難易度は Level 1(やさしめ)〜Level 5(難関) の5段階です。
ITIL 4 ファンデーションのサンプル問題(本番形式・解説付き)
ITIL 4 ファンデーション(PeopleCert・ITIL 4 Foundation)の出題形式を、実際の問題で確かめられます。ここに掲載する5問は、無料の会員登録で解ける模試 第1回(40問)の冒頭から抜粋したオリジナル問題です。当サイトは全680問を本番CBT準拠の形式で収録しており、この5問はそのごく一部にあたります。
設問1
ある問題について当面しのぐ手立てが見つかり、対応した担当者が自分の手元の覚え書きにだけ残している。ITIL 4 の問題管理の観点から最も適切な指摘はどれか。
- 当面の手立ては恒久的な対処までのつなぎなので、記録に残す対象からは外します
- 手立ての内容を文書として残し、同種の事象の対応で使い回せるようにします(正解)
- 担当者が覚えている限り再現できるため、共有は引き継ぎのときにまとめて行います
- 手立ての内容は事象ごとに異なるため、共通の形で残さず個別の記録に留めます
解説
ワークアラウンドは影響を軽減・解消する一時的な手段で、根本解決ではありません。文書化してインシデント対応で使い回し、恒久解決までの橋として維持します。つなぎであっても、恒久対策までの間に何度も使うため、記録の価値は高いままです。個人の記憶に依存すると、担当が不在の場面で同じ事象への対応が遅れます。個別の記録に埋もれると探し出せず、同じ事象で毎回一から調べ直すことになります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「当面の手立ては恒久的な対処までのつなぎなので、記録に残す対象からは外します」つなぎであっても、恒久対策までの間に何度も使うため、記録の価値は高いままです。
- 「担当者が覚えている限り再現できるため、共有は引き継ぎのときにまとめて行います」個人の記憶に依存すると、担当が不在の場面で同じ事象への対応が遅れます。
- 「手立ての内容は事象ごとに異なるため、共通の形で残さず個別の記録に留めます」個別の記録に埋もれると探し出せず、同じ事象で毎回一から調べ直すことになります。
設問2
更新用の部品を配布用の置き場に用意しておき、利用者が自分の都合のよい時期に取得して適用する形をとっている。この進め方を指す表現として最も適切なものはどれか。
- 対象を区切って順に広げていく、フェーズと呼ばれる進め方です
- 提供する側が決めた時期に対象を一度に切り替える、ビッグバンと呼ばれる進め方です
- 利用する側が都合のよい時期に取得する、プルと呼ばれる進め方です(正解)
- 小さな単位を絶えず届け続ける、継続的デリバリと呼ばれる進め方です
解説
プル(ユーザー主導)は、配布用の置き場に部品を用意し、利用する側が都合のよい時期に取得して適用する展開の進め方です。端末の更新などで選ばれます。提供側が範囲を区切って広げる形で、取得の時期を利用側に委ねる形ではありません。ビッグバンは一斉に切り替える進め方で、適用の時期が利用者ごとに分かれる形とは異なります。流れを自動化して届け続ける形で、置き場から取得してもらう形とは異なります。
他の選択肢が誤りである理由
- 「対象を区切って順に広げていく、フェーズと呼ばれる進め方です」提供側が範囲を区切って広げる形で、取得の時期を利用側に委ねる形ではありません。
- 「提供する側が決めた時期に対象を一度に切り替える、ビッグバンと呼ばれる進め方です」ビッグバンは一斉に切り替える進め方で、適用の時期が利用者ごとに分かれる形とは異なります。
- 「小さな単位を絶えず届け続ける、継続的デリバリと呼ばれる進め方です」流れを自動化して届け続ける形で、置き場から取得してもらう形とは異なります。
設問3
あるサービスについて『機能は申し分ないが、ピーク時に頻繁に遅延し可用性も不安定』という評価が出た。価値の観点で不足しているのは主にどちらか。
- 有用性(ユーティリティ)
- 保証(ワランティ)(正解)
- サービスオファリングの種類
- サービス消費者の役割
解説
