AZ-900(Microsoft Azure Fundamentals)は、Azureを業務で触ったことがなくても、合計30〜40時間ほどの学習で十分に合格を狙える入門資格です。本記事では、平日30分・週末2時間を目安に、1ヶ月で本試験に到達するための週次プランを示します。
AZ-900の試験概要を最初に押さえる
スケジュールを引く前に、ゴールの形を確認します(2026年6月時点の公式情報)。
- 出題範囲(3分野)
- クラウドの概念 25–30%
- Azureのアーキテクチャとサービス 35–40%
- Azureの管理とガバナンス 30–35%
- 問題数:おおむね40〜60問
- 試験時間:約60分(着席時間は約85分)
- 合格点:700/1000
- 受験料:日本では13,200円(税込)
- 受験形式:Pearson VUEのテストセンター、またはオンライン受験(OnVUE)
- 有効期限:基礎資格のため無期限
英語版の出題範囲は2026年7月20日に更新が予定されています。受験直前には Microsoft Learn の study guide で最新版を必ず確認してください。
1ヶ月の全体像
4週間を「インプット→範囲精査→演習→仕上げ」に割ります。
- 第1週:クラウドの概念を Microsoft Learn で固める
- 第2週:Azureの主要サービスを「シーン→候補」で引けるようにする
- 第3週:管理・ガバナンス/ID・セキュリティを詰める
- 第4週:問題演習と模試で穴を潰す
各週の終わりに「自分の言葉で30秒説明できるか」セルフチェックを入れます。これが当日の選択肢の絞り込み速度に効きます。
第1週:クラウドの概念をLearnで固める
Microsoft Learn の無料ラーニングパス「Microsoft Azureの基礎: クラウドの概念について説明する」を端から流します。動画ではなく文章+短い演習なので、隙間時間で進めやすいです。
- 重点トピック
- クラウドコンピューティングの定義(オンプレ/IaaS/PaaS/SaaS)
- 責任共有モデル(誰が何を守るかを表で覚える)
- 高可用性・スケーラビリティ・弾力性・耐障害性・災害復旧の違い
- CapExとOpEx/消費ベース価格モデル
- 進め方
- 各ユニット後に「3行で自分要約」をノートに残す
- 用語が混乱したら公式用語集に戻る(自己流定義を作らない)
週末に Azure 無料アカウント(200USDのクレジット+無料枠サービス)を作っておくと、第2週以降の体験学習が早くなります。
第2週:Azureアーキテクチャと主要サービス
配点最大(35–40%)の範囲です。サービス名と用途を「点」で覚えるのではなく、シーン→候補サービスの順で引けるようにします。
- 最低限頭に入れたいサービス
- コンピューティング:Virtual Machines/App Service/Azure Functions/Container Instances/AKS
- ネットワーク:VNet/VPN Gateway/ExpressRoute/Load Balancer/Application Gateway
- ストレージ:Blob/Files/Queue/Disk(アクセス層 Hot/Cool/Cold/Archive)
- データベース:Azure SQL Database/Cosmos DB
- 物理基盤:リージョン/可用性ゾーン/リージョンペア
- 進め方
- 公式 Learn の「アーキテクチャ コンポーネントとサービス」モジュールを通す
- ポータルで実際にリソースを1日1つ作る→削除を体験する
- 「これは IaaS/PaaS/SaaS のどれ?」を毎日10問、口頭で答える
第3週:管理・ガバナンス+ID/セキュリティ
3分野目の「管理とガバナンス」は出題が定型化していて、点を稼ぎやすい範囲です。
- 押さえる軸
- ID:Microsoft Entra ID(旧Azure AD)/多要素認証/条件付きアクセス
- ガバナンス階層:管理グループ→サブスクリプション→リソースグループ→リソース
- ポリシー:Azure Policy/RBAC(ロールベースアクセス制御)/リソースロック
- コスト管理:Pricing Calculator/TCO Calculator/Cost Management+Budgets
- 監視と保護:Azure Monitor/Service Health/Microsoft Defender for Cloud/Microsoft Purview
- やること
- 各ツールを「いつ使うか」を1行で言えるようにする
- サポートプラン(Basic/Developer/Standard/Professional Direct)の違いを表で暗記
- ここから問題演習を1日20問ほど並走させ、間違えた論点だけ Learn に戻す
第4週:演習と模試で仕上げる
最終週は「新しい知識を入れる」より「アウトプットで穴を見つける」に切り替えます。
- 平日:分野別の問題演習を50問/日。間違えた問題は「なぜ間違えたか」を1行メモ
- 週末:本番形式(50問・60分)の模試を2回。1回目で弱点把握、2回目で時間配分を整える
- 直前3日でやること
- 公式 study guide の箇条書きを上から声に出して説明(言えない項目だけ再学習)
- サービス名のカタカナと英語表記をそろえる(試験中に言語切替が可能)
- Azureポータルのスクリーンショットで主要画面を眺めておく
当サイト「資格道場」では AZ-900 の分野別ドリルと本番形式の模試をWebで提供しています。第3週以降、Microsoft Learn と並走させて演習量を確保する用途にお使いいただけます。
よくある質問
Q. 受験料はいくらですか?
日本でのAZ-900の受験料は13,200円(税込)です。Microsoftが定期開催している無料イベント「Microsoft Azure Virtual Training Day: Azureの基礎」を受講すると、後日に無料受験バウチャー(または割引)が案内される場合があります。学生はMicrosoft Imagine Academy経由で割引対象になることがあるため、最新の特典は公式サイトで要確認です。
Q. どこから申し込みますか?
Microsoft Learnの認定資格ページ「Microsoft Certified: Azure Fundamentals」から「試験のスケジュール設定」→「Pearson VUEでスケジュール」と進みます。Microsoftアカウントでサインインして認定資格プロファイルを作成すると、テストセンター受験/オンライン受験(OnVUE)と日時を選択できます。支払いはクレジットカードのほかバウチャーコードも利用できます。
Q. 資格に有効期限はありますか?
AZ-900のような Fundamentals(基礎)資格は無期限です。Associate以上の資格は取得から1年で失効し、無料のオンライン更新評価で延長するルールが採られていますが、AZ-900はその対象外です。詳細は Microsoft Learn の「Stay certified」ページで要確認です。
Q. 不合格だった場合、何日後に再受験できますか?
公式ポリシーでは、1回目の不合格後は24時間以降、2回目以降の不合格は14日間の待機期間を空けてから再受験できます。年間最大5回までという上限もあるため、闇雲に再受験せず、模試で7割を安定して超えてから本試験を予約するのが安全です。最新ポリシーは Microsoft の Exam retake policy ページで要確認です。
Q. AWS Certified Cloud Practitioner(CLF-C02)とどちらを先に取るべきですか?
職場や志望先がAzure中心ならAZ-900、AWS中心ならCLF-C02を先に取るのが基本です。両者は範囲(クラウド基礎・主要サービス・課金・セキュリティ)に重なりが多く、片方を取ると2本目の学習時間は大きく短縮できます。中立の立場で「クラウド全般の入口」を1本だけ選ぶなら、日本語教材と問題集の量、国内案件数の多さからAZ-900が選ばれることが多いです。