetworksであり、myhostname・myoriginの説明ではない。
- 「myhostname はSMTP認証に使用するホスト名を指定し、myorigin はTLS証明書のコモンネームを指定する」誤り。SMTP認証やTLS証明書のコモンネームはmyhostname・myoriginのいずれの役割でもなく、smtpd_sasl_*やsmtpd_tls_*など別のパラメータの話である。
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