機能(有用性)は満たされているが、可用性・性能といった「使用に適しているか」が不足しているため、不足しているのは保証(ワランティ)です。価値創出には有用性と保証の両立が必要です。サービスオファリングの種類は提供物の設計に関わる概念であり、可用性や応答速度の問題を表す評価軸ではありません。サービス消費者の役割(顧客・ユーザー・スポンサー)は人の分類であり、サービスの価値評価における不足要因の候補にはなりません。
他の選択肢が誤りである理由
- 「有用性(ユーティリティ)」問いの文中で機能面(有用性)は「申し分ない」と明示されており、有用性が不足しているという解釈は状況説明と矛盾します。
- 「サービスオファリングの種類」サービスオファリングの種類は提供物の設計に関わる概念であり、可用性や応答速度の問題を表す評価軸ではありません。
- 「サービス消費者の役割」サービス消費者の役割(顧客・ユーザー・スポンサー)は人の分類であり、サービスの価値評価における不足要因の候補にはなりません。
設問4
「現状からはじめる」と測定について、正しい記述の組み合わせはどれか。 1. 「現状からはじめる」では、既存のサービスや仕組みを廃止し、一から設計し直すことを出発点にする 2. メトリック(指標)は、管理や改善のためではなく、組織の外への宣伝のために公表する数値である 3. ベースラインは、進み具合や変化を評価する時の出発点となる報告や指標である 4. モニタリングは、イベントを検出し、現在の状態を把握するために繰り返し行う観察である
- 1 および 2
- 2 および 3
- 3 および 4(正解)
- 1 および 4
解説
ベースラインは、進み具合や変化を評価する時の出発点となる報告や指標です(3)。モニタリングは、イベントを検出し、現在の状態を把握するために繰り返し行う観察です(4)。記述1は誤りです。「現状からはじめる」では、既存のサービスや仕組みのうち使えるものを見極めて活かします。廃止して一から作り直すことを出発点にはしません。記述2は誤りです。メトリックは、管理と改善のために監視したり報告したりする測定値や計算値です。
他の選択肢が誤りである理由
- 「1 および 2」記述1は誤りです。「現状からはじめる」では、既存のサービスや仕組みのうち使えるものを見極めて活かします。廃止して一から作り直すことを出発点にはしません。記述2は誤りです。メトリックは、管理と改善のために監視したり報告したりする測定値や計算値です。
- 「2 および 3」記述2は誤りです。メトリックは、管理と改善のために監視したり報告したりする測定値や計算値です。
- 「1 および 4」記述1は誤りです。「現状からはじめる」では、既存のサービスや仕組みのうち使えるものを見極めて活かします。廃止して一から作り直すことを出発点にはしません。
設問5
問題の特定には、起きた事象からさかのぼる進め方と、まだ事象になっていない兆候から先回りする進め方がある。両者の関係について、ITIL 4 の説明として最も適切なものはどれか。
- どちらも問題の特定の進め方で、状況に応じて併せて用いられます(正解)
- 先回りの進め方は上位の成熟段階に達した組織だけが用いる、例外的な位置づけです
- さかのぼる進め方だけが問題管理の対象で、先回りの分析は継続的改善が扱います
- 先回りの進め方を採る場合、さかのぼる進め方は用いないという整理になります
解説
問題の特定には、起きたインシデントからさかのぼるリアクティブなものと、兆候から先回りするプロアクティブなものの両方があり、組織はこれらを併せて用います。先回りの進め方は上位の成熟段階の組織だけが用いる例外的なものではありません。先回りの分析も問題管理の活動で、継続的改善へ切り出されるものではありません。両者は排他ではないので、先回りを採ればさかのぼる進め方を用いないという整理も誤りです。
他の選択肢が誤りである理由
- 「先回りの進め方は上位の成熟段階に達した組織だけが用いる、例外的な位置づけです」先回りの分析は特別な段階の組織に限られたものではなく、通常の問題管理の活動に含まれます。
- 「さかのぼる進め方だけが問題管理の対象で、先回りの分析は継続的改善が扱います」先回りの分析も問題管理の活動で、継続的改善へ切り出されるものではありません。
- 「先回りの進め方を採る場合、さかのぼる進め方は用いないという整理になります」両者は排他ではなく、起きた事象の分析と兆候からの分析は並行して行われます。
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